TrySailが支持されるいちばんの理由は何だろう? 取材の準備をしながらずっと考えていたことだった。

声がいい、歌がうまい、華がある…理由はいくらでも思いつく。どの面から見てもスペックが高い女性たちだ。20代半ばにして、経験も度胸もある。

だが、会いに行ったらすぐにわかった。

「自分にはできない、ナンちゃんらしさが伝わってきます」
「もちちゃんとナンちゃんは、私にないものをたくさん持っています」
「もちさんにしかできないことだと思います」

麻倉もも、雨宮 天、夏川椎菜。3人それぞれ個別に、メンバーの魅力を教えてほしいとお願いすると、自分にはできないこと、その人にしかない長所をあふれるように、楽しそうに教えてくれた。

TrySailには、お互いに認め合う個性がある。三者三様、お互いがオンリーワンであり続けられる存在なのだ。

撮影/増田 慶 取材・文/千葉玲子 制作/アンファン
ヘアメイク/松井祥子、尾関真衣(addmix B.G)

「2020冬のアニメ」特集一覧

▲左から夏川椎菜、麻倉もも、雨宮 天

『まどか☆マギカ』から約8年。少女たちの繊細な心の揺れを描く

『魔法少女まどか☆マギカ』から約8年。外伝にあたるスマートフォンゲームをアニメ化した『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』が1月4日から放送スタートしました。麻倉さん演じる主人公・環 いろはが、妹・ういを探す物語を軸に、多くの魔法少女が登場しますが、演じるうえでどんなことを大事にしていますか?
環 いろは(声/麻倉もも)
七海やちよ(声/雨宮 天)
由比鶴乃(声/夏川椎菜)
麻倉
 いろはの第一印象は、自分と通じるところがあるなと感じたんです。人との距離の取り方が上手じゃなかったり、あまり人に心を許さないところがあって。そんないろはが、魔法少女の仲間たちと出会って変わっていく。妹のういを探すストーリーでもありつつ、成長物語でもあるんです。

ゲームの収録のときから、ちょっとした心の揺れ動きが繊細に描かれていたので、TVアニメでもとくに大事に演じました。私自身、いろはが成長していく姿を自分と重ね合わせて、あ、うれしいなって思えるキャラクターですね。
難しかった部分はありましたか?
麻倉
 ゲームでは何年もかけてより深いところまで演じてきたのですが、TVシリーズの限られた話数では、ぎゅっと凝縮されていて、ちょっと難しく感じましたね。キャラの成長や強くなっていく描写がタイトなので、その深度に違和感が出ないように照らし合わせたり、このタイミングではどういう気持ちか、音響監督さんにご相談させていただいて。
雨宮さん演じる七海やちよについてはいかがですか?
雨宮
 やちよは、魔法少女のなかでもかなりしっかりしていて実力がある、強いキャラクターですよね。でも、じつは、すごく人間らしい弱さと優しさを持っている子だなと思います。そこが、私自身やちよの好きな部分でもありますし、演じるうえでも意識しました。人間らしさを大事に、というか。

全体的にディレクションは多くなくて、「ゲームでずっと演じている私たちのほうがくわしいから、まずは思うように演じてみて」と。そこから気になる箇所があれば直していくといった流れで、任されている部分が多い現場でした。そのぶん、自分で確立していかないとキャラクターがブレかねないですし、(任せてくれるスタッフの)信頼にも応えられないなと、気を引き締めていました。
やちよとは幼馴染みで縁が深い、梓 みふゆ(声/中原麻衣)も登場しますね。
雨宮
 はい、みふゆとのシーンは、私にとってもどれも印象的です。ただ…ゲームを録っていたときよりも、みふゆがやちよを弄んでいるフシがあるような…ちょっとこう、みふゆに“悪女感”を感じる部分がありまして。やちよにとっては、みふゆが何を考えているのかわからないから、その動揺をどの程度出すのか、バランスが難しかったですね。「もう少し抑えてください」とディレクションがあったりしたのですが、私としては、やちよの人間らしい動揺をまったく隠すのは違うような気がして。

