飯沼愛が7月期のテレビ朝日系火曜ドラマ『南くんが恋人!?』で主演を務めることが決定した。

参考:八木勇征、鈴木おさむ原作・脚本の青春映画で主演 共演に井上祐貴×櫻井海音×IMP. 椿泰我

 1987年に刊行された内田春菊の漫画『南くんの恋人』を、初の“男女逆転バージョン”で映像化する本作。原作漫画は、1994年に高橋由美子&武田真治、2004年には深田恭子&二宮和也、と2度にわたって連続ドラマ化された。これまでの作品で15センチの手のひらサイズになってきたのは女子高生の“ちよみ”だったが、今作では“南くん”が手のひらサイズになって、ちよみの前に現れる。

 主人公・堀切ちよみを演じるのは、女優発掘・育成オーディション『TBSスター育成プロジェクト 私が女優になる日_』で約9000人の中から1位に選ばれ、『この初恋はフィクションです』(TBS系)でデビューを飾った飯沼。『VIVANT』(TBS系)や『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)など出演作が続いている。

 飯沼が演じるちよみは、湘南の昭和レトロなとある商店街で生まれ育った女子高生。バスケ部に所属し、ちょっぴり複雑な家族構成の中でも明るく過ごす心優しい女の子だ。幼なじみのような、小さい頃から兄妹のように過ごしていたちょっと年上のカッコいいお兄ちゃん“南くん”とは、このたび晴れて恋人同士に。しかし、そんな大好きな南くんが、突然15センチの手のひらサイズになって、ちよみの前に現れる。

 本作の出演について「うれしさと驚きがあった」と語る飯沼。「皆さんが、南くんとちよみの2人を応援したくなるよう、作品とちよみというキャラクターに愛情をたくさん持って演じていきたいです」と力強い意気込みを明かした。

 一方、そんなちよみの恋人で、突然15cmの手のひらサイズになってしまう南くんこと、南浩之を演じるのは、FANTASTICSの八木勇征。約3万人が参加したオーディションを勝ち抜き、FANTASTICSのボーカリストに選ばれた八木は、「ViVi国宝級イケメンランキング」2023年下半期NOW部門1位にも輝いた。

 八木が演じる南は、地元・湘南が生んだバスケットボール界のスター。順風満帆だったはずが、ある日突然15センチの手のひらサイズになってしまう。小さい体でちよみとともに暮らし始めるが、その前途は多難なものとなる。

 八木は「見ている皆さんにも共感して、応援していただけるような、何度でも見たくなるような作品にしていきたい」と意気込みをコメント。「小さくなる前と、小さくなってしまってからのギャップも大切に演じたい」と役作りに意欲をのぞかせた。

 本作の脚本は、1994年放送の高橋&武田版『南くんの恋人』(テレビ朝日系)でも脚本を担当した岡田惠和が務める。

飯沼愛(堀切ちよみ役) コメント本作への出演についてこれまで錚々たる方々が演じられてきた『南くんの恋人』を令和バージョンとして初めて男女逆転でやることになりました。“男女逆転”という設定は新しいなと思いましたし、そのような名作を自分が演じるということに、うれしさと驚きがありました。新しい、“令和のちよみ”をお届けできたら、と思っています。

脚本を読んだ感想温かくて優しい空気が文字から伝わってきました。個人的に岡田惠和さんの作品をやりたいとずっと思っていました。デビューのきっかけとなったオーディション番組で最初にいただいたのが岡田さんの脚本だったので、今回すごくご縁を感じていますし、岡田さんの描かれる世界を演じることができるのもとても楽しみにしています。

初共演となる八木勇征の印象やはり【国宝級イケメン】の印象が強いです(笑)。今日お会いするのが3回目なのですが、目や声に優しい雰囲気がにじみ出ていらっしゃって、南くんはけっこうイケイケなキャラクターなのですが、そんな南くんを演じている姿が今からとても楽しみです。

堀切ちよみをどんなふうに演じたいか視聴者の皆さんが、南くんとちよみの2人を応援したくなるように、そこは一番大事にして演じていきたいと思っています。『南くんが恋人!?』という作品と、ちよみというキャラクターに愛情をたくさん持って演じていきたいです。

もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいことつまらない回答かもしれませんが、やっぱりポケットの中に入ってみたいですね(笑)。自分で歩かなくて済むし、ポケットの中から世界を見てみたいです。

視聴者へのメッセージこれまでに『南くんの恋人』を見てくださっていた方も、見たことがない方も、たくさんの方々が楽しめる作品になっていると思います。今年は『南くんが恋人!?』で一緒に楽しい夏を過ごせたらと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください!

