
『銀魂 THE FINAL』特集 第1回/千葉進歩×中井和哉×鈴村健一「『ミツバ篇』と『真選組動乱篇』が真選組の礎になっている」

「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)での連載開始から17年、テレビアニメ放送開始から15年――。
日本を飛び越え、世界で愛される人気コンテンツ『銀魂』(原作:空知英秋)。天人(あまんと)と呼ばれる宇宙人に支配された江戸を舞台にした奇想天外な設定、主人公の侍・坂田銀時を中心とした個性的なキャラクター、抱腹絶倒のやりすぎギャグ、決めるときは決める熱いドラマなど、その魅力を挙げればキリがない。
そんなアニメ『銀魂』シリーズのラストを締めくくる映画『銀魂 THE FINAL』が、1月8日に劇場公開を迎える。ライブドアニュースでは公開を記念し、主要キャストやスタッフに複数回にわたるインタビューを実施。怒涛の大特集をお届けする。
今回お届けするのは、近藤勲役の千葉進歩、土方十四郎役の中井和哉、沖田総悟役の鈴村健一による「真選組」鼎談。『銀魂』の中核をなすキャラクターを演じる3人は、アニメ以上に和気あいあい。取材時間中、ほぼ全編で爆笑しているというとんでもない内容と相成った。
『銀魂 THE FINAL』はもちろん、『ミツバ篇』や『真選組動乱篇』など過去の名エピソードについて、さらにはファンへの想いや空知先生との思い出に至るまで……。バラガキたちの濃厚トークを、ムラムラしながら楽しんでいただきたい。
※TOP写真は左から、鈴村健一、千葉進歩、中井和哉。
※ネタバレありの真選組インタビュー 番外篇はこちら
スタイリング/KEIKO WADA【千葉・中井】、YUYA MURATA【鈴村】
ヘアメイク/HOTOMI ICHISE【千葉】、MAYUMI KIMURA【中井】、Saori Sakamoto【鈴村】
『完結篇』が売れたら、大人たちが「まだやる」と言い出した
- 「最後のバカ騒ぎ」と銘打たれた『銀魂 THE FINAL』ですが、「今回でラスト」と聞いた際の、みなさんのお気持ちをお聞かせください。
- 千葉 やっぱり僕から?
- 中井・鈴村 そりゃそうでしょう!
- 千葉 だよね、探っちゃった(笑)。
「THE FINAL」ということで、かつ映画で、ついに来たのか……という感覚はありました。原作の“終わり”を映画でどう描くのかは、僕たちも気になっていたし、実際に台本を読んで「こう来たか」と思えるものでしたね。
確実に『銀魂』ファンの方を裏切らない画のクオリティとストーリーなので、すごく自信は持っているんですが……やっぱり、『銀魂』ですからね。「THE FINAL」という言葉に対して、僕はずっとクエスチョンマークが浮かんでいます(笑)。その辺りは正直、まだもやもやしています(笑)。 - 中井 大将(千葉さん)はもやもやしていますが(笑)、僕はこういう形での終わりを迎えられてうれしく思っています。
『銀魂』の原作がこれ以上描かれていないのは間違いないですし、僕たちとしては物語の終わりまで演じたいとずっと思っていたので、この作品と僕たちの関わりの最後を映画で締めくくることができるのはうれしいですね。みなさんにも、ぜひこの「最後の祭り」を楽しんでいただきたい気持ちです。 - 鈴村 本当に最後まで来たんだなぁというのは、取材を受けていく中でより実感しています。
2013年の『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』のときに「終わる」と言われて、偉いスタッフさんたちからも「本当に終わります」と念を押されて、キャスト陣はご飯を食べに行って「次に『銀魂』が復活するときは、キャストも変わって最初からやるんだろうね」なんて話をしていたくらいだったんですよ。 - 千葉・中井 (吹き出す)
- 鈴村 それは決して嫌な感じではなく、僕たちもやりきった感はあったのですが、そこからその映画がものすごく売れたみたいで、大人が「やっぱりまだやります」って言い出して、ええ……(笑)。
- (笑)。
- 鈴村 「完結篇」のときに、やりきった感がありながらも「まだ原作は続いているし、最後までやれたらよかったな」とは、ちょっと思っていたんですよ。そう考えると、15年間変わらぬキャストで、最後までやりきれたことは本当に素晴らしいと思っています。

山崎、ごめんな……(突然の謝罪、始まる)
- お三方は本作の収録でひさびさに顔を合わせたかと思いますが、いかがでしたか?