やちよにとって、みふゆがどれだけ大事な存在か、彼女の表情や声音の変化で伝えたいなと思ったので、バランスを探りながら、すごく考えながら収録していきました。
夏川さん演じる由比鶴乃は、第4話から登場するキャラクターですね。
夏川
 鶴乃は、一見、“おバカ”なのかな?と思われちゃうタイプなんですけど(笑)、ぜんぜんそんなことはなくて。

ゲームの収録のときも、最初は天真爛漫で明るくて、とにかく突き抜けて…自ら(魔法少女のなかで)“最強”って言ってるんですけど…そういう子だと理解していたんですが、じつは奥が深いというか、知れば知るほど魅力の沼にはまっていくキャラクターだと思います。
雨宮
 鶴乃だけ、ゲームより「年齢感を少し大人にしてください」って言われてたよね。
夏川
 そうそう。ゲームから変わらず鶴乃に求められていることって、ほかのキャラクターの雰囲気に引っ張られずに、新たな風を吹かせていくようなポジション。序盤では、いろはとやちよの雰囲気が…ギスギスまではいかないですけど、ちょっとどうなんだ…?という空気があって、鶴乃はふたりのあいだにパッと割って入る明るい存在なんですよね。アニメでも、コミカルなシーンでよくしゃべっています。

いろはとやちよの距離が近づいていくなかで、ふたりの背中を押してあげるサポートキャラクターになれたらいいなという気持ちです。「鶴乃ならどう言うかな?」って想像しながら演じました。

いろはの本気は、きっとやちよに伝わっているはず

今おっしゃった、いろはとやちよの関係値の変化について、麻倉さんと雨宮さんはどう感じていますか?
麻倉
 そのことについては、天とけっこう話し合ったんです。もちろんゲームでは別々に録っていて、ふたりの描かれ方もアニメとは少し違うんですけど…、「やちよ、いろはのこと、こんなに好きだったんだね?」って…。
雨宮
夏川
 そう、そう!
雨宮
 それが、どうしてなんだろう?って。
麻倉
 アニメの第1話がね、けっこう…敵対?みたいな雰囲気だったから、急に関係値が変わると違和感があるだろうなっていうのもあって、難しかったよね。
雨宮
 そう、(第1話でのいろはに対するやちよの態度は)けっこう強めだったよね。ゲームでも、“ここでふたりの距離が縮まった”みたいな決定的な描写はなかったような気がして…。やちよの、放っておけないっていう感情からだったのかな、とか。
麻倉
 そうなんだよね。
雨宮
 やちよって、人がいいんですよ。元からの放っておけない気質だったり、表立って描かれていないけど、一緒に戦っていくなかでの空気感とか、一緒に過ごした時間が、ふたりの距離を縮めたのかなあとか。あと、ああ見えていろはって、意外と頑固だよね?
麻倉
 ふふっ(笑)。
雨宮
 だから、(いろはは)「生半可な気持ちではないんだな」って。(魔法少女としての)実力は追いついていないけど、いろはの本気はやちよに伝わっているんだろうなって、いろいろと補完しながら…。
麻倉
 なのに、いろはは「うい、うい」って妹のことばかり、ずっと言ってるから…(笑)。
雨宮
 (やちよの)片思い感があったりしてね(笑)。
悠木 碧さん(鹿目まどか役)や水橋かおりさん(巴 マミ役)をはじめ、先輩声優さんと一緒に収録して、『まどか☆マギカ』シリーズに込められた思いなど、感じたことはありましたか?
麻倉
 加藤英美里さん(キュゥべえ役)が、第1話からアフレコに参加されていたんです。戦闘シーンのときに、リハVTRを観ても完成したらどういう動きになるのか想像できなくて、「ここで声や息を入れるべきか、入れないでおこうか…」と迷っていたら、声をかけてくださって。

「『まどか☆マギカ』の収録でもそうだったんだよ」、「みんなも、『今、こうなってるのかな…?』って話し合いながら、探り探り、ディレクションを受けながら演じていたんだよ」とフォローしてくださって。それを聞いて、安心して収録できたんです。
雨宮さんはいかがですか?
雨宮
 先輩方から直接うかがったわけではないのですが、お芝居を見たり、音響監督さんとのやりとりを見ていて、キャラクターそれぞれの持ち味とか、その根底にある思いをすごく大事に演じていらっしゃるんだなと。一度ディスカッションが始まると、けっこう長かったりして。それを聴きながら、ああ、そうなんだって学ぶ部分が多かったです。

