“ファン”から念願の“キャスト”に。『ポケモン』と紐解く、花澤香菜の声優人生
1997年より放送を開始したアニメ『ポケットモンスター』(以下、『ポケモン』)。今年の11月17日よりスタートした新シリーズでは、サトシとゴウというW主人公の新たな冒険が描かれている。ふたりを見守る少女・コハルを演じるのは、声優・花澤香菜。
14歳で声優デビューしたのち、『<物語>シリーズ』(千石撫子役)、『PSYCHO-PASS サイコパス』(常守朱役)、『言の葉の庭』(ユキノ役)など数々の人気作品に出演。今では海外にもその名を轟かせる、女性声優を代表する存在のひとりだ。
しかし、華々しい活躍を見せる彼女であっても、『ポケモン』のオーディションに最後まで残ったのは今回が初めて。はにかみながら、「お芝居以外でできることってそんなにないから」と、ラッキーカラーのワンピースを着て本番に臨んだことを明かす。
『ポケモン』とともに育ってきたという花澤に、歴史ある作品ならではのアフレコ秘話から、ヤドンのポケモンカードばかり集めていたという幼い頃の思い出まで、熱量たっぷりに語ってもらった。
オーディションには、ラッキーカラーの服で臨みました
- 11月17日から『ポケットモンスター』新シリーズの放映がついに始まりました。花澤さんはコハル役で、シリーズ初参加となります。
- じつは今までもオーディションには参加させていただいていたんですけど、最後まで残れたのは今回が初めてだったので、うれしかったですね。
オーディションはテープオーディションとスタジオオーディションの2段階で、最初はコハルちゃんとゴウを受けていて。その段階では、女性でゴウを受けている方もけっこう多かったんです。そのあとスタジオオーディションに進んでから、私はコハルちゃん1本に絞って受けさせてもらいました。 - それだけ、出演したいという思い入れも強かったんですね。
- それはもう!「しいたけ占い」でその週のラッキーカラーがエメラルドグリーンだと知って、前もってエメラルドグリーンのワンピースを買ってオーディションに着ていくという、気持ち悪いことをしてしまいました(笑)。
- そんな裏話が!(笑)普段からゲン担ぎをするほうなんですか?
- ゲンを担ぐというよりは、自己満足です。お芝居以外でできることってそんなにないじゃないですか。やることはすべてやったうえでの最後のひと押しになればいいなあ、という気持ちですね。
- オーディションでは、ほかのキャラクターとの掛け合いのお芝居などもされたんでしょうか?
- それがなんと、サトシ役の松本梨香さんが収録されたセリフに合わせて、お芝居をさせていただく形で! もうその時点で「あぁっ、サトシだぁ……。私、あのサトシとしゃべってる!」ってうれしくなっちゃって(笑)。
あと、ゴウ役の山下大輝くんとはオーディション会場でも向かい合わせの席になって、「緊張するね」なんて言いながらお互いに緊張をほぐし合っていました(笑)。「(オーディションの掛け合いにも)一緒に入れたらいいね〜」と話していたんですけど、残念ながら別々で(笑)。でも、お互いに決まってうれしかったです! - コハルという女の子の人物像はどのように捉えていますか?