- 千葉 なかなかみんなで集まって録ることができない中で、最少人数ではあっても、真選組の3人で一緒に録れたことは本当にありがたかったですね。山崎(退)、ごめんな……(笑)。
- 鈴村 すまんなぁ、ザキ(山崎)……。
- 中井 そうなんだよなぁ……(しみじみ)。
- 千葉 近藤・土方・沖田は戦いの中では3人1組として描かれて、万事屋をバックアップするポジションですし、掛け合いや『銀魂』らしいなと思えるところを一緒に録ることができて、とてもよかったです。僕にとって、ふたりと一緒にできるのは安心材料ですね。時間が経っていても、集まるとやっぱり楽しいなという想いは相変わらずでした。
自分のパートでは、相変わらず演出上でとんでもないことをご指示いただいたので、思いっきりやってしまいまして……。そのへんのところは映画を観ていただいて「あ、ここなのね」とわかっていただけたらと思います(笑)。そこが、『銀魂』です(いい声で)。

- 中井 久しぶりは久しぶりなんですが、我々は「久しぶり」が怖くないんですよ。テレビシリーズで1、2ヶ月空くこともザラでしたから。
- 鈴村 それ、すごくよく言ってましたよね。「俺たち、呼ばれないなぁ」って(笑)。
- 中井 そうそう。で、たまに呼ばれたと思ったら、すごくしゃべる(笑)。
- 鈴村 ははは!
- 中井 そう、だから「空いたからどう」ということはないんですよ。おかげさまで『銀魂』は大人気作品なので、いろいろなところと節操なくコラボして……。

- 千葉・鈴村 節操なく(爆笑)。
- 中井 ふふふ。まぁそういったわけで、いろいろな形で土方を演じさせていただく機会はあったんです。ただ不安だったのは、「ひとりはやだなぁ」ということ。だから3人でできたのはすごくうれしかったんですが……大事なことなのでもう1回言いますと、やっぱり山崎がいないと……(笑)。
- 千葉・鈴村 はははははは!
- 中井 ここをぜひ、書いておいていただけるとありがたいです(笑)。
- かしこまりました(笑)。
- 鈴村 アフレコは楽しかったですが、やっぱりちょっとさびしい気持ちもありましたね。映画の収録を行ったときに「あぁ、これで最後か……」とちょっとセンチメンタルになり、スタッフさんにあいさつに行ったら、「いや、あと2本あるんで(あっさり)」と言われてしまい……(笑)。まだdTV用の収録が残っていたんですよね。
ちょっとだけでもいいから、スタッフさんも僕らのテンションに合わせてほしかったですね。 - 千葉・中井 はははははは!
- 鈴村 「お疲れさまでした! あと2本あるんですけど、とりあえずお疲れさまでした(ねぎらい)」っていうテンションじゃなくて、「あぁ、あと2本あるんでー」くらいな感じだったのが、「あーあ」って……。まぁ今思うと、あれも『銀魂』らしい感じだった…と……(笑)、思います(吹き出す)。

3人が考える『銀魂』らしさとは?
- シリーズ全体を通したお話も聞かせてください。みなさんが考える「『銀魂』らしさ」とは?
