「3(さ)」「10(と)」で、3月10日は「たけのこの里の日」

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「3(さ)」「10(と)」で、3月10日は「たけのこの里の日」に制定。

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株式会社 明治は、チョコレート菓子「たけのこの里」の記念日として「3(さ)」「10(と)」の語呂合わせから、3月10日が「たけのこの里の日」と制定され、正式に認定されたことを発表した。

同社のチョコレート菓子では、「きのこの山」が昨年に8月11日の「山の日」に便乗して、同日が「きのこの山の日」に制定されていた。

ライバルに遅れること7カ月。「たけのこの里」にも、日頃の感謝の気持ちを伝える記念日がついに誕生した。

記念日制定について、「たけのこの里」開発担当者はコメントを発表。1200字以上に及ぶ、思いのたけを告白した。

「『たけのこの里』はおかげさまで大変長い期間ご愛顧いただいているロングセラーブランド商品であり、いつか記念日を制定できるといいな、とは考えておりました。そんな折、昨年、新たな祝日『山の日』に便乗する形で『きのこの山の日』が誕生しましたが、この時はただただ悔しく、『やられたな』という思いが募るばかりでした。長い間戦い続けてきたライバルにやっと生まれた記念日。本当は讃えてあげないと、と思いながらも、心からの拍手を送れずにいました。あまりの悔しさに、そこからしばらく天に『里の日もできろ!』と祈る日が続いたのですが、そう簡単に祝日が生まれるはずもなく、唇を噛むばかりの日々でした」と、ここまではライバルに対する嫉妬心を長い説明で吐露した。

さらに、「ちょうど昨年末頃から、2017年は3連休が非常に少ないと話題になっており、これは『たけのこの里』が手を挙げて、どこかに新たな祝日『里の日』を作って、国民の皆さまにやすらぎを届けろという天啓なのではないかと、いっそ国に直訴した方が良いのではないかという勘違いを起こしそうになるほどの悔しさでした」という思いも。

「しかし、ある日、思い立ちました。『きっかけがないのであれば、見つけて、こじつけでもなんでもいいから、作るしかない』と。その時に思いついたのが、『語呂合わせ』という方法でした。日本で昔から親しまれているこの方法で暦を見直し、社内で検討した結果、『3月10日』が『3(さ)』『10(と)』となるため、ぴったりだという結論に。そこからはとんとん拍子で話は進み、このたび、無事に『たけのこの里の日』制定となりました」と、記念日誕生までの経緯が明かされた。

消費者に対しても、「長らくご愛顧いただいている商品ではございますが、この『たけのこの里の日』をきっかけに、日頃の感謝の気持ちをお伝えしたり、『たけのこの里』を多くの皆さんにご賞味頂いたりする機会になればと考えております。『たけのこの里』を感じられるキャンペーンなども考えておりますので、ぜひお楽しみいただければと思っております」とコメント。さらには、「チャンスは来るものではなく、自らつかみにいくものだという開拓者精神を見せるいい機会になったかとも思っております。今となっては、軽い気持ちで便乗して誕生した『きのこの山の日』よりも、やや無理やりなところがあっても、自分たちで発掘した、そう、さながらたけのこを掘るかのような気持ちで語呂の良い日を“発掘”して作った『たけのこの里の日』の方が、誇らしく、輝いているとすら思い始めました」とプライドも見え隠れする。

その上で、「『里の日なんてないから、残念ですね』と思っていた『きのこの山』開発担当者も、きっと驚いているのではないでしょうか(笑)。『きのたけ論争』みたいな風に、ネットでは言われているわけですけれども、基本的には、まあ、ネットの声を見ていただければ、どちらが優勢かは、はっきりは言わないんですけど、唯一、記念日の有無だけは負けているかなというところではあったので、もう完全に、負けている点はなくなったのではないでしょうか(笑)。残念ながら論争に終止符ですかね(笑)」と勝利宣言も飛び出す展開に。

思いが溢れすぎたコメントとなったが、「ずいぶんと長くなってしまいましたが、最後に一言だけ。『遅れること7ヶ月。時は来た!それだけだ!』」という決めゼリフで締めくくられた。

「たけのこの里」開発担当者の熱き思いが発表された一方、記念日制定に、「きのこの山」開発担当者もコメント。「『3(さ)』『10(と)』という語呂合わせは非常にキャッチーで、祝日がない中、よくひねり出したなぁというのが正直な感想です。『きのこの山の日』はおかげさまで社内外にて大変話題となったので、正直勝った!と思っていましたが、これでまた振り出しに戻りましたね…」と残念がる。

「動画やキャンペーンも開催するとのことで、どこかで『きのこの山』要素も組み込んでやろうかと画策しています。そもそも、極めて自然な『きのこの山の日』記念日ロゴと違って、『たけのこの里の日』の記念日ロゴ、見ていただければわかると思うのですが、たけのこが重なった部分なんて、まるで『たけのこの里』同士がめり込んでいるみたいで、厳密には商品で再現できないですよね(笑)」とチクリ。互いに隠しようのないライバル心が、再びむき出しになる形となった。

祝うべき記念日誕生。しかし、仁義なき「きのたけ論争」における新たな怨恨が生まれる結果となった。【ウォーカープラス編集部/コタニ】