6日、日本代表はワールドカップのすべての日程を終えて、選手全員と森保一監督が取材に応じた。

森保監督はまず「応援してくださったサポーターのみなさん、国民のみなさんに喜んでいただける結果を出すことができず、また選手、スタッフ、本当に身を粉にしてこれまで頑張ってきてくれた中、最後もベストを尽くして出し切って戦ってくれた中、最後勝たせてあげることができなくて非常に申し訳ないと思います」と謝罪した。

朝起きたとき、「昨日の試合をモノにするためには、勝つためにはもっと何かできたことがあったんだろうということを探していた」という。

4年前、森保監督は就任直後の練習で攻守の全体像を選手に説明した。だがその後、新型コロナウイルスの影響でトレーニングの時間が大幅に削られ、また東京五輪の日程が変更されて強化プランも大きく変更を余儀なくされる。結局最初に説明したチーム像は完成できないまま、本大会を迎えなければならなかった。

その心残りはないかと聞かれた監督は「ない」と即答。「今できることはすべてやれたと思いますし、足りないところはあったかもしれないが、チーム全体で今のベスト常に最善の準備をして全力を試合にぶつける」ことができたと振り返った。

自身の今後については、「監督業をまず続けて行こうという気持ちもありますし、少し間をあけてヨーロッパに勉強に行くことも考えています。(続投要請の)報道は見てますけれど、まだ現実的な話は全くしていない」と報道についても言及した。

そして「この仕事とは私1人でやってるわけではない」としてスタッフの重要性を強調し、今後続投があるにしてもスタッフについての条件があることを匂わせている。

最後に「ドーハを歓喜の地に変えることができたか」と聞かれると、「変えられたと思います」と一言。

そして「『ベスト16の壁』が出来て『新しい景色』ではなかったと思いますけど。ドイツ、スペインと戦っても勝てる、そして今回のFIFAランク12位のクロアチアという世界のトップの国とでも互角に渡り合っていけるし、勝っていけるという素晴らしい景色を選手たちが見せてくれた。改めて世界に学ぶべき点は多いかとは思いますけど、見上げるではなくて追いつきから追い越せに本気で選手たちがマインドを変えさせてくれた」と、最後まで選手の功績をたたえていた。



【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社 撮影:岸本勉/PICSPORT】