ダンスに正解はない。千葉県旭市の魅力にハマったMAYUが目指す“場所”
バックダンサー、振付師、インストラクター、プレーヤー…。
ひとくちに「ダンサー」といってもさまざまなタイプがいる。中には起業し、経営者となるダンサーも。ストリート育ちの経営者とは一体どういう人なのだろうか。
「ダンサーが生きる道〜CEO編〜」第4回は、MAYU。昨年11月、“あくまでも自然発生的”に音楽とダンスを愛する人たちが集う場所としてSTUDIO JEMAYAをオープン。ダンスチーム・JAMMY、L.O.F.Dの一員として、長らく東京のダンスシーンの真ん中で活動してきた彼女が、あえて千葉県旭市にSTUDIO JEMAYAを構えた理由とは?
起業して間もない彼女の芯には、真の女性らしさとでも言うべき、押し付けがましくないナチュラルな力強さが宿っていた。
■「都内では難しい」旭市だから実現できた“やりたいこと”
――起業したのはいつ頃ですか?
去年の7月24日でまだ設立したばかり。初めての決算を今やっているところです。
――きっかけは?
「会社をやろう!」と準備をしていたわけではなかったんです。本当にいろいろな人との新しい出会いとタイミング、偶然がいっぱいあって「背中を押された」感じ。その流れで起業することになりました。
――ダンススタジオではなく、イベントスペースにした理由は?
前から、都内でイベントのオーガナイズを頻繁にしていて。自分がカッコイイと思っているダンサーの方々に出てもらったり、音楽が好きだからDJオンリーのイベントにしたり、子ども向けにしたり。下は0歳から大人までいろいろな人たちに対してアプローチしていく中で、質の高いイベントができるスペースが欲しかったんです。だからといって、すごく真剣に探していたわけではなく「いつかできたらいいな」くらいの気持ち。
――出身地でもない旭市にスタジオを構えたのはなぜですか?
当初は都内でイベントスぺースを構えたかったのですが、15年ぐらい前からL.O.F.Dがお世話になっている、ブラックヘアーも施術できるヘアサロン兼セレクトショップが旭市にあるんです。サロンのオーナーに会いによく旭市に遊びに行っていて、そこで偶然お会いした不動産に詳しい社長さんに、都内でイベントができるスペースがないか聞いたら「ここのすぐ向かいに土地があるからそこでやってみては!?」って。
それから、旭市で何かやるということに何だかワクワクしてきている自分がいて、考えていたら自然と現実的に。去年3月末に、土地のオーナーさんに出会ってから3カ月ちょっとで会社を立ち上げることになりました。ダンススタジオの経営は大変そうだから、昔から一番避けていたことなのに(笑)。
それから、旭市で何かやるということに何だかワクワクしてきている自分がいて、考えていたら自然と現実的に。去年3月末に、土地のオーナーさんに出会ってから3カ月ちょっとで会社を立ち上げることになりました。ダンススタジオの経営は大変そうだから、昔から一番避けていたことなのに(笑)。
――ダンススタジオではなく、あくまでもみんなが集まることができるスペースが良かったんですよね。
そう、イベントスペースをやりたかった。広い場所だし、向かいには大きなカフェやよく行くエステサロンもあるし、大切な友達もいるし。旭市で出会う人は刺激的な人がたくさんいて、「この人たちと関わるのって面白いな」と思っていたら、あれよあれよと7月には起業して、11月にイベントスペースをオープンしました。
STUDIO JEMAYA
――スピード感がすごい!
ダンサーじゃない旭市や近郊の人たちともつながって、「楽しそう!」「協力しますよ!」って言ってくれる人がいて、いろいろな形でたくさんの人たちとつながれました。それがさらに私の刺激になって、いろいろなことができて楽しそうだなって。協力してくれる方々が多かったです。
――スタジオは広いし、海も近い。こんなに良い環境は都内では難しいです。
海までは車で10分くらい。外でフェスとかもやりたいな。飲んでワイワイしながら面白いことがある、良い音楽がある、いろいろな共有ができる。みんなで楽しめて、刺激し合える空間が好きです。この場所に関わってまだ1年も経っていませんが、ダンスはもちろん、それ以外でもJEMAYAで共有して、地元の人に体験、経験してもらいたいです。特に子どもたちには、将来に向けて選択肢が増えるような経験をしてもらえたらいいなぁ、と思っています。
――自然にみんなが集まって来られるような場所になりそうですね。
ビーチなどの野外でイベントをしたり。作る物のクオリティーが高いお店も多いので、自然とみんなが集まる場所になったら良いです。
イベント「Village」の出演者たち。
――5月に開催された袋公園でのイベント「Village Vol.00」はそれを形にしたものですか?
