前田公輝が役者人生のどん底から這い上がるまで――轟洋介への感謝を語る

「僕、めちゃくちゃ芸能人みたいだなと思いました!」と興奮気味に語る俳優・前田公輝、28歳。

6歳で子役としてデビューし、中学時代は『天才てれびくんMAX』でてれび戦士として活躍。20年以上の芸歴を誇る彼だが、近年は『HiGH&LOW』シリーズの轟洋介役でじわじわとファンの心を掴み、今年10月に公開された映画『HiGH&LOW THE WORST』(以下、『THE WORST』)で人気爆発!

1日に何本もの取材を受けたと嬉しそうに話す中で、冒頭の発言が飛び出した。

取材現場に現れた前田は、クールな轟とは180度真逆に思えるほどの陽気な好青年。撮影時に着ていたスーツを指して「父のなんです。けっこうカッコいいですよね、ははは!」と笑ったりと、その飾らない“等身大”の姿に驚かされる。

そんな彼がインタビューで明かしたのは、「上履きに画びょうが入っていた」という少年時代の苦い思い出、今だから言える『THE WORST』撮影当初のスランプ……。悩み抜いた過去さえも明るく振り返れる彼の姿に、度量の大きさを感じた。

撮影/西村康 取材・文/江尻亜由子

応援上映のやさしい声援を聞いて「轟、よかったな」

『HiGH&LOW THE WORST』(以下、『THE WORST』)が公開されてから2ヶ月。映画をきっかけに、轟洋介や前田さんの虜になるファンがさらに増えましたよね。
Instagramのフォロワー数が倍近くになったので(笑)、反響は感じています。

でも最初に轟を演じることになったとき、自分からはすごくかけ離れている役だなと思ったんです。そんな役が、みなさんに自分を知ってもらえる機会になるとは思ってもみなかったですね。

僕自身は暇があったらずっとしゃべってるんですけど、口数が少ない人だと思われるようになったし、ギャップがあるんだな、と思いました。
公開後、前田さんご自身も劇場で映画をご覧になりました?
舞台挨拶のときに応援上映があって、そこでみなさんと一緒に観ました。自分で映画館に行って反応を知りたいなと思っていたんですけど、応援上映でそれ以上の声を聞けたので満足です。
応援上映で印象に残った声援は?
鳳仙学園と戦うときに、(花岡)楓士雄(演/川村壱馬)が(上田)佐智雄(演/志尊淳)がいるのに気づいて、「サッチー…」ってつぶやくんですよ。それを見た轟が「どうした?」って聞くのを、楓士雄はシカトして行っちゃうんです。

そのときに「シカトしないであげてー!」「轟ちゃん、しゃべってるよー!」っていうかけ声がかかって、「もう、やさしい!!」と思って(笑)。轟って態度には出さないけど、本当はそういうところ繊細に感じてると思うんですよ。それをみんなが代弁してくれるから、めっちゃ嬉しかったです。

あと、ジャム男(演/福山康平)が屋上で鬼邪高の勢力を説明してるときに、「轟の下には人が集まらなかった」「みんな、轟にはついていきたくないんです」みたいに言ったときも、「そんなことないよー!」「私はついていくよー!」とか(笑)。

僕がっていうより「轟、よかったな」って思うんですよ。こんなにわかってくれる人たちがいて、キャラクターをやさしく包んでくれるような声援ばっかりだったので。応援上映は、本当にいいことしかなかったですね。

轟にとって、村山は“元カレ”みたいな存在なのかも(笑)

では、改めて『THE WORST』について伺います。今作の轟は、楓士雄と出会ったことで自らに欠けているトップの資質について考えますが、轟の描かれ方についてどのような感想を抱きましたか?
やっと轟が1歩踏み出せたな、と思いました。

轟は村山(良樹、演/山田裕貴)にタイマンで負けた瞬間に、たぶん、どうしていいかわからなくなったと思うんですよね。村山に勝ちたいと思ってずっと頑張ってきたのに、戦いを挑んだらコテンパンにやられて、傷も負わされて。