- 千葉 『銀魂』らしさかぁ……(考え込む)。今ふと思い浮かんだのは、原作時点でそうなんですが、いろいろなことに乗っかろうとしているところですね。「これ、言っていいのか?」ということをどれだけやったことか……最たるものは何だろう? 『ドラ〇ンボール』かな?
- 鈴村 『銀魂』らしさとは、『ドラ〇ンボール』!(爆笑)まぁ間違っちゃいない気はしますけどね。だいたい合ってる(笑)。
- 中井 そうだね、間違っちゃない(笑)。
- 千葉 じゃあ、僕の答えはそういうことで(笑)。
シリアスな部分など、いろいろあるとは思うんですけどね。いっぱいありすぎて難しいですが、僕は、その、『ドラ〇ンボール』……(笑いをこらえる)。「俺ら、もうキャラ超えてんじゃん!」っていう(笑)。
土方だけはいろいろ迷惑を被りながらも頑張っているけど、あとはみんな好き放題やってて。それで現場の中でもゲラゲラ笑って、というのはよく覚えていますね。まあそういったひどいことが、収録現場で多々ありました(笑)。 - 鈴村 「ひどいこと」って言っちゃった(笑)。
- 千葉 いい意味で、ですよ!「ふざけるな!」という険悪な現場になったわけじゃないからね! …こんな回答でよかったのかな……。
- ばっちりです(笑)。ありがとうございます。
- 中井 僕はあれですね。『銀魂』のイベントの最後で読み上げられる、空知先生の手紙。あれこそが『銀魂』らしさの塊じゃないでしょうか。
- 鈴村 あれはひどいよなあ(笑)。あれは、本当にひどい……。
- 千葉 はははははは!
- 中井 でも素敵(笑)。そこに集まった人たちしか聴けなかったのでちょっともったいないなと思っていたら、とうとうテレビアニメでも神楽さん(声:釘宮理恵)がキャラを捨てて読み上げ始めて(第252話『ごめんなさい』)。
「これをちゃんとテレビアニメでやって、『銀魂』はいい方向に向かっている!」と、僕はその回を観たときに思いました(笑)。あそこに『銀魂』らしさが集約されている気がしますね。 - 鈴村 ふふふ。もうほとんどカバーされましたよ、おふたりの回答で(笑)。
- 千葉 あっはっはっは!
- そこをなんとか……。
- 鈴村 『聖闘〇星矢』です(断言)。
- 千葉・中井 出た! ふはははははは!
- 鈴村 やっぱり、貪欲なところが『銀魂』ですよね。今流行っているもの、過去に流行ったもの関係なく、全部持ってこようとする。それを恥ずかしげもなくやる感じが、素晴らしいですよね。
- 中井 ふははは。
- 鈴村 あともうひとつは、そういったオマージュを実現させるために、数々の大人たちが苦労していること。収録現場に行くと、ときどき暗い顔をしているスタッフがいて「ちょっと怒られちゃいました」って言ってて……。
- 千葉・中井 はははははは!
- 鈴村 それくらいで済んでたらまだいいですけど、ビシッとしたスーツを決めてオシャレな髪型だった人が丸坊主にしたときは「ああ、さすがだな。そこまでのことが起こる作品なのに、なぜやめないんだろう」と思いました(笑)。
倒れるなら前のめりに――。さすが『銀魂』だ、よく15年間やりきったという気持ちです。

『ミツバ篇』と『真選組動乱篇』を経て、やっと近藤は局長になれた
- お三方それぞれが演じたキャラクターにおける印象的なエピソードというと、何を思い出しますか?