「Village」は、地元の人がやっているイベント。私が旭市関わるようになってから相談を受けて、協力させてもらうことになり、今回はダンスだけではなくアーティストも呼んで開催しました。
――実際に開催してみていかがでしたか?
ダンスを始めたばかりのスタジオの子がステージで輝いているのを見て感動しました。
私はダンスだけではなく幼い頃から東京のシーンで育ってきたんですけど、都内と違って無料イベントが多いんです。また、地元ならではの風習やお祭り、付き合い方など、初めて接する文化も多いので、地元の文化を理解しながら、柔軟に新しいことを提案できるように常に試行錯誤しています。お金を使う場所や感覚も、東京と少し違う気がします。
私はダンスだけではなく幼い頃から東京のシーンで育ってきたんですけど、都内と違って無料イベントが多いんです。また、地元ならではの風習やお祭り、付き合い方など、初めて接する文化も多いので、地元の文化を理解しながら、柔軟に新しいことを提案できるように常に試行錯誤しています。お金を使う場所や感覚も、東京と少し違う気がします。
――ゼロからその流れをつくっていかないといけない、ということですか?
そうそう。徐々にですが、今までとは違うことができていければ、と思っています。
■学べるのはダンスだけじゃない。STUDIO JEMAYAに込めた思い
――STUDIO JEMAYAはイベントスペースですが、ワークショップも開催していますね。
東京や世界で活動する一流のダンサーにレッスンに来てもらい、みんなが楽しめるレッスンを組めたら、と思っています。ダンサーに限らず、さまざまな人との出会いを地元の人に経験してもらって、みんなの感性や視野、可能性を広げられる場所でありたいです。
――旭市への思いがすごい! これから旭市のシーンが発展していくのですね。
旭市からいろいろな地域や東京へも逆発信できたらいいですよね。JEMAYAには、地元の方以外にも、茨城県や遠方からも来てくれています。だから、旭市が刺激の発信源になって「都内に行くのは遠いけど、ここなら来られる」という人たちにもっと来てもらえたらと思います。
――確かに、関東と言ってもカオス的に乱立している東京に比べて、すごくしっかりとしたコミュニティーがありますよね。だから、どうしても“よそ者”としてのつながりになりやすい。ただ、定期的に旭市に行かれているというとまた意味が変わってきますよね。
本当に、地元の人たちが集える場所にしたいし、何よりも「旭市周辺を盛り上げていきたい!」という理想があるので、周りの人たちと良い関係を築いていきながら実現させていきたいと思っていますが、理想と現実はなかなか難しいですね。目下、試行錯誤中です。
――今までもそれで成立していたから、「刺激はいらない」ということですね。
そう。でも、その先にある可能性をまだまだ知らない人が多くて、中学校を卒業したらダンスを辞めてしまう子もいます。キッズダンサーみんなに、ダンサーになってほしいわけではないけど、ダンスから派生すること、ダンスで経験したことが他のことにもつながっていくことを知ってほしい。そんなことを経験してもらえる場所になればいいな。
――ただのイベントスペースというわけではなくて、人間としてちゃんと成長できて、ダンスだけどダンス以上の何かを得られる場所?
人間としての経験が積める場所みたいになったらいいなって思います。難しいけど、そんな空間になるようにいろいろと企画します(笑)。
――思いを伝えるのとどう見られるのかということの狭間が難しいんでしょうね。
そうですね。希望を現実に向けて前に進むのみ!
あとは、近々やりたいことが聴覚障害者に向けてダンスの輪を広めること。私の生徒で、生まれつき聴覚障害があるけどダンスがすごく上手な子がいて、その子との出会いがきっかけになりました。
あとは、近々やりたいことが聴覚障害者に向けてダンスの輪を広めること。私の生徒で、生まれつき聴覚障害があるけどダンスがすごく上手な子がいて、その子との出会いがきっかけになりました。
――全く聴こえないんですか?
そう。音楽の「ズン! ズン!」っていうリズムはわずかに体感できても、踊り出したら何も感じとれない。それでもダンスをすることが大好きで、普通に上手! その子は手話の先生でもあるので、手話でレッスンしながらダンスを経験する場所をつくれたらいいな、と。
――耳が聴こえないBBOYがバトルで踊っているところを見たことがあるんですけど、みんなが手拍子で作ったビートを振動で捉えていて絶対に早取りしないんです。それには驚きました!