もしかしたら、ちょっと転校も考えたかもしれない。それでもまだ村山に執着してて、どうやって村山に認めてもらおうかっていろいろ考えてるうちに、楓士雄が現れた。

村山と楓士雄って近いものがあるけど、轟には「みんなを守るためだったらプライドも捨てられる」っていう考え方は理解できなかったと思うんですよ。でも楓士雄の下にみんながついていったり、自分が欲しかったものを楓士雄があっさり手に入れるのを目の当たりにした瞬間、「え!?」って、何かが動いたんです。
そうして楓士雄と接するうちに、轟の内面にも変化が現れますね。
轟って顔にも出さないし、もしかしたら伝わりきらなかったかもしれないんですけど。僕の中では、丁寧に描いてもらったなって感じています。
轟の変化を表すうえで、最も重要なシーンはどこだと感じました?
やっぱり眼帯が取れて病院を出てから、楓士雄とふたりで鳳仙と戦う話をするシーン。楓士雄は「俺だけじゃダメだと思った」って、自分が倒したいと思っていた相手(轟)に頭を下げる。そこがたぶん、轟が変わる1回目のスイッチなんですよね。

みんなからは「(轟は)強いだけで面倒くさいヤツ」だと思われていたけど、楓士雄ってそんなの関係なくグイグイ来れるから。あのパーソナルスペースがない感じに、轟も惹かれたのかなっていう気がします。
楓士雄が現れたことで、村山に対する轟の感情にも変化があったと思いますか?
変わったと思います。今はたぶん、轟の中に村山があんまりいないんですよ。楓士雄といればいるほど、あれだけ執着していた村山を忘れていく自分が気持ちよかったと思います。そこは、全然映画では描かれてないところですけど。

だから脚本を読んでいる最中に思ったのは、楓士雄にこれだけ執着してるってことは……ちょっと変な話ですけど、村山は“元カレ”、みたいな(笑)。
(笑)。
「新しい魅力を持つ女の子が現れて、やっとあの元カノを忘れられた!」みたいな感覚に近いのかなって(笑)。村山に対して気持ちがなくなってることも、轟本人は気づいてないと思うんですけどね。

小田島役の塩野くんから、いろいろ勉強しています

公開後にここまで轟人気が沸騰することは、予想されてました?
予想してなかったです。だって僕、ドラマのシーズン2と『HiGH&LOW THE MOVIE』以来出てなくて、3年近く空いてるんです。僕の中では、轟はもうピリオドに近かったんですよ。しかも時間が経つほど、思い出は美化されるじゃないですか。みなさんが描いてくださったイラストも、「こんなん無理よ!?」みたいな、すっごくキレイな轟ばかりで(笑)。

出演を聞いたときは、プロデューサーの方々から「轟人気がとんでもないことになってるから、またお願いしますね」と言われてプレッシャーを感じました。でも、意識しなくても人気が出てるってことは、意識しちゃダメだなと思って、ゼロの気持ちで作品に入るようにしましたね。
では、知らないうちに人気が出ていて、今回は3年近くのブランクを経て轟を演じるという状態だったんですね。
そうなんです。ただこれ、たまたまの巡り合わせだと思います。

逆に(鳳仙の小田島有剣を演じた)塩野(瑛久)くんは、それを意図的にやれる方なんです。役者の決めごとってけっこうあって、たとえば主役にフォーカスが当たってたら周りはあんまり動いちゃいけない、みたいな暗黙のルールがあるんですけど、塩野くんはそういうのを崩せる人。

でも、それって博打だからだいぶ肝が据わってるし、しかもそれがちゃんとお客さんに届いてるからスゴい。彼からいろいろ吸収してる最中です(笑)。
鬼邪高の轟に対して、鳳仙の小田島というのはけっこうキャラクター性が近いですよね。
そうなんですよ。演じる役者も、役へのアプローチも違う中で、近い役柄なので。僕もその魅力を武器にできたらいいなと思って、塩野くんに直接聞いたり、インスタをこそこそチェックしたりして研究させてもらってます(笑)。
「直接聞いた」というのは、どんなことを?
小田島って、台本では全然あんなんじゃないんですよ。でも、それをちゃんと監督に認めさせて、お客さんにも支持されて、『THE WORST』の特別な存在になったっていうのは、自己プロデュース能力が相当スゴい。「何でそういうことができるの?」って聞いたら、自分が見たいキャラクター像を演じてるらしくて。

