学校や職場など、新たな場所でスタートする人が増える新年度。環境が変わるのは多かれ少なかれ誰でも緊張するものですが、それを乗り切るために必要なのは、どんな力でしょうか?

コミュ力に自信がある人はわずか6%に

「クレディアワールドワイド株式会社」では、20代〜50代の有職者男女713名を対象に「新生活・新しい環境に関する意識調査」を実施。まずは新生活での新しい環境で「これだけは身に着けたいと思う能力」について尋ねたところ、以下のような結果となりました。

2位は自分の力だけで生活できる能力「自活力」。これも確かに大切です。

圧倒的1位となったのは「コミュニケーション力」!最近は“コミュ障”という言葉に代表される通り、人とのコミュニケーションが苦手だと自覚している人が増えていますが、まさにその通りの結果となりました。実際同調査で「今の自分のコミュニケーション力に自信はありますか?」と尋ねたところ。「ある」と答えた人はたったの6%!ほか「ややある」は29%いましたが、「あまりない」が37%、「ない」が28%。全体の65%がコミュニケーションに自信が持てないでいるのです。

知り合いがおらず“ぼっち”になりがちな新年度。しかしそんな同じような境遇にいるのは、きっとあなただけではありません。

また同調査では「コミュ力の低さが招いてしまった残念なエピソード」として、コミュ力に自信が持てない人の具体的な体験談も紹介。具体的内容は次の通りです。

「職場の人と会話をしていても話が続かず、コミュニケーション力があればもう少し楽しく会話ができたと、度々思う」

「慣れないと会話ができないため、新人の頃はとてもおとなしい人だと思われる。そのため、あまり話しかけられることがなかった」

「第一印象の決定づけに失敗してしまい、変なイメージが根付いてしまった」

「新しい環境だと数か月は人見知りでおとなしくなってしまうため、性格を誤解された」

コミュニケーションがうまく取れないことで「おとなしい人だと思われる」ことが多いようですが、気になるのは「新人の頃はとてもおとなしい人だと思われる」「変なイメージが根付いてしまった」「性格を誤解された」という証言。これらはすべてその人が自覚する“本当の自分”と、実際に相手が抱いている(と当人は感じる)“誤解された自分”のギャップの話といえるでしょう。つまり「おとなしい」と思われているけれど、「本当はそうじゃない」と感じるケースが多いことが分かります。

おとなしい性格を演じてしまうのは「自分に自信がない」せい?

ではそのような場合、その人が考える「本当の自分」を理解してもらうのは、一体どうしたらいいのでしょうか?同調査ではその点について「自分への自信」が必要と分析。アンケート対象者に対して「自分に自信があるほうが、コミュニケーション力が高まると思いますか?」と質問しています。その結果はこちらです。

「自分に自信があるほうが、コミュニケーション力が高まる」に賛同した人は73%。逆に考えると自信がない人も多いということになります。

「自信があったほうがコミュ力が向上する」と答えた人は73%と。そう考えると、最初に「本当の自分」が出せないのは、それが新しい環境で受け入れてもらえる自信がないからかもしれません。そのためにまずは無難な「おとなしい性格」で、様子見をしているのではないでしょうか。

ただこれまでのデータを見ると、そんなコミュ力に自信がない人は多数派。みんな最初は様子を見ながら「おとなしい人」を演じているともいえます。自信がないのは自分だけじゃない。そう思えばもっと気楽にコミュニケーションがとれるかもしれません。

【調査概要】
調査概要:クレディアワールドワイド株式会社 アナスタシア事業部
調査期間:2018年2月実施
査対象:20代〜50代 有職男女713名
対象地域:全国主要都市圏:関東圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)、 関西圏(京都府・大阪府・兵庫県)、北海道、宮城県、愛知県、福岡県