ふざけた話も真面目な話もできる貴重な関係――橋本環奈×若月佑美の親友対談

「若、髪伸びたねえ!」「そうなんだよ〜」

橋本環奈と若月佑美は、顔を会わせるなり、そんな会話を繰り広げる。

2018年のドラマ『今日から俺は!!』での共演をきっかけに親交を深め、「若」「かんちゃん」と呼び合うふたり。橋本が「若とのインタビューだとずっと話しちゃうな」とポロっと口にした通り、インタビュー前後のほんの隙間や、撮影中のシャッターが下りる瞬間でさえ、話が尽きる様子はない。

ふたりの波長がよく合うことは一目瞭然。しかし話の端々からは、ただ単に仲良しの友達というだけではなく、ひとりの役者として相手に抱く尊敬の想いと、心からの信頼が感じとれた。

撮影/佐々木康太 取材・文/木口すず 制作/iD inc.

出会った日には、かんちゃんが膝の上に乗っていました(笑)

『今日から俺は!!』の共演を経て距離が縮まったということですが、改めて当時のエピソードから聞かせてください。最初は橋本さんから若月さんにアタックされたのでしょうか?
橋本 はい。人との距離を詰めるのは、いつもだいたい私からなんです。誰に対しても初対面からゼロ距離で接するんですよ(笑)。人見知りはしないですね。

ただ、距離を詰めるのは得意なんですけど、相手の心の開き具合でどれだけ仲良くなれるかは違ってきます。それでも若とは、なぜか初日から仲良くなれたんですよね。あのときも私、ゼロ距離だったよね?
若月 そうだね。気づいたらかんちゃんが、私の膝の上に乗っていました(笑)。
橋本 乗ってた、乗ってた。でも、もはやどういう経緯で仲良くなったかは覚えていない(笑)。さも10年前から友達だったかのような感じでした。ここまで打ち解けるスピードが早いのは、私もびっくりです。

でも、若も別に人見知りはしないじゃん? あれ、人見知りだったっけ?
若月 うん、どちらかと言うと人見知り。だからこんなにすぐ仲良くなれたのは、本当に珍しいんです。それに、かんちゃんがいるから仲良くなれた人も多いんですよ。
橋本 いや、それは褒めすぎだから! なんだかむずがゆくなってくる!(笑)
若月 いやいや本当に!『今日俺』の現場は、私がかんちゃんより先に入っていたんですね。それで(赤坂理子役の)清野菜名ちゃんともまだ共演シーンはないものの、顔は合わせていたんですけど。
橋本 菜名ちゃんは相当な人見知りなんですよ。
若月 そう。人見知り同士だから、お話するにしても「おはようございます」くらいだったんです。それなのにかんちゃんが来てからは、1週間後に3人でタコパ(たこ焼きパーティー)をするまでになって。
橋本 私が入った日、若も一緒にいるときに、菜名ちゃんに「お家に行ってもいいですか?」って聞いたんですよ。ただ菜名ちゃんは「やだ、来ないで」と言っていて(笑)。そんなことも言い合えるくらい、もう仲がよかったんです。

結局、菜名ちゃんはお家に呼んでくれて、3人でタコパしたんだよね。
仲良くなってからすぐに、「かんちゃん」「若」とお互いを呼び始めたのでしょうか?
若月 はい、すぐでした。
橋本 でも若はみんなから「若」って呼ばれているよね。「佑美ちゃん」って名前で呼ぶ人のほうがあんまりいない気がする。
若月 いないねぇ。そう呼ばれても振り返らないもん。
橋本 そうだ! 1回「佑美ちゃ〜ん!」って呼んだことがあったんですけど、振り返らなくて。「え、佑美ちゃんだよね?」って聞いたら「佑美って呼ばれても反応できない」って言うんですよ。
若月 乃木坂46時代も「若さま」とかが多かったから(笑)。

裏があるんじゃないかと疑うくらい、若は優しすぎる

お互いの考え方や性格で、尊敬しているところはありますか?
橋本 この話を若にしたかわからないんだけど、若はときどき自分のInstagramで、ファンの方からの質問にコメントを返しているんですよ。

