変顔上等! 周囲の予想のもう一歩先の驚きを。個性派女優・森川 葵の生きる道
「自分の欲求にストレートに生きてきて、いまがあるんだと思います」――。森川 葵は力強く、そう語る。
そもそも中学の頃に芸能界を志したのは、「自分でお小遣いを稼いでコンビニのチキンを食べたかったから!」。女優として、坊主頭や変顔をいとわず、文字通り体当たりの演技を見せてきたが「やってる本人が一番楽しんでます」と笑う。
主演、助演を問わず次々と彼女にオファーが舞い込むのは、自らの欲望に忠実に楽しみながら走り続けてきた、必然の結果なのだ。
そんな彼女が、ドラマの撮影が始まった頃から続編を熱望し、このたび念願叶ってドラマのseason2を放送、そして5月3日には劇場版が公開される『賭ケグルイ』。この作品にこそ、“美しき超個性派女優”森川 葵のすさまじさがすべて詰まっている。
スタイリング/武久真理江 ヘアメイク/石川奈緒記
原作が好きだからこそ“変顔”も妥協せず、振り切ってやる
- 『賭ケグルイ』で演じられている、プライドが高い早乙女 芽亜里(さおとめ・めあり)の衣装での写真をInstagramに投稿されていましたが、ファンからの反響はかなり大きかったのでは?
- そうなんです。周りの友達も「芽亜里のツインテール、メッチャ可愛い!」って言ってくれて。私は「いつまでこんな高さのあるツインテールするんだろうねぇ…」なんて返してるんですが、じつはそれは照れ隠しで(笑)、メチャクチャうれしいんです。
- 自分でもこのツインテール姿はアリだなと?(笑)
- ひそかに「これ、意外とイケてるな」って(笑)。
- 『賭ケグルイ』は、「ギャンブルでの勝利こそが絶対的な正義」という百花王学園を舞台に、生徒たちがさまざまなギャンブルに身を投じる異色の学園ドラマですが、season2、劇場版の制作決定は、メインキャストのひとりとして喜びもひとしおだったのでは?
- やっぱりうれしかったですね。season1の頃からずっと「続編! 続編!」という空気はみんなの中にあったし、私自身、これまでも続編の経験ってなかったんですよ。
長い期間、みんなと一緒に撮影をして、また芽亜里という役ができるってホントにうれしかったです。
- 蛇喰夢子(じゃばみ・ゆめこ/浜辺美波)、鈴井涼太(高杉真宙)、そして芽亜里の3人の再現度の高さは大きな反響がありました。
- やっぱり、原作の変顔ってスゴいんですよ。「これ、実写でやるってどうすんのよ?」というレベル(笑)。私自身、普段から漫画やアニメが大好きだからこそ、見る人を幻滅させたくなかったし、できる限り振り切って、変顔を出し切らないといけないなと思って臨みました。
- ドラマ『監獄学園-プリズンスクール-』もそうでしたが、変顔も含めかなり濃いキャラクターを求められることが多いですね。
- 「これは森川 葵じゃなきゃできない」と思ってお話をいただけるのはありがたいですね。自分にとってもチャレンジだし、いままでに見せたレベルで満足したくないし、見る人に「前に見た変顔よりもスゴくなってない?」と感じてもらえるようにしたいなと。
- そうやって作品を重ねるごとにハードルが…。
- どんどん高くなってます(笑)。
- みんな「森川 葵ならばそれくらいやって当たり前だ」と(笑)。
- ホント、そうなんです!(苦笑)逆にあえて何もやらずにおこうかなって思っちゃいますよ。
高杉真宙のコミカル演技に「こんな芝居をするんだ」と驚き
- ドラマは生徒会の夢見弖ユメミ(松村沙友理)、豆生田 楓(中川大志)との対戦が描かれ、さらに劇場版は原作とは異なるオリジナルストーリーが展開されますが、芽亜里はどんな活躍を?
- とにかく誰よりもいろんな人に会いますね。芽亜里が人と人をつないで、いろんな出会いの機会を作っていきます。
- すでに予告編でも一部が見られますが、矢本悠馬さん演じる木渡 潤との掛け合い、“変顔合戦”はかなりの部分がアドリブだったとか…?
- いやいや、セリフはあくまでも台本通りですからね。セリフは…。まあ、でも動きに関しては台本に何も書かれていないので…(笑)。
- 矢本さんとピッタリ息が合っていましたが、事前に何かお話は?
