グループYouTuberを支えているのはブレーンなのか? エイジ(アバンティーズ)×ジョージ(カリスマブラザーズ)初対談

グループで活動しているYouTuberと聞くと、ワイワイガヤガヤとまるで遊びの延長のように、彼ら自身が楽しんでいるイメージを抱きがちだが、もちろんそれだけでトップを走り続けられるほど、このYouTuber“戦国時代”は甘くない! 多くのトップチームには、本能のまま突き進むだけではない“ブレーン(=頭脳)”というべき切れ者が存在するのだ。

ライブドアニュースでは、4組の人気YouTuberチームのブレーンに注目! 第1回は、アバンティーズのエイジと、カリスマブラザーズのジョージの対談。プレイヤーとしても高い能力を発揮しつつ、チームのマネジメントをも担う彼らの陰の努力とは――?

撮影/平岩 享 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.
ヘアメイク/堤 紗也香

「YouTuberブレーン」特集一覧

そらちぃは本能型、対してエイジは裏で糸を引く存在

チャンネル登録者数100万人を超えるトップYouTuberの中で、ライブドアニュースが考える、チームの企画担当としておふたりを選出させていただきました。
ジョージ 正直、ウチの場合は他のふたりもブレーンと言っていい存在で、グループ内の裁量権も平等なんです。だから「何で俺?」という思いもありつつなんですけど。 
エイジ でも、何となくわかります。カリブラで誰が…?となったらジョージさんでしょって印象がありますよね。
ジョージ たしかにバランスをとる役目は俺なのかな? MC的な立ち位置というか。
本能のままにやりたいことをやるメンバーを制御しつつ、チームのかじ取りをする、サッカーで言うボランチ的な?
ジョージ それはたしかにあるかもね。
アバンティーズにおいては、リーダーのそらちぃさんをして「アバンティーズの頭脳」と言わしめた存在がエイジさんです。
エイジ 決して自分で考えてやっているわけでもないし、なりたくてそうなっているわけではないんですけどね…(笑)。
ジョージ 性格だよね。
エイジ 昔から、そういうところはありますね。まとめ役というか。何だかんだで周りを見て、やる人がいなかったら、自分がそういうポジションに就くことは。
そらちぃさんとエイジさんはタイプで言うと…。
エイジ 正反対ですね。そらは完全に本能型。欲のかたまりみたいな男です(笑)。
ジョージ たしかにね(笑)。
エイジ いままで、頭を使ったことは一度もないんじゃないかと…。
ジョージ うん、それは言いすぎでしょ!(笑)
そらちぃさんは、リーダーでありつつも本能と欲望を軸に、やりたいように突っ走るタイプなんですね。対してエイジさんは?
エイジ そらは、いい意味で前に出るのがうまいんですけど、僕はそっちが得意じゃない。
言い方は悪いけど、どちらかというと裏で糸を引くといいますか…。
ジョージ 俺は、エイジは天才だと思ってますから。
エイジ そうなんです。僕、天才かも…っていやいや!(笑)
ジョージ いや、ホントに。僕は、クリエイティビティの部分が一番不得意だけど、エイジはそれがメッチャあると思いますね。
エイジ キツいキツい!(苦笑)面と向かってほめられるとキツいなぁ…。
ジョージ いや、ほめてないから。嫉妬!(笑)やっぱり、アバンティーズの中でもエイジはズバ抜けてる…と言うと、そらが怒るかな?(笑)
エイジ 僕らはある意味、ずっと“ネバーランド”のような遊び感覚で「楽しめなきゃ意味がない」って思いでやってきて、いまだにそれが抜けない部分もあるんですよ。
それこそが同級生のYouTuberグループであるアバンティーズの魅力だと感じているファンも多いかと思います。
エイジ たしかにそうなんですけど、やりたい放題で楽しんだ部分の、とがった角を取って丸くするのが僕の役目なのかなというのはありますね。
<まとめ>
エイジは天才!