僕は自分の中の轟を探すんですけど、塩野くんはお客さん目線なんですよね。だから根本が違うんだな、と勉強になりました。
前田さんは、「なぜキャラクターがこういう行動をとるのか」と意味づけして、論理的に考えていくタイプだそうですね。
そうですね。轟のときは、とくに台本にたくさん書き込んでました。でも轟を経て、僕の中では行き着くところまで行けたのかなって。今は、ほぼまっさらな状態で現場に行ってます。やっぱり轟は、僕の起点になってる役だなって思いますね。

轟は強い役なのに…撮影の頃は、人が怖かった

轟はアクションの見どころも多かったですが、前田さんはもともとあまりアクションが得意ではなかった、というのは本当ですか?
もともとアクションが好きではあったんですが、撮影の時期はちょうど……。じつはこれ、『THE WORST』のマイナスにならないようにずっと伏せてた話で、今だったら時効かなと思うんですけど……。

僕、この映画に入る頃、芝居に対する自信が完全になくなっていて。台本に轟の感情を書いては消して、書いては消して……っていうのを繰り返して、もうグッチャグチャだったんですよ。

あとになって台本を見返したら、「轟」って字を書いた上から線でグチャグチャって消してあって、「これ、闇じゃん!!」って(苦笑)。
それで、アクションの撮影でも悩んでいたんですか……?
村山と対決するシーンの稽古でも、(うつむいて、両手で頭部をガードするような姿勢をとって)ずーっとこうなっちゃってたんですよ。もう、人が怖くなっちゃって。
人が怖く……?
自分の思った芝居ができなくて、「人に顔向けできない」と思っちゃったんです。強がって現場には行ったものの、(攻撃が自分に)当たらないのはわかってるのに、稽古でもずっと頭抱えてて。轟は強い役なのに。

それで「ヤバいな」と思って、スタジオを自分で借りて、知り合いのアクションチームに連絡を取りました。休みの日に1日6時間とか練習に付き合ってもらって、あそこまで持っていった、みたいな感じですね。

本当にその1ヶ月前まではできてたんですよ。『THE WORST』のためにアクション練習にも通ってましたし。でも、1ヶ月のうちに精神バランスが崩れて、身体で覚えたものも全部忘れてしまっていたんです。
それは、何が原因だったのでしょう?
ある舞台のオーディションを受けたときに、舞台は久しぶりだったので、「まずは声を出さなきゃ」って思って練習したんです。それで単純に、声を出してオーディションを受けて、帰ってきて映像の台本を開いたら「あれ? 声がデカい。舞台のクセがついちゃってる」って。

そこからもう、「僕、映像のときってどんな芝居してたっけ?」「僕の芝居って何だっけ?」って負のスパイラルに陥って、ばーっと全部が崩れちゃって。しかもそのオーディションも落ちちゃって……(苦笑)。

ただ、最終的にそこから立て直せたので本当によかったです。それもあって今では、アクションは「好きだけど得意ではない」から、「好きで得意」になりました。
轟のアクション、本当にカッコよかったです。
ありがとうございます! 僕も映像で観たときに、「これ、吹き替えだったっけ? あっ、自分かぁ!(照)」ってなりました(笑)。
イチオシのシーンはどこですか?
現場でみなさんがいいって言ってくださったのは、鳳仙と戦うシーンで、走ったときの顔面ですね。「行くぞ、テメェら!」「うぉおーー!」ってみんなで走るんですけど、轟だけは「うぉお!」って言わなくて、でも鬼みたいな顔にしたくて(笑)。

シーズン2までああいう表情は出してなかったので、あれは『THE WORST』だけで出せた轟の顔かなって思います。
『THE WORST』の撮影を通して、ご自身の成長を感じたところはどこですか?
芝居で悩むところまで悩めたかな、っていう気はしています。本当に「どん底」を経験したから、今すごく気持ちよくお仕事をさせてもらっていて。1回底辺を体験すると、いいこともやってくるんだと思いました。

