笑顔の理由は「幸せホルモン」セロトニン?

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執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士)


最近注目されている「セロトニン」というホルモン、聞いたことはありますでしょうか。

このホルモン、実は「幸せホルモン」と呼ばれることもあるんです。

なぜ、幸せホルモンと呼ばれているのでしょうか?そして、どうすれば幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を増やすことができるのでしょうか?

今回はそんな幸せホルモン・セロトニンについてご紹介しましょう。

セロトニンは「脳内の神経伝達物質」の一つ

人間が生きていく上での司令塔である「脳」。

脳内では様々な神経伝達物質が存在し、それぞれが重要な情報を交換することで、人間特有の複雑な感情や思考を行うことが可能となっています。

セロトニンは、この神経伝達物質の一つであり、主に気分や食欲、睡眠をコントロールしています。

このセロトニンが不足すると気分が落ち込み、食欲が増加していくら食べても満足できず、なかなか寝付けないといった、生きていく上で不快となりえる状態を引き起こしてしまいます。

よって、セロトニンの分泌を増やすことは、それらの不快な状態を抑制することができるため、「幸せホルモン」と呼ばれているのです。

セロトニンの天敵は「ストレス」

そんな積極的に分泌させたいセロトニンですが、実は天敵とも呼べるものがあります。

それが、「ストレス」です。

過度なストレスがかかると、セロトニンの分泌が抑制されてしまいます。

そのため、食べ過ぎてしまったり、不眠になったりといった症状が起こりやすくなります。

その状況にさらにストレスがたまると、もっとセロトニンの分泌が抑制されて…という悪循環が起こってしまいます。

セロトニンの分泌を促すためには、まずストレスをため込まないこと。これが大切です。

セロトニンを増やす鍵は「規則正しい生活」

では、どうすればセロトニンの分泌を増やすことができるのでしょうか?

それは、「規則正しい生活を送る」ことです。

忙しさにかまけて、つい夜更かししたり、家でだらだらしたりしてしまっていませんか?

以下のことを意識して行うことで、セロトニンの分泌を増やすことができます。

・朝早く起きて、太陽の光を体全身にしっかり浴びる。
・3食栄養バランスのとれた食事を取る。
・人とのコミュニケーションを楽しむ。
・適度な運動を日常生活に取り込む。

「そんな生活をしている人は、元々幸せじゃない?」と感じる方がいらっしゃるかもしれません。

そういった方々が幸せなのは、「規則正しい生活を心がけているから、セロトニンの分泌も促進され、より幸せになっている」ということが言えます。

あなたも今日から「幸せホルモンを増やす生活」を始めてみませんか?

<執筆者プロフィール>
山村 真子(やまむら・まこ)
看護師・西東京糖尿病療養指導士、一児&犬二匹の母親兼主婦。現在は医療系ライターとして執筆活動中