だから私も、「やちよの根底にあるものってなんだろう?」って。やちよならではの魅力を、しっかり自分のなかにもって演じていくべきなんだと感じました。
雨宮さんが思う、やちよの根底にある思いとは…?
雨宮
 複雑だから、いろいろあるとは思うんですけど…やっぱり、仲間に対する愛情みたいなものが根底にあっていいのかなと思います。魔女に対する恨みとか、ネガティブな動機じゃなくて、自分の力でみんなでを守る!って。だから、たとえ冷たい言い方に見えても、絶対に仲間を死なせたくない、魔法少女の犠牲を出したくないっていう強さが内側にあるんですよね。

『ごまかし』が孤独感だとすれば、『Free Turn』は手をつないでる

ゲーム第Ⅰ部テーマソング『かかわり』、第Ⅱ部テーマソング『うつろい』に続いて、TVアニメのオープニング主題歌『ごまかし』もTrySailが歌っています。1月4日からデジタルリリースも始まりましたが、新曲の印象を聞かせてください。
麻倉
 初めてこの曲を聴いたとき、どうしてなのか、「あ、『マギレコ』だ!」って感じました。意識して作りあげられている怪しい世界観だったり、怪しいけど疾走感があって、でもどこか不安になるような音というか…。
夏川
 そこはやっぱり、渡辺 翔さん(作詞・作曲)だからかな? 私は、『うつろい』も『かかわり』も、今回の『ごまかし』も、ガラス細工みたいな曲だなって思いました。
麻倉
 たしかに、『ごまかし』のBメロで出てくる、「ひびの入った願い ビー玉みたいに より綺麗になった そっと割れないよう」のフレーズとか、歌詞の繊細さとかもそうだね。
夏川
 あまり強く歌いすぎると雰囲気が壊れちゃうんじゃないかなって、レコーディングのときに、すごく神経を使いました。かわいすぎてもいけないし、シリアスすぎても違うし。
雨宮
 「演じていた世界は 痛みわかんなくてずるいよ」の「ずるいよ」とかもそうだけど、すごく女の子感があるよね。だけど不穏でアンニュイだから、そのアンバランスさがまさに『マギレコ』だなって。ただじゃ済まないぞっていう…。
夏川
 たしかに!
麻倉
 ただじゃ終わらせない感じ、するね。
夏川
 でも不思議と、サビの部分とかで耳に入ってくるのは希望的な音だったりして、なんかちょっと明るい方向に行ってるのかも…っていう錯覚もあるしね。天さんが言う通り、全体にアンバランスな感じがあって、少し歌い方が違うだけで印象が変わってしまいそうな曲ですね。
1月22日には、『劇場版 ハイスクール・フリート』の主題歌『Free Turn』もリリースされます。こちらはいかがでしょうか?
麻倉
 『ごまかし』が孤独感だとすれば、『Free Turn』は手をつないでる感じ、するよね?
夏川
 ひとりじゃない感じですよね。
麻倉
 曲を聴くだけでも、仲間ってイメージが湧いてきます。
夏川
 守る対象が、自分なのか、自分を含めたグループなのかが違う気もします。『ごまかし』は自分を守るために内に内に入っていくんですけど、『Free Turn』はみんなと一緒に歩く、みんなを守るために行動する、みたいなところがあるなって。希望の持ち方が違うというか。
雨宮
 別れを歌ってるようだけど、たぶん、この子たちがホントに別れちゃうことはないんだろうなっていう前向きさがあるよね。必ずどこかでつながってる、って感じがする。

レコーディングのときは、明るく優しいだけじゃなく、力強さを意識しました。キラキラ希望を歌うばかりじゃなくて、いろいろあるけど、それでも突き進んでいく強さをもっと声色に入れていこうって。

