最近、スーパーやコンビニにクラフトビールが数多く並び、買いやすくなってきています。

クラフトビールだけで楽しむのもいいですが、料理をマッチングさせたら、もっとおいしく味わえます。組み合わせ次第で料理もさらにおいしくなります。

そこで今回は大手ビールメーカーから発売されているクラフトビールを取り上げ、各社においしいマッチングのポイントを聞いてみました。ビール好きの記者もいろいろ試してみました! (別の2本を紹介している、その1はこちら)

食欲の秋、クラフトビールと料理の最強においしい組み合わせで家飲みを楽しみませんか?

サントリー「東京クラフト ペールエール」

ギャラクシーホップに合うものは!?

サントリーの「東京クラフト ペールエール」は2021年にリニューアルしました。原料に国産麦芽と、ギャラクシーホップを一部使用しているのが特徴です。

ギャラクシーというホップはパッションフルーツのような華やかさ、柑橘系のさわやかさがあるのが特徴です。まるで銀河(?)のような華やかさで、今や世界のクラフトビール界になくてはならない人気品種です。

「東京クラフト ペールエール」は、その名にあるようにエールタイプ。より華やかで豊かな香りが楽しめるタイプです。さて、その料理とのマッチングポイントをサントリーさんに聞きました。

「東京クラフト ペールエール 」、マッチングのポイント

●飲みやすく軽い口当たりのペールエールは、苦味とフルーティーな柑橘風味の調和がとれているので、さまざまな料理と相性が良いです

この言葉通り、フィッシュアンドチップスなどの揚げ物から、ローストビーフ、酸味の効いた料理まで、かなり幅広くカバーできるようです。もちろん、餃子やピザやフライドチキン、カマンベールチーズなどにもよく合います。

記者も実際に合わせてみた

特筆すべきは、「水炊きやおひたし、だし煮のようなあっさりとした和食に合う」ところ。これからの季節、鍋もの&ペールエールはいいですね。あまりキンキン冷やさず、ゆるゆると飲みたいところです。

記者のまとめ!「東京クラフト ペールエール」と料理のマッチング
●和風ダシとの相性がいい
●淡い柑橘系と合う

これから重宝しそうな、おでんとビールの組み合わせ。

ゆず風味とひじきサラダも合いました。

オリオンビール「75BEER」

コッテリした料理との相性バッチリ!

最後は、記者がいま注目しているクラフトビールを紹介します。

沖縄県のビールメーカー、オリオンビールが発売しているクラフトビール「75BEER」。沖縄特産のシークヮーサーを思わせる柑橘系の爽やかさとホップ感が特徴です。

この特徴的な香りを出すために、オーストラリアから希少品種のアロマホップを取り寄せて使用しています。色も濃いめで、飲みごたえのある1本です。

75はナゴと読み、オリオンビール工場の所在地である「名護」を由来としています。

*主に沖縄県内で販売されていますが、地域によっては沖縄のアンテナショップ、スーパー・酒販店でも取り扱われています。

続々と登場オリオンビールのプレミアムクラフト。左から「75BEER」「75BEER IPA」「41BEER」「75BEERフルーツセゾン」。

見るからに沖縄の風を感じる「75BEER」。その柑橘系の香り、深い味わいと料理とのマッチングポイントは? 

「75BEER」、マッチングのポイント

オリオンビールさんにマッチングポイントを聞きました。ずばり、「味の濃い料理との相性がよい」とのこと。

●たとえば、唐揚げオレンジソース和え。唐揚げ甘辛ソース和え。バーベキューソースのスペアリブなど。柑橘系のホップの香りが、味のこってりした料理に合います。

オリオンビールさんおすすめ!「ポーク肩ロースのフリット(揚物)油淋鶏風ソース」。何重にもコッテリでも合う。

ふつうの唐揚げならどんなビールでも合うと思いますが、さらにソースを合えたこってり唐揚げが「75BEER」なら、よりマッチするというわけです。ビールの風味が、料理のコテコテ風味に負けないということです。

相性のいい沖縄料理を、HPからピックアップしてみますと……。

●「ポーク肩ロースのフリット(揚物)油淋鶏風ソース」
赤身と脂身のバランスがいい豚肩ロースと油淋鶏風ソースの甘みが、75BEERの深い味わいにマッチ。

●「ポークスライスと旬野菜のエスニックソテー(ピリ辛炒め)」
家庭用の焼き肉のタレにカレー粉、七味唐辛子を加えたスパイシーでエスニックなタレで和えた野菜とポーク。その香ばしい味わいに柑橘系のホップの香りがマッチ。

●「クリームチーズの味噌漬け(イナムルチ味噌)」
こってりとした味噌の優しい香りとチーズのクリーミーな味わいに75BEERの濃厚な味わいがマッチ。

記者もおすすめのおつまみと合わせてみた

ちなみに、「75BEER」はピルスナータイプ(ラガービール)ですが、同ブランドに沖縄県産シークヮーサーを使用し、通常の6倍量のホップを使ったIPA「75BEER IPA」、沖縄県産マンゴーを使用したフルーティーでほのかな甘みのセゾン「75BEER フルーツセゾン」があります。

またこの10月には、数量限定のアンバーエール「41BEER(首里すいビール)」が登場。41はスイと読み、琉球王国時代の首都、首里の古い呼び名です。2019年の10月31日に火災で多くの建物を失った首里城の復興、そして首里の街の振興を応援するビールですね。

記者の印象としては、シークヮーサーの香りとホップ感が強いIPAはよりコテコテ料理にマッチ。チーズなら味もクセの濃いブルーチーズや山羊のシェーブルチーズにも合いそうです。

また、「75BEERフルーツセゾン」はほんのり甘いこともあり、甘みのあるフルーツにも合います。私はデザートに缶詰の桜桃と合わせてみました。

「41BEER」は「75BEER」より少しライトという印象です。それでもこってり料理にはばっちり合います。

記者のまとめ!「75BEER」ブランド・「41BEER」と料理のマッチング
・コッテリした料理に合う
・みそ味に合う
・ごま油をたっぷり使った料理に合う

ブルーチーズが合うのは「75BEER」。

ビール各社から個性豊かなビールが次々と発売されて楽しい秋になりました。お好きなビールを見つけて、この秋もゆるゆる家飲み、楽しみましょう。

取材・文/佐藤恵菜