宮下早紀×高野麻里佳×富田美憂 ボードゲームで深まる3人の絆

京都のとある高校を舞台に、アナログゲームを通じて交流を深めていく女子高生たちを描いた青春マンガ『放課後さいころ倶楽部』が、10月よりTVアニメとなって放送スタート。

メインキャラクターは、内気で人見知りの美姫(ミキ)、陽気で活発な綾(アヤ)、真面目なクラス委員長の翠(ミドリ)の3人。そして彼女たちを演じるのは、次世代を担う注目の若手女性声優――瑞々しくフレッシュな宮下早紀、優しいお姉さん系の高野麻里佳、クールでしっかり者な富田美憂と、キャラクターとのシンクロ率もバッチリだ。

今回はそんな3人に、お互いの第一印象にはじまり、オーディションやアフレコでの思い出、ボードゲームの話、自身が歌う主題歌についてなど、たっぷりと語ってもらった。

撮影では、こちらが用意したボードゲームに熱中し、撮られていることも忘れて大盛り上がり。インタビューを通じて、そんなかしまし娘たちの素顔に迫っていこう。

撮影/アライテツヤ 取材・文/岡本大介
▲左から高野麻里佳、宮下早紀、富田美憂

同世代ならではの“敬語”問題が勃発!?

3人が共演するのは本作が初めてなんですよね。
富田 そうです。私とまりんかさん(高野)は、ふたりでラジオ番組をやらせてもらっていたり、作品でも多くご一緒しているんですが、早紀ちゃんはほぼ初対面でしたね。
高野 私も、早紀ちゃんとは今回が初めましてでした。
アフレコを通じて、今ではすっかり打ち解けましたか?
富田 もちろんです!
宮下 そう……だと思ってます。
高野 いや、そこは自信持っていこうよ(笑)。
今回の共演をきっかけに、3人で遊びに行ったりしましたか?
高野 それが、まだ行けていないんですよ。何度か「ボードゲームカフェに行こうよ!」と誘っているんですが、あまり色よい返事がもらえなくて……しょぼん。
富田 その言い方は誤解を生むからやめてください(笑)。
(笑)。ちなみに、みなさんはほぼ同世代だと思いますが、いわゆる”先輩・後輩”の関係性で言うと、どうなるのでしょうか?
富田 どうなんだろう? 私は早紀ちゃんとは年齢もキャリアもほとんど同じだと思っているんですけど…。でも早紀ちゃんはいまだに敬語を使うよね?
宮下 すみません! ……あっ(笑)。でも最近は意識して敬語を使わないように頑張ってるよ?
高野さんはキャリア的には少し先輩になりますか?
高野 ほとんど一緒だと思うんですけど、年齢は私のほうが上です。それもあって、早紀ちゃんも美憂ちゃんも、私に対してずっと敬語なんですよね。
じつは、敬語をやめてほしいと思っている?
高野 ……はい(笑)。でも「タメ口でいいよ」って言っちゃうと、“年上の姉さんからの命令”というか、私が無理矢理タメ口を言わせているみたいで嫌なんです。だから時間とともに自然とタメ口になるのを待っていたんですけど……。
今、思いっきり言っちゃいましたね。
高野 ああ〜! お願いだから、今の発言をプレッシャーに感じないでね。
富田 もう無理っぽいです(笑)。
宮下 私も……できるだけ頑張ります(笑)。
高野 くっ、しまったぁ(笑)。
富田 でも年齢だけじゃなく、まりんかさんはとにかくお姉ちゃんっぽいんですよ。3人でいるときも、その場を上手くまとめてくださったり盛り上げてくださったりするので、ついつい頼ってしまいます。だから自然と敬語になるんですよね。
高野 ありがとう。そういうことにさせてください(笑)。