そのなかで「生きる気力がない」という相談内容に対して、「私のために生きて」って書いていたのが、すごく印象的で。
若月 うん、書いてたね。
橋本 つらいことがあったファンの方に寄り添っているのを見て、泣きそうになってしまいました。

若は一人ひとりに対して、ものすごく真摯に接するんです。裏があるんじゃないかと疑ってしまうくらい優しすぎる。超人レベルのいい人というか、そういう意味では逆に変わっていると言えるくらい。

ただただ無鉄砲に「自分のために生きてほしい」と言ったわけではなく、その人を救う言葉をチョイスできる強さも誠実さもあるし、つらかったよねと寄り添える優しさもあるし。なんてできた人間なんだ!と思います。もう…若のご両親に会いたい!
若月 (恥ずかしそうに笑う)
橋本 「いつもお世話になってます!」と挨拶にも行きたいし(笑)。

私、若の言葉が好きなんですよね。これだけずっと話していられるのも、共通している部分とか共鳴している部分があるからで、だからこんなに仲もいいんでしょうし。気配り屋さんなところも素敵です。尊敬できる関係性が自分でもすごくいいなと思っています。
若月 ありがとう…。私も尊敬している部分がありすぎて。
橋本 もういいよ!(ほっぺをプクッとさせて)若はめっちゃ褒めるから、恥ずかしい!
若月 正直、かんちゃんは尊敬するところが多すぎるんですけど。いちばんは、撮影のスタート時点から「みんな仲間!」と思ってくれるところ。

役柄的にかんちゃんと絡まない子がいても、みんな同じ距離感で接するよね。スタッフさんにも全員に声をかけに行って、「いつの間にそんな近い距離で話せるようになってたの!?」ということも本当に多いんです。それだけいろんな人と分け隔てなくコミュニケーションを取るんですね。

こんなに活躍しているし、こっちからは少し(距離を詰めに)行きづらいな…と思ってしまうところもあるんですけど、そんな壁もどんどん壊してくれる。そんなかんちゃんだからこそ、今この位置にいるんだなと思います。

あとはもう、ただただ“顔面力”がスゴいなと。
橋本 !(笑) 顔面「力」て。力なんかい! 面白いな。
若月 本当に顔面力がエグいです! これは真似しようと思ってもできないものだから。
橋本 若はときどき、「…かわいいよね」って、マジなトーンで言ってくるんですよ(笑)。
若月 いや、マジでかわいいんですよ!(笑)
お仕事の相談をすることもありますか?
橋本 仕事の話もめっちゃするよね!
若月 うん、するね。
橋本 私、若との関係で好きなところが、ふざけた話もできるけど、真面目な話もできるところなんです。この仕事に対してどう思っているかとか、どういうふうにやっていきたいかとか、そういう話もお互いできるもんね。
若月 そうだね。今後どういう作品に出てみたいかとか、菜名ちゃんも含めて話したこともありました。
橋本 あったね。そのときは焼肉屋さんの個室で話してたんですけど、その個室が狭すぎて。ギュウギュウだし、隣の声もすごく聞こえてくる、これ本当に個室!?って場所だったんですけど(笑)。

真剣な話ができるところも、お互いすごく貴重な存在なんだよね。これだけ深い話もできる人はなかなかいないと思います。フィーリングもかなり合いますしね。
若月 うんうん、めちゃめちゃ合います。
橋本 たぶん、黙っている時間があっても平気だよね。

たとえばふたりでドライブしていて話さない時間も普通にあるけど、それもすっごく心地良い。そんな大事な友達と一緒にお仕事もできることが、また感動です。

かんちゃんには内緒で、映画のオーディションを受けました

公開中の映画『シグナル100』についても聞かせてください。出演が決まった際の心境はいかがでしたか?
橋本 出演のお話は去年の初め頃にいただきました。2、3年前に原作を読んでいたんですけど、決して王道の学園モノではないので、どういうふうになるんだろうと撮影前から楽しみでした。

