新川優愛が歩む、女優としての次なるステップ――生徒の心に寄り添う初の教師役

人気モデルとしてファッション誌『non-no』(集英社)で活躍し、若い女性たちの憧れの存在である新川優愛。女優としても着実にステップアップを重ね、10月17日にスタートする新ドラマ『明日の約束』(カンテレ・フジテレビ系)に出演する。高校を舞台にしたヒューマンミステリーであり、初の教師役ということで、新たな発見も多いと語る彼女。撮影現場の雰囲気や共演者について、学生時代のエピソードも交えて現在の心境を語ってくれた。

撮影/秋山 崇 取材・文/中沢 純

教師役をやってみて、初めて垣間見た先生側の景色

『明日の約束』は、スクールカウンセラーの藍沢日向(井上真央)が突如発生した生徒の死によって、その死の原因を究明し、人の心の闇に対峙していくというストーリーです。最初に脚本を読んだとき、率直にどんな印象を持ちましたか?
自分が今までにレギュラーで出演させていただいた作品で、人が死んでしまう、という内容のものもあることはあったんです。でも、自分が教師として勤めている学校の生徒が死んでしまう、という話がすごく衝撃的で。今までで一番、死という存在が近い作品というか。現場がどういう空気感で、どんなお芝居をしたらいいのかな、というのはすごく考えましたね。
9月まで出演されていたのが、脳にスマホを埋め込まれた主人公が人助けに奔走するドラマ『脳にスマホが埋められた!』(日本テレビ系)なので、作品のテイストがずいぶんと違いますよね。
そうなんですよ。『脳にスマホが埋められた!』はコメディだったので、気持ちを切り替えるのにちょっと時間がかかりました。
今回、新川さんが演じる大宮奈緒は高校2年生のクラスの副担任ということで、教師役は初ですね。教師を演じてみてどうですか?
そうですね……不思議な感覚がありますね。
不思議な感覚とはなんでしょう?
高校生の頃から学生役をやらせてもらったり、大学生になってからは働いている役とかも演じることがあって。でも教師って、なんていえばいいんだろう……こんな年齢になったんだな、と感慨深いところもあって。
というのは?
出演者の顔合わせをしても、それこそ物語のキーパーソンになってくる不登校の生徒、吉岡圭吾を演じる遠藤健慎くんとか、生徒役の子とかが、自分のところに挨拶に来てくれたり。
今までは違った…?
以前だったら、自分がみんなのところに行っていたのに「あ、行かなくちゃ」と思う前にみんなが来てくれる。それは年を重ねたなと思いましたね(笑)。
立場や年齢が変わると、新しい発見があるんですね。
そうですね。教師役をやってみて、先生側の景色というか、そういうのを初めて見た気がして。たとえば、学校で問題が起こるとその対応の大変さを知って、先生たちはこんな思いをしていたんだとわかったり、もっと真面目に授業を聞いておけばよかったなと思ったり。今になって、担任の先生にお礼を言いたくなるような気持ちになりますね。
教室のシーンでは、学生だった当時を思い出したり?
職員室のシーンが多いんですけど、うちの中学校はこんな感じの職員室だったなとか。高校は、教室のドアを開けたらここにだれだれがいたなとか…。やっぱり当時を思い出します。

悩んだこともあったけど…家族の温かさに助けられてきた

井上さん演じる藍沢は、スクールカウンセラーという役どころです。もしご自身が学生のときにスクールカウンセラーと出会っていたとして、こんな悩みを打ち明けられたらよかったな、と思うことはありますか?
う〜ん……朝、布団から出られない。それくらいですかね(笑)。
(笑)。
高校生になるとまたちょっと世界が広がるけど、中学生って狭い世界じゃないですか。小学生のときはまだよく考えていないし……。背も小さいから世界も広く見えるし。中学生のときは、今思うとすごく窮屈だったんだろうな、という感覚があるんです。
ちょうど背伸びをしたい、多感な時期でもありますからね。
そうですよね。そのときはそのときで悩んでいるんですけど、その悩みというのが布団から出られないとか、朝ごはんを食べる時間がなくなったとか…。そんなことをどうしたらいいかな、という相談をしてみたいです。そのくらいだから、大きな悩みはなかったんですね。
なにごともあまり悩まない、ポジティブな性格ですか?
そうかもしれませんね。まあ、学生の頃からこの仕事をしていた、というのもあって悩んだこともありました。友達関係とかで。でも家族がすごくあったかかったので。家に帰れば大丈夫だ、と思ってた。
やっぱり、学生をしながら仕事をしていると悩みもありますよね。
学校にいるこの時間が一生続くわけではないし、イヤなことがあっても家に帰ればあったかいごはんがある。そう思うと、なんか頑張れましたね。
素敵なご家族なんですね。ちなみに、新川さんのファンやlivedoorニュースの読者には10代の学生も多いと思うので、そういう方たちが悩みにぶち当たったときに伝えたいことはありますか?
いろいろな悩みがきっとあるし、今の子はすごくませてると思うんです。中学生で付き合ったり、小学生でなんとかちゃんが好きだというのを聞いたりもするので。私たちのときよりSNSも発達しているから、それでしんどい思いをしている子もいるだろうし。
たしかにSNS上でのいじめだったり、ちょっとした発言で炎上しちゃったりしますもんね。
自分が学生だったときから10年くらいしか経っていないのに、生きづらい環境になっちゃっているんだろうなと。でも、その時代に生まれたことでしか得られないことがきっとあるから。私たちが得られなかった、そのときに気付けなかったことが…。それがなにかはわからないけど、きっとあるし、しんどくてもなんとかなるから。
心強い言葉です!
私はなんだかんだで、なんとかなってきたので。本当にやまない雨はないんだな、という実感があるんです。それが伝えたいことですかね、悩んでいる子たちに。
やまない雨はない……すごくいいアドバイスですね。
いえいえ、ありきたりなことしか言えなくて(苦笑)。

