小澤 廉×高崎翔太、共演者の垣根を超えた“兄弟”のような関係。

『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』や、舞台「おそ松さんon STAGE 〜SIX MEN'S SHOW TIME〜」などで共演を重ね、お互いのことを知っているからこそ、取材中も気兼ねないやりとりを見せた小澤 廉と高崎翔太。さぞ、プライベートも仲良しなのだろう…と思いきや、当のふたりはLINEのやりとりすらしないという。仕事とプライベートの線引きがキッチリしているのか? いや、すでに、仕事の仲を超えたつながりがあるのかもしれない。

撮影/川野結李歌 取材・文/渡邉千智 制作/iD inc.

宝石の国の幼なじみである3人の関係…どう作っていく?

7月21日からはじまる、舞台「夢王国と眠れる100人の王子様 〜Prince Theater〜」(通称「夢100」)で、おふたりは宝石の国の王子様を演じます。小澤さんが演じるのは、ガルティナの王子様・ティーガ、高崎さんが演じるのはオリブレイトの王子様・リドです。
小澤 ティーガは、普通の人とは違う考え方を持っていて、突拍子のない提案をしては、同じ宝石の国のサイやリドを振り回すことも多いキャラクターです。強引さはあるんですが、自然と周りを惹きつけるというか、巻き込む力を持っていると思います。
高崎 リドは……いいヤツですよね。明るくて人思いで…。そのなかで、完璧すぎる第一王子の兄に対してや、いつもまっすぐなティーガに対して劣等感を抱いているところもある。でも、王子様なのにおごらない部分は、人としていいヤツなんだろうなって思います。
ティーガとリドの、現状の役作りのプランとして考えていることは?
小澤 僕は賢くなりすぎないようにしようと思っています! ただ、決してティーガは“バカ”ではないので、そこの線引きはしっかりしたいと思っていますね。周りを見ていないようで、じつはちゃんと見ている友達思いのティーガ像を深めていけたらなと思います。
▲小澤 廉(ティーガ役)
高崎 リドに関しては…キャラクター作品の舞台は、人間関係で物語が進んでいくので、とりあえずは宝石の国3人の関係というものを、廉と安達(勇人)くんと作り上げていけたらなって思います。そういう部分を怠らずにしっかり見せたいです。
宝石の国の王子様である、ティーガ、リド、サイは幼なじみの関係ですもんね。サイ役の安達さんとおふたりは初共演ですよね?
高崎 初共演です。顔合わせと本読みのときの印象だと、すごくいい人そうだったよね。僕らと波長も合いそうだったし。
小澤 ですね。ノリも合いそうで、自然と仲良くなれるのかなと思います。
おふたりの仲に関してはいかがでしょうか?
高崎 廉とは心配してないです。……まぁ、なんとなく廉のことは知っているので。
▲高崎翔太(リド役)
小澤 なんとなくって、何ですか!(笑) 僕はすごく好きですよ。翔太くんのこと!
高崎 (無視して)で、安達くんとの関係も〜……。
小澤 スルー!? スルーですかっ!?
高崎 (笑)。っていうか、廉はこれまでの役を踏まえると、ティーガみたいな元気な男の子の役が多いね。(沢村)栄純(「ダイヤのA」The LIVE)もそうだし、(藤堂)平助(ミュージカル『薄桜鬼』)もそうだし、十四松(舞台「おそ松さんon STAGE 〜SIX MEN'S SHOW TIME〜」)も。
小澤 ホントだ(笑)。
舞台「夢100」の見どころはどこだと思いますか?
高崎 歌です。
小澤 翔太くんがそれ言っちゃいます?
高崎 ダメなの?
小澤 いや、言ったらハードルが上がっちゃうじゃないですか。翔太くんは歌になると、ハモるパートじゃないところで自然とハモっちゃうのに…(笑)。
高崎 ハモってないわ(笑)。
小澤 途中から音程がズレて、自然とハモってるように聞こえちゃうんですよ。
高崎 ハモってないから(笑)。あと、僕は、この王子様の格好での殺陣ですかね。王子様なので、あくまで優雅な殺陣に見せられるようにしないと。
小澤 そうですよね。物語的には、ゆるい感じで笑える場面もたくさんあると思います。アドリブが入れられそうな部分もたくさんあったので、これから稽古に入ってどうなるかわかりませんが(※取材が行われたのは6月中旬)、お客様に笑ってもらえるような場面も見どころかなと思います。

キュンとしちゃう!? お互いの“王子様”っぽい一面

お互いの“王子様”っぽいなと思う、紳士的な一面などはありますか?
小澤 翔太くんは、見てないようでちゃんと見てくれているんですよね。そういうところ、女性だったら絶対にキュンとしちゃうと思います。
周りをちゃんと見ていらっしゃるんですね。
小澤 いや、僕のことを。
高崎 見てねえよ!(笑)
小澤 僕限定です(笑)。
高崎 廉の王子様っぽいところは……。
小澤 キラキラスマイルですよ。
高崎 (無視して)廉は王子様っていうよりアイドルなんですよ。実際に、B2takes!というグループでもアイドルとして活動しているし。ま、だからキラキラはしているかな。
王子様は女性にとって憧れの存在ですが、おふたりが憧れている方はいらっしゃいますか?
小澤 僕はRIP SLYMEのILMARIさん。
高崎 え、何で?
小澤 声がすごく好きなんですよね。大人のオーラもありつつ、無邪気さもあって…昔からずっと好きです。
高崎 僕は上戸 彩さん。中学生の頃からずっと好きでしたね。憧れを抱きすぎて、上戸さんが結婚されたときは、マジで芸能界を辞めようかと思いました。
小澤 そんなにですか(笑)。
(笑)。それでは次に、「夢」とかけて、おふたりの夢を教えてください。
小澤 夢…か。僕は戦争映画に出ることがずっと夢なんですよね。
高崎 戦争映画なんだ。なんだか意外だった。
小澤 地元に米軍基地があって、地元の人間からしたら戦争の遺産なんですよね。戦争への意識が高い土地に生まれたので、そういう映画に出て、悲惨なことなんだよって伝えたいなと思っているんです。
高崎 そうなんだ。
小澤 あとは、ハワイに移住して余生を楽しむこと!
高崎 一気に明るくなったね!(笑)
小澤 余生はリゾート地に移住して、朝からみんなでバレーボールとかしたいです。そこが僕の最終目標ですね。翔太くんは?
高崎 僕は年収2000万!
小澤 お金の話!?
高崎 僕らの仕事ってイチかバチかなところがあるじゃないですか。そういう環境にいるからこそ、もっといろんな場面で活躍したいなって思いますよね。
では、楽しみにされている方へ、舞台「夢100」の意気込みをお願いします。
小澤 『夢100』のファンの方も、舞台を楽しみにしてくださっているファンの方も、来てくれるみなさんが笑顔で帰れるように、楽しい雰囲気を作っていけたらと思っています。アドリブシーンや歌、殺陣などを稽古段階から全力で頑張りますので、楽しみに待っていてください。
高崎 お客様にとって、ホントに未知数だと思うんですよね。『夢100』が好きな方も、俳優を応援してくださる方も「何をするんだ」って感じだと思うので、みなさんに納得していただけるかたちを稽古から模索していきたいです。きっと続編ができる作品だと思うので、次につなげられる一回目にできたらと思います。そのためにはみなさんの応援が必要なので、ぜひお客様に見に来ていただけるとうれしいです。
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