(橋本さん演じる)樫村怜奈はこれまであまりやったことのない役柄でしたが、なんでも飛び込んでいくタイプということもあって、不安よりワクワクのほうが大きかったです。

しばらく経って、ほかのキャストの方々のお名前も聞いたんですけど。そのときに若もオーディションを受けていたと知って、びっくりしちゃいました。若とまた一緒にお芝居ができるんだ!って。
若月 しれーっと受けていました(笑)。もしかんちゃんに言っていて落ちてしまったら恥ずかしい気持ちもありましたし。でもオーディションのお話をいただいたときから、自分のなかで「絶対受かろう!」と強く思っていたんです。

かんちゃんは今まで王道のヒロイン役が多かった印象なので、今回の怜奈役をどう演じるんだろう?と気になりましたし、私もそんな作品に参加したいと思って。もちろんそれだけではなく、作品としても現実ではなかなか味わえないような体験をさせてもらえるだろうから、勉強になるなと。
日常の100の行為がシグナルとなる“自殺催眠”をかけられた生徒たちによる、壮絶なデスゲームが繰り広げられる本作ですが、原作を読んだ感想はいかがでしたか?
橋本 まず感じたのは、すごく新しいなと。0から新たな1を生み出すって、本当に難しいことだと思うんですよね。

「今の状況から1ミリでも動いたら死んでしまうかもしれない」ことって、普通に日常を過ごしていたらまずないじゃないですか? だから読みながら自分もそれを体験している感覚があって。読み手側の想像力を掻き立たせるところが印象深かったです。

私は好奇心旺盛なのでどのジャンルの本も漫画も読みますし、こういうテイストの作品も好きなんですよね。こういった作風が苦手な方にも、決して痛々しい要素だけではないよ!ということは、映画で伝えたいです。
若月 私はお話をいただいてから原作を読んだのですが、じつはホラー系が全然見られないタイプなんです。以前かんちゃんとお化け屋敷に入ったことがあるんですけど…。
橋本 あれめっちゃ面白かった! 若はもうギャーギャー叫んでて、私はズンズン前を歩いていて(笑)。
若月 頼りにしてました(笑)。

それで、私は観点を変えて読もうと考えたんです。たとえば作中では、「スマホを使う」ことは自殺催眠が発動してしまうシグナルなんですが、実生活で授業中にスマホを使ってはいけないと思っても、やっぱり多少は使っちゃいますよね?

だってそれをしたところで死なないし、法律違反でもありませんから。バレなきゃ大丈夫でしょって考えると思うんです。でも、もしその行為で本当に死ぬのなら、絶対しないですよね。

もちろん普段からそんな危機感をもって生きなきゃとは思わないです。でももしかしたら、そんな小さな行いが自分や誰かの死につながるかもしれない。だから今までいいのか悪いのかなんて判断せずに無意識でやってしまっていたことも、しっかり自分の意識内でやるべきなのかもしれないなと感じました。

「本当に泣いちゃうかもしれない」その言葉が嬉しかった

若月さんが演じる小泉はるかは怜奈と仲良しの同級生ですが、現場での役者としてのお互いの印象はいかがでしたか?
橋本 一緒に登下校するシーンなんかは、ほぼ何も演出は付けられていないんです。

「卒業旅行はどこに行こうか」みたいな会話をしているんですけど、実際にプライベートでもふたりで海外旅行に行こうと話していて(笑)。グアムもハワイもいいよね、とか。
若月 本当に同じ会話をオフでもふたりでしてるんですよ(笑)。
橋本 私たちの自然な姿をアドリブでできる空気感は、やりやすかったです。普段の私たちとなんら変わりのない親友役ですから、やっぱり若自身と重ねてしまう部分もありましたしね。

でも、若自身のお芝居が素晴らしくて純粋に感動する部分もあって。私たちの仲が良いからこそできるということを省いたとしても、ひとりの役者としてやりやすかったなと思います。
若月 かんちゃんは脚本を本当に深いレベルで読み込みますし、それをもとに「ここの感情は走り出したほうがいいと思う」とか、スタッフさんへの発信力もスゴいんです。だから現場で見ていて、本当にカッコいいなと。役者という言葉では足りないくらい…。
橋本 ほらまたそうやって褒める〜!(笑)
若月 この人はいろんな才能をギュッとした人なんです!(笑)

