夜勤や不規則な勤務時間は脳の力を奪う

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午後からの出勤や夜勤、不規則な勤務時間を続けていると、脳の力が低下するという研究結果が出ました。

不規則なシフトで10年以上働いてきた人の脳への影響が、通常の加齢に伴う認知機能低下の6.5年分に相当したと『Occupational & Environmental Medicine』に発表されています。

年間最低50日間の不規則なシフト勤務(真夜中に眠れない時間帯の勤務や、朝5時に起きることを強制した定期的なシフト勤務を含む)でも、精神的にかなりのダメージがありました。シフト勤務が数年前のことだったとしても、平均して、通常の加齢に伴う認知機能低下の4.5年分に相当する脳の力の低下が見られました。

しかし、良いニュースもあります。研究者は、もし不規則なシフトをやめ、通常の勤務時間で働けば、脳の力が回復するという証拠も見つけました。

不規則なシフトで働くのをやめて少なくとも5年経っている人は、認識テストの得点が、ずっと通常の勤務時間で働いてきた人とほぼ同じレベルとなりました。

これらのデータは、長期に渡り実施されている、南フランスのサラリーマンを対象としたVISATから来ています。様々な職業の労働者が10年間で最高3回、アンケートと臨床試験を受けています。労働者の数は、合計で3232人になります。

そして、その中の1484人(46%)が、職歴の中のどこかで、不規則なシフト勤務を体験していると答えています。

24時間周期の自然のリズムに同調しないシフトで働いている人が、精神的な機能を害することは、以前の研究でも明らかになっているそうです。

いかがでしょうか?

この結果が出たからといって、急に交代制勤務の仕事を投げ出すわけにもいかないと思いますが、出来るだけ自然のリズムに合わせた生活を送り、脳の力を温存したいものですね。

Working Nights, Odd Hours Can Sap Mental Function
http://www.sci-tech-today.com/story.xhtml?story_id=013000QGQJPC