編集スタイルやプライベートまで、似たものを持っている

エイジさんから見た、ジョージさんの印象も教えてください。
エイジ すごく考えているというか、勉強熱心で真面目ですね、じつは(笑)。普段、一緒に遊ぶことが多いんですよ。そういうときと、動画をやってるときとのオンとオフがハッキリしてるなと思いますね。
普段からプライべートで遊んだりするんですね。そもそも出会いは…。
ジョージ 2015年の最初の「U-FES」のときに、俺らとアバンティーズ、水溜りボンド、フィッシャーズあたりが集まって、勝手に“前夜祭”をやったんです。そのときだよね? でもアバンティーズは当時、すでに売れてたからね。「すげーヤツらがいる!」って感じで。
あの頃からいまに至るまで、カリブラのメンバー全員が常に言ってるのが、自分たちと遊び方からスタイル、センスが一番合うのはアバンティーズだってこと。
エイジ そうなんです。合うんですよ(笑)。
具体的にどういうところが?
ジョージ 使う色だったりデザインの雰囲気、編集のスタイルとかですね。それって僕らの中では、きちんと説明がつくことなんです。なぜかというと僕らはこれまで海外にいて、そこでアートやデザインに触れて、影響を受けてるから。
そこにカリブラのスタイルが見えてくるんです。Tシャツのデザインひとつでも、バックボーンが見えてくる。不思議なのは、そういうバックボーンがないはずなのに、こいつらはそういうスタイルを持ってるということ。それは才能だよね。
エイジ いやぁ、やはり天才なんでしょうかね?(笑)
グループとして“似た者同士”と言えるんでしょうか?
ジョージ すごく近いですよね。好きなことをやろうってスタイルもそうだし。でも、俺らのほうが年齢的に大人だから、割合として遊びの時間を少し控えてるというのはあるかな…(笑)。
エイジ そこは僕ら、いまが一番元気な年頃なんで(笑)。
今回の特集では、水溜りボンドのカンタさん、おるたなChannelの渋谷ジャパンさんの対談も行っているんですが、ふたりに言わせると、エイジさんとジョージさんは、いわゆるブレーンの中でもプレイヤーに近いのではないかと。
ジョージ それはあるかも。チームでやるなら、いわゆるプレイヤー型とブレーン型にハッキリと分かれていたほうがやりやすいとは思うし、実際に水溜りやおるたなは、自然とそうなってるよね。
以前、トミー(水溜りボンド)と話したら「他のことはカンタがやってくれるから、自分は作品に出るときに全力でやるだけ」って言ってて、スゴいなと思ったんだよね。
エイジ 言ってましたね。「俺はとにかく全力で食べる!」って(笑)。
ジョージ それと比べてカリブラとアバンティーズは、プレイヤーとブレーンの役割が混在してるよね。ウチの場合、俺はまとめ役かもしれないけど、それぞれがブレーンと言えるし。
<まとめ>
エイジとジョージは、“ブレーン”でありながら“プレイヤー”でもある

