忙しい朝、手軽に用意できておいしいトーストを食べている人もいると思います。しかし、食べ方によっては体重増加の原因となってしまうこともあるのです。詳しく解説します。

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Q. 朝のトースト、太りにくい食べ方はある?

Q. 「パンが好きで、毎朝トーストを食べているのですが、最近体重の増加が気になっています。気を付けるべき太りやすい食べ方や、太りにくい食べ方を教えてほしいです」

A. たんぱく質源となる食材と野菜が組み合わさった、具だくさんなものがおすすめです

食パンを焼いたものを指すトースト。バターだけを乗せたシンプルなものから、チーズ、ツナなど、いろいろな具材を楽しむことができる料理です。

トーストを作るのは簡単で、バリエーションが豊富なことからも、忙しい朝の食事として重宝するメニューといえるでしょう。しかし、乗せる具材によっては高カロリーになってしまうことがあるので、特にダイエット中は注意が必要です。いろいろな種類のトーストのカロリーをチェックし、太りにくい食べ方を実践していきましょう。

まず、トースト自体のカロリーについてです。食パンは厚さによってカロリーが変わります。家庭でよく食べられている6枚切り食パンのカロリーは約150kcal、それよりも少し厚い5枚切り食パンのカロリーは約175kcalです。ご飯1杯(150g)のカロリーは約235kcalですので、主食から取るエネルギー量としてはご飯よりパンの方が低めといえます。

しかし、このトーストに10gのバターを塗ると、90kcalほどカロリーが高くなります。バターは脂質に分類される食品ですので、少量でもカロリーがグンと高くなってしまうのです。また、バター以外でも、ジャムやクリーム類は、砂糖が多く使われており要注意。脂質ではありませんが、糖質に偏った栄養バランスになります。

このような、少量でもカロリーが高くなってしまう味付けの食べ方は「太りやすいトースト」と言っても良いかもしれません。食べる頻度を減らしたり、バターやジャムを使う量を控えめにしたりすると良いでしょう。また、これらのトーストを食べた場合には、昼や夜の食事で糖質や脂質を抑え目にすることを心がけましょう。

一方でダイエットにおすすめなのが「ピザトースト」。実際に栄養指導の場面でも、ピザトーストはバランスの良いトーストとして紹介されることがあります。ピザトーストは、ハムやソーセージ、チーズなどからたんぱく質を取ることができ、ピーマンやタマネギなどの野菜を一緒に組み合わせられます。

糖質、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルと、身体にとって必要とされる栄養素を満遍なく摂取できることがメリットといえるでしょう。

「太りにくいトースト」のポイントは、たんぱく質源となる食材を使用していて、野菜も同時に組み合わせられることです。できるだけ具だくさんにすることで栄養バランスは良くなります。以上の点を意識して、おいしいトーストメニューを楽しみましょう。

▼片村 優美プロフィール管理栄養士として2つの病院で栄養指導や給食管理に従事したあと、フリーランスとして活動。サイト監修や執筆活動、健康講座の開催のほか、短期大学での指導も行っている。All About 食事ダイエットガイド。
(文:片村 優美(管理栄養士))