- いや、全然。お互いに信頼していますし、何がどうなればうまくハマるかっていう感覚が一緒なんですよね。現場で「あぁ、そう来たか。じゃあ私はこうしてみよう」って感じで。
- 普段から別作品も含めて、アドリブをするほうですか?
- いや、ここまですることはないですよね。というか、繰り返しますが、あくまでもセリフは台本通りですからね!(笑)
- 現場の雰囲気はいかがでした?
- 『賭ケグルイ』の現場ってみんなユルいんです(笑)。自分の時間を大切にしていて、テンションがワーッて高い人もいないし、自然と同じ空間にいる感じですね。でも、現場に入ったときの集中力やスイッチの切り替えは、みんなスゴいです。
- 今回の現場での忘れられないエピソードは?
- ドラマ版の夢見弖(ユメミ/松村沙友理)ちゃんとの対戦で、夢見弖ちゃんが歌っている最中に鈴井がオタ芸をするのを、隣の芽亜里が肘でつついてやめさせるシーンがあるんです。「あんた、何やってんの」って感じで止めなきゃいけないんですけど、なぜかツボにハマって、笑ってしまってできなくて…(苦笑)。
めったにそんなことないんですけど、自分でも笑いが止まらずに、真宙さんからも「めずらしいね」って。最後は頑張りましたけど、やってるうちに口角がつい上がってきちゃいそうになって…。
- それは鈴井のオタ芸が面白すぎて?
- はい。ホントにスゴかったんですよ! 「え? こういう芝居もするんだ、真宙さん」って感じで(笑)。
- 高杉さんとは映画『渇き。』やドラマ『35歳の高校生』でも共演されていますが、ここまで近い関係性で、コミカルな芝居をするのはなかったですね。
- そうなんです。だから「知らない高杉真宙がいる!」(拍手しながら)って。お互いにそう思ってるかもしれませんね。
欲求にストレートに生きて、“個性派”と呼ばれるいまがある
- 変顔も含め、体を張った演技に対して“個性派女優”という枕詞をつけて紹介されることが多いかと思います。そう見られることについて、どう受け止めていますか?
- 自分のやりたいことを自由にやっちゃうから「個性派」みたいに言われるんでしょうね(笑)。でも、申し訳ないですけど、自分の人生が楽しいのが私の中の最優先順位なので、それでいいのかなって。
周りに何を言われても、ずっと同じ髪型をキープして生きることはできないし、これまでも自分が「楽しい!」と思えることを全力でやってきました。今回で言えば、英(勉)監督が笑ってくれるのが何よりうれしくて、そのために全力を出しました。
そうやって作品ごとにできることを全力でやった結果、それぞれの現場でスゴいことになって(笑)、「個性派」って言われるようになったんだと思います。自分の人生が楽しくなるようにやっているだけなので、誰に何を言われてもいいし、楽しいです! - 「自分でお金を稼いでコンビニのチキンを食べたい」という異色の理由でこの世界に入って…。
- ホント、そんな理由でね(笑)。
- 2010年からモデルとしての活動を始めて、女優としても活動するようになり、数年を経てこれだけたくさんの作品に出演するまでに…。
- 自分の欲求にストレートに生きてきて、いまがあるんだと思います。「コンビニのチキン、食べたい!」って欲求から始まって、いま、こうして仕事ができているので、やりたいことをまっすぐやってきてホントによかったと思います。
30歳になったときを考え、大切な人との縁を意識するように
- 仕事を始めた当初と比べて、女優の仕事に対する意識の変化はありますか?
- ありますね。以前は「何よりも自分が一番前に!」という意識もありましたけど、最近はそういうことじゃなく、30歳になったときに、まだこの仕事を続けていられたらいいなと思うことが多くなりました。
そのうえで、周りの人たちとの関係性や「縁」を大事にするようになったと思います。単にひとつの作品、現場だけではなく、そこから続いていくであろうつながりを以前よりも強く意識するようになりました。 - 何かきっかけがあったのでしょうか?
- 私生活でごはんに行くのは、たいていは10代の頃から知っている友人とばかりで、それって今後もあまり変わらないんだろうなと思ったんです。もちろん、これからもいろんな出会いはあると思いますけど、昔からの友達との縁はずっと続くんだろうなって。
それは仕事でもそうで、常に新しい出会いはあるでしょうけど、いままでに出会った人たちとの縁は、私がこの世界で仕事を続ける限り、ずっと続いていくだろうって。だから、そういう出会い、縁を大切にしていこうって考えるようになったんです。
- 同世代の俳優に対してはどういう意識を持っていますか?
