息子のTシャツを借りて赤っ恥。“背中の文字”に気づかずスーパーへ/びっくり体験人気記事
女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2021年8月10日 記事は取材時の状況)
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昨今では友だちのような関係の親子も珍しくありません。今回取材させていただいた親子もその一例です。なんと、背格好も同じくらいで洋服の貸し借りまでしているのだとか。しかし、そんな仲の良さが仇になってしまい大恥をかいてしまうことに。今回は、そんな微笑ましいエピソードをご紹介します。
◆恋愛トークもできる友達みたいな親子
小夜子さん(仮名・42歳)と、その一人息子の康介くん(仮名・13歳)。夫と犬が一匹いるごく普通の家庭です。
「康介は去年、中学生になったんですけど、その歳の割には体格も良くなっちゃって、若い時の夫にそっくりなんですよ」と快活に笑いながら小夜子さんは言いました。
康介くんは、最近、同じクラス内で彼女ができたそうで、お洒落にも敏感になっています。休日は竹下通りに通い、最新流行の服やグッズを買っている、と小夜子さんは言います。
息子と恋愛トークで盛り上がることもよくあるそうで、仲の良さが伺えます。
◆息子のTシャツを借りて買物へ
小夜子さんの身長は160cmでスラッとしていて、康介くんとはほぼ同じ背丈です。
「参観日のママってイケてるでしょ?って言うと嫌な顔するんですよ〜」と冗談を飛ばす小夜子さんですが、確かにすらっとしていてスタイルは抜群に良いです。なんでも康介くんの洋服を借りて出かけることもあるそうです。
「ちょうどお盆前のことでした。駅前のマルイで北海道フェアがあったのでちょっと見てこようかと思ったんです」
春先に買ったスキニージーンズにTシャツで臨むつもりでしたが、お気に入りのアイテムを全て洗濯に出してしまっていました。なので、息子の部屋に行き、Tシャツを拝借することに。
「息子は昼近くまで寝ていて、カーテンがぴっちり閉まってて真っ暗だったんですよ。なので、手探りでTシャツを取って借りることにしました」
ちょうど小夜子さんの体型にジャストフィットしたそうで、意気揚々と出かけました。
◆すれ違う人にヒソヒソされる
お目当てだった道産グルメもゲットして、専門店をブラブラとしながらウィンドウショッピングを楽しんでいました。しかし、あるときなにやら周囲の反応がおかしいことに気が付きます。
「店員さんが笑いをこらえるような苦しそうな顔つきをしているんです。それに、すれ違う人に指さされていたり、ヒソヒソと耳打ちしている様子が妙に目に付いたんです」
◆Tシャツの背中に文字が書いてあった!
なにかがおかしい、と思った小夜子さんですが、とくに思い当たる節がないので、気にしないようにしていたようです。すると、五十代ぐらいのスーツを着た紳士がそっと近づいてきて、耳元でそっと「そのTシャツ、やばくないですか?」とささやきます。
「いったいどういうことだろうと同じフロアのトイレに向かいました。そしたらもうびっくり! てっきり無地だと思っていた息子のTシャツの背中に、言葉にするのもはばかられるほどの卑猥(ひわい)な単語がでっかくプリントされていたんですよ!」
◆カニ歩きしながらユニクロへ
息子の部屋がカーテンがぴっちり閉められていてよく見ないで取ってしまったために、まったく気が付かなかったそうです。
「もうね、昔からおっちょこちょいなところがあるんですよ、私って」
そのことに気が付いてからは、壁に背を向けてカニ歩きをしながら別のフロアにあるユニクロへ駆け込み、替えのTシャツを購入したそうです。
◆罰ゲームで使う予定のTシャツだった
家に帰ってからそのことを息子に話すと、それは誕生日会の罰ゲームに使う予定のアイテムで、外に着ていくものではないとのこと。
「息子は大爆笑していましたが、笑いごとじゃないですよ。ほんとに恥ずかしかったんですから」
小夜子さんは、もう当分は駅前を歩けないわ、と嘆いていました。そそっかしくも可愛らしい小夜子さんですが、なにはともあれ洋服の貸し借りができるほど仲が良い親子関係というのは羨ましいものです。
ぜひ、これからも仲良く暮らしていってほしいものです。
<文/浅川玲奈 イラスト/朝倉千夏>
【浅川玲奈】
