コロナ禍で出会いの機会が以前より減ったため、マッチングアプリを始める方は増えているようです。色々な人とスマホひとつで出会えるのって便利ですよね。しかし、もちろんステキな出会いもあれば、嫌な気持ちになる出会いもあるもの…。今回は、超“上から目線”男に出会ってしまったアラサー女子にお話を伺ってみました。

アプリで慎重になり過ぎるのをやめてみた

都内で働く清楚系美人のモモエさん(34歳/仮名)は、彼氏いない歴3年。コロナ禍になってから、以前より更に出会いが減ってしまい、マッチングアプリを始めました。

「アプリを始めて1年くらいになります。最初はマッチングしてから、少なくとも1か月くらいはメッセージのやり取りをして、相手の性格が分かってから会う、ということをしていました。でもそれだと効率が悪いかも…と思うようになったんです」

長くやり取りをしていると、その間に他の女性とマッチしたのか、フェードアウトしてしまう男性も多かったそう。

「アプリの出会いはスピード感も大事なのかな、と思うようになり、サクッと会うようにしてみようかと思ったんです」

そんな時に、モモエさんは「フォトグラファー」「年収800万」「40歳」で、見た目もイケメン風な男性Cさんとマッチします。

「住んでる場所も遠くなかったし、条件は良さそうなので、慎重になり過ぎずに、とりあえず会ってみることにしました」

「フォトグラファー」という珍しい職業にも興味を持ったモモエさん。早速、Cさんとのデートに出かけます。

座り方がもう…

最初のデートで夜に会うのは不安なため、昼間を希望したモモエさん。デートの場所は、Cさんが指定した小洒落たカフェでした。

「デートの場所に着くと、足を組んで、イスに踏ん反り返って、気取った感じで座っている男性がいました。その瞬間に、『この人だったら嫌だな』と思ったんですが…残念ながら、それがCさんでした」

第一印象から、生理的に不快に感じたというモモエさん。

「例えるなら、狩野英孝さん風でした。彼はテレビではキャラとして成立してると思うのですが、リアルで“狩野英孝風”にしてるのはちょっと…」

仕方なく作り笑いをしながら、モモエさんはCさんに挨拶します。

デートなのに荷物番?

モモエさんの直感的に、第一印象が悪かったCさんですが、残念ながら悪いのは第一印象だけではなかったと言います。

「フォトグラファーだというCさんは、会うなりすぐに自分語りを始めました。さっそく、『モデルの〇〇って知ってる?』『あの子、実物は“全然”なの。でも写真映えがすごいんだよね〜』と、仕事の話を始めたのですが、どこか女性に対して上から目線なんです」

少しイライラしながら話を聞いていたモモエさん。すると、何かに気を取られたCさんが、「…ちょっと荷物見てて」と言い、道行く女性に声をかけに行きます。

「テラス席に座っていたんですが、道ゆく可愛い女性に、『〇〇っていうフリーマガジンなんだけど、写真いいかな?』と声をかけに言っていました」

しばらくパシャパシャ写真を撮り、戻ってきたかと思ったら再び別の女性に声をかけにいきます。

「ステキな男性とお近づきになりたい…という期待は、会った瞬間から薄れていたので、別に良かったんですが、仮にも初めて“デート中”の相手に荷物番をさせて、他の女性の写真を撮りに行くのってどうなの?って思いました」

頭ポンにドン引き

席を離れて写真を撮りに行ってしまうCさんに、「私、何してるんだろ?もう、どうでもよくなってきた」と思っていたというモモエさん。

「Cさんはさすがに、少し察したのか戻ってきて『ごめんごめん、つい仕事のクセでね。君もとっても可愛いよ。合格のスタンプあげる!ポン!』と頭をポンッとしてきたんです」

ゾワっと身の毛がよだった、とモモエさん。

「さらにCさんは、私の機嫌を取ろうと思ったのか『モモエちゃんの写真も撮ってあげるよ』と言ってきました」

「あ、私は大丈夫です(むしろやめてほしい…)」と言うモモエさんに耳を貸さず、「ちょっとアゴ引いて、顔はここに向けて、目線だけこっち!…ちょっと表情が固いかな〜?」と“フォトグラファー感”を全開にしてきたそう。

その後、デートを早めに解散したモモエさんは、すぐにCさんをブロック。

「残念な出会いがあると、時間を無駄にしたような気分にもなります。何よりも、見抜けなかった自分に自己嫌悪しちゃいますね」

「ステキな人を見抜けるようになりたい!」とモモエさん

たくさんの出会いの可能性があるマッチングアプリ。時には残念な出会いもあるものですよね。モモエさん、次回はステキな出会いになりますように!

取材・文/まなたろう