- 千葉 うーん……(考え込む)。真選組になくてはならないのはやっぱり、『ミツバ篇』や『真選組動乱篇』ですよね。
あれらのエピソードで“組”というものがちゃんと定着して、各々が各々としてのポジションをお互い認め合い、そしていろいろなハプニングに対応していけるようになった。そういった礎がなかったら、“組”として成立できなかったと思います。
近藤も、あの2篇があってやっと局長になることができたなと感じています。そうでなければこのお二方の役(土方・沖田)もついてきてくれるわけないし、そもそも、「なんでついてきたか?」というエピソードも、彼らにとっては大事な部分ですから。
あとはもう役柄的にアホなことばっかりなので……(苦笑)。これは、みなさんのほうが僕以上にわかるでしょ?っていうところですかね(笑)。 - 鈴村 真似したくなる名言が多いんですよね。「ムラムラします」とか……。
- 千葉 いやそれ、名言なのか迷言なのかわかんないよ!
- 鈴村 どっちでもあります。だから千葉さんがうらやましかったんですよ。
- 千葉 えっ、本当ですか?(笑)
- 鈴村 だって台本を読んだら「ムラムラします」って書いてあって、なんていいセリフなんだろうかと……。
- 中井 はははははは!
- 千葉 必殺技がないぶん、そういうところでカバーしないと(笑)。
- 中井さんはいかがでしょうか?
- 中井 真選組が中心になっているエピソードはみなさんお好きで、とても愛してくださっているんですが、僕が個人的に思い出すのは、銀さんと土方が手錠でつながれて、トイレどうする?みたいになる回(第166話『一つより二つ 一人より二人』)。
あと、沖田とふたりでやった…… - 鈴村 『S〇W』のオマージュ!(笑)(第148話『チャックはゆっくり引きあげろ』)
- 中井 それそれ(笑)。さっきの話じゃないですが、僕らってたまに呼ばれたらすごくしゃべるんですよね。「頑張ったよなぁ」とか「必死だったなぁ」と思い出します。

初期は沖田のキャラクターをつかめず、本当に苦労した
- 鈴村さんが印象に残っているエピソードについても、ぜひ聞かせてください。
- 鈴村 今、千葉さんがおっしゃったように、『ミツバ篇』や『真選組動乱篇』はベースになっているし、ないと成立しないところまで来ていると思いますね。
沖田に関して言うと、演じるうえでキャラクターをつかむのがすごく難しくて、最初のほうは「沖田はとくに難しいな」と思いながらやっていたんですよ。 - それは意外です。
- 鈴村 本当に初期は苦しみましたね。ただ、同じことを空知先生も思っていたみたいで、以前一緒に飲んでたら、「ぶっちゃけ、沖田ムズくないですか?」って、向こうから言ってきたんです。
- 千葉 ふふ。
- 鈴村 「アンタが描いてるんだろ」って思いながら「ムズいっすよあのキャラ!」って返したんですが、「でしょ?」って言うだけで答えは教えてくれなかった……。
- 中井 ひでぇなあもう……(笑)。
- 鈴村 その話をしたのが『ミツバ篇』や『真選組動乱篇』がある前で、その2篇くらいからキャラクターにどういうバックボーンがあるのか少しずつわかってくるんですが、初期の沖田はただただ場を混乱させるキャラクターみたいなところが続いていて(笑)。
そんな中で転機になったのは、「ウンコしろ」の回(第35話『外見だけで人を判断しちゃダメ』)。急に「Sは打たれ弱いの!」とか言いますし(笑)、ここまでやっていいんだ!と驚きました。 - 千葉・中井 (ニヤニヤしながら聞いている)
- 鈴村 でも、じゃあ後半で楽になったかというと、それもまた別で。キャラクターはこういう感じかな?とつかめてきたものの、ひとりでやっているとわからなくなるんですよ(笑)。
以前に取材の場で、中井さんが「みなさんがいて成立する」とおっしゃっていて「その通りだ」と思いました。みんなで収録していると、沖田のキャラクターが相対的に浮き彫りになる。なぜなのかというと、やっぱり沖田はひと言で落とさなきゃいけない部分があるから。
アイツ、意外と無口なので(笑)、話の流れでトントンと落としたり、もしくは沖田がキッカケで誰かがツッコんでエキサイトしていったりといったことが起こりがちなんです。だから、みんながいて初めて成立する。テストをやって「なるほど」と思うことがけっこうあって、そういった“収録でしか出てこないもの”がいっぱいあったなというのは、改めて思います。

「鬼」だった土方も、シリーズが進むうちにどんどん魅力的に
- お話を伺ってきて、テレビアニメ15年分の名エピソードが浮かんできました。改めて、近藤・土方・沖田それぞれの魅力を語るとしたら、みなさんはどう答えますか?
