「エイちゃんを伝説にするために」再始動したYouTuber・アバンティーズの思い

エイジというかけがえのない仲間の急死。大きすぎる喪失の傷を抱えつつ、そらちぃ、リクヲ、ツリメの3人で3月よりYouTuberとしての活動を再開したアバンティーズ。

完全に哀しみを乗り越えたわけではない。そもそも哀しみや喪失を、代わりの何かで埋めることなどできないだろう。それでも彼らは前を向き、一歩ずつ進む。

「エイジを伝説にする」――すべてはそのために…。

活動再開後、3人が初めてメディアに胸の内を語った。

撮影/平岩 享 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.
ヘアメイク/齊藤沙織、門口明加
▲左からリクヲ、そらちぃ、ツリメ
1月1日 休暇中に訪れていたサイパンでエイジさんが水難事故に遭遇。現地の病院で死亡が確認される。

1月29日 公式チャンネルにて、動画『アバンティーズ エイジについて』を公開。

2月18日 公式チャンネルにて、1時間8分におよぶ動画『アバンティーズのすべて(AGE OF EIJI)』を公開。

2月27日 都内にて、「アバンティーズ エイジ お別れの会」が開催される。

3月1日 公式チャンネルにて、3月8日からの再始動を示唆する動画『#アバンティーズフッカツ』を公開。

3月8日 公式チャンネルにて、動画『アバンティーズ、今日から再出発。- Now Here! Avntis』を公開。以降、精力的に動画が投稿される。

エイちゃんの動画を出さないことには前に進めないと思った

1月にエイジさんの事故があり、その後、3人での再スタートを切ったアバンティーズですが、2月18日に発表された『アバンティーズのすべて(AGE OF EIJI)』では、それぞれがここまでの軌跡を振り返りつつ、いまの気持ちを語りました。この動画を制作した経緯を教えてください。
リクヲ 僕たちもすべてをわかっていたわけじゃないけど、周りの方たちはもっとわからない状況だったと思うんですよね。僕らは当初から「(YouTuberとしての活動を)やるか、やらないか?」で言ったら「やる」という気持ちが大きかったので、それを伝える役割もあったし「前向きなんだよ」ということも伝えたかった。

エイちゃんがこういう人で、こういう気持ちで取り組んでいたからこそ、僕らは前を向いていきたいってことを伝えたかった。エイちゃんのことをきちんと伝えたかったんですよね。
そらちぃ 基本的にあの動画で言っていることがすべてです。あの動画にすべてが詰まっているし、エイちゃんについての動画を出さないことには、前に進めないなという思いもありました。
ツリメ あははは。
そらちぃ いや、全然笑うところじゃねぇから!(笑)すげーシリアスなこと言ってたわ!
ツリメ いや、シリアスすぎてもダメじゃん? 俺がさらに(場の空気を)下げちゃうとねと思って…アゲていきました。ふたりが言ったまんまなんですけど。
リクヲ あの動画でもひとりだけヘラヘラしてたしな(笑)。「こいつ、ヘラヘラ笑ってんなぁ」って思ったよ。
ツリメ あの動画を最初に撮影したのが僕だったんですよ。どういう感じで撮ったらいいのかわかんないままで、急に「録画ボタン」を押されて「えー!」って(笑)。

ただ、これまで僕らはプライベートな部分を出してこなかった――エイちゃん自身、そこは「おとなしく」って思いが強かったのもあって。でもあの動画をきっかけに、僕たちのことを多くの人が知ってくれた、わかってくれたというのは大きかったなと思いますね。
リクヲ アバンティーズを知ってほしかったのは大きかったですね。
そらちぃ いままでのこともそうだし、これからの俺たちのことも知ってほしかったしね。
動画内で以前住んでいた街やよく通った食堂、遊びに行った場所などを巡っていましたね。みなさんもデビューされてからここまでを振り返ることができたのでは?
リクヲ 改めて噛みしめられましたね、いろんなことを。「ここで○○したから、いまがあるんだな」というのがいっぱいあって。
そらちぃ 簡単な言葉ではちょっと言い表せないですね…。

正直、あの頃の正確な記憶があんまりないんです

あの動画の制作に至り、3人で活動を続けていこうと正式に決まるまでの経緯を教えていただけますか?
そらちぃ 事故のあと、3人で顔を合わせるのが少し遅れたんですよね。それぞれにやらなくてはならないこともありまして。

