1つでも当てはまったら要注意!「うつになりやすい人」の思考グセ

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うつになる人とそうでない人。その違いは物事に対する考え方、つまり思考にあります。うつになる方というのは考え方にクセや傾向があるものです。人の思考とは、その人が産まれ持ったものや人生経験の中で培ったものなど、自分でも意識をしないうちに染み付いていきます。

あなたももしかしたら、うつになりやすい思考を持っているかもしれません!

そこで今回は、心理カウンセラーの筆者が、うつになりやすい思考のクセをご紹介します。セルフチェックの一環としてご自身を振り返るきっかけにしてみてください。

■0か100思考

完璧でなければ何もないのと同じ。

つまり0か100のどちらか、白黒をつけなければならないという考え方です。全か無か思考とも呼ばれます。

このような思考が強い場合、他人からみれば些細なミスであっても放っておけずに、そのミス1つで全てが台無しになるかのように感じてしまいます。

結果、常に「ミスのないように」と気を張っているので、心がいつも不安な気持ちで支配をされてしまいます。

このようにいつもストレスを身近に持っているため、簡単にうつ気分を招きやすくなるのです。

■すべき思考

「○○すべき」または「○○であるべき」といった考え方です。

仕事・ビジネスの場など、定められたルールの中では当然必要になることもありますが、このような思考が普段の生活全般に及んでいる場合は注意が必要です。

例えば、「仕事で疲れていても食事の用意はちゃんとするべき」、「子育ては女性(母)である私が中心となってやるべき」など……。

私たちの生活は往々にして計画通りには進まないことの方が多いものですが、そんなときにこのような“すべき思考”が強く表れると憂鬱感にさいなまれてしまいます。

■自己責任思考

「それは自己責任だから」ここ数年でよく耳にするいわゆる自己責任論。いつの間にか日本人の考え方に根付いてしまったように感じます。

人生はどんなに努力をしたり気を付けていたとしても、間違いや思わぬ不幸に見舞われて、周りの人たちに助けを求めることを必要とする場面があります。

その際にこの自己責任思考が強いと、「これは自分のせいだ」と考えてしまい、本当に必要な時にSOSを発信ができなくなってしまいます。

自分を責め続けることで罪の意識を感じるようになり、うつ気分を加速させます。

いかがでしたか? これら思考の偏りを解くためにできることは、「こんな考え方もあるんだ」と新たな認知や信念を受け入れることです。自分の思考パターンを知り、それを変えることができれば行動や感情も変えることができます。人を変えることはできませんが、自分の“考え方” は変えられるのです。

【筆者略歴】

大間秀章・・・心理カウンセラー&コラムニスト。企業や大学を対象に専任カウンセラーとして従事する傍ら、執筆活動も行う。専門分野は人間関係、恋愛、キャリア、メンタルヘルス、人生論など。Twitter

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