人の能力って、本当すごい! 聴覚障害者など、ダンスをどう楽しむかが分からない人たちに、踊り方や楽しみ方をレクチャーすることで、それが生き甲斐になったり、経験になったり…そういうことを近い未来にやりたいです。
――今、スタジオにはどういう年齢層の方が来ているんですか?
キッズから高校生が来ることが多いかな。あとは、スタジオの真裏に大きい総合病院があるんですけど、そこの看護師さんとか! 「今までは病院で仕事が終わったら帰るだけだったけど、スタジオができたことで仕事終わりに来れます!」と言ってくれています。養護学校の先生も来てくれていますね。オープンしたばかりのスタジオということもあって、今までダンスに興味はあったけど年齢を気にして始めるきっかけがなかったという初心者の方なども多いです。
■まずは自分を理解すること。それが素敵なダンサーになる第一歩
――女性としてストリートダンスシーンで活動していく中で、苦労したことはありますか?
ありません! 逆に女で良かったといつも思っています。それこそL.O.F.Dを結成した当時って、女性のHIPHOPダンサーってモデルさんのようにきれいな方が多くて、私たちみたいにガツガツとHIPHOPを踊るダンサーは異質というか、「女らしくないじゃん!」って今とは女性ダンサーのイメージが少し違っていました。だから、L.O.F.Dのプロフィルにはいつも「男には負けないHIPHOPを踊る」って書いていて、「男には負けてない」っていう気持ちがすごく強かったですね。メンバーみんなで気持ちがひとつになって頑張って、大きなイベントに出演する機会をもらえて、たまたま良い環境で踊ることができて、私はいつも周りに恵まれています。そういった環境や人との出会いのおかげで、今の自分があります。
――苦労したことはないということですか?
苦労や悔しい思いはたくさんしましたよ(笑)。
でも、20代後半、30代になったときに、もしも自分が男だったら結婚を考えたり、家族を養っていくことを考えたり…。女だったのでダンスを“稼ぐ場所”としてとらえ過ぎずに、周りに影響されることなく、自分のやりたいダンスのスタンスを保っていられました。だから、「あぁ、女で良かった!」っていつも思っていましたね。
でも、20代後半、30代になったときに、もしも自分が男だったら結婚を考えたり、家族を養っていくことを考えたり…。女だったのでダンスを“稼ぐ場所”としてとらえ過ぎずに、周りに影響されることなく、自分のやりたいダンスのスタンスを保っていられました。だから、「あぁ、女で良かった!」っていつも思っていましたね。
――MAYUさんの踊りのスタイルってどちらかというと男っぽい踊りですよね。ユニットで男性のダンサーと踊った時にうらやましいと感じることはなかったですか?
男の人に? あんまりそういうことは思ったことないかも。
――男性だから出せるノリってあるじゃないですか。
確かに! でも、あんまり感じたことないな。例えば、男の人と踊るときにランニングマンをやるとして。同じようにやっても、ガツガツしつつ、女性にしか出せない+αの雰囲気が出せる。だから、プラスにしか感じませんでした。
――今のダンスシーン全体はMAYUさんからはどう見えますか?
キッズのダンスシーンも盛んですよね。でも、ダンスイベントやコンテスト、バトルイベント、ダンススクールがたくさんあって恵まれた環境があって、いろいろなことができる一方、「自分はどんなダンサーでありたいか」と、自分探しをできているダンサーが少ない気がします。みんな同じに見える瞬間がある。自分を探求できる人になれたときに“カッコイイ”が付いてくる気がします。“カッコイイ”を目指してほしいですね。
誰かに伝えようとするダンスじゃなくてもいいけど、その人が楽しんでいると周りの人も自然と楽しい空気になる、楽しいに限らず自分の空気感を作っていける、そういうことがダンスなのかなって。
そして、音楽やリズムありきのダンスなのに、音源を持っていない子が多いことにはやはり驚きます。その曲で踊るということは同じでも、入り口が違うと踊りの雰囲気が変わる。今の時代だからCDやレコードは買わなくても…せめてiTunesとかでもいいから買ってほしい。常にSpotifyやyoutubeでしか音楽を聴かないで音源を持ってないとかは、悲しいですね。
誰かに伝えようとするダンスじゃなくてもいいけど、その人が楽しんでいると周りの人も自然と楽しい空気になる、楽しいに限らず自分の空気感を作っていける、そういうことがダンスなのかなって。
そして、音楽やリズムありきのダンスなのに、音源を持っていない子が多いことにはやはり驚きます。その曲で踊るということは同じでも、入り口が違うと踊りの雰囲気が変わる。今の時代だからCDやレコードは買わなくても…せめてiTunesとかでもいいから買ってほしい。常にSpotifyやyoutubeでしか音楽を聴かないで音源を持ってないとかは、悲しいですね。
――MAYUさんがアナログでDJされているのも、やっぱりそういうところからきているんですかね?