“しらじん”!? 「なんて呼ぼうか迷っています(笑)」

ドラマで共演される井上さんや仲間由紀恵さん(吉岡真紀子役)は、小さい頃から見ていた女優さんですよね。そういった人たちと一緒に作品を作る、というのはどんな気持ちですか?
すごくこう、本読みの段階で鳥肌が立つくらいだったんですよ。もう、この光景を作品として撮れるんじゃないかと思うくらいに。
その段階からクオリティの高いものだったと。
そのくらいのクオリティ、素晴らしさで。現場に入るとさらに、ちょっと引いた目線になっちゃうことがあって。テレビ番組を見ている感覚になっちゃうので。
それほど魅了されるんですね。
「そうか、私もセリフがあるし、自分もお芝居をしないといけないんだ」って、お芝居を忘れそうになるくらい見入ってしまうことがありますね。
注目せずにはいられない、強く発しているものがあるんでしょうね。
そうなんです。オーラというか、雰囲気というか。みなさん撮影前ではふざけ合ってしゃべっていたり、明るいんですけど、セットに入って始まります、となった瞬間にガラッと変わる。その集中力、スイッチの切り替えがスゴいなっていつも思いますね。
ほかにも、共演者の方との思い出に残っているエピソードはありますか?
井上さんをはじめ、スタッフさんもそうなんですけど、みんなが“しらじん、しらじん”と言っているのが聞こえてきて。
しらじん…? 聞きなれないフレーズですね。
ですよね。それで“しらじん”ってなんだろう? と思って聞いてみたら、白洲 迅(北見雄二郎役)さんのことを、みんなが“しらじん”と略して呼んでいたんです。
あぁ、白洲さんのことですか(笑)。
彼も男友達から白洲とか、迅とか呼ばれることは多いらしいんですけど、“しらじん”と呼ばれるのは初めてと言っていて。みんなは“しらじん”と呼んでいるけど、私は年下だから “しらじんさん”って呼ぼうかなとか。
ご本人とは、それについてなにかお話を?
まだご本人には聞けていないんですけど、なんて呼ぼうか迷っている最中なんです。白洲さんがこのインタビューを読んだら、直接、「しらじんって呼んでいいよ」と言ってほしいです(笑)。
今度、ちょうど白洲さんのインタビューがあるので伝えておきますね!
本当ですか! じゃあ、“しらじん”に“さん”と付けたほうがいいか、付けないほうがいいかを聞いてもらえますか? でも“さん”を付けると、フルネームの白洲 迅(しらすじん)より長くなってしまうんですけどね。それを伝えておいてもらえれば(笑)。
了解しました!(笑) ドラマで白洲さんとは、担任と副担任という間柄の役なんですよね。
そうなんですよ。藍沢日向はすごく真面目で、常に生徒のことを気にかけているんです。でもそういったことをよく思わない先生というか、いじめが見つかると問題になって面倒くさいから、そういうことをしないでポーズだけでいいのよ、という先生もいるんです。
傍観者のほうが気が楽というか。
でも、私が演じる奈緒と白洲さんが演じる北見先生は、藍沢さんにポジティブな気持ちがあるので協力的なんです。励ましているつもりが励まされつつ、助けられつつ、みたいな感じで。
新川さんと白洲さんのかけ合いも見どころですね。
藍沢さんがいる相談室にふたりで押しかけて行って、バーッとしゃべって出て行く…みたいなやり取りがあるんですけど、そういうシーンは深刻なストーリーの中でも息抜きの場面になってくると思います。担任、副担任でそういった明るさみたいなものも表現できたらいいなと。
謎の多い作品なので、どんな展開になっていくのか楽しみにしています!
生徒が不可解な死を遂げて、そこから学校やその子の家庭がどうなっていくのか、という先の見えない展開にハラハラドキドキしてくれたら。この作品は縦の軸がすごくしっかりしていて、一話完結というよりも話がつながっていくので、ぜひ毎週見ていただけたらうれしいですね。
新川優愛(しんかわ・ゆあ)
1993年12月28日生まれ。埼玉県出身。O型。小学校6年生から芸能活動を始める。2011年にミスセブンティーン2011に選ばれ、『Seventeen』(集英社)の専属モデルを経て、2015年から『non-no』(集英社)の専属モデルを務める。女優としてはドラマ『35歳の高校生』(日本テレビ系)、『お義父さんと呼ばせて』(フジテレビ系)、『脳にスマホが埋められた!』(日本テレビ系)など。映画では『今日、恋をはじめます』、『アオハライド』、『全員、片想い』、『めがみさま』などに出演。情報バラエティ『王様のブランチ』(TBS系)のMCを今年3月に卒業した。

出演作品

ドラマ『明日の約束』
カンテレ・フジテレビ系にて10月17日(火) よる9時スタート!
https://www.ktv.jp/yakusoku/index.html

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、新川優愛さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2017年10月16日(月)18:00〜10月22日(日)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/10月25日(水)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから10月25日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき10月28日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
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  • 賞品発送先は日本国内のみです。
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