決して妥協しない3人。TrySailが仕事で大切にしていること

ここからは、3人が現在、仕事をするうえで大事にしていることを教えていただけますか?
麻倉
 “表現したい自分”と“求められる自分”。そのバランスはすごく考えていますね。やっぱり、「自分ひとりだけで作っている“麻倉もも”じゃない」と思うので、ファンの方々はもちろん、支えてくださるスタッフさんなど、周りのみなさんの意見を大事にしています。
雨宮
 「更新はしていくが、ブレない」。自らいろいろな情報を得たり学んだりすると…現実が見えてくる部分もありますよね。諦めなきゃいけない状況もあると思います。でも、声優という仕事に憧れてこの世界に入ってきたんだから、諦めたくない…とも思うんです。もっと強くなれば、諦めなくていい道が見つかるかもしれないですし。

音楽活動でも、常に挑戦して新しい自分を見せていくけれど、その根底には、“声優として歌を表現していく”ということがあるんです。そこは絶対に守っていこうと。ライブでも、ただ歌うだけじゃなく、「どうしたら“声優”を感じてもらえるかな?」って常に工夫したり。そういう部分は貫いていきたいですし、ブレなさを持ち続けたいです。
夏川
 音楽活動でとくに感じることなんですが、支えてくれるスタッフのみなさんと、“スタッフ”ではなく“ファミリー”でいたいですね。いいところも悪いところも正直に話し合えたほうがいいなって思います。とくにソロ活動のチームは家族より長い時間一緒にいますし、お互いに気持ちよくお仕事できる環境作りを大事にしたいですね。

麻倉ももの知られざる素顔を、メンバー2人が語る!

Q.麻倉ももさんの魅力は?
雨宮
 “抗えないかわいさ”。もう堕ちるしかない、その道しか用意されていないかわいさですよね(笑)。もちちゃんは少女漫画が好きでたくさん読んでいるからか、ちゃんと乙女心がわかる。だから恋する女の子を演じたとき、すごくかわいいんです。私は少女漫画にそんなに触れてきていなくて、乙女心をつかむのに時間がかかるんですけど(笑)。
夏川
 パッと華やぐ声。CMとかで聴こえてきたら「もちさんだ!」ってすぐわかるくらい特徴がある。お芝居をしていると、キャラクターがうれしいのか、怒っているのか、元気がないのか、すぐに伝わる声でもあって。私はどちらかというと声に特徴がないほうなので、うらやましいなあって思います。

音楽活動でのもちさんは、常に見たいものを見せてくれる存在。明るさとかわいさと、時折見せる…腹黒さじゃないですけど(笑)、ちゃんと考えてるところは考えているんだなという一面だったり。それと、身体の使い方がうまい。体幹がしっかりしていて、あらゆるパフォーマンスがすごくキレイなんです。いつ見ても安定していちばん正しいダンスをしているのがもちさん(笑)。
Q.麻倉さんの必殺技は?
雨宮
 予想もしなかったところで接近してくる。「え、今?」ってドギマギします(笑)。狙っているのかいないのか…でも、狙ってないときが多いのが、より“強キャラ”なんじゃないですかね(笑)。
夏川
 存在そのもの。技を出す前からバフがかかりまくってるんですよ。元の攻撃力とかスペックが高い!
Q.麻倉さんの弱点は?
雨宮
 優しすぎるところ? ちょっと悲しそうな顔を見たらOKしちゃう、みたいな。人がいい。そういう優しさが逆に弱点になるのかな。
夏川
 意外とないんですよ。弱そうに見えて、弱くない。3人のなかでいちばん強いかもしれない。強いて言えば、暑いのが苦手ですね。

雨宮 天の知られざる素顔を、メンバー2人が語る!

Q.雨宮 天さんの魅力は?
麻倉
 冷静な自分を保ちながら、論理的に道筋を立てて演じることができる。現場でも、(以前同じキャラクターを演じたときの)自分の録音を聴き直したりして、直前まで入念に準備してる姿が印象的です。本当にまじめで、すごく尊敬しています。

歌っているときの天の声、すごく好きですね。天のビブラートが大好きで、こんなにキレイにかかるんだ…って。
夏川
 いい意味で頑固で、自分に厳しいところとか、すごく尊敬します。お芝居でもキャラ作りでも、天さんのなかでゴール地点をイメージできていて、そこに行けるまで妥協しない。収録で少し滑舌が甘かったときも、スタッフさんから指示がなくても「もう一度お願いします」とやり直しているのを見ます。天さんの基準では、まあいいか、にならないんですよね。