行きつけの(『アバンティーズのすべて』にも出てくる)焼肉屋で会って、気持ちを話し合いました。そのときは…。
リクヲ まだ(先のことは)わかってなかったよね。
そらちぃ 「やろう」とまではならなくて…。
リクヲ 前向きではあったけどね。
そらちぃ みっくん(=ツリメ)がすごく落ち込んでました。ダントツでね(笑)。
ツリメ そりゃ落ち込むわ! 実際、僕だけ旅行に同行しないで日本にいたので、そのぶん、衝撃が大きかったです。
リクヲ そりゃそうだよね。何が起きたんだってなるよね。
そこから少しずつ話し合いを重ねて「やっていこう」と?
そらちぃ 何度か会って、一緒に音楽を聴いたり、映画を見たりして…。それを重ねて、徐々に話せるようになった頃にきちんとお互いの気持ちをぶつけ、そのうえで『AGE OF EIJI』を撮ろうと話しました。
リクヲ みんな心のどこかで「エイちゃんがいて、これまでみんなで作りあげてきたものを、ここでやめるのはどうなんだろうか?」という思いを抱いていたので、そういう意味で「やっていこう」という気持ちは最初から共有していました。
ツリメ あとは周りの存在が大きかったと思います。あの事故のあと、友達やいろんなYouTuberの人たちが家に来てくれたんですよね。
そらちぃ 本当に助けられました。
ツリメ 変な言い方ですが、そのときはもちろんつらい気持ちも大きかったんだけど、同時にみんながいてくれたことですごく楽しくもあって「続けていこうかな」という結論に至りました。
そらちぃ 正直、あの頃の正確な記憶があんまりないんですよね。いろんなことが起こりすぎてたから、脳の整理が追いついてなかったなと思う。
リクヲ そうだよね。時間が経ったいまだから噛みしめられることもあるしね。
そらちぃ いま、あの当時にしていたこと、考えていたことに間違いはなかったなと思います。一歩一歩、歩いていたのは間違ってなかった。
周りの存在ももちろんですが、お互いの存在も大きかったのではないでしょうか?
そらちぃ ほぼ家族みたいなものなんでね。
リクヲ うんうん。
そらちぃ 同い年の兄弟というか。だからこそ失った衝撃はデカかったですけど…。(エイジさんの遺志を継いで活動を)できるのは俺たち3人しかいないし、もう10年以上の付き合いですけど、そこで培ってきたものがあったからこそだなと思います。

再出発の動画は、「前に進んでいること」を伝えたかった

2月27日に「アバンティーズ エイジ お別れの会」が執り行われ、3月8日には『アバンティーズ、今日から再出発。- Now Here! Avntis』が発表されました。この動画はどのような思いで作ったのでしょうか?
そらちぃ やっぱり“決意”とか“覚悟”が詰まっている作品だと思います。4人から3人になるって、画的にもこれまでと違うし、視聴者のみなさんにとっても衝撃だと思う。俺たちの中にもどこかで違和感を覚えてしまう部分があったけど、違和感を抱きつつ、それでも前に進んでるよ…というのを見てほしかったですね。

衣装ひとつとっても『AGE OF EIJI』で僕が言った「僕の中にエイちゃんがいる」という言葉通り、赤と青が入ったものにしたし、細かいディレクションを含めて愛を込めた作品ですね。
ツリメ 僕の衣装に関しては、「ツリメの色は難しいな」ってなって、結局透明にしたんですよ(笑)。レインコートを着てね。
リクヲ 最初からコンセプトや衣装を「こうやろう」とガッチリ決めていたわけじゃなく、みんなでいろいろお店を回ったりして、服もいっぱい見て「あ、これいいじゃん」と集めていったんです。それも含めてみんなで一歩ずつ考えながら、組み上げていったという感じに近いですね。