- サトシやゴウに比べるとポケモンに対する熱量が強いわけじゃないけど、こいぬポケモンのワンパチのことは家族だと思っているし、ゲットとかバトルに気持ちが向いているわけじゃないんですよね。
今のところはまだサトシやゴウを見守ったり冷静にツッコミを入れたりする立場ですけど、これからちょっとずつ変わっていくのかなという気はしています。 - アニメの序盤は改めてポケモンの世界観を丁寧に説明していますし、キャラクターの掘り下げは少し先なんですね。
- そうなんです。私も子どもの頃からポケモンを観ていたので、あの頃活躍していたポケモンたちがまた登場して、しかも丁寧に解説が入るので「ああ、そうだった!」って思い出したり。童心に返りそうになるのを我慢しながらアフレコ現場にいる状態です(笑)。
大谷育江さんのアフレコを見て、改めてその技術に感動
- 懐かしさを増幅させるエピソードも豊富ですよね。一方で、今まで描かれてこなかった、ピカチュウが進化前のピチューだった頃のエピソードも出てきたり。
- あのピカチュウは本当にかわいくて、ついついにやけちゃって(笑)。初めて描かれたはずなのに、ピカチュウの過去についてはなんだか知っている気持ちになっていました。
- たしかに、付き合いが長すぎるからこそ錯覚してもおかしくありません。
- そうなんですよね(笑)。あのピカチュウがもともとはピチューだったっていうのも新鮮ですし、ピチューの声を(ピカチュウ役を務めている)大谷育江さんが兼任されているのも、スゴかったです。
- 進化前と進化後でのお芝居の分化、成長の表現には匠の業を感じました。
- 本当にそう思います。進化した瞬間の「ピカチュウ!」っていう鳴き声が、耳になじんでいるあの声で……! 間近で見させていただいて、本当にスゴい技術だなと感動してしまいました。たった3文字ぐらいの鳴き声なのに、何を言いたいかがハッキリと伝わってくるので。
あとは私、林原めぐみさん(ムサシ役)やうえだゆうじさん(タケシ役)のような「レギュラーで人間の役を演じられている方」がポケモンも兼ね役で演じているのを知らなくて。「えーっ、うえださん、バリヤードやってたの!?」ってビックリしちゃいました。 - バリヤードは序盤からお手伝いさんのようにサトシやゴウの面倒を見ているので、存在感も大きいですよね。
- いやあ、もうそれだけじゃないんですよ。いつもにか〜っとしているのに、バトルになった瞬間に表情がキリッとなって! バトルを通じてポケモンの新たな一面が見えるのは、すごくおもしろいです。
- サトシの布団をサイコキネシスではがしたりしていたのは、彼の有能さを表す伏線だったんですね(笑)。
- あっ、そうかもしれません!(笑)バリヤードは「まさにバリヤード!」という戦い方をしていたので、そこも大きな見どころだと思います。
- 出演者が兼ね役でポケモンの声を演じるということですが、花澤さんもポケモンの声を演じる機会が?
- バタフリーの大群の中の1匹の声とか、(ポケモンセンターで)ジョーイさんの隣にいるラッキーの声とかをやらせてもらいました。
お芝居をするにあたって、そのポケモンをメインでやられている方の“ベースになる声”を事前に送ってもらえるので、それを参考に演じさせてもらっています。個体ごとに役者が違うから声に差はあるけど、どんな言葉を発するとか、そういう統一はしっかりとなされているんですよ。 - ポケモンならではのこだわりですね。
- 新しいポケモンが登場するときも、スタッフさんから「この言葉だけを使ってください」というしっかりしたディレクションが入りますし。
それに、これまでにそのポケモンを演じられた役者さんも、どう演じたかの技術を伝授してくださるんです。「バタフリーの『フリィ〜!』は、『ィ〜』のところをちょっと揺らすんだよ」みたいに。兼ね役でポケモンをやりたい人を求められたときは、私は積極的に挙手するようにしています(笑)。 - アニメの今後の注目ポイントを挙げるとしたら?
- コハル的には、やっぱりワンパチのかわいさですね! 絵として見てももちろんかわいいんですけど、動いたときのあのちょっぴり鈍そうな感じがたまらなくて。「あれ、ちょっと身体重いのかな?」みたいな(笑)。
しかも犬山イヌコさんが声を担当されていて「うわー、犬山さんが“犬”をやられている! うれしい!」ってテンションが上がっちゃいました(笑)。 - 犬山さんはニャース役で人間の言葉をしゃべっているイメージが強いですし、逆に鳴き声だけというのは新鮮かもしれません。
- ワンパチの「ワンパ! ワンパ!」っていう鳴き声がこれまたかわいくて、ついついマネしたくなっちゃうんです。実際、アフレコ現場でマネしている人はけっこういたりします(笑)。
- 一方で、20年以上続いているアニメシリーズの現場に初参加するとなると、プレッシャーも大きいのでは?
- 歴史もありますし、私自身が憧れていた現場なのでものすごく緊張しますね……。
みなさんキャラクターとの付き合いも長いので、たとえば松本梨香さんだったら「ここのセリフ、サトシだったらこういうふうに言うと思います」みたいな提案をスタッフさんにされているのを見たこともあります。
私は自分自身のことで精いっぱいという感じなんですが、なんとありがたいことに先輩のみなさんから話しかけてきてくださったり。あと、お菓子をくださったり(笑)。別作品でよくしていただいた先輩とも個々でお話をさせてもらったりできて、本当に助かっています。
好きなポケモンはヤドン。ぬぼ〜っとした感じがたまらない
- 花澤さんはかなりポケモンがお好きなように感じますが、昔からポケモンとは接点が多かったんでしょうか?