やっぱりありますね。すごくある!
だから、自分らしさが追求できている人がストリーミングでダンスやDJをやるのはいいんですけどね。今の子たちには、周りのカッコイイ人たちに憧れながらも、ちゃんと「自分はどういう人なのか」っていうことを考えて動けたら、すてきなダンサーになれるよって言いたいですね。
だから、自分らしさが追求できている人がストリーミングでダンスやDJをやるのはいいんですけどね。今の子たちには、周りのカッコイイ人たちに憧れながらも、ちゃんと「自分はどういう人なのか」っていうことを考えて動けたら、すてきなダンサーになれるよって言いたいですね。
■勝ち負けよりもまずは“あなたらしく”踊ってほしい
――起業するまでがスムーズだったのは、もともとイベントのオーガナイズをしていた経験が生きているんでしょうね。あとは、女性って気が利くからなのかな、と思いました。
気が利くように頑張りました。でも、今でも気が利かないことがあると思います(笑)。昔、女性の先輩ダンサーの方々が渋谷のクラブでイベントをやっていて、よく関わらせてもらっていたんです。そのときに「女性って気が利く」って感じることが多くて勉強になりました。そこから、私もいろいろなことに気を配れるようになろうと思いました。
――7月31日(火)にDAISAKUさん、TERUYAさん、KO-TAさん(HIPNOTIC BOOGIE)と新たな試みのキッズ向けダンスイベント「GIVEN」を開催されるそうですね。(インタビュー時は7月18日)
昔のダンス番組「CLUB DADA」(テレビ朝日系)であった、ラインダンスをしたり、みんなで一緒に同じ曲を聞いて同じ振りを踊ったりするようなハッピーな空間という、今のクラブシーンに少ないと感じる要素をキッズイベントに反映したかったんです。ちゃんんと自分でカッコイイものを掘り起こせている子をピックアップできるイベントができたらいいな、という思いから、クラブタイムの中でイケてる子を指名して、最後にラインダンスでソロを踊ってもらうっていう流れをつくりました。そういう子たちに「はい! あなた優勝!」「じゃあ、今日は全員優勝!」みたいな、それくらいハッピーな感じ(笑)。
――いい意味でユルいですね(笑)。キッズのダンスイベントは良くも悪くもキッチリしているじゃないですか。「GIVEN」のユルさを今の子どもたちに根付かせるのは難しそうですね。でも、クラブタイム中にやるってすごく面白いし、いろいろなキャストがそろっているのも面白いと思いました。
バトルもコンテストもダンスシーンに必要なもの。でも、ジャッジの仕事をしていると、すごく良い子がいてもチーム全体の評価をしなくてはいけないので、個人を評価できないことがいっぱいあります。そこで、頑張った子が「自分はダメだった…」って思うのではなく、頑張った子がちゃんと輝ける場所を増やしたかったんです。
――勝ち負けにこだわらずにダンスを続けられるように、ですね。
何が正解とかはないから難しいですが、「正解とか別にないよ。あなたらしかったじゃん!」っていうイベントにしたいんです。
■あくまで自然に、良い意味で無理をしない人生に。
――L.O.F.Dは13年続いているチームですが、なかなか女性のチームでそこまで続くってないですよね。女性同士だと難しい部分は多いですか?
難しい部分は人それぞれいろいろとありますけど、「L.O.F.Dって本当に一人ひとりがすごく長けているな」と、改めて思います。チーム内で誰かひとりに対してみんながぶら下がっていたらもっと揉めていたでしょう。でも、個々が確立しているから、何も言わなくてもそれぞれ分担して作業ができていましたね。
――最近のL.O.F.Dは個々で活動されていることが多いですが、「L.O.F.Dに見える瞬間」があるんです。絶対にリンクが切れない。ひとりで動いているのに、全員、自分勝手じゃない部分が見えると、「やっぱりチームなんだな」って思います。ただのチームではなくて、ダンス以上のものでつながってきたからこそですね。
本当に!? うれしい!