平安京で生まれ江戸で育ったアラサー文学少女、と自分で言ってしまう婚活マニア。最近の日課は近所の雑貨店で買ってきたサボテンの観察。シアワセになりたいがクチぐせ。
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昨今では友だちのような関係の親子も珍しくありません。今回取材させていただいた親子もその一例です。なんと、背格好も同じくらいで洋服の貸し借りまでしているのだとか。しかし、そんな仲の良さが仇になってしまい大恥をかいてしまうことに。今回は、そんな微笑ましいエピソードをご紹介します。
小夜子さん(仮名・42歳)と、その一人息子の康介くん(仮名・13歳)。夫と犬が一匹いるごく普通の家庭です。
「康介は去年、中学生になったんですけど、その歳の割には体格も良くなっちゃって、若い時の夫にそっくりなんですよ」と快活に笑いながら小夜子さんは言いました。
康介くんは、最近、同じクラス内で彼女ができたそうで、お洒落にも敏感になっています。休日は竹下通りに通い、最新流行の服やグッズを買っている、と小夜子さんは言います。
息子と恋愛トークで盛り上がることもよくあるそうで、仲の良さが伺えます。
◆息子のTシャツを借りて買物へ
小夜子さんの身長は160cmでスラッとしていて、康介くんとはほぼ同じ背丈です。
「参観日のママってイケてるでしょ?って言うと嫌な顔するんですよ〜」と冗談を飛ばす小夜子さんですが、確かにすらっとしていてスタイルは抜群に良いです。なんでも康介くんの洋服を借りて出かけることもあるそうです。
「ちょうどお盆前のことでした。駅前のマルイで北海道フェアがあったのでちょっと見てこようかと思ったんです」
春先に買ったスキニージーンズにTシャツで臨むつもりでしたが、お気に入りのアイテムを全て洗濯に出してしまっていました。なので、息子の部屋に行き、Tシャツを拝借することに。
「息子は昼近くまで寝ていて、カーテンがぴっちり閉まってて真っ暗だったんですよ。なので、手探りでTシャツを取って借りることにしました」
ちょうど小夜子さんの体型にジャストフィットしたそうで、意気揚々と出かけました。
◆すれ違う人にヒソヒソされる
お目当てだった道産グルメもゲットして、専門店をブラブラとしながらウィンドウショッピングを楽しんでいました。しかし、あるときなにやら周囲の反応がおかしいことに気が付きます。
「店員さんが笑いをこらえるような苦しそうな顔つきをしているんです。それに、すれ違う人に指さされていたり、ヒソヒソと耳打ちしている様子が妙に目に付いたんです」
◆Tシャツの背中に文字が書いてあった!
なにかがおかしい、と思った小夜子さんですが、とくに思い当たる節がないので、気にしないようにしていたようです。すると、五十代ぐらいのスーツを着た紳士がそっと近づいてきて、耳元でそっと「そのTシャツ、やばくないですか?」とささやきます。
「いったいどういうことだろうと同じフロアのトイレに向かいました。そしたらもうびっくり! てっきり無地だと思っていた息子のTシャツの背中に、言葉にするのもはばかられるほどの卑猥(ひわい)な単語がでっかくプリントされていたんですよ!」
◆カニ歩きしながらユニクロへ
息子の部屋がカーテンがぴっちり閉められていてよく見ないで取ってしまったために、まったく気が付かなかったそうです。
「もうね、昔からおっちょこちょいなところがあるんですよ、私って」
そのことに気が付いてからは、壁に背を向けてカニ歩きをしながら別のフロアにあるユニクロへ駆け込み、替えのTシャツを購入したそうです。
◆罰ゲームで使う予定のTシャツだった
家に帰ってからそのことを息子に話すと、それは誕生日会の罰ゲームに使う予定のアイテムで、外に着ていくものではないとのこと。
「息子は大爆笑していましたが、笑いごとじゃないですよ。ほんとに恥ずかしかったんですから」
小夜子さんは、もう当分は駅前を歩けないわ、と嘆いていました。そそっかしくも可愛らしい小夜子さんですが、なにはともあれ洋服の貸し借りができるほど仲が良い親子関係というのは羨ましいものです。
ぜひ、これからも仲良く暮らしていってほしいものです。
<文/浅川玲奈 イラスト/朝倉千夏>
【浅川玲奈】
平安京で生まれ江戸で育ったアラサー文学少女、と自分で言ってしまう婚活マニア。最近の日課は近所の雑貨店で買ってきたサボテンの観察。シアワセになりたいがクチぐせ。