芝居の経験もTHE RAMPAGEに還元したい。歌と仲間を愛する21歳、吉野北人の素顔

宮崎県の自然に囲まれた小さな町に、歌うことが大好きな少年がいた。彼はEXILEに憧れて、いつの日からか歌うことにのめり込んでいく。

放課後は毎日、ひとりでカラオケ店に通う。独学で歌唱力を磨いた。オーディションを突破するためには、それしか方法がなかった。

そして17歳のとき、LDH主催の「VOCAL BATTLE AUDITION 4」で3万人の中から選ばれ、2017年にTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE(以後ランペイジ)のボーカルとしてデビューを果たす。

少年の名前は、吉野北人。現在、21歳。2018年は芝居にも挑戦するなど、彼らしい足取りで一歩一歩着実に歩んできた。描いた夢を完成させるために必要なパズルのピースを、ひとつずつ拾い集めながら。

撮影/アライテツヤ 取材・文/花村扶美

「TAKAHIROに似てるね」クラスメイトの一言が人生の転機に

吉野さんは2014年4月、「VOCAL BATTLE AUDITION 4」を受けて3万人の中から合格。EXPG(EXILE PROFESSIONAL GYM)出身者が多い中、独学で歌の勉強をして、オーディションを勝ち抜いたことでも注目を集めました。オーディションを受けようと思った経緯を教えてください。
僕は、……中学生の頃からEXILEさんが好きで、音楽番組とかずっと見ていたんです。

歌手になりたいと思ったのは、高校生のとき。その頃からいろいろなオーディションを受けていて。17歳のときに受けたのが、「VOCAL BATTLE AUDITION 4」でした。

オーディションが大阪と東京であって、その頃は宮崎に住んでいたので、大阪の会場に家族と行って。
家族と?
はい、父と母と。

オーディション会場では、みんなナンバープレート持って並んでるんですけど、僕も並んでたら、カメラマンさんが「インタビューしてもいいかな?」って声をかけてくれたんです。それでインタビューを受けて、オーディションが終わったあとも待っていてくださって、僕が家族と来ているのを知ったら「家族も呼びなよ」って言ってくれて。

それで、父と母と僕の3人で取材を受けて、その様子が『週刊EXILE』という番組で放送されたんです。ふたりともびっくりしてました(笑)。
ご家族はオーディションを受けることを、応援してくれていたんですか?
そうですね。もう毎日、ひとりでカラオケに行ってたので(笑)。歌手になりたいということは知っていたと思います。
「歌を独学で学んだ」という話は有名ですが、カラオケだったんですね。
はい。学校が終わったらカラオケに行ってました。それと、カラオケにレッスンがついてたので、それを受けたりもしていて。田舎なので、歌のレッスンと言ってもそういうのしかなかったんです。
きっとすごい努力をしたんでしょうね。小さい頃から歌うのは好きでしたか?
大好きでした。
先ほど、中学からEXILEが好きだったというお話されていましたが、何かきっかけはあったのですか?
たしか中学生の頃に、クラスの友だちから「EXILEのTAKAHIROに似てるね」って言われたことがあって。僕、その頃まだEXILEさんのことを知らなかったので、「どういう人だろう?」と思って調べたんです。それで「TAKAHIROさんって……カッコいい!」って。似てるって言われたのがうれしかったです(笑)。
たしかに似てますね!
ありがとうございます(照)。それから曲も聴くようになって、どんどんのめり込んでいきました。僕が本格的に好きになった、いちばん最初のアーティストがEXILEさんです。

「こんなにしゃべるのが遅いんだ」TV放送を見て驚き

ランペイジはメンバーが16人という大所帯のグループですが、普段はどういう雰囲気ですか?
男子校の休み時間みたいです。はしゃいだりもするし、くだらないことで笑い合ったり。意外と普通です。

ヒップホップというジャンルがあって、それをみんな追求しているので、男くさい感じの見た目になっているけど……(笑)。中身はピュアで真面目でストイックです。探求心もすごくあるし。
ランペイジの中で、吉野さんはどんなポジションですか?
ポジション? うーん……(しばし考え込む)。
ムードメーカーですか?
ではないです(笑)。でも、よくイジられたりするかなぁ。
マイペースな性格だとうかがったんですけど。
あぁ、そうですね。自分のペースはくずさないです。ひとりの世界で、ずっとボーッとしてます(笑)。
マイペースなエピソードをひとつ教えていただいてもいいですか?
答えになっているかわからないですけど……。番組の収録をオンエアで見て、「自分ってこんなに遅くしゃべってるんだ」ってびっくりします。ちょっとショックを受けるくらい。
自分としてはもっと早くしゃべってるつもり?
はい。なんか僕、眠そうですよね? オンエアを見て気づくっていう……。
メンバーから指摘されることもありますか?
リーダーの陣さんに、「もっとシャキッとしろ!」って言われたりします。シャキッとしてるつもりなんですけどね……(笑)。

