女性専用車両に乗り込んだ男性に対し、女性が「どうして男がいるの、気持ち悪い」と叫びだす動画がネットで話題となった。

動画に対して多数の批判や疑問のツイート

これに対して、当初は

・男性差別
・女性がヒステリックでヤバイ
・女性車両に乗っている女はブスかババアばっかり
・ここまで男性が怖いなら、あの女性は日常生活はどうしているのか?
・女性専用車両に乗ったからと言って法律で罰せられるわけじゃない

などといった、批判的なツイートが数多く見られた。

その一方で、

・男性が電車に乗った瞬間から動画が回っているのか不思議だ
・動画を撮っている人と男性の関係はどうなっているのか?
・女性は男性恐怖症なのではないか
・嫌がっている女性に対して、男性が終始、上から目線の態度なのはなぜか
・隠し撮りのほうが問題ではないか

という疑問のツイートもあった。

普段から女性専用車両に抗議の活動

しかし、この動画をアップした人物は、女性にだけ専用車両があるという“男性差別”に対して、普段から抗議の活動をしているようで、今回以外でも、女性専用車両に乗り込み、そのときの駅員などとの口論の様子をアップし続けていることが発覚した。

今回の動画が公開され、拡散されたことによって、決して少なくはない男性たちが、女性専用車両に対して快く思っていないことがかなり明らかになった。もちろん、その理由には、日本の、特に東京の通勤電車がありえないほどの混雑にならざるをえないというのに、女性専用車両が空いているということだったり、今回の動画に限って言えば、女性のとった行動があまりにも感情的だったということも関係しているだろう。

すべての男性が痴漢でないことも女性たちは知っている

しかし、女性専用車両が導入されることになった背景には、やはり痴漢から女性を守るためということはある。

もちろん、すべての男性が痴漢でないことも女性たちは知っているし、痴漢でない男性を責めているわけではない。ところが、男性たちは、「自分は痴漢じゃないのに、なぜ女性車両を作って自分たちを疑ってかかるのだ」という方向に考えが向かいがちだし、それが「男性差別だ」と訴える人もいる。

自分が痴漢ではないことを知っているならば、「同じ男性なのに痴漢をするなんて、自分たちを貶める行為ではないか」とその矛先を、痴漢をしてしまう男性に向けてもよいのではないだろうか。もしも「女性専用車両」があることで、誰かが差別されているとしたら、それは「男性全体」ではなく、「痴漢をする人」だけに対してのことなのではないか。だとしたら、「男性差別」に反対している人たちは、実は「痴漢差別」に対して憤っていることになりそうだ。

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(芦沢芳子)