目が合わず汗マークが浮かぶ、“人見知り”あるある

最初に顔合わせをしたときのことは覚えていますか?
宮下 私は鮮明に覚えています。アフレコに入る前に、セリフの読み合わせを兼ねて実際にボードゲームをプレイするために集まったんですが、おふたりがとにかくキラキラしていて、私は人見知りなので、とてもじゃないけど目を合わせられなかったのを覚えています。
富田 たしかに「あれ? 目が合わないな」って思ってた。私も人見知りなので、目が合うはずもないんですけど(笑)。
宮下 お互いに左肩の奥のほうをぼんやりと見つめるという(笑)。
高野 人見知りあるあるだよね。汗マークが浮かんだ状態でオドオドするっていう。私もかなり人見知りなので、その気持ちはすごくわかります。
3人の距離が縮まったきっかけは何だったんですか?
宮下 やっぱりボードゲームをして遊んだことかな? あのときはかなりハシャぎましたよね。
富田 ハシャいだ! たしか「マラケシュ」と「ごきぶりポーカー」だったよね。
高野 そうそう。アナログゲームって直接相手の顔を見ながらプレイするから打ち解けるのも早いし、プレイに性格も出るからコミュニケーションツールとして最適なんですよね。アナログゲームならではの良さだなって思います。
ゲームを通じて意外な一面を知ることはありますよね。
高野 もともと美憂ちゃんが負けず嫌いなことは知っていたんですが、早紀ちゃんがここまで勝ちにこだわるタイプだとは思いませんでしたね。
宮下 運ゲーで負けたら「ここで余計な運を使わなくてよかったのかもしれない」と納得できるんですけど、戦術や思考がはっきりと出るゲームだと、どうしても勝ちたくなる……。
高野 私はわりと空気を読んで、その場が盛り上がればいいなと思うタイプ。だからよく一緒にゲームをする相手からは「お前はオーバーリアクションだ」って言われます。
宮下 みんなが盛り上がればいいなんて、まるで女神みたいですよね。
富田 だからこそ、私たちからすると「優しいお姉ちゃん」なんですよ。

関西人のDNA!? 「どうしても笑いを取りたくなる」(宮下)

イベントに登壇することもあると思いますが、ステージでも普段の雰囲気そのままですか?
高野 いや、それがイベントになると早紀ちゃんの意気込みがスゴいんです。先日初めて3人で出演させてもらったときに、早紀ちゃんがすごく緊張していたので声をかけたら「どうやってお客さんを笑わすか」で悩んでいたんですよ(笑)。
富田 芸人さんみたい(笑)。
宮下 だって私、本当に面白いことが言えなくて。
高野 無理して面白いこと言おうとしなくてもいいんだよ?
宮下 やっぱり奈良県出身だからですかね。どうしても笑いを取りたくなるんです(笑)。でもあのときは意識しすぎて完全に硬直してしまい、おふたりに任せっきりになってしまって……。
高野 早紀ちゃんの面白さを引き出せるように、私も頑張る。なんか燃えてきた。
富田 やる気が斜め上の方向に向かってる(笑)。
それにしても「負けず嫌い」や「笑わせたい」など、宮下さんは向上心が高いんですね。
宮下 そうですか?
富田 性格がマンガの主人公っぽいですよね。
高野 まさにメインヒロインにうってつけだと思います。

原作を読んで「自分の声がピッタリかも」と思えた(高野)

みなさんオーディションで選ばれたと聞いていますが、当時の思い出はありますか?
富田 私はそれまで翠のようなクールで優等生なキャラクターはほとんど演じたことがなかったので、自分としてはやりたいけど、正直ちょっと難しいのかなと思っていたんです。そしたらなんと受かったので、もちろん嬉しさもありつつ、かなり驚きました。
数年前に富田さんにインタビューした際、「いつかドSな役をやってみたい」とおっしゃっていました。
富田 あ! そんなこと言った気がします! 翠はS要素があるので、そう考えると少しだけ当時の夢が叶ったのかも(笑)。
高野さんはいかがですか?
高野 私は普段マンガを読む際、頭の中で声が流れるタイプではないんですけど、綾に関してはセリフが自分の声で再生されたんです。だから、これはもしかしたらもしかすると、私の声がピッタリなのでは? と(笑)。
ピンと来たんですね。そういう直感は他作品でもあるんですか?
高野 はい。むしろピンと来たキャラクターしかオーディションで受からないです。キャラクターを掴めないままセリフをしゃべっても、見透かされちゃうんだと思います。
宮下 そういう感覚って役者としてすごく大事ですよね。尊敬しちゃいます。
富田 実際にピッタリですしね。綾をまりんかさんが演じると知った瞬間、直感的に「ああわかる!」ってなりました。
高野 ありがとう! もちろん声質は好みもあるので、「イメージと違う」と感じる方がいても仕方のないことなんですけど、それでも選んでいただけてすごく嬉しいです。
宮下さんは、オーディションはいかがでしたか?
宮下 オーディションでどのセリフを言うことになるかがわからないので、あらかじめ原作を読み込んで、どのセリフを振られてもいいように練習をしました。とはいえ時間的にすべてのセリフを練習することはできないので、美姫ちゃんが泣くシーンなど、ここぞというところを何度も重点的に繰り返して臨みました。
富田 試験の山が当たった感じ?
宮下 そうなんですけど、だからといって自信があったわけでもないんです(笑)。今思えば、その自信のなさが逆に美姫ちゃんらしくて良かったのかもしれません。