- アニメも観ていましたし、ゲームも「ゲームボーイ」版からプレイしていましたし、ポケモンカードゲームも遊んでいましたし、ポケモンシールも集めていて……。「ポケモン」と名がつくものは、ひととおり通ってきたんじゃないかと思います。
ポケモンをキッカケに友達も増えました。『とりかえっこプリーズ』(ポケモンカードゲームのCMにも起用された楽曲)が大好きで、みんなで踊ったりもしましたね。
それに私は子役としても活動していたので、じつはポケモンカードゲームのCMにも出させてもらったことがあるんです。そのときにイマクニ?さんとお会いすることができて……。 - イマクニ?さんといえば、『ポケモンいえるかな?』や『とりかえっこプリーズ』を歌ったり、当時の子どものあいだではカリスマ的存在でしたよね。
- ふふふ、そうなんですっ! あの真っ黒な全身タイツの!(笑)子ども心ながら私も「イマクニ?さんだぁぁぁー!(声が裏返るような勢いで)」って、芸能人に会ったときのミーハーな感じになってしまいました(笑)。
- 花澤さんのお好きなポケモンはヤドンだそうですね。
- そう、ヤドンです! ヤドンは「うどん県」の香川県とコラボをしていて、私もお仕事で香川県に行く機会があったんですが、ちょうどヤドンのパネルが撤去されているタイミングで「なんて日だー!」ってなっちゃいました(笑)。ヤドンと“うどん”をかけたんでしょうけど、数あるポケモンの中からヤドンを選んだ香川県のセンスはさすが!
ヤドンの何が好きかといったら、やっぱりあのぬぼ〜っとした感じですね。 - 同じような雰囲気でコダックも人気ですが……。
- たしかにコダックもかわいいんですが、逆にかわいすぎるんです! それに対してヤドンはシュールな方向に寄っているのがいい塩梅(笑)。そんなところもたまりません。
ポケモンカードゲームに、なぜかメインであるはずのヤドンが遠くからのショットで小さく写っているカードがあったんですけど、それがものすごく好きで(笑)。自分のレアカードをトレードに出してひたすら集めていました。 - ヤドンのカードはレアカードではなかったんでしょうか?
- はい(笑)。もうひたすらに好きだったので、単純に集めたかったんです。それで大きくなってお部屋の整理をしていたら、大量のヤドンが発掘されて「怖い!」ってなるという(笑)。
- そんな事件が!(笑)お友達と対戦もしていたんでしょうか?
- 遊んでいましたね。実際のカードよりも「ゲームボーイ」の『ポケモンカードGB』で対戦するのが好きで、そのときは極めるぐらいやりこみました……。勝ち負けにもものすごくこだわっていましたし。ヤドンは無限に収集するぐらい好きですが、バトルでは強さ的に使っていませんでした(笑)。
- (笑)。アニメの『ポケットモンスター』が始まった当初、花澤さんはサトシとはほぼ同年代だったとか。サトシに親近感を覚えるところはありましたか?
- うーん、タイプ的にはサトシとはぜんぜん違う子どもでしたね……。どっちかっていうとぼーっとしていました、それこそヤドンぐらい(笑)。
朝起きてコップに麦茶を注いだ拍子にぶわーっとこぼしちゃっても、「こぼれたなぁ〜」ってしばらくそれをながめていて、お母さんに頭をはたかれたこともあります(笑)。
そんな感じだったのでくわしい記憶はないんですが、自分で何かを頑張ることに目覚めたのはかなり遅いんじゃないかなと思います。身ひとつでピカチュウと旅をするサトシと比べるなんて、おこがましいですよ(笑)。
「やめないで。きみの声は特別だよ」
- ここからは、花澤さんのこれまでの歩みについてもお話をうかがっていこうと思います。幼少期から子役として活躍されていましたが、当時はヤドン並みにぼーっとしていたそうで、どのような心境で活動されていたのかが気になります。
- 家族は応援してくれていましたけど、このお仕事のためにむちゃくちゃ頑張るということはできていませんでした。もう流されるままに〜っていう感じでしたね。
- 習いごとの延長線上のような?
