[画像] サポート切れが迫るWindows 10に非公式セキュリティパッチの配布を約束する企業が登場



Windows 10のサポートは2025年10月に終了予定ですが、2024年5月時点でもPCユーザーの70%がWindows 10を使用し続けていることが報告されています。そんな中、MicrosoftによるWindows 10のサポートが終了した後も非公式セキュリティパッチの提供を約束する企業が現れました。

0patch Blog: Long Live Windows 10... With 0patch

https://blog.0patch.com/2024/06/long-live-windows-10-with-0patch.html

2025年10月にWindows 10のサポートが終了すると、セキュリティ更新プログラムの配信が停止して脆弱(ぜいじゃく)性への対策が困難になります。しかし、「PCのスペックがWindows 11の要件を満たしていない」「必要なアプリがWindows 11では動作しない」といった理由からWindows 11などのOSへの移行が不可能な環境もあります。

MicrosoftはWindows 10のサポート終了後もセキュリティ更新プログラムを最大3年間提供する「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」を用意していますが、ESUには「更新が3年間しか続かない」「企業ユーザーの場合、1デバイス当たり1年目に61ドル(約9900円)、2年目に122ドル(約2万円)、3年目に244ドル(約3万9000円)、3年間合計で427ドル(約6万9000円)という高額なライセンス料がかかる」といった問題もあります。



そんな中、セキュリティ企業のACROS Securityが独自セキュリティパッチ配信サービス「0patch」でWindows 10をサポートし、Windows 10の公式サポート終了後もMicrosoftより安価な価格でセキュリティパッチを長期間配信し続けることを発表しました。0patchの詳細なサービス内容は以下の通り。

0patchはこれまでもWindows 7やWindows Server 2008といったMicrosoft製OSに対して非公式のセキュリティパッチを配信してきました。Windows 10では「Microsoftの公式サポートが終了する2025年10月14日以降に発見された重大な脆弱性」に対してセキュリティパッチを少なくとも5年間配信し、需要次第でサポート期間を延長する予定です。

0patchではWindowsの脆弱性以外に、サードパーティー製アプリの脆弱性に対するセキュリティパッチも配信されます。例として、これまでに「Javaランタイム」「Adobe Reader」「Foxit Reader」「7-Zip」「WinRAR」「Zoom」「Dropbox」「NitroPDF」といったアプリの脆弱性に対応してきたとのこと。また、0patchの公式ブログでは「0patchはゼロデイ脆弱性に対するセキュリティパッチを公式ベンダーと比べて平均49日早く提供できる」ともアピールされています。0patchがこれまでに配信してきたセキュリティパッチの詳細は、以下のリンク先で確認できます。

Micropatches - 0patch

https://0patch.com/patches.html



Windows 10向けのセキュリティパッチは年額24.95ユーロ(約4300円)のPROプランと、年額34.95ユーロ(約6100円)のENTERPRISEプランで提供されます。なお、ENTERPRISEプランではPROプランの機能に加えて集中管理機能やシングルサインオンシステムなどが利用可能となります。各プランの詳細は以下のリンク先で確認できます。

Pricing and Plans - 0patch

https://0patch.com/pricing.html