――メンバーにとって“L.O.F.D”は帰る場所、家みたいな感じになっているのかな、と。個々が強くなりすぎて揉めることもあるかもしれないですけど、いつかまた大きくなって集まったとき、すごいことになるんでしょうね(笑)。
なんだかんだ、何かやるときに行き詰まると、その仕事に直接関わってるわけでなくても、相談するのはやっぱりL.O.F.Dのメンバーが多いかも。
メンバー以外にも、自分が何かをやりたいと思ったときには、いろいろなつながりの人たちが背中を押してくれます。周りの人たちに恵まれているっていうのはものすごく感じますね!
メンバー以外にも、自分が何かをやりたいと思ったときには、いろいろなつながりの人たちが背中を押してくれます。周りの人たちに恵まれているっていうのはものすごく感じますね!
――それを引き寄せているのは、たぶんパワーですよね。
ね! 引き寄せていきたいです(笑)。
――漠然とやりたいと思っていたものが、1年で形になっているんですから十分引き寄せてますよ!
オープンしようと思ったのが去年の3月31日で、実際にオープンしたのが11月1日なので、準備期間は8カ月ですね。
――当時は自分が起業するなんてことは?
全然思ってなかった! 正直、今でも起業した感覚はないですね。
――今、ひとりでやられていて、自分が起業すると思わなかった立場なのに、社長になって、改めて影響を受けた人っていますか?
ん〜、あんまりいないかな。「社長になった」っていう感覚がなさ過ぎて、まだそこに目を向けられてないかもしれない。会社を立ち上げたこともまだあんまり実感がないので(笑)。だけど、今回のインタビューの話をもらって、他のメンツを見た時に「みんなすごい人ばっかり!」って思いました。昔、代々木に10年住んでいたから、TAKUYAくん(SYMBOL-ISM)が経営していたBottle Cafeにもよく行っていました。今こうやって会社を続けて、大きくしているのを見ると本当にすごい!
今回の企画に登場しているカンちゃん(カリスマカンタロー)オーガナイズの1回目のDANCE@LIVEや、ぱおくんオーガナイズの1回目のスーパーキッズダンスコンテストにもまだ結成したばかりだったL.O.F.Dをゲストとして出演させていただきました。自分たちがスタートしたときから始まっているイベントが、今もダンスシーンの最前線で続いていることが本当にすごいと思います。
今回の企画に登場しているカンちゃん(カリスマカンタロー)オーガナイズの1回目のDANCE@LIVEや、ぱおくんオーガナイズの1回目のスーパーキッズダンスコンテストにもまだ結成したばかりだったL.O.F.Dをゲストとして出演させていただきました。自分たちがスタートしたときから始まっているイベントが、今もダンスシーンの最前線で続いていることが本当にすごいと思います。
――今回、こうやって話を聞いていて「あくまでも自然に起きることが理想で、しかもダンスを無理しないで続けていく」ってことがMAYUさんのキーワードなのかなって思いました。
ありがとうございます。私の人生をまとめてくれて(笑)。
――良い意味で“無理をしない“。
株式会社を立ち上げるということは、いろいろな企業とちゃんと絡んで会社を大きくしていくことを本当はしないといけないとは思っていますけどね。まぁ、私らしく…で。
――でも、今回の5人の話を聞いてみるとそういうわけでもないと思います。ダンサーだから考え方が独特なのかもしれないですね。あくまでも形が会社になったというだけで、ダンスが生きられる道を増やしていくイメージがあります。
そうですね、本当に。頑張りながらも「無理せず自然に…」ですね!
MAYU/澤野真由子
HIPHOPダンスチーム「JAMMY」「L.O.F.D」のメンバーであり、株式会社舞生屋の代表取締役。昨年11月、千葉県旭市にイベントスペースSTUDIO JEMAYAをオープンし、イベントだけでなくダンスやヨガのレッスンを行うスタジオとしても運営している。ダンスレッスン、DJ、イベントのオーガナイズなど、さまざまな顔を持つダンサーとして、ダンスシーンを支えているひとりである。
HIPHOPダンスチーム「JAMMY」「L.O.F.D」のメンバーであり、株式会社舞生屋の代表取締役。昨年11月、千葉県旭市にイベントスペースSTUDIO JEMAYAをオープンし、イベントだけでなくダンスやヨガのレッスンを行うスタジオとしても運営している。ダンスレッスン、DJ、イベントのオーガナイズなど、さまざまな顔を持つダンサーとして、ダンスシーンを支えているひとりである。
インタビュー・文=Yacheemi
写真=TMFM
企画・編集=msk