text & photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

ヴァルキリー 素朴な疑問をぶつける

アストン マーティンとレッドブル・アドバンスド・テクノロジーのジョイント・プロジェクトから誕生したAM-RB001は、プロジェクトの進化とともにヴァルキリーのモデルネームが与えられることになった。

この7月により進化したスタイリングが発表され、先ごろ日本でも披露された。そこでヴァルキリーに関する素朴な疑問を、今回来日したバイス・プレジデントでデザイン責任者も務めるマレック・ライヒマン氏と、VIPセールスマネージャーのマテウ・ベネット氏に聞いてみた。

日本のマーケットでどう戦うか

Q:日本への導入されるのは何台?

A:AM:限定で150台が生産されるヴァルキリーですが、日本へは11台のデリバリーを予定しています。既に全車完売です。キャンセル待ちのオーダーも世界で数百人からいただいています。もしご希望でしたら、そこに並んでいただけると嬉しいです。

Q:予定販売価格は決まっていますか?

A:肝心な質問です。特別装備のリクエストによって変わりますが£200〜250万(約3億〜3億7500万円)になるかと思います。

ヴァルキリー 気になる納車までの期間

Q:納期はどのくらいかかりますか?

A:わたしどもにはヴァルキリーの特別なお客様がいらっしゃいます。昨日は日本のお客様と1時間以上にわたりご要望を伺いました。打ち合わせに来ていただいて細部の仕様を決めてから製作に取り掛かります。

その後もお客様とは密にコミュニケーションをとり、2度3度とお会いして進行を確認していただきます。お客様が欲しいものは可能な限り対応したいと思います。

その長い道のりの最後に納車されることになるのです。ですから届くまで2年ほどかかります。しかしヴァルキリーは支払った金額以上の満足度を手にすることができるかと思います。

レースは何に参戦? カスタムの幅は?

Q:レーシング仕様はどのカテゴリーのレースに参戦する予定ですか?

A:ヴァルキリーのレーシング。バージョンは25台の生産を予定しています。レーシングカーですがオーナーにとって最高のドライビング・プレジャーを提供できるクルマと考えています。

レースにつきましてはFIAの車両規定を鑑み、フェラーリやポルシェと競合して打ち負かせるカテゴリーがあれば参戦したいと思います。

Q:オーナーの好みで細部の仕様を変えられますか?

A:ヴァルキリーはインテリアの素材やカラーなどを、オーナーの好みに合わせてチョイスすることが可能です。

Q:日本で登録して公道を走ることは可能か?

A:日本の車両規定に対応して作っていますので、問題なく走れます。

開発の裏側も聞いてみる

Q:レッドブル・レーシングとのパートナーシップについて

A:レッドブル・レーシングとは長期的なパートナーシップ契約を結んでおります。お互いに知識を出し合い理解して行きたいと思います。

Q:開発はどのくらい進んでいますか

A:ヴァルキリーは2016年のF1マシンを基に問題を解決しながら開発を進めています。パートナーシップで協力していただいている企業、コスワースやミシュランなどとテクノロジを出し合って進めています。デザインの開発進捗率は約95%で、これからも進行します。

Q:ベンチマークにしているクルマはありますか

A:フォーミュラ1マシンを始めFIAレギュレーションを意識しています。