理性も働かせながら…ジョージは“調和を取る”タイプ

ブレーンとしての「理性」の部分と、プレイヤーとしての「本能」の部分の比率にについて、どのように意識していますか?
エイジ 僕は基本的に、自分の企画に関しては理性的なところは二の次で、最大限にやりたいところまでやって、最後の最後に角をちょっとだけ削るくらいの意識でいますね。
ジョージ 俺はどこかでバランスを意識しているところはあるかも。去年の秋頃、ふと思いついて「カーナビの声、全部俺」って企画をやったんですよ。正直、スベると思ってたら、意外と当たっちゃって。
エイジ あれ面白かったです(笑)。
ジョージ 今は週に1回、企画会議をやっていますが、当時はしてなくて、だからこそパッと思いついたことを準備せずにやってみたんです。そしたら、コンテンツそのものの力なのか、思いのほかヒットして…。そういう意味で、本能的にやるほど純度が高いってことを証明してる作品なのかもしれないですね。
そのときの調子にもよりますけど、やっぱり俺らの評価って再生回数だから。100万再生が5回続いたら、次はブレーキなしで「やっとけ!」って思うけど、10万再生が続いたら、自分の本能に頼るのが不安になって、みんなの意見を聞こうってなるし。
エイジ まあ、たしかに。
ジョージ やっぱり、俺は調和を取るタイプなんだよね。だから不安にならないためにどうしようか?ってまずメンバーの意見が聞きたくなるし、そういう意味で理性60:本能40かな?
エイジ (理性の割合が)多いですね。僕はやっぱり、なるべくなら本能のままで走らせたいし、それこそ理性10:本能90のときもありますね。
ジョージ アバンティーズは、編集の部分が大きいと思う。
チームにおいて編集作業をやっているのは…。
ジョージ ウチは俺とジローですけど…。
エイジ ウチの場合、企画の発案者がひと通り全部やるんですけど、最終的な編集は僕がやってますね。だってよくわかんないのとかあるから(笑)。そこは視聴者目線でしっかりと、作品として落とし込むようにしてます。やっぱり、好き勝手やればいいってもんじゃないんで
ジョージ 最後のラップアップ(まとめ作業)をエイジがやらないとアバンティーズの作品は完成しないわけで、比重がすごく大きいんですよ。
エイジ 3人とも編集スタイルが違うんですよね〜。
編集作業において本能と理性の割合は?
エイジ 編集に関しては完全に「まとめる」って意識ですね。作品は視聴者に伝わらないと意味がないんで。撮影自体は楽しみたいし、遊び感覚ですけど、編集はそれを作品として見てもらうための「説明」なんで
ジョージ そこに関して、カリブラは俺もジローもみのも、その“目”を持ってやっているはずなんですよね、それぞれ。
そうなると、改めてカリスマブラザーズにおける役割分担、ポジションというのは…?
ジョージ ムズっ!(笑)クリエイティブ担当はみの。ある意味で“変な人”枠ですね(笑)。あんな変態はめったにいないから。
エイジ たしかにみのさんが3人いたら、とんだ変態グループですよ!(笑)
ジョージ ジローはアバンティーズでいうところの、そらちぃに近いと思う。突っ走るタイプ。まあ、そらよりはロジカルかな(笑)。で、俺は外交担当。外部との交渉とか話し合いをするのが役目です。
企画の実現のために奔走したり、他チームとのコラボレーションの調整をしたり…?
ジョージ 終わってから「ありがとうございました」ってメール送るのも、確認用の動画を送ったりするのも多いね(笑)。
アバンティーズにおける外交担当は…?
エイジ そらかな? 僕はどちらかというと苦手で。逆にそらは人懐っこいし、得意なんですよ、そういうの。
ジョージ わかる。だって、そらは後輩だったら100点満点だもんね? かわいくてカッコよくて、話が上手で酒も飲めるし。
<まとめ>
動画制作における本能と理性の比率。エイジは9:1、ジョージは4:6

