神田神保町でビールをたしなむ

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クラフトビールのいろはを叩き込んだら、さっそくお店デビュー。でも、どこへ行けば、すてきなビールに出逢えるのか。神田神保町エリアのおすすめ店第2弾。

【写真を見る】落ち着いた店内ではゆったりとくつろげる空間作りがされている「THE Jha BAR」

神田神保町といえば、本の街?カレーの街?実は10軒以上ものクラフトビール専門店がひしめく超激戦区になっている。ニーズと共にお店の数も増え、系列店が同じエリア内にオープンする、なんて現象も。オヤジの聖地・新橋の「とりあえずビールで!」という暗黙のルールから、息も絶え絶えに逃れてきた(!?)OLたちが、オシャレな酒場と飲みやすいビールを求めてたどり着いた場所(オアシス)。

ニーズと共に、お店の数も増え、系列店が同じエリア内にオープンする、なんて現象も。女性率の高いこの街なら、アウェー感も皆無。お店に入ったら、まずはメニューをチラリ。うーん、さっぱりわからない。そんな時は「とりあえず飲みやすいビールで!」。

■ THE Jha BAR

暗い店内、しつらえのよいカウンター、そして小気味よい音楽。たまには背伸びして、こんなシブいお店に浸りたい。ビールは数種の樽生に加え、ボトルを90種以上用意。銘柄によって、酒質に合わせた専用の酒器(グラス)を用意しており、それぞれ香りの立ち方も違う。穏やかで優しいマスターは「超」が付くほどの博識で、自分の好みを伝えれば運命の一杯を見つけてくれる仲人になってくれるはず。

スコットランドの小さなブルワリーで作られたブラックアイル ゴールデンアイ alc 5.6%(1200円)。花とベリーの甘い香り。やや苦味はあるが、喉越しは軽やか。

フラーズ ブラックIPA alc 5.7%(1200円)は色は濃いが、戻り香も含めて苦味はそこまで強くなく、IPAの中では比較的飲みやすい部類。季節限定もの。

パブの定番メニューフィッシュ&チップス(1000円)。タルタルソースを添えた白身魚のフライと厚切りポテトは、文句なしのペアリングだ。

■ 蔵くら

神田駅前の喧騒を忘れてしまうほど、ひっそりとした空気に包まれた硬派なお店。無駄な調度品がなく、タップと圧力計だけが無機質に壁から顔をのぞかせている。ラインアップは日本のビールが中心。ベーシックなラガーから、個性の強いIPAまでバランスを考えてセレクト。そのうえ、常連客が飽きないようにと、毎日銘柄を替えるこだわりっぷり。フレンチのエスプリを落とし込んだ一品料理も、手の込み具合が素晴らしい。

柑橘系の香りがする志賀高原ビール alc 6.0%(Lサイズ1170円)。正直なところ苦味は強いが、くどさはなく、あと残りしない。ちびちび風味を楽しみながら飲むと◎。

飛騨高山麦酒 グラス alc 5.0%(780円)は、フルーティな香りで甘味がある。苦味はほとんどなく、口当たりもさわやか。非常に飲みやすく、最初の一杯に最適。

パルミジャーノの古代米リゾット(850円)は、古代米の食感を残したリゾットに、こんがり焼いたパルミジャーノを砕いて混ぜる。お好みでバゲットか葉物にのせて召し上がれ。

■ Himalaya Table

小岩のネパール料理店「サンサール」に惚れ込んだマスターが、シェフを正式にスカウトし、自身の愛するクラフトビールとかけ合わせて生まれた同店。本当にビールと合うのだろうか?という不安はどこへやら、タイ料理やインド料理と違い主張しすぎない香辛料が、繊細なクラフトビールの味を打ち消すことなく、絶妙にマッチング。女性客が多く、一人でも肩身の狭い思いをすることなく寛げる。

バナナに似たフルーティな香りの門司港 ヴァイツェン パイント alc 5.5%(1000円)。苦味を抑えた柔らかい口当たりでクセもなく、ビールが得意でない人でもイケる。

鬼伝説 赤鬼レッドエール パイント alc 5.0%(1000円)は、元パティシエが造る希少なビール。甘味と苦味がバランスよく同居し、深みのあるコクが味に立体感を持たせている。

モモ(750円)はネパール料理の餃子。一般的な餃子よりも、皮が少し肉厚で弾力がある。トマトとピーナッツを組み合わせたソースがいいアクセントになっている。【東京ウォーカー】