【難読】なんて読む?「乍ら」の正しい読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「乍ら」の読み方です。
なにこれ?と思った方は、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
■「乍ら」の読み方は?
「乍」という漢字は初めてみた、という人が多いのではないでしょうか。作や昨など「乍」が入っている漢字はありますが、「乍」だけだとなんて読むかわからない人も多いと思います。
これに送り仮名の「ら」をつけて、なんと読むのでしょう。
気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“ながら”と読みます。
■「乍ら」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「乍ら」の意味は以下のように解説されています。
ながら【×乍ら】
[接助]1 動詞・動詞型活用語の連用形に付く。二つの動作・状態が並行して行われる意を表す。「ラジオを聞き―勉強する」「左右を見―横断する」
「いといたうなげき―出 (い) で給ひぬ」〈落窪・三〉2 名詞、動詞型活用語の連用形、形容詞型活用語の連体形などに付く。内容の矛盾する二つの事柄をつなぐ意を表す。…にもかかわらず。…ではあるが。「学生―読書もしない」「知ってい―答えない」「狭い―も楽しく暮らす」
「我が宿の物なり―桜花散るをばえこそとどめざりけれ」〈新古今・春下〉3 体言、副詞、動詞型活用語の連用形などに付く。ある状態のままにある意を表す。…のまま。…のとおり。「昔―の街道」「い―にして手に取るようにわかる」
「源氏の五十余巻、ひつに入り―、…得て帰る心地のうれしさぞいみじきや」〈更級〉4 体言・副詞などに付く。そろってそのまま、同じ状態にある意を表す。全部。…とも。それごと。「兄弟―技師になる」「三回―失敗した」
[補説]種々の語に付くが、概して、活用語に付くものは接続助詞、名詞・副詞などに付くものは「…の本質において」「…として」「…のまま」の意を表す。接尾語、または、副助詞と考えることもできる。中でも接尾語としての用法が古く、後に接続助詞としての用法が現れたという。同類の接続助詞に「つつ」があるが、近世以降は「ながら」が優位に立つようになった。
二つの動作・状態が並行して行われる意を表すとありますが、テレビを見ながらご飯を食べる、といったようによく使う言葉ですよね。
■読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「乍ら」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。聞いたことはあっても、漢字だけ見ると読めない言葉って意外とありますよね。
漢字のイメージがない言葉なので、「乍ら」を“ながら”と読むことにびっくりした人も多いでしょう。ひらがなしかないと思っていたけれど、実は漢字もちゃんと存在する言葉が他にもいろいろありそうですね。
(ななしまもえ)
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