- 鈴村 近藤さんは全裸ですよね。
- 千葉 だろうね。最初は全裸だったのが、全裸に蜜を塗り、全裸からの被りもの、被りものから脱糞になり、その次は歌舞伎役者(中村勘九郎。実写版『銀魂』で近藤を演じた)を真っ裸にさせ……。いろいろありましたね。
- 中井 それ、魅力なのかな……(爆笑)。
- 鈴村 100年以上も続くアニメ史上、最も脱糞したキャラクターです(さわやかな笑顔)。
- 千葉 僕は内心、こんな勢いだと、イベントとかで声優もそういう姿にさせられるんじゃないか、「ふんどし一丁でいいじゃん」と言われるんじゃないかというのが怖くて怖くて……。
- 鈴村 千葉さんは衣装合わせいらないじゃないか!と。
- 中井 この金粉は肌に合いますか?って(悪ノリ)。
- 千葉 はははははは! それはさすがになくてよかったな。でもじつは、まだちょっと怖い……。
- (笑)。
- 千葉 近藤そのものは、葛藤があんまりなく、すべてを受け入れるという意味での人間離れした存在。ブレていいところとブレちゃいけないところが、はっきりしていると思います。
みなさんに「あ、この人わかりやすい」って思ってもらえるところがひとつの魅力だと思いますが、逆にいえば近藤以外の人たちは真逆で、とても人間らしい。過去にどんなつらいことがあったかがしっかり描かれて、それによって人間味が増しているので、より魅力的なんですよね。それを観て「うらやましいなぁ」と思っていました。 - 中井 今、千葉さんがおっしゃった通り、土方なんて生い立ちはすごく不幸ですしね。みんな忘れてますけど、昔は「鬼」って言われてたんだぞ(笑)。
- 鈴村 そういえばそうでした(笑)。
- 中井 とんがっていたりやさぐれていたり、冷たかったりした部分はあったのですが、「こういうふうにイジられると弱いんだよね」とか「けっこう優しいんだよ、フォローしてくれるんだよね」といったことを身につけていく過程が、長いシリーズの中で土方をどんどん魅力的にしていってくれたなと思いますね。
- 鈴村 沖田の魅力は、空知先生すらわかっていないミステリアスさでしょうね。
沖田は、観ている方からよく「カッコいい」って言われるんですよ。お手紙もいっぱいいただくんですが、一度もカッコつけたことはないつもりだし、音響監督の高松信司さんからも「もっと変な感じで、めちゃくちゃな感じでやってください」と言われていて。
0話の収録のときに、いわゆる紋切り型にならないでほしいというか、「クールな人はこう」みたいな感じにしたくない、と言われたんですよ。どうやってダラッとしゃべるかとか、画に合っていないほうがいいなとかいろいろ考えながらやってきたから、「カッコいい」って言われるのが不思議だなと感じています。
そう考えるとやっぱり沖田って、ミステリアスでいろいろな感想を持ってもらえるキャラクターだと思います。「カッコいい」と言う人もいるし「かわいい」って言う人もいっぱいいるし、「怖い」と思う人もいるし……感想がバラバラって考えると、「形がない」ところがいいんですよね。

映画はお祭りであり、ご褒美。みんなに楽しんでほしい
- ではここで、本作を楽しみにしている方々へのメッセージをお願いします。
- 千葉 チラシなどには「これが本当の最後」って書かれているけど、いろいろと付け足せる作品なので、次は「これが本当の本当の最後」になるんじゃないかとか、僕はまだ個人的に警戒しています。
最後のあいさつで「ありがとうございました」と花束を受け取る、というのがなんとなく番組が終了する際の定番として染み付いているからかもしれませんが、それも含めて、いつこの『銀魂』が終わるかはわからないけれども、それでもこれが最後っていうことを信じて……信じて? - 中井 ははは。
- 千葉 みなさん、信じなくてもいいですよ! まだあるんじゃないのって思ってもいいですし(笑)。
- 鈴村 難しいなぁ……。
- 千葉 いや、本当に難しい。ただ本作自体はとてもいいお話で、高杉(声:子安武人)も素晴らしく描かれていると思いますし、しんみりとしているところとゲラゲラと笑うところがしっかり出ておりますので、そのへんも楽しんでご覧になってください。ありがとうございます!