20歳の誕生日会の思い出。レモンサワーが飲めなくて…

ランペイジはRIKUさん、川村(壱馬)さん、吉野さんの3人がボーカルですが、3人はどういう関係ですか?
いい意味でライバルというか、お互いを高め合える存在です。仲もすごくいいです。
3人で遊ぶとしたら?
ゲームですね。壱馬がいちばんゲーム好きなんですけど、「マリオカート」をやったり。あ、あと、壱馬が新しいゲームを買ったので、「早くやろうよ」って誘われてます。
メンバーそれぞれの誕生日をお祝いしたりもするんですか?
はい。それこそ去年の12月に(後藤)拓磨が誕生日を迎えて、そこでメンバー全員が20代になったんですね。みんなでお祝いをしようということになって、僕と樹と(長谷川)慎の3人は『PRINCE OF LEGEND』関連の撮影があったので、遅れて参加したんです。そうしたら、みんなはもう飲んでいて。拓磨もけっこう仕上がってました(笑)。
そういえば、吉野さんもランペイジの活動中に20歳になりましたね。やっぱりみんなでお祝いしたんですか?
はい。僕のときはスゴかったですよ。……もう、歴史に残るくらい(笑)。

当時、僕たちはEXILE THE SECONDさんのサポートメンバーとしてライブに参加していたんですが、先輩たちがサプライズでお祝いしてくださって。そのときに、レモンサワーを1杯だけ飲んだんですけど、1杯すら飲み切れなくて。結局、(黒木)啓司さんに飲んでもらいました(笑)。
九州男児はお酒が強いと聞きますが。
僕はそんなことなかったですね(笑)。僕の誕生日のときは、まだ20歳になっていないメンバーもいたので、飲めるメンバーだけで誕生日と成人祝いも兼ねてお祝いしてもらったんですけど、過去一で飲みました(笑)。
いきなり過去一!?
完全に潰れましたね(笑)。
メンバーの中では、誰といちばん仲がいいですか?
基本みんな仲がいいんですけど、(藤原)樹と一緒にいることが多いです。
吉野さんはランペイジのどんなところが好きですか?
普段の自分じゃない自分でいられるというか。アーティストの自分でいられるんです。僕は普段、見た目的にも男くさいキャラでもないし。でも、それがランペイジとして舞台に立つと、スイッチが入るんですよね。

本当にカッコいいグループなので。ランペイジの一員として活動できることがとても誇らしいです。

芝居に初挑戦した2018年。“あざとさ”も習得した?

2018年10月から放送されていたドラマ『PRINCE OF LEGEND』にTeamネクストのダンス王子レッド・天堂光輝役で出演。俳優デビューされました。俳優の仕事を経験してみていかがでしたか?
いや、もう……最初は緊張しすぎちゃって。セリフも噛まないようにというか、ちゃんと言えるようにっていうことだけを意識していました。同じTeam ネクストの樹と慎と、ひたすら台本の読み合わせをして頑張りました。

監督には、セリフの間の取り方とか、芝居について指導していただきました。スタッフさんから、たまに褒められたりして……。たまにですよ、本当にたまに(笑)。
初めてのことだらけで、戸惑うことも多かったでしょうね。
そうですね……。役に対する追求心だったり、セリフをただ言うだけじゃなくて感情を込めることだったり、イメージを大事にすることだったり、いろんなことを学びました。今回の撮影を通して、お芝居に対する欲が出てきて。最近、本当にお芝居が好きになりましたね。
どういうときに楽しいと感じますか?
自分が自分じゃないというか……、別の人を演じたときに楽しさをすごく感じます。普段、絶対にやらないことや言わないことをするのが、お芝居の楽しいところですね。
©「PRINCE OF LEGEND」製作委員会
©HI-AX All Rights Reserved.
©2019「PRINCE OF LEGEND」製作委員会
こと『PRINCE OF LEGEND』においては、普段の生活では絶対に言わないようなセリフがありますし。
ああ……、恥ずかしかったですね(笑)。
「果音さんは俺が守る」とか「きょうから全力で果音さんに向かっていく」とか、天堂光輝の胸キュンなセリフにドキドキしました。
初めての演技だし、照れくさかったです……。ふふふっ(←思い出し笑い)。でも、腹くくってやりました。
ご自分が出演した映像は見ましたか?
もちろん見ました。でも、自分じゃないみたいでした(笑)。
胸キュンなセリフの数々を言ったり聞いたりして、女心の勉強になりました?
めちゃくちゃ勉強になりました!(笑)スタッフさんが「あざとさ! あざとさ!」って言うので、最初はどうしたらあざとさを出せるのか、すごく悩んで、「無理!」と思ったんですけど……。