新オープニングは、エイちゃんの遺志を継いで制作した

その後、5月17日に公開された『アバンティーズ、引っ越します』では、タイトル通り、引っ越しの報告に加えて、新しいオープニング動画が披露されました。新オープニングは、昨年から準備を進めていたそうですね。
ツリメ もともとエイちゃんが進めていた企画だったんです。
リクヲ 前からエイちゃんはAC部(※)さんが大好きで、お願いしたいって。
※AC部…動画制作のクリエイティブチーム。TVアニメ『ポプテピピック』内のコーナー「ボブネミミッミ」を手がけたことでも注目を浴びた。
ツリメ エイちゃんのことがあって、企画が止まってたんですけど、それをもう一度動かして…。
リクヲ せっかくエイちゃんが作っていたものだから、止まったままにしとくのはないだろうって。引っ越しというよきタイミングで変えたらどうかってことになりました。
新オープニングの制作は、昨年の時点でどれくらい進んでいたんでしょうか?
リクヲ 「新しいオープニングを作る」という話はしてたんですけど、デザインなどは全然決まってなかったですね。
ツリメ そういう意味では「遺志を継いだ」という感じで。
これまでのオープニングも愛されていましたし、ほかのYouTuberさんにうかがっても、みなさん、オープニングを変えるのはかなり勇気がいる決断だとおっしゃいます。
そらちぃ そうなんですよ。覚悟がいるし。ある意味で“顔”ですからね。
リクヲ タイミングが難しいよね。
そらちぃ 実際、「変えます」と発表したとき、視聴者からは「寂しい」という声も多く届いたんですけど、僕の中では、『AGE OF EIJI』を見てくれた人ならきっとわかってくれるだろう、という思いがありました。
リクヲ あまり変えすぎるのもよくないし、ちゃんとサメにエイちゃんも乗ってて(笑)、いいタイミングで変えられたんじゃないかなと思います。けっこうかわいいなって。
ツリメ かわいい。
そらちぃ しかもメッチャ顔が似てるし、細かい部分がいいよね。

企画面や編集面…一生かけて、3人がかりでアイツを超えたい

新たなスタートを切って、日常的に作品が公開されるようになりましたが、3人で再始動されていかがですか?
リクヲ いま、手伝ってくれる人が2名いるんですけど、彼らも含めて動画を作っていくことにやっと体が慣れてきたなと。

でもやっぱり、いままでのアバンティーズの活動は、“エイちゃんが出す企画があってこそ”だったんだなと、慣れてきたいまだからこそ痛感していますね。定期的にエイちゃんのバカな企画が上がってくるのが本当に大きかったと身に染みています。
そらちぃ 「影を感じる」って言い方があるけど、決してマイナスな意味ではなく、ポジティブな意味でエイちゃんの存在、影を感じる部分はすごくありますね。

大前提として「忘れる」ことなんてできないし、いつまでもメソメソとしてマイナスな意味でエイちゃんを感じるんじゃなくて、それがプラスになればと思っています。そういう意味で「落ち込んでる」というのは俺たちの中にもうないですね。

企画面でも編集面でもエイちゃんの存在は大きかったし、絶対に欠かせない存在だったからこそ、そこに少しでも近づこうと3人でもがいている姿を見せるのも悪くないんじゃないかなって思っています。いますぐ超えられるわけじゃないけど、一生かけて、3人がかりでアイツを超えたいって気持ちです。
再始動を決めた時点で、今後、どういう動画を作っていくかなどの方向性について話し合われたんですか?
そらちぃ いや、基本的に僕ら、自分たちのやりたいことしかやってないし(笑)。週に一度くらい会議をして「これをやりたい」って企画を出して…。そこに関しては変わってないし、楽しくやってます!
ツリメ 復帰後はスケジュールや流れも変えて、いまは、休みの日と撮影の日を全部決めて動いてるんです。生活リズムが変わりましたね。
リクヲ “定時制”になったよね(笑)。「○時に撮影の部屋に全員集合」とか。同じ家の中にいてもみんなきちんと集まって、撮り終えたらあとは好きにしていいよって感じで。
ツリメ だから、投稿頻度は以前よりもメチャメチャ多くなったよね?
リクヲ 「やらなきゃ」って気持ちも大きいし。
そらちぃ ファンの中には安心感があると思いますね、以前よりも(笑)。
リクヲ だって前は「休みます」とか告知せずに、ずっと休んでたし…(苦笑)。
そらちぃ 改めて振り返って、以前の俺らは狂ってたなと思います(笑)。
リクヲ おかしいもん! こんだけYouTuberがたくさんいる中で「しばらく休みます」すら言わずに休む人ってなかなかいないよ。
そらちぃ 「休みます」すらまともに言えなかったんだもんね(笑)。
ツリメ 遊んでる様子はTwitterに上げてたし(笑)。
リクヲ 動画を作らずに、クレープを食べている様子をSNSでアップしたり。
先ほども少し話に出た2名の“裏方”メンバーがちょくちょく動画に出てきたりもして、少しスタイルが変わったのかなとも思いますが。
リクヲ ちょくちょく表に出てきますよね。みっくんが「おい、裏方ぁ!」って呼んだり(笑)。
ツリメ そこのスタイルはちょっと変わったかなと思います。
役割の面でも変化はありますか?
ツリメ 最後まで各自が編集するようになりましたね。いままでは仕上げをエイちゃんがやってくれていたんですけど。
そらちぃ 東海オンエアの虫眼鏡さんが、サブチャンネルで俺らの編集をほめてくれたんです。