- 中井 じゃあ僕は「終わりです」と言い続けることにしよう。終わります!
- 千葉・鈴村 ははは。
- 中井 みなさんにとっての『銀魂』がどういったものかは僕にはわかりませんが、終わっていくものなのです……。
青春の1ページだった人とか、中2の時期に引っかかってしまった悪い遊びだったのかもしれませんが(笑)、人生でちょっとでも『銀魂』に触れたり影響を受けたりした人たち――ずっと好きっていう人はもちろんですが、過去に『銀魂』に触れた人たちに、この物語がどういう最後を迎えるかをぜひ確かめに来てほしいなと思います。
祭りでいうと、神社の本殿を僕たちで作ったので、ちゃんとお参りしたうえで、出店とかをワチャワチャ楽しんでいただければ盛り上がるんじゃないでしょうか。 - 鈴村 千葉さんはまだ信じていませんが、さすがに終わったなと思いますね(笑)。本筋のドラマはしっかり完結したと思いますし、よかったなと思います。
やっぱり15年も続くのはスゴい作品で、数えるほどしかないわけですよ。そのひとつが『銀魂』で、この作品に出会った頃からいろいろキャリアを重ねて今に至るわけですが、あの時代に出会えた本当に大事なものが15年続いたことに感謝したいですし、最初からずっと応援してくださっていた方にとっては、とても大切な宝物だと思います。
だからこそ、映画で終わるのは素晴らしいことで……。あっ、dTVがあるわ……。 - 千葉・中井 ふっ(失笑)。
- 鈴村 いや、でも素晴らしいことで。
映画ってお祭りでありつつ、ご褒美でもあると思うんです。自信を持ってお届けできるものが完成したから、最上級のご褒美をみなさんに受け取ってもらいたいと思う次第です。

千葉さんだけは、『銀魂』人気をあまり実感していなかった!?
- 最後の質問になりますが、『銀魂』はものすごくファンが熱いことでも有名です。お三方それぞれが『銀魂』の人気を感じたエピソードについて、教えてください!
- 千葉 ファンの熱さ……(考え込む)。じつは、現場で「聞きました? 『銀魂』ってすごく人気なんですよ! (数字が)こうこうこうで、これくらいなんですよ」っていうのがあんまり聞こえてこないので……。
- 中井 あっはっはっは!