時にはバシッと言うことも…まとめ役としての苦労

グループにおいて、まとめ役としての苦労もあるのでは?
ジョージ 損な役回りではあるよね? 怒ったり、ダラけてるヤツにバシッと嫌なことを言わなきゃいけないこともあるし。
エイジ それはありますね。
それこそ、アバンティーズでそらちぃさんに「ちゃんとやれよ」と言えるのは…。
エイジ 僕の役割ではありますね(笑)。みんなずっと遊んでるときもあるし(笑)。
ジョージ たしかにあいつら、ずっと遊んでるな(笑)。
エイジ 「そろそろやりな」って。
ジョージ お母さん的な感じでな(笑)。
言い方なども注意しつつ?
エイジ 意識しますね。「こいつにはこういう感じ」とか…これ、あんまり言っちゃいけないやつだ(苦笑)。強く言うことで頑張るヤツもいれば、優しく背中を押したほうがいいヤツもいるんでね。でも、あんまり言いすぎて嫌われるのもイヤだし…(苦笑)。
ジョージ ここまできて、いまさら「嫌いになる」とかある? ないでしょ?
エイジ みんなで一緒に住んでるって大きいですね。言い方は悪いけど、作品を作ることよりも和を乱さないことのほうが大事な場合もありますから。最悪、なかなか企画が進まなくても、互いに不満がたまりすぎないようにしようと気をつけているところはありますね。
一緒に住んでいる中で、どうやって企画を考えるんですか?
エイジ 僕らは基本、メンバーがそれぞれ考えて、撮影の直前まで何も言わないでおくことが多いんです。僕自身、「よし、考えるぞ!」って感じじゃなく、普段から変なことを考えてて、ふとした瞬間に企画を思いつくというのが多いですね。日常生活の中でふと出てくるんです。みんな、わりとそうかな?
企画よりも、日常生活の和を乱さないことを重視することもあるのは、そもそも日常の中で企画を思いつくからこそなんでしょうか?
エイジ それはあると思いますね。メンバー間でギクシャクしたり、不満がたまりすぎないようにするのが結局、大事だなって。(ジョージに対して)どうやって考えてるんですか?
ジョージ 企画という意味では、みのが圧倒的にヤバいのを出してくるんですよ。「ガラスに突っ込んだら何針縫うか?」とか。バカでしょ? ヤバいんですよ!(苦笑)
まさに本能型! 思いついたものをそのまま口に出してみた感じ(笑)。
ジョージ しかも、そこに(検証)とか書いてあって。いやいや、検証じゃねーよ! 検証するまでもなく無理だわ!って(笑)。ただ、そうやって過激で突拍子もない発想をしつつ、そこからちゃんとトレンドに寄せていくんだよね、みのは。
ジローは、スポーツ系とか体を張るネタが多いし、俺はクイズとか大喜利とか室内でやる企画が多いですね。そうやって、バラバラに考えてきた企画を週1の会議で出し合っています。もちろん、ドッキリは例外ですけど。
会議の場をMC的に仕切るのはジョージさん?
ジョージ そうですね。だって俺が「はい、始めるよ」って言わないと、あいつら『スプラトゥーン』ずっとやってるときもある(笑)。
本能型のみのさんに対して、苦労する部分は?
ジョージ 苦労というよりも尊敬に近いですね。「スゴいわ! これは俺、思いつかないわ」っていうのが多いんで。俺自身、カリブラの中では企画が一番甘いんですよ。最終的にはヒットになるし、打率もそこそこなんだけど。逆にジローやみのは、打率は高くはないけど、二塁打、三塁打、ホームランになりうるんですよね。
<まとめ>
ブレーンのふたりは、自分にないものを持っているプレイヤーたちを尊敬している
エイジ
1996年10月30日生まれ。埼玉県出身。A型。中学時代に仲の良い友達と動画投稿を開始し、その中のそらちぃ、ツリメ、リクヲと共にアバンティーズを結成。“笑顔の発電所”をモットーに実験、やってみた系、ドッキリなどの動画に加え、4人が主演の映画『スクールアウトサイダー』を制作、劇場公開するなど多岐にわたり活躍中。
ジョージ
1991年3月22日生まれ。東京都出身。O型。ジロー、みのと共にアメリカ・シアトルを拠点にYouTuber・カリスマブラザーズとしての活動を開始。キャンピングカーでのアメリカ西海岸走破企画やオリジナルの音楽、英語、ドッキリなどジャンルを問わない動画を投稿。現在は拠点を日本に移し、3人の個性を活かしつつ、面白いモノ・コトを発信している。7月28日より公開中の映画『イマジネーションゲーム』に3人揃って本人役で出演している。

「YouTuberブレーン」特集一覧

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応募方法
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受付期間
2018年8月7日(火)18:00〜8月13日(月)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/8月14日(火)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから8月14日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき8月17日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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