なんで、気持ちが伝わらないの!相手に気持ちが伝わる「共感力」を養うには?

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あらためて考えてみると、外からは決して見えない「自分の気持ち」が、誰かに伝わるって不思議ですよね。なぜ、人は外側からは決して見ることができない「相手の気持ち」が、時に、手に取るようにしてわかることがあるのでしょうか。

そのメカニズムを調べてみました。

■相手に気持ちが伝わるときに起こる、共感力とは

「この人は今、不機嫌だな」とか「私のことが、もしかして好きなのかな」とか、決してそのまま言葉に口に出していなくても、人は人の、そんな胸の内を推し量ることがあります。またときには友人のつらい出来事を、まるで一緒に共有したような気持ちになって涙を流したり、友人の幸せを共にわかちあったりすることもあります。

これらは当たり前のように、毎日人と人との間で行われている「気持ちの共有」ですが、なぜそれができるのかというと、それは人間に「相手の立場に立って、ものを考えられる力」があるからです。人が人の気持ちを考えるとき、必ず自分の目線ではなく、相手の目線に立って考えます。

そして相手の目線に立ってみて、もし自分だったら「どう思うだろう」と考えるのです。そこから自然に出てきた答えが「人の気持ち」です。そして、相手の立場に立てるからこそ「共感」でき、「気持ちを共有する」ことができます。

つまり、こんな複雑なことを私たちは毎日、人と接しながら脳の中で行っているのです。こんな能力を、一体いつ私たちは身につけたのでしょうか。

■共感力は、子供時代に培われる

共感する力は、子供時代に主に友だちとの間で培われます。友だちといえば、子供が初めて触れる見知らぬ他人。一緒に遊んで楽しんでいる内はいいのですが、その内ケンカになったり、競争したりするようになり、自己主張しあったりしてぶつかる場面が出てきます。

そんなときに必要になってくるのが、「相手の気持ちを考えて、お互いに理解し合う」という方法です。これができなければ「ごめんね」と謝って仲直りしたり、譲り合って意見が衝突するのを防いだりして、人間関係を円滑に進めることができません。

私たちは子供時代に、友だちからこんなにすごいことを、お互いに学び合ってきたのです。

■相手の立場にたって、ものを考えてみよう

「相手の立場にたって、ものを考えること」ができれば、言葉でわざわざ気持ちを説明されなくても、相手の気持ちが自然とわかるようになってきます。この共感力は普段の生活だけでなく、仕事にもかなり役立つはず。もし人の気持ちがイマイチ理解できないなら、ぜひ子供の頃の気持ちに戻って、いろんな人にぶつかってみましょう。

相手の立場を理解し、相手の気持ちを本当にわかるようになるには、人とぶつかったときに、相手が何を考え、なぜ怒ったのか、相手が言っている言葉の意味は何なのかを探る経験が必要不可欠です。自分の人間力を磨くためにも、人とぶつかることを恐れずに、積極的に関わっていきましょう。