TrySailでは、天さんの声が3人の土台を作ってくれていると思います。声に芯があってブレないから、私のなかでひとつの指標になっていますね。天さんと一緒に歌うから、ちゃんとTrySailの音楽として根を張っていられるなあって。
Q.雨宮さんの必殺技は?
麻倉
 相手に「うん」と言わせる力。意志が強くてリーダーシップがある。彼女から「これやろうよ」「ここ行こうよ」と発信してくれることが多くて。「天が言うならやってみようかな」って思えるんです。
夏川
 必殺、駄々をこねる。あれをやられたら、動かないわけにはいかなくなります(笑)。先日もイベントの帰りに、どうしても食べたいものがあったらしく。天さんが駄々をこねたことで、無事にその食べ物が用意されていました(笑)。
Q.雨宮さんの弱点は?
麻倉
 (すごく考えてから)駄々をこねるところですかね?(笑)きのうも3人一緒に仕事だったんですが、「おなかすいた〜」って駄々こねてました。天は今26歳なんですが、本人曰く「赤ちゃん26年目」って(笑)。そこがかわいいんですけどね。
夏川
 じつは虫がダメ、高いところもダメ、暗いのも速いのもダメ、って弱点だらけなんです。本当は“対人間”にも強いわけじゃなくて、すごくがんばっているだけなんです。

夏川椎菜の知られざる素顔を、メンバー2人が語る!

Q.夏川椎菜さんの魅力は?
麻倉
 物怖じせず、伸び伸びとパフォーマンスできるところ。人って、なかなか100%を出しきることはできないと思うんですよ…私はまさにそのタイプで。でもナンちゃんは、自分で「心臓に毛が生えてる」って言うくらい、緊張しないらしいんです。

音楽活動でも作詞をしたり、コラムや小説を書いたり、自己プロデュース力もスゴい。メンバーが言うのもあれなんですけど、私、ナンちゃんの曲が大好きで!(笑)じつはきょうも、ナンちゃんの曲を聴きながら来ました。
雨宮
 『マギレコ』と『はいふり』どちらもそうですが、裏を感じさせない明るさを出せるのはスゴいことだと思います。私なんかは、元気な子を演じても「影があるよね」って言われるんです。元の声が影をはらんでいるのか、人間性に影があるのかはわからないですけど(笑)。

音楽活動にものすごく前のめりなところもいいなと思いますね。ライブでもバンバン煽ってくれて、会場のボルテージが一気に上がる。ナンちゃんはこわがらないんですよ。私はけっこうビビリで慎重派ですが、彼女にはそういう強さがありますね。
Q.夏川さんの必殺技は?
麻倉
 “子犬顔”ですかね(笑)。目が大きくてまん丸で、キラキラしてるから、ナンちゃんに子犬顔をされると、なんでも許しちゃう。
雨宮
 困り顔。たまんないです。たとえば、私ともちちゃんが仲良さそうにしてると、寂しそうな顔でこっちを見ていたりするんですよ。もっとその顔が見たくて、ちょっといじわるなことを言いたくなっちゃいますね(笑)。
Q.夏川さんの弱点は?
麻倉
 漢字が苦手。ラジオとかで間違ってても堂々と言うから、「あれ?」と思ったら、ぜんぜん違う読み方だったりして。
雨宮
 ニンジンとかピーマンとか、野菜が食べられないところかな。あるライブツアーの最終公演で、「前より好き嫌いせず食べられるようになった」って堂々と言ってたんですけど、その後もやっぱり野菜を避けてて、総ツッコミでした(笑)。

約2時間弱に『はいふり』らしさが濃縮された劇場版

いよいよ1月18日から『劇場版 ハイスクール・フリート』が公開されますね。主人公・岬 明乃役の夏川さんに代表でお聞きしたいのですが、シナリオを読んだ感想はいかがでしたか?
夏川
 約2時間弱に『はいふり』らしさがぎゅうぎゅうに濃縮されて、完成度がすごく高いなって。『はいふり』の魅力って、とにかくかわいい女の子たちがいっぱい出てくるんですよ。みんな個性があって、それぞれの持ち場でがんばって、ひとつのピンチを全員で乗り越える。