- そうですね。もともと人前に出ることは好きで、小学校の学芸会とかも頑張っていました。逆にそれ以外ではあんまり表に出ませんでしたし、徐々に内側にこもるようになって……。中学校に上がったぐらいからスクールカーストができてきて、「やだなあ、目立たないようにしよう」って思うようになりました。
仕事も好きでしたけど、「できればいいなぁ」ぐらいの感じで続けてきたので、大学生になって声優事務所に移るまではふにゃふにゃしていました。 - 高校の頃は生徒会の副会長を務められていたそうで、かなり目立つポジションにいたのではないかと思うんですが。
- いえいえ! 会長ならわかりますが、副会長というところがポイントです!(笑)やることといえば、体育祭の閉会式のあいさつぐらいでラクだったんですよ。
- 肩書きをうまく使っていた?
- そうそう(笑)。そんな感じで高校生活を送りつつ子役事務所に所属していたんですけど、お仕事をするたびに「ダメだなあ」と思うことばかりで。このままお仕事を続けていてもしょうがないなと感じたんです。
14歳で初めてアニメに出させてもらったんですけど、本当に周りに助けてもらってばかりで。17歳でアニメ『ゼーガペイン』のヒロイン、カミナギ・リョーコを演じさせてもらったときも「自分はなんて棒読みなんだろう……」って落ち込んで。自覚しながらも自分なりには一生懸命にやっていたんですけど。
顔出しの仕事もそんなにたくさんあるわけじゃないし、周りも進路を考え始める時期だったので、このままじゃいけないなって。それで大学に入るタイミングで「ちゃんとやるべきことを見つけなければいけないのでやめます」と事務所にお伝えしました。 - 葛藤が続いた末の決断だったんですね……。
- ところが、『ゼーガペイン』のキャスティングマネージャーを務めていた方にもそのお話をしたところ、「もったいないからやめないで。きみの声は特別だよ」と引き留めてくださって……。その方は今の事務所のマネージャーなんですけど、それまでそんなことを言われたこともなかったし、「そういう道もあるのか!」と。
そこで「しっかりしなきゃいけない!」と自分に喝を入れて、声優という方向にシフトしました。 - そこから少しずつ、声優というお仕事にハマっていったんでしょうか?
- そうですね……。でも、しばらくはもらった指示をどう返すかとか、周りを観察してどうすればいいのか探るのに必死で、自分でプランを練るところまではなかなかいけませんでした。何が求められているのかもよくわからないので、とにかくがむしゃらに食らいついていくしかなかったんです。
- 転機になった瞬間などはあるんでしょうか?
- 2007年に出演させていただいたアニメで、「ほにほに」とか「にゃー」とかしかしゃべれない謎の生きものを演じさせていただく機会があって、それまでにないぐらいアドリブを要求されたんです。
長いときは2分ぐらいずっとアドリブでしゃべらなければいけなくて、台本にはくわしく書かれていないから自分で作るしかなくって……。でも、取り組んでいるうちに「あっ、こういうクリエイティブなお仕事なんだ。おもしろい!」って思うようになったんです。 - アドリブをキッカケに意識が変わったんですか。
- セリフが決められていても可能性はいっぱいあるはずなのに、それを自分で狭めて「こう言わなきゃいけない」って思い込んでいたんだなぁって……。もっと自由にやっていいんだって思えたのが楽しさにつながったんです。
現場では、共演者に安心感を与えられる存在になりたい
- 学業と両立しながら声優業を続けるのは、大変ではありませんでしたか?
- ありがたいことに事務所が協力してくださったおかげで大学生活もこなすことができて、たとえば「ここだけは落とせない!」という必修科目のときはお仕事を入れないでくださったり。授業を決めるときに、「ここを取って大丈夫ですか?」と相談に行ったりもしていました。
大学にも教授だったり友達だったり、助けてくれる人がたくさんいたのですごく通いやすくて。おかげで卒業できました! 大学って自由ですよね。いろいろな場所から学生が集まってきて、一から知り合って……でもみんなそれなりにオトナで。 - 友達と楽しく接することができた?