「編集に関してはエイジが飛び抜けてうまかったから、復活後に違和感が出てきてしまうのかな?と思っていたら、色味や雰囲気の作り方がうまくて、全然違和感がない」と。それはすごくうれしかったし、自信になりました。
リクヲ 基本的に自分たちが編集するにあたって、エイちゃんの技術がベースになっているんでね。いままでエイちゃんの編集を見てきて、培われた部分があるんだなと。
そらちぃ 「俺らやれんじゃん!」って(笑)。

結成から8年。未だにぬぐえない“若手感”がある(笑)

以前と再始動後で、視聴者に対する意識で変化した部分はありますか?
リクヲ そこは当初からあまり変わってない気がします。自分たちが楽しんで、かつ、みんなにも楽しんでほしい。「面白いものを見せたい」という意識ですね。
同世代よりも若い視聴者層がどんどん増えていくことに対しても、とくに意識はせず?
そらちぃ 僕はわりとエゴサもするんで(笑)、視聴者からの反響やファン層の変化についてもわりと敏感なんです。
リクヲ 何だかんだで、俺たちもう長いからね〜(笑)。
そらちぃ もう8年? 永遠にぬぐえない“若手感”はありますけど、キャリアで言ったらベテランですからね(笑)。
ツリメ 2年後もまだ若手感があったらどうするよ?
そらちぃ 2年後もまだあるぞ、絶対!(笑)
リクヲ まだあってほしいね。
そらちぃ 30歳くらいまでは後輩キャラで行きます!
リクヲ ヘラヘラとね(笑)。
そらちぃ ただ作品に関してはやっぱり、「笑ってほしい」のはもちろんだけど「俺たちの好きなもので笑ってほしい」というのが大前提なので、そこは特定の年齢層に向けて…というのはないですね。
リクヲ 「これをやれば喜ぶでしょ?」とか「こういうのが好きなんでしょ?」とかじゃなくね。
そらちぃ そういう気持ち悪いことはしねーっす!(笑)
リクヲ 僕らが楽しんでることで笑ってほしいってだけ。
そらちぃ たまにやりすぎちゃってたらごめんっす!(笑)

予想できないことをやるのが、アバンティーズらしさ

再スタートからここまでで、手応えやアバンティーズらしさを感じるお気に入りの作品があれば教えてください。
そらちぃ 僕は『100キロマラソン』ですかね? あれはキツかった…。何より衝撃だったのが、裏でこいつ(ツリメ)も走っていたこと(笑)。
※23歳の誕生日を迎えると同時に100kmマラソンに挑戦したそらちぃ。24時間以内に誕生日パーティーの会場に戻ってくるというノルマが課せられたが、そらちぃが走るその裏で、ドッキリ企画としてツリメも100kmマラソンに挑戦していた。
ああいう予想できないことをやるのはアバンティーズらしいなって思いました。この夏、さらに予想できないことをやって、アバンティーズ本来の輝き方を見せたいなと思いますね。
ツリメ 僕は『【尿意】おしっこ我慢しながら「惑星ループ」踊ってみた』ですかね?
リクヲ 俺もそうかも(笑)。
ツリメ 流行りからすごい遅れた時期の“『惑星ループ』踊ってみた”ですけど、ちょっとひねっているのが僕ららしいところかな?と。全然、普通にやればよかったんですけどね(笑)。
そらちぃ 普通にやったら(数字は)伸びるんですよ、あれは…(笑)。
リクヲ そうね、普通にちゃんとやったほうがね。
そらちぃ でも、そういうことじゃないんだろうって(笑)。
ツリメ それも含めて俺ららしいかなって。
リクヲ おもらしが炎上しなくてよかったね(笑)。
そらちぃ いや、本当に。ヤバかったんですよ。僕とみっくんが同じ量の水を飲んだのに、みっくんだけオシッコの量がレベル違いで(笑)。
ツリメ 初めて人前でおもらししました…。本当はしないつもりだったんですけど、そらがし始めちゃったから「あぁ、これってしていいことなんだ?」って。
そらちぃ 俺のせいにすんなよ!(笑)
ツリメ そしたら一気に気がゆるんじゃって…。
そらちぃ 「していいこと」ではないです!(笑)