たぶん、高く上がれば上がるほど、下もすっごく深いところまで下がるんですよ、表裏一体なので。だから僕、たくさん下がれてよかったなって。今はお仕事に対する向き合い方が、以前より高いところまで上がれてるなって思えます。轟洋介のおかげですね。

『プリレジェ』の歩夢は、轟と共通点が多くて「ツイてる」

放送中の『貴族誕生 -PRINCE OF LEGEND-』で演じられているホストの歩夢は、轟とは対照的な役柄ですよね。
あれ、絶対スタッフさんたちが仕組んでるんですよ!

衣装合わせでいろいろ試していくうちに、スタッフさんたちが「あ、メガネいいね」「ピアスつけちゃおうか」「髪も、七三分けで」ってなって、「いやそれ轟じゃん!」って(笑)。
(笑)。歩夢の内面についてはどのように思いますか?
ホストなので陰か陽かっていったら“陽”なんですけど、誰かに執着してるのは轟と一緒なんですよね。今回は板垣瑞生くんが演じる伊集院信虎に執着してるんですよ。轟を見てくださった方を楽しませる設定になっているんじゃないかなと思います。
撮影のため、星矢役の佐藤流司さんはホストクラブに行ったとツイートされていましたね。
あの日、僕も呼ばれてたんですよ! だけど仕事で行けなくて……。普通に「飲みに行きませんか」みたいな誘いだったので、「ホストクラブだったんだ!? 先に言って!」と思いました(笑)。「言ってくれたら、夜中でも行ったわ!!」って。やっぱり本物の現場を見ることは大事ですよね(笑)。

『天才てれびくん』でしか味わえない、特別な青春がある

2020年1月からは舞台『天才てれびくん the STAGE〜てれび戦士REBORN〜』の公演が始まります。大人になった「てれび戦士」たちが、大切なものを守る戦いに挑むストーリーですが、数多くのてれび戦士たちの中から主演に選ばれた感想は?
舞い上がっちゃいましたね。「こういう舞台がある」っていうお話だけ聞いてたんですけど、その時点でもう「どんな役でもいいから出たい!」っていう気持ちだったんです。それくらい、『天才てれびくん』(以下、『天てれ』)には感謝していて。

『天てれ』はホームですから。久しぶりの舞台が『天てれ』で、本当によかったなと思ってます。

『天才てれびくん』って特別で、てれび戦士にしか味わえない青春があるんですよ。
どんなところが特別なんでしょうか?
楽しい思い出がたくさんあるんです。番組で過ごす時間も長いし、普段の生活ではできない体験や大人に混じって楽しいことをする姿を、お芝居ではなく素の自分で届けられる。刺激が多くて、視聴者の方にとっても思い出に残る番組みたいで、今でも「『天てれ』観てました!」ってたくさん声をかけていただけます。
出演者のみなさんも仲がいいんですよね。
今でも毎年、みんなと会ってますね。今回共演する(ド・ランクザン)望も仲良しですし、バーンズ勇気のことは弟のように思ってます。いつもふたりでご飯を食べて、悩みがあったら相談し合って。(飯田)里穂も、幼なじみのような感覚です。
今回の舞台では、出演時期の違う方々もいますよね。
なので、こないだご飯会を開かせてもらいました。僕はすぐに共演者と仲良くできるタイプじゃないし、普段の関係性は芝居にも出るからすごく大事だと思うので。舞台に入るとその話ばかりになっちゃうので、その前にプライベートな話もしたかったんです。

上履きに画びょうを入れられても、「そりゃそうだよね」

前田さんは6歳から子役として活動されていましたよね。学校生活や友達関係に悩んだと明かす子役出身の方は多いですが、いかがですか?
上履きに画びょうが入っていることがありました。普通に(元気にひっくり返す動作をしながら)「また来たぁ!!」ってやってましたけど(笑)。
そんな明るく(笑)。それはやっぱり、「テレビに出てるから生意気だ」と?
そうですね。いちばん仲がいいと思っていた友人のグループが、僕の悪口を言ってましたし(笑)。だから中学くらいまで、学校では愛想笑いで生きてましたね。誰も信じてなかったです。

