タンパク質、脂肪分や乳糖、ビタミン類、ミネラル、塩分、ホルモン、酵素が含まれ、栄養価が高い母乳。さらに初乳には免疫物質が多く含まれ、赤ちゃんにとって大切な「初めての栄養源」といえます。

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今回は、ママやパパの授乳に関する想いや体験談などについて、育児用品のピジョン株式会社ピジョンの母乳育児情報サイト「ぼにゅ育(ぼにゅいく)」を参考に、ご紹介しましょう。

8割以上のママは母乳育児を希望している!

日本・中国・アメリカ・インドネシアの4ヵ国にて生後0〜11カ月の乳児を育てるママを対象に行った「授乳に関する調査」によると、日本・中国・アメリカの3ヵ国では8割以上のママが「母乳で育てたい」と考えているという結果が分かりました。

日本ではというと、実際に直母で授乳する割合は8割超となるものの、母乳育児をアシストする「さく乳」についての実施率はわずか13%に留まることが分かりました。

これに対し他国の実施率は中国79%、アメリカ64%、インドネシア62%と、日本に比べると非常に高い状況であることが分かりました。

さく乳ってなーに?

「さく乳」とは、ママのおっぱいや身体のトラブルで母乳を与えられないときや、仕事に復帰した時、低体重で生まれた赤ちゃんに母乳を届ける場合など、何らかの理由で直接授乳することができない時のために、あらかじめ手やさく乳器を使って、母乳を搾ることです。

搾った母乳は哺乳瓶や母乳保存専用のパックなどに入れて、冷凍、冷蔵などで保存し、必要な時に解凍、加熱をして使用することができます。

日本の「さく乳」についての実施率はなぜ低い?

さまざまな要因から直母での授乳が難しい状況の時に、母乳育児をアシストしてくれる「さく乳」ですが、どうやら実施率は低いのだそうです。

ピジョンの発表によると、日本では実際に直母で授乳する割合は8割超となるものの、「さく乳」についての実施率はわずか13%に留まることが分かりました。

他国のさく乳実施率を見てみると、中国79%、アメリカ64%、インドネシア62%と、日本に比べると非常に高い状況であることが分かります。

それでは、なぜ日本の「さく乳」実施率は低いのでしょうか。

行動観察やインタビューを行ったところ、日本では専業主婦が多いこと、また仕事を持っていても子どもが1才になるまで育児休暇が取れることなど、「0才代」を赤ちゃんと共に過ごせるケースが多いことが挙げられます。

そのため、さく乳は「なんらかの特別な事情で、特別な人がするもの」というイメージが依然強いという結果もみえてきました。

心地よい母乳育児をするために「さく乳」をしてよかった10のこと

「さく乳」は特別な事情がある場合に行うものというイメージが強い日本ですが、先輩ママたちが語った「さく乳」をしてよかった10のことをご紹介します。

出産直後の授乳間隔が安定しない時期にさく乳器が助けてくれた おっぱいに傷ができて痛い時に、前にさく乳していた母乳をあげられた おでかけの時、授乳室がなくても母乳をあげられた 夜中の授乳、パパが哺乳瓶で母乳をあげてくれた おっぱいが張ってつらい時や余った時、さく乳して楽になれた 赤ちゃんと一緒に退院できなかった時、母乳を届けてあげられた おっぱいが吸いにくい形でも母乳育児を続けられそう 乳腺炎になった時、さく乳器を上手に使って乗り切った 赤ちゃんが飲めなかった時もさく乳して、母乳を出し続けられた 保育園に預けてからも、母乳を飲ませ続けられた

こんな先輩ママたちの意見を見れば、「さく乳」が特別なことではないことがわかります。

母乳を搾るというと、なんだかちょっと恥ずかしいような気持ちになるかもしれませんが、母乳育児を行う上で誰もが直面する可能性がある戸惑いやトラブルを解消する、とても大切なことなんですね。

母乳の出がよかったり悪かったり、赤ちゃんの飲み方が上手だったり下手だったり、またママの体調やお仕事復帰など、状況や環境が変わることで「母乳育児」とひとことでいっても、さまざまな理由で直接授乳ができるわけではありません。

そんな時、さく乳した母乳貯金が心の余裕になるというわけなのです。

母乳育児の困ったこと、どうしてた!?やってよかったことは?

できることなら「母乳育児を」そんな風に希望するママやパパは、是非、先輩ママやパパの体験談を聞いてみてはいかがでしょうか。

ピジョン株式会社の母乳育児情報サイト「ぼにゅ育(ぼにゅいく) 」特設ページにて、8本の対談動画 『母乳育児 先輩ママ&パパに聞いてみよう。』が公開されています。

母乳育児ってどんな感じ?大変なことはあった? 是非、先輩ママやパパの体験談をどうぞ。

先輩ママ×先輩ママ 「母乳育児の困ったコト、どうしてた?<ビックリしたコト>」より、先輩ママが体験した母乳育児についてのお話を聞くことができます。

おっぱいってすぐに出るものじゃなかったの?というママとおっぱいが張りすぎて夜も眠れなかったママ。やっぱり母乳育児を続けることができてよかった!?

先輩パパ×先輩パパ 「母乳育児が僕たちをパパにしてくれた」より、出産前にパパと母乳育児のこと話し合った?

「ミルクをあげたりおむつを替えることでパパとしての意識が生まれた」というパパ。これからパパになる人に是非。

次なる動画は、プレママ×先輩ママ 「教えて!母乳育児をやってよかったコト」よりプレママの「母乳育児をやってよかったことは?」の質問に答える先輩ママ。

「母乳育児はコミュニケーションのスタート」だと語る先輩ママ。肌と肌を合わせれば、赤ちゃんから安心が伝わってくるといいます。

他の動画も特設サイトことができますので、母乳育児やさく乳についての疑問や先輩ママの体験をご覧下さいね。

免疫や豊富な栄養がある母乳。
もし、そんな母乳で赤ちゃんを育てることができたなら……。

世界でも8割のママがそのように願っているという結果があるように、母乳育児を希望するママは多いと思います。

でも、妊婦さんはまだ経験したことがないことに対しての不安があるかもしれませんし、実際に始めてみたもののうまくいかない、つらいと感じるママもいるかもしれません。

育児に「こうしなくてはいけない」ということはありません。

母乳をあげつつ、さく乳をしたり、場合によってはミルクも考えてみたりと、少し気持ちを楽にして、母乳育児をしてみるとよいのではないでしょうか。