「古着」で“絶妙にダサくなってる人”の特徴。ブランド物を安く買えた!は要注意なワケ
みなさん、こんにちはファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子(すみゆうこ)です。時代と共に服は安く手に入れるという文化が定着してきた昨今。その影響もあり、今は若い世代だけでなく40代以降の大人世代にも人気になっているのが「古着」。ショッピングモールなどでも、リユースショップを見かけますよね。しかし、古着こそ着こなしセンスが問われる高難易度のアイテムなのです。今回は、大人の古着コーデ、ダサ見えの原因とセンスアップさせるテクニックをご紹介します。
◆こんな着こなしはダサいかも! やってはいけない古着コーデ

リユースショップの最大のメリットは、定価で買うと高いブランドの服が安く手に入ること。ハイブランドをはじめ、高品質な商品を提供するブランドの服は、リセールバリューも良いので古着屋では多く取り扱われています。しかし、人気のブランドとはいえ売値の価値は高くても、その服がおしゃれな着こなしになるかという点はまた別のこと。

とくに40代はブランド志向が強い方も多く、「〇〇のブランドのトップスが安く手に入った」ということばかりに意識を置くケースも少なくないです。すると今では流行遅れと感じるデザインの服や、やや状態の悪い服を買って、着こなし全体が古臭く見えるという失敗を起こす原因に。

◆ブランドの価値より、商品そのものの価値に気を配って

膨大な商品点数の中から自分に似合うもの、今っぽい着こなしに昇華できるアイテムを選び抜く目がないとなかなか厳しいものがあります。なので、ブランド価値にはこだわりすぎず、あくまで商品の状態、品質、シルエット、素材の美しさに注目すると良いですね。

また、古着は新品ではない、色落ち、型落ち感を楽しむもの。そのため、トータルコーディネートのバランスが整っていないと、一気に野暮ったくなります。ヘアアレンジやメイク、小物づかいに手を抜くとダサ見えするので気をつけて。

◆センスある40代のおしゃれな古着コーデ

一方でセンスが光る古着コーデができている人もいます。そういった方は、まずアイテムの選び方が秀逸。コーデのメインに据えるアイテムは、中途半端に古い時代に売られていた商品に手をつけません。例えば、現在なら2005〜2015年あたりに売られていたデザインを避けます。

服のテイストは70年代〜90年代のヴィンテージ感のある服、もしくは2年前以降に売られていた市場的に鮮度の高い服のどちらかをピックしましょう。古着特有の派手で明るい色のアイテムを取り入れる場合は、個性強めのヘアメイクでおしゃれさを際立たせましょう。反対にシックな黒一色で魅せる古着コーデも40代の大人女性に向いていますね。

古着を使ったコーデは現代ファッション以上に、テーマのある世界観を出すことが大切。フレンチテイスト、モード系、カントリー系、90年代ストリート系など。キーテーマーを最初にイメージしておくことでコーデの完成度は高まります。

◆自信がない人は、選ぶショップを変えてみよう

安さを求めるならリサイクルショップですが、リサイクルショップは絶妙にダサくなって着られなくなった服が売りに出されることが多いので、よほどの目利きでない限り注意が必要です。もしご自身で良いと思うアイテムを選ぶ自信がないというときは、厳選した鮮度の高い商品だけを置いているヴィンテージショップをおすすめします。

価格帯はリサイクルショップ・リユースショップより高くなりますが、古着を選び抜く目を肥やすという意味で、ウィンドウショッピングがてら訪れるのも良いですね。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
<文&イラスト/角佑宇子>

【角 佑宇子】
(すみゆうこ)ファッションライター・スタイリスト。スタイリストアシスタントを経て2012年に独立。過去のオシャレ失敗経験を活かし、日常で使える、ちょっとタメになる情報を配信中。2023年9月、NHK『あさイチ』に出演。インスタグラムは@sumi.1105