八木勇征(南浩之役) コメント本作への出演について実は僕はこの作品のタイトルを今回初めてお聞きしたんです。それで母や年上の方々に『南くんの恋人』について聞いてみたらみんな知っていて、それほどのビッグタイトルで数々の先輩方が演じられてきた作品なんだということをあらためて実感しました。令和になって初めての『南くん』ですので、作品の良さをしっかりと体現しつつ、飯沼さんと僕で新しいものを作っていけたら、と思っています。今回は“男女逆転”で南くんのほうが小さくなってしまいますが、その部分の面白さとともに素晴らしい作品をお届けできたらと思っています!

脚本を読んだ感想すごく温かい世界観だったのはもちろん、ちよみと南くんの会話もリアルでイメージが浮かびました。親しみやすさもあり、見ていてほっこりするだろうな、と感じましたし、小さくなってしまってからの南くんが奮闘する姿も、コミカルながらも一生懸命さが伝わり、どんどん読み進めてしまいました。

初共演となる飯沼愛の印象僕はFANTASTICSというグループで活動しているのですが、そのグループにはオーディションを受けて入ったんです。飯沼さんもオーディション出身なので、勝手に“同志感”を持っていました。実際にお会いした飯沼さんは、柔らかい雰囲気を持ちつつもハキハキとされていて……。先日の誕生日にプレゼントしてくださったサウナのグッズも、気に入ってあっという間に使ってしまいました(笑)。

南浩之をどんなふうに演じたいか南くんは小さくなってしまう前は、ちよみからも「完璧な人」というイメージを持たれているんですけど、小さくなってしまってからはワガママな部分や完璧ではない部分をちよみに見せていきます。そういうギャップを大切に演じていきたいです。そして関係性が変わっていきながらも、視聴者の方から応援される2人になれたら、と思います。

もしも15cmの手のひらサイズになったら、やってみたいこと実際にそんなシーンもあるんですけど、動物の上に乗ってみたいですね。動物に乗って、そのスピードを体感してみたいな……。チーターとか、速そうですよね。

視聴者へのメッセージ今作では僕的にも新しい挑戦がたくさんありますし、この作品を撮っていく上で飯沼さん演じるちよみとの掛け合いは大事にしていきたいと思います。見ている皆さんにも共感して、応援していただけるような、何度でも見たくなるような作品にしていきたいと思いますので、楽しみにしていてください!

内田春菊(原案) コメント南くんの方が小さくなる逆転版「南くん~」を、「南くんは恋人」というタイトルで描いたときは、時代が早かったのか……ファンレターが一通届いただけでしたが(笑)、時を経てこのバージョンでドラマになるなんて本当に感激です。惠和さんの作るシーンは私には到底思いつかないものばかりだし、キラキラしたお二人が逆転南くんをどう演じて、監督さんたちがどのように作り上げてくださるのか、心から楽しみにしています。

岡田惠和(脚本) コメントまずは「南くんの恋人」の生みの親、内田春菊さんに感謝です。自分でかかわっておきながら、こんなにドラマ化するってすごいことだなと思います。そして、今回「南くんが恋人!?」ご指名いただいて光栄です。お話いただいたときはちょっと震えました。おぉ、そんなことがやれるんだと。小さくなってしまうのが、女の子から男の子になることで、どんな新しい発見や、化学反応があるのか、とても新鮮で、楽しみながら紡いております。飯沼さんと、八木さんという、これからのドラマ界を担っていくであろうお二人にとっての代表作になるといいなと思っております。南くんシリーズは、ちよみと南くんを演じる若い俳優さんにとっては、宝箱のようなドラマです。いろんな種類のいろんな感情のお芝居の場がたくさんたくさんあります。素敵な経験になると思います。お二人が町中で「ちよみちゃん」「南くん」と声をかけられるようになったらと思いながら書かかせていただいてます。かつての「南くん」を体験して、懐かしいと思ってくださる方も。南くん初体験の方も楽しめるドラマになっていると思います。たのしくてせつない物語をお届けしたいと思っております。(文=リアルサウンド編集部)