晴風メンバーはもちろん、宗谷家のみなさんやブルーマーメイドのメンバーも出てくるし、新キャラとして先輩が登場したり、シュペー(アドミラル・グラフ・シュペー)の人たちも、アプリ版のキャラクターも参加していて。キャラクターの数が2倍、3倍に膨れ上がっているのに、どのキャラにもカッコいい見せ場が用意されていて、すごく満足度が高いと思いました。
劇場版では、明乃のどんな姿が描かれていますか?
夏川
 これまでのシリーズで、ミケちゃん(岬 明乃)とシロちゃん(宗谷 ましろ[声/Lynn])が艦長と副長として絆を深めるお話をずっとやっていて、「これ以上、このふたりに展開はないでしょ?」と思っていたんですけど、さらにその先を見せてくれたなって思いました!

TVシリーズがあってこその劇場版なので、考え方やセリフや表情が大人びていて、キャラクター自身の成長も感じることができました。さらに劇場版のなかでもちゃんと成長する様子が描かれるので、演じる身としてはすごくうれしいです。
明乃の成長を経て、演じ方に変化はありましたか?
夏川
 明乃は基本、感情が表に出るタイプで、モノローグが口から出てる子なんですよ。なので、台本に書いてあることからいろいろな情報を読み取れるキャラクター。そこはやっぱり大事にしました。

大人っぽくはなったけど、“裏”ができたわけじゃない。裏表がない性格は変わらずベースにあるまま、物事への対処の仕方とか、人との接し方が少し大人びたんだっていう解釈をして。「このセリフの裏で、じつはこういうことを考えています」みたいなことはやらないようにしました。
アニメとしては数年越しの劇場版、やはり感慨深いものがありますか。
夏川
 『はいふり』って、横須賀の街全体が作品を盛り上げてくれていて、TVシリーズが終わってからも、岬 明乃役としていろんなイベントに参加させていただいて。現場で『はいふり』ファンの方々と触れ合ったり、お手紙をいただいたり、アツい方々が応援してくださっているんだなあと肌で感じていたので…。

その方たちが、ずっと続きを待っていてくれたんですよね。本当にありがとうございます。2周年イベントで「また新しい物語をお届けできますよ」って発表したとき、お客さまがすごく喜んでくれて、自分がまた演じられるのももちろん幸せなんですけど、その反応が何よりうれしかったですね。
TrySail(トライセイル)
麻倉もも、雨宮 天、夏川椎菜の3名による女性声優ユニット。2014年に結成され、2015年のデビューシングル『Youthful Dreamer』より活動をスタート。これまでに10枚のシングル、3枚のアルバムを発表しており、TVアニメ『亜人ちゃんは語りたい』の主題歌『オリジナル。』や、TVアニメ『BEATLESS』の主題歌『Truth.』ほかタイアップ曲も多数。メンバーそれぞれが声優として活動しているほか、ソロの音楽活動も精力的に展開している。

「2020冬のアニメ」特集一覧

出演作品

TVアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』
1月4日(土)より、MBS・TOKYO MX・群馬テレビ・とちぎテレビ・BS11ほかにて放送中
https://anime.magireco.com/

©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

『劇場版 ハイスクール・フリート』
1月18日(土)全国ロードショー
https://www.hai-furi.com/

©AAS/新海上安全整備局

CD情報

TVアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』オープニング主題歌
TrySail『ごまかし』
1月4日(土)24時よりデジタルリリース
配信URL https://trysail.lnk.to/ibsgy
※1月4日(土)24時より有効

『劇場版 ハイスクール・フリート』主題歌
TrySail 10thシングル『Free Turn』
1月22日(水)リリース

左から初回生産限定盤[CD+DVD]、通常盤[CD]、期間生産限定盤[CD+DVD]

初回生産限定盤[CD+DVD]
VVCL-1585〜6/¥1,700(税別)
通常盤[CD]
VVCL-1587/¥1,200(税別)
期間生産限定盤[CD+DVD]
VVCL-1588〜9/¥1,600(税別)

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、TrySailのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2020年1月15日(水)18:00〜1月21日(火)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/1月22日(水)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから1月22日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき1月25日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
  • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
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