撮影が進むにつれて“こんな感じなのかな?”というのが、ちょっとわかってきた気がします。いやぁ、でも本当に照れくさいですけど(笑)。

現状に納得していない。飽くなき挑戦は続く

『PRINCE OF LEGEND』の挿入歌でm-floがプロデュースしたKajagoogooの『Too Shy』をソロで歌われましたね。どういう気持ちで収録に臨まれましたか?
ひとりで歌うのは、やってみたいことでした。それに、ランペイジじゃない自分で歌うということは、今までとは違う感じですごく新鮮でした。世界観も歌の雰囲気もランペイジとはまったく違うので、「俺は誰だ?」みたいな(笑)。

この曲は1980年代に大ヒットした曲なんですけど、Kajagoogooのメンバーは当時、僕と同じくらいの歳だったそうです。感慨深いですね。
『Too Shy』を歌ってみて、新しい発見はありましたか?
こういうチャレンジをさせてもらえたことがうれしかったです。僕は声に特徴があるというか……、独特な声だと自分で思っているので、それを生かすことができたのかなと思います。
『PRINCE OF LEGEND』の前に『HiGH&LOW』シリーズが大ヒットしましたよね。ランペイジから5人が『HiGH&LOW』に出演していますが、自分が呼ばれなかったことは悔しかったですか?
いえ、とくには……(笑)。うーん、でも僕も喧嘩したかったんですけどね。うん、やりたかったっす。

僕はどんな役でもできるようになりたいです。役者として表現の幅を広げたい。王子様もできるし、男くさいキャラもできるようになりたいです。
2018年は活躍の幅が広がり、人気も知名度も上がったと思うんですが、吉野さんご自身もその実感がありますか?
んー……、まだまだだとは思うんですけど。でも、年末に『FNS歌謡祭』に出たとき、すごく反響があって、自分でも手ごたえは感じました……だけど、まだ納得は全然できてないです。
プライベートで街を歩いていて声を掛けられることは?
ないです(きっぱり)。……あ、まぁ、渋谷とかではたまにあるけれど。全然ですよ、まだ。
少しずつ夢に近づいてるという実感はありますか?
……はい。順調に階段をのぼれているのかなと思います。

2019年は役者の仕事にも挑戦して、そこで得た経験を、グループにしっかりと持ち帰りたいです。
吉野さんの活動のすべてがランペイジにつながっている?
はい。僕は歌が大好きですし、すべてはランペイジのために、っていうことをモットーにやっているので。
吉野北人(よしの・ほくと)
1997年3月6日、宮崎県出身。A型。LDH所属の16人組ダンス&ボーカルグループTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカリスト。2014年、「VOCAL BATTLE AUDITION4」に挑戦し、THE RAMPAGE のボーカル候補生に選ばれる。武者修行を経てTHE RAMPAGEの正式メンバーに。2017年1月、シングル『Lightning』でメジャーデビュー。2019年1月30日にはニューシングル「THROW YA FIST」を発売。同じく2月からは初の全国アリーナツアーを開催する。

また、2018年10月放送のドラマ『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ)に天堂光輝役で出演し、俳優デビューを果たす。映画『PRINCE OF LEGEND』は3月21日公開。

出演作品

『PRINCE OF LEGEND』
2019年3月21日(木・祝)全国ロードショー
監督:守屋健太郎
脚本:松田裕子
音楽:中野雄太
主題歌:Piece of me/m-flo
出演:片寄涼太、鈴木伸之、佐野玲於、関口メンディー、清原翔、町田啓太、
飯島寛騎、川村壱馬、吉野北人、加藤諒ほか
http://prince-of-legend.jp/movie/

©2019「PRINCE OF LEGEND」製作委員会

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、吉野北人さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2019年1月25日(金)12:00〜1月31日(木)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/2月1日(金)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから2月1日(金)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき2月4日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
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