- 鈴村 マジか! ヤバいじゃないですか(笑)。
- 千葉 映画がこれくらいの興行収入いきました、というのを聞いて「わあ、スゴい人気なんだね」というのはわかったんですが……。
- 中井 はっはっは!(笑いが止まらない)
- 千葉 もちろんイベントのたびに「ワーッ!!」って盛り上がってくださいますし、そこで熱狂ぶりは伝わってくるんですが……。
- 中井 実感してなかった(笑)。
- 鈴村 どうしよう、ずっと同じ組にいたのに、真ん中に実感していない人がいた……。
- 千葉 いや、たぶん僕個人だけだと思うんです。あまりにゴリラゴリラ言われすぎて、そっちのイメージが強すぎちゃって(苦笑)。
ええと、どうなんでしょうね……。「ゴリラ」っていうのはこっちが提供しているものなので、そのことについて反響をよこせって言うのも変な話なんですが、あまりにセクハラみたいな言動も多いキャラなので「ごめんなさい」という気持ちでやってるからなのか、それに対して「よかったよ」というフォローがあったとしても、「なんか申し訳ない」という気持ちが出ちゃって……。
それで、僕の中で「すごく人気ですよ!」と素直に言いがたい、どこか噛み砕けていない状態に至ったのかもしれないですね。 - 中井 はははははは!
- 鈴村 千葉さんはそんなに人気がある作品だと思わないまま15年やってきたという……(笑)。
- 中井 なのに「終わらないでほしい」って……切ない!(笑)
- 千葉 はははははは! 僕が欲深いのかもしれない(笑)。人気をもっと実感したいのかも……。
- 鈴村 もっと感じたいんですね。面白いなぁ、この話……(笑)。
- 〜ここで千葉さんが写真撮影のために退席〜
- 鈴村 ヤバい発言したから外に連れていかれた……。「人気ないってどういうことですか!」って(笑)。
- 中井 う、うああああああ!(抵抗しているポーズ。寸劇が始まる)
- 鈴村 うぐあああああああ!ってはりつけにされてる(笑)。
- 中井 ヤバい、僕らの発言も聞かれていたらどうしよう(笑)。
- (笑)。先ほどのご質問に対して、おふたりはいかがでしょうか?
- 中井 僕は人気を実感してますよ(笑)。
- 鈴村 僕もしてます(笑)。
- 中井 反響はすごく大きくて、こんななんでもないおっさんを両国国技館の天井にぶら下げてくれて……(『銀魂』恒例の大型イベント。国技館で開催)。それを見て喜んでくれている人がいる現実(笑)が、スゴいなと思います。
周りの仕事仲間も、そういう「すごく人気があるらしい」という雰囲気を感じているのか、某海賊船の船長が、「中井くんが『ONE PIECE』より好きな『銀魂』の仕事?」って言ってきたり……。

- 鈴村 あはははは。
- 中井 言うなや! どっちが好きとか言いづらいだろっ!っていう(笑)。そんなこともありつつ、人気をひしひしと感じております。
実際にファンの方と触れ合える機会はイベントだけですが、ありがたいことだなと思いますし、だからこそ最後にはみなさんに来ていただきたいと思うわけでございますよ(照れ笑い)。 - 鈴村 へへへ。
- 中井 あの場で出会った、この場で出会った顔が、みんな劇場に集まってくれるといいなと思います。
- 〜ここで中井さんが写真撮影のために退席することに〜
- 中井 そういうことなんですね。他作品の名前を出したから……。
- 鈴村 「『ONE PIECE』なんて言ってんじゃねぇよ!」ということですね。ヤベぇなぁ……。
- 〜中井さん、退席〜
- 鈴村 さみしくなっちゃったな……。
- 申し訳ございません! 鈴村さんにも、『銀魂』の人気についてお話いただければ……。
- 鈴村 そうですね、僕はむちゃくちゃ実感しています。『銀魂』は本当にスゴい作品で、長く僕の代表作になっていると思います。
他業種の人に会うと、「『銀魂』観てます。沖田役ですよね?」って言ってくれる人がすごく多くて、この15年間、“名刺代わり”的なところが続いていましたね。
面白いなと思うのは、「アニメが好き!」っていう人だけじゃなくて、「『銀魂』が好き!」という人もけっこういるんですよ。「他のアニメは観ないけど、『銀魂』だけは観てるんです」っていう方も多くて、この裾野の広がり方ってやっぱりスゴいなと実感しました。
もうひとつスゴかったのは、初めてのときだったかな? 両国国技館でやったイベントですね。真選組の我々がステージに立った瞬間の歓声が、今でも忘れられなくて。僕が今まで人生で浴びた中でいちばん大きかったです。

- なんと!
