正しい「煮沸消毒」の方法は?時間はどのくらい?容器別で詳しく解説

煮沸消毒とは?

煮沸消毒とは、消毒したい保存瓶やふきんなどを熱湯の中で煮ることで付着していた雑菌を確実に減らすことができるお手入れ方法です。使用するのはお湯のみとシンプルなのですが、特別な洗剤不要で安全に殺菌することができる昔ながらの知恵なのです。

煮沸消毒はなぜ必要?

煮沸消毒と聞くと、一般的に長期保存を目的とした手作りジャムの保存容器を思い浮かべませんか?家庭で作って保存する食品などは保存料など添加物が入っていません。



長期保存するためには、保存する食材とその保存容器に付着する雑菌は最大の敵になってきます。徹底的に雑菌を除去する簡単な方法が煮沸消毒、とても安全なやり方ですよ。



また、殺菌に洗剤を使いたくない場合もありますよね。哺乳瓶など赤ちゃんが直接口に触れるものなどは、常に衛生的に保管しておきたいもの。自然のお湯のみで消毒できれば、赤ちゃん用の食器や哺乳瓶なども安心して使えますよ。

煮沸消毒の方法について

熱湯でぐらぐらと煮ておこなう煮沸消毒は、その対象が耐熱でなければいけません。基本的にはどんな素材のものでも消毒は可能ですが、耐熱温度表示100℃以上が条件となります。



方法は簡単です。消毒したい容器よりも大きな鍋を用意し鍋底に布巾を敷き詰めます。容器を入れて水をはります。容器が完全に浸る水量にし、蓋などがあれば一緒に入れておきましょう。



ここでポイントは、容器は常温から入れて加熱するということ。沸騰したお湯に容器を入れては急激な温度変化で破損してしまうことがあります。



5分しっかり煮たら、火傷しないように注意しながらトングで取り出します。清潔な布巾の上で逆さにして自然乾燥させれば消毒完了です。

煮沸消毒の時間は何分くらい?

常温から容器を入れ加熱します。目安は沸騰してから約5分となります。煮沸消毒の場合は最高温度が100℃なので100℃までの温度で死滅する細菌には効果的ですが、逆に100℃では排除できない雑菌もいます。あくまでも100℃までの温度で殺菌できるものであれば5分の煮沸消毒で十分に効果が出るようです。

ただし、パッキンなども一緒に消毒する場合は変形のおそれがありますので少し早めに取り出すことをおすすめします。

瓶用器の煮沸消毒

ジャム瓶や哺乳瓶など瓶の用器の消毒には煮沸消毒はとても安全で効果的です。瓶は温度変化に弱いので、必ず常温の水から入れて加熱するように徹底してください。



また、煮ている際にゴロゴロと動いて割れてしまう危険性もあります。煮沸用に使う鍋底に布巾などをひいてから煮沸するとより安全に消毒ができますよ。瓶の種類によっては耐熱ではないものもありますので、耐熱表示を確認してからおこなうようにしましょう。

鍋の煮沸消毒

煮沸消毒する際に使う鍋の消毒はどうするべきなのでしょうか。鍋自体も煮沸消毒したものを使用するべきなのか?哺乳瓶など特に衛生面が気になる場合は、鍋も新品にしたほうがいいのか等々気になりますよね。



鍋は基本的に常に高温にさらされています。内側は常に殺菌処理され続けていることになりますので、洗剤できちんと汚れを落としお湯を沸かしていれば特別な煮沸消毒は必要ありません。



それでも油汚れなどが気になる鍋よりはお湯を沸かす専用の鍋を使用したほうが、安心感はありますね。鍋の汚れは専用のクリーナーできちんと落としてから煮沸消毒に使用することが一番大切です。

プラスチック用器の煮沸消毒

一般的にプラスチック容器は瓶などに比べると耐熱に弱い種類が多いですよね。長時間高温にさらされると変形してしまったり溶けてしまうタイプのものもあります。

煮沸消毒の対象としてプラスチック容器ももちろん可能です。しかし、高温消毒なので必ず、説明書や品質表示などに記載されている耐熱温度を確認しましょう。耐熱100℃以上の表示が必要です。

また煮沸消毒する際は鍋底に布巾などをしきプラスチック容器が直接触れないよう工夫することも大切です。鍋底は100℃以上になる場合が多く、変形したり溶けてしまうおそれがあるので十分に注意が必要です。

昔ながらの方法煮沸消毒で清潔に♪

今は、消毒と言えば、電子レンジでの消毒や、薬品を使ったものなど方法はさまざまです。中でも煮沸消毒は、日頃使っている鍋があればキッチンで簡単におこなえる手軽な消毒方法。



高温で瓶が割れてしまうのでは?と、怖いイメージがあった方も多いのではないでしょうか?方法をきちんと知れば、とても安全に効率よく消毒ができるんですね。熱湯を使うので目が離せないというデメリットはありますが、特別な道具をそろえなくてもいいというメリットは大きいですよ。



高い殺菌力、安心安全な昔ながらの方法、現代の方法と比べそれぞれのメリット・デメリットがありますが、ご自身のライフスタイルに合った方法を見つけてみてください。

▼清潔な保存瓶でジャムやピクルスを作ろう♪