ア ベイシング エイプやカナコ サカイがショー開催へ 東コレ24年春夏参加の全50ブランドが発表
主な初参加ブランドは、楽天グループ（以下、楽天）が2020年春夏コレクションから開始した、日本発のファッションブランドを支援するプロジェクト「バイアール（by R）」を通じてフィジカルショーを開催する「ア ベイシング エイプ®（A BATHING APE®）」をはじめ、伝統技術に独自の解釈を加え、現代的に再構築したアイテムを展開する「カナコ サカイ（KANAKO SAKAI）」や川上淳也による「セブン バイ セブン（SEVEN BY SEVEN）」、山本奈由子が手掛ける「タクター（tactor）」、2023年春夏コレクションからブランド名を変更した「カミヤ（KAMIYA）」など。
ア ベイシング エイプ®は、今年でブランド設立30周年を迎え、東京でのランウェイショーはブランド初となる。バイアールによるア ベイシング エイプ®のショーの様子は「Rakuten Fashion」で無料ライブ配信され、同サイトで限定商品の販売も予定している。2020年春夏シーズンから東京ファッションウィークの冠スポンサーを務める楽天の松村亮常務執行役員は「ア ベイシング エイプ®は、東京を拠点としながら世界中にファンを持つブランド。世界中のア ベイシング エイプ®のファンにも、東京のファッションウィークを身近に感じてもらえる機会にしたい」と期待を述べた。
JFWOが、2023年春夏シーズンから開始したブランドサポートプログラム「JFW NEXT BRAND AWARD」の第2回となる今年度のフィジカル部門は、グランプリをカナコ サカイが、特別賞を児玉耀による「フルス（fluss）」が受賞した。カナコ サカイは会期初日に今回のコレクションウィークのフィジカルショーのトップバッターを担当し、フルスは会期中ヒカリエでコレクション展示を行う。
会見には、審査員を代表して「チカ キサダ（Chika Kisada）」の幾左田千佳と「サルバム（sulvam）」の藤田哲平が登壇。両者とも、楽天のサポートを受けた後ブランドを成長させた経験を持つデザイナーとして審査に参加した。藤田は「私たちは、初期にサポートを受けて東コレに参加した後、ブランドを立て直したり進んでいくことの大変さを実際に経験している。それをどこまでできそうか、も重要な審査基準だった」と語る。幾左田は、ブランド立ち上げから約2年のカナコ サカイを選考した理由を「2年という期間で素晴らしい成長を遂げており、ブランドとしても伝えたいことが明確である」とコメント。JFWOの古茂田博事務局長は、「日本の優れた素材、技術の良さとオリジナリティのあるクリエイションを組み合わせ、世界で勝負していく姿勢があるブランド」と評した。同プログラムはフィジカル部門とデジタル部門を設定していたが、今回から、デジタル部門は春夏、秋冬2シーズン通して通年で1度の選出となり、次回の発表は2024年4月末ごろを予定しているという。
JFWOは今まで、シーズンごとに新しいテーマ設定とキーヴィジュアルで展開してきたが、2024年度からは通年を通してひとつのテーマとヴィジュアルを設定する。今年度のテーマは、価値観やマインドの解放、コロナ禍で閉ざされていた世界が回復していく姿に重ね「OPEN,FASHION WEEK」に決定。ヴィジュアルは、「解放（OPEN）」をテーマに、東京ファッションウィークのキーヴィジュアルとしては初となるフル3DCGで制作された。
今回新たに実施されるデジタル施策には、インフルエンサーが数名ずつグループになり各コレクションショーを巡って発信を行う「RUNWAY WATCHERS」を実施する。インフルエンサーたちのスタイリングやショーを、それぞれのSNSで発信していくという。このほか、関連イベントには、一般参加が可能な前夜祭パーティや、キーヴィジュアルと連動したメディアアートの展覧会などの開催を予定している。
■「Rakuten Fashion Week TOKYO 2023 A/W」スケジュール一覧（7月25日時点）全50ブランド
※太字はフィジカルで発表 ★マークは初参加ブランド
