血糖値の上昇をゆるやかにする、正しい食べ方

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■血糖値の急激な上昇は肥満につながる!?

食事をすると、血液中にブドウ糖が増え、血糖値が一時的に上昇します。通常は、食事のすぐ後に血糖値が一番高くなり、一時間後から少しずつ下がり始め、2〜3時間後には食事の前に戻ります。この血糖値の変動は肥満にも関係していて、血糖値の急激な上昇は肥満のリスクを高めると言われています。

では、どのような食事の方法を取れば、血糖値の上昇を緩やかにすることができるのでしょうか。

■方法1:低 GI値の食品を食べる

最近注目されているのがGI(グリセミック・インデックス)と呼ばれるもので、これは血糖値の上昇指数を表します。つまりこのGI値が高い食品ほど、血糖値を上げるということになります。

カロリーが高いもの=血糖値をあげると思われている方も多いと思いますが、GI値は、脂質<たんぱく質<炭水化物、の順で高くなります。ただし、同じ炭水化物でも白米やうどんはGI値が高く、そうめんや玄米は中GI値、全粒粉パンは低GI値とされています。「GI値が高いから、炭水化物を抜く」など極端にバランスを欠いた食事をするのではなく、さまざまな栄養素の中から低GI値のものを選んで、バランスのいい食事をするように心がけましょう。

■方法2:食事方法に注意する

摂取する食品の種類だけでなく、食事方法によっても血糖値の上昇を和らげることができます。

・遅い時間の食事は避ける
夜はインスリン(血糖値を下げる働きを持つホルモン)の働きが弱くなるといわれているので、あまり食べすぎないようにしましょう。もしどうしても、仕事などの関係で夕食の時間が遅くなってしまう場合には、夜6〜7時ごろの早い時間にお米やパンなど炭水化物だけ食べるようにして、帰宅後の夕食ではおかずだけを食べるようにすると血糖値の上昇を抑えることができます(この時、量を取りすぎると一日4食分のカロリーになってしまい、結果としてカロリーオーバーになってしまうので注意しましょう)。

・ゆっくり食べる

急いで食べると糖分が一気に吸収されてしまい、一気に血糖値が上がります。ひとつ一つの食品をよく噛みながら、ゆっくり食べるように意識しましょう。

・食物繊維の多いものから食べる
食事の順番として食物繊維が多いものから食べると、血糖値上昇を抑えるのに効果があると言われています。豆やきのこ、海藻など食物繊維が多く含まれる食品から食べるようにしましょう。

■まとめ

基本は、食事の間隔を空けすぎず、一日三食、バランスの良い食事を取ることです。自身の食生活を少し見つめ直してみてはいかがでしょうか?

(28歳女性内科医/Doctors Me)

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