- 鈴村 僕は毎年、国技館で自分のライブをやっているんですが、あの『銀魂』にかなう歓声をまだまだ出せてなくて……(苦笑)。これは他の作品も含めてなんですよね。だから『銀魂』はスゴいと思いつつ、いつかこの歓声を超える作品に出会いたいし、自分でも作り出したいなと思います。
それくらい『銀魂』って僕にとっては大事な作品で、モチベーションのひとつです。 - 〜インタビューはここで終了。「僕も別室行きか……ヤバいなぁ」とおののきながら、撮影に向かう鈴村さんであった〜

- 千葉進歩(ちば・すすむ)
- 9月13日生まれ。神奈川県出身。B型。1996年に声優デビュー。主な出演作に、『銀魂』(近藤勲)、『キューティーハニーF』(早見青児)、『神風怪盗ジャンヌ』(名古屋稚空/怪盗シンドバット)、『ヒカルの碁』(藤原佐為)、『きらりん☆レボリューション』(村西社長)、『アイドリッシュセブン』(小鳥遊音晴)など。
- 中井和哉(なかい・かずや)
- 11月25日生まれ。兵庫県出身。A型。1995年に声優デビュー。主な出演作に、『銀魂』(土方十四郎)、『ONE PIECE』(ロロノア・ゾロ)、『戦国BASARA』シリーズ(伊達政宗)、『青の祓魔師』(勝呂竜士)、『血界戦線』(ザップ・レンフロ)など。『スッキリ』(日本テレビ系)や『アッコにおまかせ!』(TBS系)など、多くの報道・情報番組でもナレーションを務める。
- 鈴村健一(すずむら・けんいち)
- 9月12日生まれ。大阪府出身。A型。1994年に声優デビュー。主な出演作に、『銀魂』(沖田総悟)、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(シン・アスカ)、『空の境界』(黒桐幹也)、『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEシリーズ』(聖川真斗)、『おそ松さん』(イヤミ)、『銀河英雄伝説 Die Neue These』(ヤン・ウェンリー)など。声優事務所「インテンション」の代表取締役を務める。
作品情報
- 映画『銀魂 THE FINAL』
- 2021年1月8日(金)ROADSHOW!
原作:空知英秋(集英社ジャンプコミックス刊)
監督/脚本:宮脇千鶴 監修:藤田陽一
声の出演:杉田智和、阪口大助、釘宮理恵 ほか
アニメーション制作:BN Pictures
配給:ワーナー・ブラザース映画
オフィシャルサイト
https://gintamamovie.jp
公式Twitter
https://twitter.com/gintamamovie #銀魂ザファイナル
©空知英秋/劇場版銀魂製作委員会
サイン入り色紙プレゼント
今回インタビューをさせていただいた、千葉進歩さん×中井和哉さん×鈴村健一さんのサイン入り色紙を抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。
- 応募方法
- ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
\『#銀魂ザファイナル』上映中!/#千葉進歩 ×#中井和哉 ×#鈴村健一 サイン入り色紙を1名様にプレゼント!#銀魂
— ライブドアニュース (@livedoornews) January 8, 2021
・フォロー&RTで応募完了
・応募〆切は1/14(木)19:00
インタビューはこちら▼https://t.co/Re1yelNiSJ pic.twitter.com/YylxSg9ncQ- 受付期間
- 2021年1月8日(金)19:00〜1月14日(木)19:00
- 当選者確定フロー
- 当選者発表日/1月15日(金)
- 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
- 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから1月15日(金)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき1月18日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
- キャンペーン規約
- 複数回応募されても当選確率は上がりません。
- 賞品発送先は日本国内のみです。
- 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
- 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
- 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
- 賞品の指定はできません。
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