- わりと壁もなく、本当にいい子たちばかりだったので助かりました。オープンキャンパスツアーのセリフや案内順を考えたりするアルバイトもしていて、そこで知り合った友達とはとくに仲良くなれました。人間関係には本当に恵まれていると思います。
- 大学卒業後はアニメやゲームへの出演もさらに増えていきます。
- それまでは妹系というか、小さな女の子を演じさせてもらう機会が多かったんですが、2012年頃からは等身大の女性を演じさせてもらうことが徐々に増えてきました。
その中で、榊原良子さんとふたりで掛け合いをする機会が多い作品があって……。もう、榊原さんのお芝居には本当にシビれました。声のトーンは変わらないのに圧力がぜんぜん違うというか、「これ、何が含まれているんだろう?」というミステリアスさと力強さがあって、話していても「あっ、私、宇宙の塵だ……」みたいに思わされてしまうんです(笑)。
こんな素敵な方とお芝居ができて、なんて素敵な体験をさせてもらっているんだろうとずっと思っていました。「そのぶん頑張れよ!」って自分には言い聞かせていますけど(笑)。本当にさまざまな作品に巡りあいながら、今までどうにかやってこられています。 - 後輩の面倒を見る機会も少しずつ増えてきたり?
- たしかに役者の中で私がいちばん年上ということも増えてきました! そういうときもちゃんとコミュニケーションを取ろうと意識しています。
昨年、演劇ユニット「地球ゴージャス」の舞台に出させてもらったんですが、そこで座長のおふたり(岸谷五朗さんと寺脇康文さん)がいっぱい話しかけてくださって、「座長がこうだと現場がうまく回るんだ」って実感したんです。
アニメのアフレコだと短くて3ヶ月しか一緒にいられなかったりもしますし、舞台と違って仲を深めなくてもお仕事できたりはするんですけど、私が真ん中に立ったときはちゃんとやろうって。 - 座長のあり方も現場や人によってバラバラですよね。
- そうなんですよ! ただたくさんコミュニケーションを取ればいいというものでもないですし、正解はありません。でも、私は「地球ゴージャス」の空気感が心地よかったので、あんな感じにできたらなって。それで、いつでもお芝居の話ができるような環境作りができたら理想的です。
『ポケモン』もそうですけど、私がガチガチになっているときに先輩方から声をかけられるとやっぱり安心しますし、今度は私がそういう安心感を与えてあげられる存在になれたらいいなって思っています!
中国のファンのためにも、中国語を勉強しています
- 花澤さんといえばアーティスト活動でも注目を集めています。音楽活動での経験が、お芝居に還元される部分もあるんでしょうか?
- アーティスト活動をするのであれば自分をめちゃめちゃ出したほうがいいと思いますし、それはお芝居とはぜんぜん違う部分。ただ、自分自身が育たないとできないことがいっぱいあるというのは、どちらにも共通しているんじゃないかなって。
そういう意味でも自分を見つめ直すという時間は増えましたし、どちらのお仕事にもうまく還元できていると思います。 - 日本のみならず、海外での人気もスゴいことに!
- とくに中国なんですけど(笑)。中国でのツアーは予想もしないことがいっぱい起きるので、本当に楽しいです。そもそも日本のアニメを吹き替えなしで多くの方が観てくださって、そこから日本語を覚えるっていうのもスゴいこと……。熱量に感動してしまいますし、私のお芝居がそのまま伝わるのもうれしいです。
アニメのキャラクターソングである『恋愛サーキュレーション』はとくに人気で、“この曲を歌っている歌手”と認識してくださっている方もかなりいらっしゃって。声優というお仕事から広がっていく可能性ってこんなにあるんだな、と実感しています。 - ライブでは花澤さんが中国語でMCをしたことも話題になりました。
- やっぱり、海外のアーティストが来日したときにちょっとでも日本語をしゃべってくれたらうれしいじゃないですか(笑)。それに、わざわざ日本語を勉強して応援してくださる方もいるわけなので、だったら私が中国語を勉強しないわけにはいきません。
それに、大人になってからの勉強ってめちゃめちゃ楽しいんですよ。もっとちゃんと勉強しておけばよかったなって思いますし、大学でも中国語を専攻しておけばよかったなぁ(笑)。
かわいい声で演じるときは前日に赤ワインは飲めません(笑)
- これだけお仕事が多いと、普段の体調管理も大変なのでは?
