“6時間睡眠”って少ないの…!? 医師2人が教える「絶対に避けたい睡眠習慣」6選

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​みなさんは睡眠の質を高めるために意識していることはありますか? 「熟睡できない」「睡眠時間が短い」など、睡眠について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、現役医師である斎藤糧三先生と益田裕介先生の2人に、適切な睡眠時間や熟睡するにあたってのNG習慣について教えていただきました。

適切な睡眠時間はある?画像:hanack/PIXTA(ピクスタ)

(1)6時間睡眠は足りない?

斎藤先生によると、「7〜8時間程度の睡眠を取ることが好ましく、6時間睡眠は少ない」とのこと。

さらに睡眠不足が続くと“睡眠負債”となって「健康や免疫にも悪影響を及ぼしてしまう可能性がある」といいます。

睡眠負債が溜まっているか調べる方法の1つとして、「休日、いつも起きる時間よりも90分以上長く寝てしまう場合は、睡眠負債がたまっている可能性がある」とお話しいただきました。

普段の睡眠時間が6時間未満の方は、7〜8時間程度取るように意識するといいかもしれないですね。

(2)睡眠のゴールデンタイムは間違い?

睡眠のゴールデンタイムという言葉をよく耳にしますが、実際はどうなのでしょうか? 斎藤先生は、「深夜12時〜1時くらいに成長ホルモンが高まるといわれていますが、この特定の時間帯という見方は間違い」だと指摘します。

また、厚生労働省 の『e-ヘルスネット』でも「入眠直後の徐波睡眠に一致して成長ホルモンの分泌がみられる」(※1)と説明されています。

(3)早寝早起きが良いとは一概にはいえない?

「早寝早起きがいい」と考える方は多いのではないでしょうか。しかし、就寝時間は人によって異なります。この点についてはどうなのでしょうか?

斎藤先生によれば、「例えば、深夜3時に寝て昼の11時に起きる方でも、しっかりと睡眠の量がとれていれば問題ないでしょう」と説明されました。

このことから、就寝時間や起床時間ではなく睡眠量を心がけるとよさそうです。

医師が熟睡するために「夜にしない」NG習慣画像:VGstockstudio/Shutterstock

次に、益田先生が熟睡するために「夜にしないと決めている3つのこと」を教えていただきました。

(4)ゲームをしない

「テレビゲームやスマホゲームは寝る前にやらないと決めています」と益田先生。

「私個人の場合ですが、ついついやりすぎてしまう上に、開業医で代わりの医師がいない、さらには体力が落ちてきたことが理由です」とのこと。

また、「ゲームに限らず、翌日起きて辛かった経験のあることは、できるだけ避けるようになりました」とのことでした。

ゲームは始めてしまうとつい長時間やってしまいがち。睡眠の質を高めるためにも寝る前は控えた方がよさそうですね。

(5)お酒を飲まない

寝る前にお酒を飲む人も多いでしょう。しかし益田先生は、「健康を意識してやめました」と話します。

その結果、「眠りも深くなり、体力的にも楽になった感じがしています」とメリットがあったとのこと。

「寝る前のアルコール摂取が睡眠に与える影響については、広く研究されていますので、合理的に考えれば、飲む理由を探す方が難しいと私は思っています」と語ります。

(6)不規則な生活をしない

最後に、益田先生は「規則正しい生活以外のことはしないようにしています」とも言っていて、「例えば、夜の8時ぐらいに『今日はあと3時間あるから、これぐらいのことだけやって、残りは明日に回そう』と地味に計算しながら、生活するようになりました」とのこと。

しっかりと休めていない状態は、翌日の仕事にも影響しかねません。「翌日の診療があると体力的にきついので、自然と無理をしない過ごし方に変わりました」と益田先生。寝る時間を決めてそこから逆算してやるべきことを決める方法は、仕事にも活かせそうですね。

いかがでしたか? 今回は、斎藤先生、益田先生に良い睡眠についてお聞きしました。間違った習慣をしているという方は、この記事を参考にして見直してみてはいかがでしょうか?

<プロフィール>
斎藤糧三
1973年生まれ。1998年、日本医科大学卒業。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立。2008年、機能性医学の普及と研究を推進するため『日本機能性医学研究所』を設立。2013年、「食で日本を健康にします」をモットーに、「一般社団法人日本ファンクショナルダイエット協会」を設立。2017年、スーパーフードとしての牧草牛の普及を目指し、日本初の牧草牛専門精肉店「Saito Farm 麻布十番」をオープン。2018年、ソフトウエア医療機器の開発企業として株式会社「ライフクエスト」を設立。

<プロフィール>
益田裕介
早稲田メンタルクリニック・院長。防衛医大卒業後、自衛隊病院などを経て開業。精神保健指定医、精神科専門医・指導医として“対話”を重視した治療を追求し、YouTubeチャンネル『精神科医がこころの病気を解説するCh』でもメンタルの不安に寄り添った情報を発信している。

【画像・参考】
※1 ノンレム睡眠 - e-ヘルスネット(厚生労働省)
※マハロ・hanack/PIXTA(ピクスタ)、VGstockstudio/Shutterstock

“6時間睡眠”って少ないの…!? 医師2人が教える「絶対に避けたい睡眠習慣」6選はWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

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