- 私、意外と年上の方たちと一緒にお仕事する機会が多いんですよ。学園ドラマもちょこちょこ出ていましたけど、ここ最近「同世代と一緒に芝居をする」という感覚を忘れかけていて(笑)。でもこうやってみんなと一緒の現場に入ると、すごく刺激をもらえますね。
「こうしなくちゃいけない」とか「こうしとけばいい」という固定された考えじゃなく、柔軟にどんどん新しいものが出てくるので、それを受け止めたり見たりするのが楽しいし、自分が固まってしまわないためにも、周りの刺激ってとても大事だなって思います。 - 同世代から受け取るものはまた違う?
- たとえば『賭ケグルイ』で言うと、先ほども話に出ましたけど「真宙さんがまさかそんなことするなんて!」とか(笑)。よく知っているはずの人とひさびさに再会したら、「こんなことするようになってたの!?」というくらい変わってたりするんです。
私自身も変わっていくのを感じますけど、同じようにみんなもどんどん変わっていくのを感じて、それはすごく楽しいです。
現場から求められる“森川 葵”を超えていくことが課題
- 昨年だけでもドラマ『文学処女』で主演、舞台『ロミオとジュリエット』、ドラマ『GIVER 復讐の贈与者』、映画『OVER DRIVE』でヒロインを務めています。ここまで求められる女優・森川 葵の強みはどういう部分にあると思いますか?
- うーん、何でしょうねぇ…?(笑)キャスティングって、“賭け”じゃダメな部分ってあると思うんですよ。そういう意味で、「森川 葵を入れとけば、ある程度のレベルにはなるかな」って思っていただけるようになってきたのかなと。自分で言うのもなんですが(笑)。
- まさに「縁」であったり、これまでやってきたことへの信頼があるからこそですね。
- これまでやってきたことがきっといま、女優・森川 葵にプラスになっていると思うので、それはこれまでの作品に感謝しつつ…。でも、その「安定」を越えていかないといけないとも思うんです。
「ある程度のレベルが担保される」のをさらにひっくり返すような、もう一歩先。「え? そんなところまで行けるの?」というのを見せられるようにならなきゃいけないなと。それはいま、すごく考えていることですね。
- いま、憧れの女優さんはいますか?
- みなさんすごく優しいし、どこに悪いところがあるの?という方ばかりなので、むしろスゴすぎて目標にしていいのかな…?と思うことが多いんですけど。
あ、最近で言うと広末涼子さんとご一緒させていただく機会があったんですよ! - 映画『嘘八百』のシリーズ第2弾ですね。
- 初対面が本読みのときで、机の上に改訂版の台本が置いてあったんですけど、「ねぇねぇ、きょうってこっちを読むのかな?」って普通に話しかけてくださったんです。私は「広末涼子さんだ…!」って緊張していたんですけど、すごくフランクに接してくださって。素敵だなと。
役柄の関係上、私は広末さんの役に嫌悪感を示すリアクションをしなくちゃいけなくて…。緊張していると遠慮してしまったりして嫌悪感を抱いているというのがうまく出せなかったりすることがあるのですが、自然に接してくださったことでとてもやりやすかったんです。こちらに気を遣わせない空気を作ってくださって。
普段はすごく可愛らしくて、でもお芝居になると現場の空気がスッと引き締まるんです。私もあんなふうになれたらいいなと思いました。
- 森川 葵(もりかわ・あおい)
- 1995年6月17日生まれ。愛知県出身。2010年、『Seventeen』(集英社)の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」のグランプリを獲得。モデルとして活躍するとともに、女優としても活動。映画『渇き。』、『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』、ドラマ『35歳の高校生』(日本テレビ系)、『ごめんね青春!』(TBS系)などの話題作に出演。主演映画に『チョコリエッタ』、『おんなのこきらい』、『恋と嘘』など。2019年はドラマ『デザイナー 渋井直人の休日』(テレビ東京)に出演。NON STYLEの石田 明が脚本を担当した映画『耳を腐らせるほどの愛』も公開予定。
サイン入りポラプレゼント
今回インタビューをさせていただいた、森川 葵さんのサイン入りポラを抽選で2名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。
- 応募方法
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— ライブドアニュース (@livedoornews) 2019年4月15日
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応募〆切は4/21(日)12:00
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- 2019年4月15日(月)12:00〜4月21日(日)12:00
- 当選者確定フロー
- 当選者発表日/4月22日(月)
- 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
- 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから4月22日(月)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき4月25日(木)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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