- そこはわりと丈夫なので! これまでも大きな病気とかもせずに生きてくることができました。ただ、やっぱり風邪だけはひいちゃうことがあるので、3年ぐらい前からピラティスを始めました。そのおかげか今ではまったく風邪をひきません。
- そこまで目に見える効果が!?
- あるんですね(笑)。1週間に2回ぐらいレッスンを受けているんですが、自分の体調やパーソナルな部分を話して、それをもとにレッスンをしてくださっているので、長期的に見ても体力の維持に役立っているのかなと思います。
舞台のお仕事をやり始めたときも声優業との両立は体力的にすごく不安でしたし、周りの方の強靭な肉体を見てあわあわしていたんですけど、ピラティスのおかげでバッチリ乗り越えられています。 - 花澤さんといえばお酒がお好きなことでも有名です。それでも声が変化しないのがとても不思議なのですが……。
- まぁ、お酒は好きなだけで、そんなにダバダバ飲むわけではないんで大丈夫です(笑)。それに喉に影響するお酒の種類はだいぶわかったので!
日本酒はするりと飲めるので翌日にはまったく残りません。一方で赤ワインは翌日に影響して、声が低い役のときは逆にそれでやりやすくなったりもするんですが、コハルちゃんを演じる前日には絶対に飲めませんね(笑)。
こういった体調管理も大事ですが、もうひとつ大事にしているのが“探求心”。これは「全部を探求しながらマジメに取り組む」という意味でもあります。「次も一緒にお仕事をしたい」と思ってもらうためには、どの現場でも常にベストでいなければいけないと思うので。 - 「一期一会」の精神ですね。
- まさにそうです! ただ、「マジメに取り組む」=「ただ練習すればいい」というものではなくて、逆に練習しすぎると相手の変化や現場のオーダーに対応できなくなったりするのでよくないんです。
なので、私の場合は練習するのではなく、台本をよく読むようにしています。ト書きとか流れを読み込むことでどんな可能性があるのか考えながら、リハーサルでは私が思ったことをぶつけてみる。そんな感じですね。 - お芝居に対しては、感覚よりもロジックを重視するんでしょうか?
- 1回は頭で考えます。やるときには忘れているんですけど(笑)。あんまり策略的にやりすぎても心に響かないと思うので、自分のプランはいつでも崩せるようにはしています。
続けるのが難しいお仕事なので、今いただいているお仕事を一生懸命こなして未来につなげるしかないと思っていますが、その中でも新しいチャンスがあったらどんどんチャレンジしていきたいですね。来年はミュージカルへの出演も控えているので、そこでもまた新しい経験ができればと思っています!
- 花澤香菜(はなざわ・かな)
- 2月25日生まれ。東京都出身。AB型。子役として活動する一方、2003年に声優デビュー。主な出演作は、アニメ『<物語>シリーズ』(千石撫子役)、『PSYCHO-PASS』(常守朱役)、『五等分の花嫁』(中野一花役)、『はたらく細胞』(赤血球役)など多数。アーティスト・ヴォーカリストとしても活躍。舞台などにも活躍の場を広げ、2020年8月には東京・シアタークリエで上演されるミュージカル『メイビー、ハッピーエンディング』にも出演する。
番組情報
- アニメ『ポケットモンスター』
- 毎週日曜18時から、テレビ東京系にて放送中!
※一部地域では放送日時が異なります。 - https://www.pokemon.co.jp/anime/tv/
- 公式Twitter(@anipoke_PR)■ https://twitter.com/anipoke_PR
毎週見逃し配信中!■ https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/pocketmonster/streaming/
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サイン入りポラプレゼント
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- 応募方法
- ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
\#アニポケ、毎週日曜18時から放送中!/#花澤香菜 サイン入りポラを3名様にプレゼント! #ポケモン
— ライブドアニュース (@livedoornews) December 26, 2019
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・応募〆切は1/1(水)20:00
インタビューはこちら▼https://t.co/4FC5SdXpKp pic.twitter.com/g2PAyqSsuC- 受付期間
- 2019年12月26日(木)20:00〜2020年1月1日(水・祝)20:00
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