今年は、YouTuberにとって“壁”の年だと感じている

チャンネル登録者数が160万人を突破しました(※2019年7月末現在)。一方で、YouTuberの在り方が変わってきている部分もあると思います。YouTubeのいまとアバンティーズの「これから」について、どのように見ていますか?
そらちぃ 僕はとくに今年は、YouTuberにとってひとつの“壁”というか、大変な時期にあるなと感じています。第一線で活躍されてきた人たちの中にも、それぞれの事情で活動を休止される人たちがいるし。いままでフルスピードで走り続けてきたぶん、YouTube界全体に疲れが見え始めているのかなと。

今後、YouTubeを盛り上げていくうえで必要なことって「お金を稼ぎたい」や「有名になりたい」以前に、「いかに自分たちが楽しめるか?」、それを見て視聴者の人たちが楽しんでくれる流れができることなんじゃないかなと思っています。それができればYouTubeのコミュニティはもっと繁栄していくんじゃないかなと。

俺らは気負わず、本当にやりたいことを突き詰めてやっていくだけだなと思いますね。
リクヲ 僕は「これからのYouTuberがどうしていくべきか?」というレベルでは話せなくて、それは僕自身がまだまだ定まってないと思うので…。ただ、自分がどうしていけたらいいかということに関して言えば、そらも言うように、どれだけ楽しんで“悪ふざけ”ができるか? みんながやりたいと思いつつもできないような悪ふざけを、どれだけ楽しく見せて、届けることができるかが勝負だなと思っています。

パッと見て「何かこいつら、メチャクチャ楽しそうだな」とか「バカなことやってんな」と思ってもらえるようになりたいし、そうすればおのずと数字は上がっていくんじゃないかと思っています。
ツリメ いかに継続的に見てもらうかがとても大事だなと思います。

それにテレビなどいろんな活動をしている人も多いので、僕たちもYouTubeの外の世界を意識して活動していく必要があるのかなと感じています。チャンスがあれば、ダメもとでいいから突っ込んでいくことも大事だなと。
そらちぃ それで言うと、(アバンティーズには)音楽もあるし、映画も作れる。かといって、芯がないままにいろんなことに手を出してるわけじゃない。どのジャンルでやるにせよ、しっかりとアバンティーズというルーツを大切にしてるし、そこは今後も外に出て行ってナメられないようにしっかりやっていきたいなと。

「TikTokなんてダサいでしょ」という態度はとりたくない

先ほど「大変な時期」という言葉も出ましたが、その中でも水溜りボンドやフィッシャーズなど、どんどん数字を伸ばしているYouTuberもいます。みなさんにとっては、ずっと前から切磋琢磨してきたライバルであり、仲間でもあると思いますが、そうした存在をどう見ていますか?
そらちぃ シンプルにリスペクトしかないですね。基本的にYouTuber同士ってすごく仲がよくて、週に2、3回のペースで会って、仕事の話なんか一切なしでバカな話でワイワイ盛り上がっています。だから、このまま一緒にやっていけたらいいなと思っています。

さっきの話で言うと、上で活躍している人たちは「疲れている」というのはないなと思いますね。みんな楽しんでるなと。
リクヲ 第一線で活躍している人たちって、周りを見るというよりは、常にきのうの自分を越えようとしてると感じるんですよね。ベストを尽くして成長することを繰り返した末の、あの活躍なんだなと。
そらちぃ あのへんの人たちはみんな、狂ってるよね(笑)。おかしいですよ、みんな(笑)。東海オンエア、水溜りボンドにフィッシャーズなど…。
ツリメ 再始動してから、僕は以前よりもほかのYouTuberの動画を積極的に見るようになりました。どういう動画を出していて、外部ではどんな活動をしているかを分析しています。昔はそこまで見なかったんですけど。そらはTikTokのかわいい女の子しか見ないからね(笑)。
そらちぃ でも最近、飽きてきたかも。…これ書かないでくださいね!(笑)TikTokのかわいい子にモテなくなるんで書かないでください! いや、「書かないでください」と言ったことを書いておいてください!(笑)

TikTokを見るのも、かわいい子も大事なんですけど(笑)、やっぱりあれが何でここまでウケているのかを分析したくはなりますよね。

それこそ、俺たちがYouTubeを始めた頃、テレビやメディアの人たちも「YouTuberって何なんだ?」と、ある種の偏見を持っていた部分があったじゃないですか。だからこそ、自分たちは新しく出てきたものや若い子たちを偏見なく見るようにしたい思いはありますね。