事前にゲーム知識を蓄えてからアフレコに臨んだ(富田)

アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?
宮下 作品自体がとても和やかで楽しい雰囲気なので、現場も和気藹々(あいあい)としていました。
高野 休み時間になるとみんなで「ドブル」というカードゲームで遊んでいました。誰かが「やるよー」って集めるんじゃなくて、何となくワラワラ集まってきて。キャストみんながアナログゲームに興味を持って、心から楽しもうとしていましたね。
富田 毎回スタッフさんが、作中に登場するゲームを用意してくれたので、すごく助かりました。
翠はゲームの説明役ですから、実物があるのとないのとでは違いますよね。
富田 そうなんです。ゲーム特有の言葉遣いや名称も多いので、説明に関しては前もって準備をしましたね。
宮下 美憂ちゃんは毎回たくさんの時間をかけてそのゲームのことを調べてきていて、その姿勢が素晴らしいなと感動しちゃいました。
富田 ありがとう。実際に作中と同じゲームを解説している動画などをチェックしたりして、自分の中でちゃんと把握してから臨むようにしていました。台本チェックは他の作品に比べて倍の時間がかかったと思います。
みなさんはプライベートでアナログゲームをプレイした経験はありますか?
富田 「UNO」や「ジェンガ」のような、超有名なものならやったことはありますけど、それ以外はほとんどないですね。
宮下 私も同じです。ボードゲームなら高野さんがいちばんくわしいです。
高野 私はもともと好きで、実際にプレイもしていました。この作品に出会ったことでさらに世界が広がり、今ではボードゲームカフェに行くまでになりました。
宮下 ひとりで行って、その場にいるみんなと遊ぶんですか?
富田 それは我々人見知り組にとってはハードルが高すぎる気が……。
高野 そう。だから私の場合はボードゲームにくわしい友だちと一緒に行って、お店の人とプレイするんです。それなら人見知りでもギリOK(笑)。
富田 なるほど。
高野 でも、勇気を出してひとりで行って友だちを作るのもアリだと思います。
宮下 いいなぁ、友だち作りたい。私も行ってみたい。
高野 だからずっと誘ってるじゃん(笑)。今度こそ行こうね!
ちなみに高野さんオススメのアナログゲームをひとつ挙げるなら?
高野 原作に登場している「ガイスター」です。将棋やチェスのような2人用の対戦ゲームですが、ルールもシンプルだし、実力だけでなく心理戦も加わるので、初心者にはとくにオススメですよ。