僕自身も、ちょっと天狗になってたんですよ。大人の方々とお話する機会も多いから、学校で面白いと言われているヤツを見ても、「そう?」みたいに思ってしまって。

あと、小学4年生のときは『さわやか3組』っていう番組で、主役をやらせてもらってたので。あれって道徳の授業でみんなが観る番組なんですよね……(笑)。
本人を横にして(笑)。
ははは! だから僕だけ別の課題を与えられてました(笑)。

でも、そういうのをよく思わない人もいるんですよ。それで、上履きに画びょう、みたいなことに(笑)。上履きを燃やされたこともありました。歩いていて「なんか変だな」と思ってペラっと裏を見たら、「丸焦げじゃん!?」みたいな。
ひどいですね……。
中学の頃は『天才てれびくん』の企画で、始業式を早退して、そこから2週間近く沖縄に行ってたこともありました。年度が始まってから2週間いないって、最悪なんですよね。そのあと僕が学校に行って教室の扉をガラガラって開けると、もうクラスの中にグループができてるんですよ。
それはキツい……。
僕はどこでも目立ちたい人だったので(笑)、「ここが目立つグループかなー?」みたいなところに入ってわいわい騒いでいましたが、やっと仲良くなったと思ったら、また2週間仕事でどこかに行って。学校に戻ると「グループの構成が変わってる! 次はどこに入ろう?」という繰り返しで(笑)。
当時のことをとても飄々とお話されていますが、クラスになじむのに苦労したり、嫌がらせを受けたりして、「芸能の仕事をやめたい」と思うことはありませんでした?
いやぁ、思わなかったですね。当時は、何かされても「そりゃそうだよね」って思ってました。だってそういう仕事をしてるわけだから。

たぶん、(嫌がらせをしてくる人たちのことは)あんまり眼中になかったんですよ。軽蔑もしなかったし、嫌いでもなかった。「変わってる人なんだな」みたいな感じで僕のほうからシャッターを下ろしていました。
自分には芸能界という居場所があるから、という意識だったのでしょうか。
どうなんだろう…。でも、そうかもしれないですね。ただ、もし僕に子どもが生まれたとしたら、よっぽどのことがない限り、芸能界には入れないです。自分の経験はよかったと思うし、今もそれを乗り越えてある程度やれていますけど……。

でも小学生時代の“普通の経験”ってすごく大事なんですよ。僕は6歳からずっと芸能活動をしてきたから、“普通”の感覚じゃないんですよね。そうすると、役のバックボーンが作りづらいんです。台本を読んで「このキャラクターはどう生きてきたんだろう?」って考えても、途中で壁にぶち当たる。

だから学生が終わるまでは、どれだけやりたいって本人が言っても、絶対やらせないですね。
では今、お仕事を続けていてよかったと感じるのはどんなときでしょう?
今回の舞台ビジュアル撮影のときも、剣を持てて、すっごく嬉しかったんですよ(笑)。しかも、自分のその姿を撮ってもらえる環境がある。

ちょっと変な表現かもしれないですけど、大勢の方々に自分の動きを見てもらえることに対して、僕は昔から、武者震いをするタイプで。だから、そういう瞬間が訪れるたびに「やっぱ最高!!」って思えるんです。この刺激は、ほかでは絶対味わえない。
天職ですね!
こないだ六本木にある、生バンドが演奏してくれるカラオケで歌ったんです。観客の外国人さんとかも巻き込んで盛り上げて、はじめましてのギターリストの方と背中を合わせてエアギターをやって。楽しすぎて、今でもその瞬間をはっきり覚えてるんですよ。僕、人前に出るのも歌うのも、本当に大好きなんだなって実感できました。

食べもの、音楽、アニメ……前田公輝、2019年のマイベスト

ここからは2019年を振り返って、前田さんの「マイベスト」を教えてください! まず、食べものから。
食べるの大好きなんですよね。昔からずっと好きなものは、みかんとかグミとか。

