元大宮のDFチョ・ウォニがKリーグで悲劇の主人公に…

 韓国1部のKリーグ・クラシックで、元Jリーガーによるあまりにも悲劇的なオウンゴールが生まれた。

 舞台となったのは、25日に水原ワールドカップ競技場で行われた水原三星ブルーウィングスと江原FCの一戦。開始3分のFWジョナタンのゴールを皮切りに、ホームの水原三星が前半に3点を奪い、試合を優位に進めていた。対する江原は、かつてジュビロ磐田とガンバ大阪でも活躍したFWイ・グノが前後半に1点ずつを奪い、2-3と1点を追う形でゲーム終盤を迎える。

 そして後半44分、衝撃の一撃が生まれた。1点リードを守るべく守備に人数をかける水原に対して、江原は中央から右サイドでフリーになった途中出場のFWイム・チャンウルに展開。この時、攻め込む江原は4選手が前線に顔を出していたのに対し、水原の最終ラインには7人の選手が待ち構える状況だった。右サイドのタッチライン際でプレッシャーをほぼ受けないなか、イム・チャンウルはライナー性のクロスを選択。これに反応したのは、ニアサイドにいた水原三星DFチョ・ウォニだった。

 自陣ゴールに戻りながら鋭いクロスを受けたチョ・ウォニは、咄嗟にヘディングでのクリアを試みる。だが、ゴールライン方向にダイビングヘッドをするような形となったクリアは、ボールの勢いを完全に止めることができず、鮮やかなシュートとなって自軍ゴールのニアサイド右上隅を強襲。GKシン・ファヨンも必死に食らいつくが、ボールは頭上を越えてゴールネットを揺らした。

守備固め要員として投入された4分後に…

 後半44分に生まれた悲劇の同点オウンゴール直後、チョ・ウォニは茫然自失の表情でピッチに座り込み、しばらく動くことができず。試合はそのまま3-3で終了した。

 現在34歳のチョ・ウォニは、2006年ドイツ・ワールドカップの韓国代表メンバーにも名を連ねた実力者。14年7月からJ1の大宮アルディージャに半年間在籍した。

 この江原戦ではベンチスタートだったものの、1点をリードする展開のなかで後半40分に守備固め要員として投入。だが出場4分後に、思いもよらぬ“スーパーゴール”によって悲劇の主人公となってしまった。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

【動画】“完璧”なダイビングヘッドで自軍ゴール強襲! チョ・ウォニの悲劇的オウンゴール

https://twitter.com/Spotv_sports/status/878960126450741250

韓国「SPOTV」公式ツイッターで公開された、水原三星DFチョ・ウォニのオウンゴール