歌詞カードを見ながら聴いてほしい、泣ける主題歌

最後に主題歌についておうかがいします。OPテーマは、富田さんのソロアーティストデビュー曲でもある『Present Moment』です。
高野 一瞬で楽曲の世界に連れていってもらえるような清涼感に溢れた声で、めっちゃ好きです。
宮下 もう、超美声です! 美憂ちゃんだとすぐにわかる独特な歌い回しもあって、クセになりますね。楽曲からも勇気をもらえますし、もうずっと聴いていたい!
富田 こんなに褒めてもらえるなんて……かなり恥ずかしいですね(笑)。ありがとうございます!
ソロアーティストとしてのデビュー曲がいきなりアニメの主題歌というのは、やはりプレッシャーもありましたか?
富田 もちろんありました。でも歌詞に「カード」という単語が入っていたり、美姫ちゃんの背中を押すようなシーンもあったり、作品の世界と絶妙にリンクしている楽曲なので、とても歌いやすかったです。
キャラクターとしてではなく、富田美憂として歌うという点ではいかがでしたか?
富田 先ほど早紀ちゃんが言ってくれたように、本来の私は歌い方にクセがあるんですよね。キャラクターソングを歌う場合はそのクセを出さないように気をつけるんですが、今回は自分らしく思いっきり歌えたので、本当に伸び伸びとレコーディングできて楽しかったです。
高野 私は昔から美憂ちゃんが歌が大好きなことを知っているので、今回こうしてアーティストデビューしたことがまず嬉しい。ましてやそれがこの作品の主題歌になったというのは、私にとってはすごくエモい出来事。まるで自分のことのように嬉しい気持ちでいっぱいです。
EDテーマ『On the Board』ですが、こちらはみなさんが演じているメインキャラ3人が歌う楽曲です。
宮下 冒頭の「きっとどこか探していたんだ」っていうフレーズで、もう泣けちゃいます。美姫ちゃんの心情にも重なりますし、心を揺さぶられる歌詞になっているので、ぜひ歌詞カードを見ながら聴いてほしい。本当に、泣けます。
高野 早紀ちゃん、目が赤いよ?
富田 もしかして……泣いてる?
宮下 思い出すだけでヤバいんです(笑)。ちょ、ちょっと落ち着かせてください。
ではそのあいだに、高野さんと富田さんの感想をうかがいましょうか。
高野 綾はとてもマイペースな子なので、歌い上げるというよりも、むしろしゃべっているように歌えたら嬉しいなと思い、それをイメージしましたね。
宮下 それ、私もすごく感じました!
富田 復活早い(笑)。
高野 綾はそっと寄り添うというよりも、手を取ってグイグイと前へ引っ張っていくような子だから、そのマイペースさをしゃべるような雰囲気で表現したいなと思ったんです。
富田 私の場合、逆に美姫ちゃんの気持ちを考えることが第一でした。翠として自分を主張するのではなく、美姫に寄り添っているイメージで歌いましたね。
宮下 それぞれに考えていることやアプローチは違っていて、だからこそ3人のキャラクター性がよく出ていますし、それがいい感じにマッチした楽曲になっていると思います。作品ともども、主題歌もぜひ楽しんでいただければと思います。
高野・富田 おお〜! まとまった!
宮下早紀(みやした・さき)
12月4日生まれ。奈良県出身。2016年に声優デビュー。主な出演作は『はるかなレシーブ』(比嘉かなた役)、『ひとりぼっちの○○生活』(小篠咲真世役)など。
    高野麻里佳(こうの・まりか)
    2月22日生まれ。東京都出身。A型。2014年に声優デビュー。主な出演作は『それが声優!』(小花鈴役)、『ウマ娘 プリティーダービー』(サイレンススズカ役)、『愛玩怪獣』など。声優ユニット・イヤホンズ、TEAM OHENRO。としても活動。
    富田美憂(とみた・みゆ)
    11月15日生まれ。埼玉県出身。A型。2015年に声優デビュー。主な出演作は『アイカツスターズ!』(虹野ゆめ役)、『ガヴリールドロップアウト』(ガヴリール役)、『メイドインアビス』(リコ役)、『ぼくたちは勉強ができない』(緒方理珠役)など。

    サイン入りポラプレゼント

    今回インタビューをさせていただいた、宮下早紀×高野麻里佳×富田美憂さんのサイン入りポラを抽選で2名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

    応募方法
    ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
    受付期間
    2019年10月2日(水)18:00〜10月8日(火)18:00
    当選者確定フロー
    • 当選者発表日/10月9日(水)
    • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
    • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから10月9日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき10月11日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
    キャンペーン規約
    • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
    • 賞品発送先は日本国内のみです。
    • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
    • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
    • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
    • 賞品の指定はできません。
    • 賞品の不具合・破損に関する責任は一切負いかねます。
    • 本キャンペーン当選賞品を、インターネットオークションなどで第三者に転売・譲渡することは禁止しております。
    • 個人情報の利用に関しましてはこちらをご覧ください。
    ライブドアニュースのインタビュー特集では、役者・アーティスト・声優・YouTuberなど、さまざまなジャンルで活躍されている方々を取り上げています。
    記事への感想・ご意見、お問い合わせなどは こちら までご連絡ください。