2019年のヒットというと、「辛ラーメン」。辛いものは苦手だったんですけど、轟役で悩みすぎたのか、その頃から辛さの限界がなくなったんですよ(笑)。今では常に、家に「辛ラーメン」をストックしてますね。
では、音楽は?
RADWIMPS熱が再燃しました! 中学の頃、ちょっと気になる女の子にRADWIMPSのMDをもらって、そこから好きなんですけど。

最近、窪田正孝くんとすごく仲良くさせていただいているんですが、マサくんもRADWIMPSが大好きなんです。ライブにも誘ってくれました。今度ファンイベントをやるときは、ギターを弾きながらRADWIMPSの曲を歌いたいな。
窪田さんは『HiGH&LOW』シリーズにスモーキー役で出演されていますが、どのような経緯で仲良くなったんですか?
もともとファンだったんです。それで、ドラマ『アルジャーノンに花束を』の現場で告白させてもらいました(笑)。ロケの待ち時間に河川敷の階段に並んで座って、恥ずかしいので川を見ながら「僕、窪田さんのことずっと好きでした!!」って言ったら「お、おう」みたいな反応で(笑)。

それをきっかけに仲良くなって、今は「敬語じゃなくていいよ」って普通の友達みたいに接してくれます。俳優としても男としても、すごく尊敬できる方ですね。
素敵な関係性ですね。では2019年のベストファッションアイテムは?
兄貴が某ハイブランドのお店で働いてるので、そこで買ったベルトが気に入ってます!

ファッションでいうと、今、モノトーン以外の服を捨てようかなと思ってて。服は好きなんですけど、コーディネートを考える時間は本当にいらないと思ってるんです(笑)。黒と白だけならある程度頭の中で整理できるので、仕事の衣装用以外は、全部モノトーンにしたいです。
ではファッションに限らず、2019年に買ってよかったものは?
フィルムカメラです! インスタをやってるのですが、何を撮ってもオシャレになるかなって。フィルムを現像に持っていかなきゃいけないんですけど、現場でお会いした俳優さんを撮って、写真をお渡しできるのでいいなあと。
では、本やマンガ、アニメなどで面白かったのは?
アニメの『ソードアート・オンライン』(『SAO』)にハマってます。これは『ドラゴンボール』以来のヒットだなと。仮想世界が好きっていうのもあるかもしれない。

こないだ(佐藤)流司が、『ファイアパンチ』というマンガを「面白いよ」ってプレゼンしてくれたので、次はそれを読もうと思ってます。
2019年、最もテンションが上がった瞬間は?
今年はお恥ずかしい話、友情でよく泣いていて。僕、自分の素をなかなか家族以外の前で出せなかったんですが、最近は友達に恵まれたからか、人前で出せる機会がけっこうあって。素の自分を「好き」って言ってもらえると、わかりやすくうるっとしちゃうんですよ。それがテンションが上がる瞬間ですね。
最後の質問です。2020年はどのような1年にしていきたいですか?
なんでも吸収できるように、プライドを持たない人になりたいです。プライベートでも仕事でも、プライドが邪魔すると自分の幅を狭めてしまうので。年下の人にも「教えてください」って言えるほうが、成長できると思うので、謙虚に頑張っていきたいと思います!
前田公輝(まえだ・ごうき)
1991年4月3日生まれ。神奈川県出身。A型。6歳で芸能界入りし、2003年から『天才てれびくんMAX』(NHK Eテレ)に出演。2008年の映画『ひぐらしのなく頃に』で初主演を果たす。ドラマでは『ごくせん』第3シリーズ、『デスノート』、『HiGH&LOW』シリーズ、『貴族誕生 -PRINCE OF LEGEND-』(すべて日本テレビ系)ほか、多数の作品に出演。2020年の出演作に、映画『カイジ ファイナルゲーム』(1月10日公開)、舞台『天才てれびくん the STAGE〜てれび戦士REBORN〜』(1月23日から上演)。

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、前田公輝さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2019年12月26日(木)18:00〜2020年1月1日(水・祝)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/1月6日(月)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから1月6日(月)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき1月9日(木)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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