そんな尊敬しているかんちゃんから、怜奈とはるかの大切なシーンで、「やばい…本当に泣いちゃうかもしれない」と言われたときはとても嬉しかったです。

若月佑美としても嬉しかったですし、何より役者として一緒にやっていくなかで、そういう感想をもらえたことが嬉しくて。これからも頑張ろう!と励みになりました。
撮影現場はどんな雰囲気でしたか?
橋本 すごく和気藹々としていてみんな仲がいい現場でした。だけどお芝居に関してはしっかりメリハリもついているから、とても居心地がよかったです。

誰ひとり欠けても作れなかったんじゃないかなと思うほど、一人ひとりの熱量を感じましたし、同じ熱量をもって一緒に作品を作ることができるのは恵まれているなと思いました。

この作品での体験ってすごく非現実的じゃないですか。だから自分がこの状況に陥ったときにどう行動するのかって想像するしかないし、想像しても結局しきれない。でも、どうしても限界を突破しないと、いいものって生まれないと思うんですね。

そこを越えるために全員がアシストし合って一緒に作り上げていく…。そんな恵まれた環境だったと感じました。
若月 年齢もみんな同じくらいで、役者としての目標も近しい部分があったりして。いざ本番が始まると、ひとつにまとまる感覚がありました。

それに、楽屋ではみんなで楽しくワイワイしていたのに、本編に入ると突然誰かが亡くなってしまう。そういう突然の死を目の当たりにしたときに、唐突すぎて立ち尽くしてしまう人がいるのがすごくリアルでした。
橋本 生徒が36人もいるので、みんながモニターをしっかり確認して、監督が一人ひとりにお芝居を付けていくのにはすごく時間がかかります。だから付けたお芝居の裏の部分は、個人で作るしかないんですね。

サッカー部とバスケ部の関係性ってどういう感じなのかなとか、たぶんみんながそれぞれ考えて作っていた部分もたくさんあって。
そうだったんですね。
橋本 現場にはいつもみんなで集まってご飯を食べたりしゃべったりする、多目的ルームがありました。撮影が終われば自然と全員がそこに帰るから、みんなでいつも楽しく過ごしていたんですよ。「椅子足りないね〜」とか笑ってて。

それなのに、みんなどんどん死んでいって次々と人が減るものだから、椅子も空くようになっちゃって! 最終日は私ひとりのシーンで…。
若月 しゃべる相手もいないもんね(笑)。
橋本 そうなのよ! もう寂しくて仕方なくて! 最終日の撮影は本当に長く感じました(笑)。
橋本環奈(はしもと・かんな)
1999年生まれ。2016年3月公開の角川映画40周年記念作品『セーラー服と機関銃 -卒業-』で映画初主演を務め、同作にて第40回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。2017年には、映画『ハルチカ』ほか、『銀魂』、『斉木楠雄のΨ難』でいずれもヒロインを演じる。そのほか、ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)、映画『十二人の死にたい子どもたち』、『キングダム』など多数の話題作に出演した。
若月佑美(わかつき・ゆみ)
1994年6月27日生まれ。静岡県出身。O型。乃木坂46の一期生として2011年にデビューし、グループ活動と並行して舞台『嫌われ松子の一生』、『犬夜叉』、『鉄コン筋クリート』などに出演。卒業後はドラマ『頭に来てもアホとは戦うな!』、『今日から俺は!!』(ともに日本テレビ系)など女優業をメインに活動している。

映画情報

映画『シグナル100』
1月24日(金)よりロードショー中
https://www.signal100.jp/

サイン入りチェキプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、橋本環奈さん×若月佑美さんのサイン入りチェキを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2020年2月1日(土)12:00〜2月7日(金)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/2月10日(月)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから2月10日(月)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき2月13日(木)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
  • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
  • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
  • 賞品の指定はできません。
  • 賞品の不具合・破損に関する責任は一切負いかねます。
  • 本キャンペーン当選賞品を、インターネットオークションなどで第三者に転売・譲渡することは禁止しております。
  • 個人情報の利用に関しましてはこちらをご覧ください。
ライブドアニュースのインタビュー特集では、役者・アーティスト・声優・YouTuberなど、さまざまなジャンルで活躍されている方々を取り上げています。
記事への感想・ご意見、お問い合わせなどは こちら までご連絡ください。