そこで「TikTokなんてダサいでしょ、どうせ」みたいな態度をとるのは、自分たちがやられたのと同じことをしているわけで、すごくダサいなと。いつまでも柔軟でいたいので、新しいものはどんどん吸収していこうと。
若手の台頭という部分でも、課題を感じますか?
そらちぃ そうなんですよね。若い子がなかなか育ってこないのはあります。
ツリメ 上が強いからね。いつかは出てくるだろうけど、一気に十数人が出てくるようなことはなかなか…。
そらちぃ ひとつの“軍団”を作るようなことはないだろうね。本当にヤベェなって後輩は、すしらーめん《りく》くらい。それも、もう何年前から言ってるんだ?という話ですから。
視聴者にとっても、「本当に面白いYouTubeを見たい」と、以前よりもさらにコンテンツを選ぶ時代になっているようにも感じます。
そらちぃ そうですね。そういう意味で、トップにいるYouTuberの作品の質自体は上がっていると思います。アップするのも毎日である必要はなくなってきていますよね。

動画とはまた違う、音楽だからこそ伝えられることがある

この夏には、4都市をめぐるライブツアーも控えています! ファンも、直接みなさんに触れ合える機会を楽しみにしています。
そらちぃ メッチャ頑張っています。いまは音楽に対する熱量も本当にものスゴいものを持っています。動画を通して伝えられることもあれば、音楽を通して伝えられることもあると思っています。意味のないものは作りたくないし、ツアー名は「old color」というんですが、そこにも意味を込めています。

その意味はここではまだ言えませんが、1曲1曲にも深い意味を込めていますので、楽しみにしていただきたいです。1年前の『アバみ』を大きく超えるものにしたいと思っているので、成長を見ていただけるよう頑張ります!
リクヲ ラップや歌の難易度は上がってます!
そらちぃ 『アバみ』のときは「なるべく簡単に」という感じで書いてたんですが、いまはもう「できるよね?」という前提でフローやリリックを書いてます(笑)。
リクヲ レコーディングでもみっくんはメッチャ大変そうだったけど、そこで生まれるグルーヴもあったからね(笑)。
そらちぃ 1曲だけネタばらしをすると、メチャメチャ狂ったバカな曲があります。『アバみ』を超える曲ができてしまいました(笑)。
リクヲ&ツリメ あれはふざけすぎでしょ!(笑)
『アバンティーズのすべて』では、「エイジさんの存在を伝説にしたい」という決意を口にされていました。改めて来年の2020年、さらにその先、アバンティーズとしてどうありたいかを教えてください。
ツリメ まだ復帰して数ヶ月ですからね、まずは動画をひたすら撮り続けていきたいです。
リクヲ まだ芯がしっかりと通っているというよりも、探り探りの部分があると思うので、“芯”と言える「これが俺たちだ!」というものを作って、ガーッと昇っていけたらいいなと思います。まだふらついている部分があるからね。
そらちぃ うん。正直まだ、本調子ではないです。
リクヲ 調子を取り戻して、もっともっと上を目指して、その先でエイちゃんを伝説にしたいよね。「エイちゃんを伝説にしたい」という思いに対して、もちろん真剣に取り組んでいるけど、まだまだそこに近くはないこともわかっていて。だからこそいま、頑張っていきたいなと。
そらちぃ メッチャいいこと言うじゃん! まだまだ探してるし、もっともっと探していきたいと思ってるんで、頑張ります!
アバンティーズ
中学時代からチャンネルをスタートし、暇なときに思わず笑えるくだらない動画から、ド迫力の超カッコいい映像表現まで幅広く挑戦。また、メンバーが主演の長編映画を劇場公開したり、人気トラックメーカーと楽曲制作に乗り出したりと活動領域を日々アップデート中。

ライブ情報

「AVNTIS TOUR 2019 “old color”」
【東京】2019年8月18日(日)@マイナビBLITZ赤坂
【名古屋】2019年9月21日(土)@ DIAMOND HALL
【福岡】2019年11月16日(土)@BEAT STATION
【大阪】2020年2月16日(日)@なんばHatch

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、アバンティーズのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2019年8月16日(金)12:00〜8月22日(木)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/8月23日(金)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから8月23日(金)に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき8月26日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
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