SNSは“諸刃の剣”だけど、うまく付き合えればいい

おふたりをもってしても「難しい」と思わせる状況が繰り広げられますが、おふたりにも劇中の相談者たちのような「やれたかもしれない夜」の思い出は…？
佐藤　ありますが言えません！
山田　そりゃそうですよね（笑）。みんなね。
佐藤　そりゃあるでしょ。（インタビュアーに向かって）あなたもあるでしょ？
では、おふたりにとって、理想的な「やれるかも」の流れ、シチュエーションはありますか？ もちろん、いま置かれている社会的な立場などを無視した、理想やファンタジーの話で構いません。
山田　30代、40代のおっさんにそんなことを聞きますか？（笑）
佐藤　ホントだよ！ （一瞬、思案して）いや、これは何を言っても差しさわりがあるな。いま、頭の中に3、4個出てきたけど。
山田　この一瞬でそんなに出てきたんすか？（笑）
佐藤　「差しさわりがある」としか言えないです！
山田　ネットとかで何を言われるかわかんないですからね。「不倫願望があるのか」とかね。
ネットと言えば、佐藤さんのTwitter上でのつぶやきが話題になって、ニュースになることが多いです。山田さんも、SNSを活用されていますが、Twitterアカウントは…。
山田　偽物ですよ。あくまでも。
佐藤さんのツイートをご覧になることは？
山田　たまにね。
佐藤　え？ そうなの？ 見てるの？
ちなみに、佐藤さんが息子さん宛てにつぶやいて話題になった3月のツイートは？
山田　いや、最近はほとんど見てなくて…。何したんですか？
佐藤　いやね、何かニュースになったのよ。家で飲んでいたときに酔っぱらって書きたくなってつぶやいたことが、ネットでね。
山田　「やったぜ、これでまた本（※佐藤さんのツイートをまとめた『佐藤二朗なう』（AMGブックス）、『のれんをくぐると、佐藤二朗』（山下書店））が売れるぜ！」って感じですか？
佐藤　いや、思ってない！ ホント思ってないから！（苦笑）
山田　何をつぶやいたんですか？
佐藤　いや、「一流大学？勿論入れた方がいい。一流企業？勿論入れた方がいい。ただ息子よ。人の不幸をちゃんと悲しむ。人の幸せをちゃんと喜ぶ。そっちの方が、遥かに、遥かに尊い」という内容のことをね。
半日で「いいね！」が10万を超えるなど、大反響でした。
佐藤　いや、反省してるんですけど、福田（雄一）監督から電話が来て「何でこんないいこと書くんですか？ 武田鉄矢さんみたいになりたいんですか？」って（苦笑）。いや、ただの酔っぱらいのたわ言だからほっといてくれたらいいのに、ニュースになっちゃって…。
いいことをつぶやいたのを後悔している？（笑）
佐藤　反省として、酔ってよさげなことをつぶやく癖は直したほうがいいなと。「これからは酔ったら主に『ウンコ』『チンコ』を基調にした呟きをしたい」と書いたんだけど。何だろう？ 酔うとつぶやきたくなるのね。
山田　さびしいんですよ（笑）。
佐藤　さびしいのかね？ そのときも横に息子と嫁がいたけどな…。
山田　今後、つぶやきたくなったらメールしてください。飲みに行きましょう。
佐藤　そうね。酔ってつぶやく前にメールするわ。「孝之、飲もうよ」って。
山田さんも……あくまでアカウントは“偽物”ですが（笑）、SNSが時折話題になります。SNSの使い方について、とくに意識していることなどはありますか？
山田　あまり重く捉えてないですけどね。まあ、暇つぶしだったり、自分の宣伝だったり、誰かの宣伝をしてあげたり、いろいろあるけど。でも、ニュースになってもタダじゃないですか。だから、移動中とかに見て笑ってもらえたらって思いますけど。
ちょっとしたひと言が炎上したり、誹謗中傷が書き込まれたり、自身が予期せぬところでニュースになったりすることもありますが、そういった部分に関しては…。
山田　全部させときゃいいんじゃない？（笑）
佐藤　僕もアナログなほうだし、そういうツールを俳優が利用するのはマイナスかなって思った時期もあるけど、せっかくですからね。諸刃の剣だけど、使いようによっては面白いことができるツールでもあるから。昔の銀幕スターの時代にはそんなのなかったけど、いまはあるんだから、うまく楽しんで付き合えたらって思いますね。

共演者に「山田さんがいる！」と喜ばれたい（山田）

では最後になりますが、せっかくおふたりがお揃いですので、お互いの尊敬できるところなどを語っていただければと…。
佐藤　やっぱり聞かれるね、そこ（笑）。ちょっと照れくさいし、わざわざそういうのを…しかも本人の前で。大事にとっておきたいんですけどね。
山田　別に嘘でも大丈夫ですよ（笑）。
佐藤　あははは、俺は嘘はつかん！ まあ俳優として尊敬してますね。でも、もう嫉妬はないなぁ。うらやましいとは思うけどね。これからも一緒に面白いものを作りたいなって気持ちかな。
「もうない」ということは、ある時期まで嫉妬のような感情もあったんですか？
佐藤　孝之に対してという意味じゃなく、20〜30代の頃は周りに対してあったと思うけど、最近はあんまり…。40代後半になって、人の話を聞く楽しさ、一緒に作る楽しさを感じるようになりましたね。
山田さんは、佐藤さんのどんなところを尊敬していますか？
山田　尊敬というか、見習わなきゃなって思います。現場での芝居への向き合い方もそうだし、人に対しての付き合い方も優しいですし。
佐藤　いや、そんなことないけどな。けっこう腹黒いし（笑）。
山田　何か安心するんですよ、二朗さんがいると。「やったー！ 二朗さんだ」って。僕は、なかなかそうはなれないから。
佐藤　孝之はならなくていいんじゃない？（笑）
山田　いやぁ、「あ、山田さんがいる、やったー！」って言われたいじゃないですか（笑）。
佐藤　そうなの？ 言われたいの？
山田　そりゃ、そっちのほうがいいじゃないですか。
山田さんに対して、ある種のカリスマや憧れを感じるあまり、若い俳優さんが近づきがたいムードはあるのかもしれませんが…。
山田　近づきやすいほうがいいですよね。
もしかしたら、この記事を目にする俳優さんもいるかもしれませんが、現場で山田さんに気軽に話しかけても大丈夫ですか？
山田　大丈夫じゃないですか？ いや、もしかしたら悪影響もいっぱいあるかもしれないけど…。そこは事務所さんのほうで判断していただければ。
佐藤　各事務所で事前にね（笑）。
山田　「山田には近づくな」とか（笑）。
佐藤二朗（さとう・じろう）
1969年5月7日生まれ。愛知県出身。A型。1996年、演劇ユニット・ちからわざを旗揚げし、全公演で作・出演を担当。近年は、多数のドラマや映画に出演。『勇者ヨシヒコ』シリーズ（テレビ東京系）をはじめ、映画『銀魂』、『斉木楠雄のΨ難』など、福田雄一監督作品の常連としてコミカルな演技が話題を呼ぶ。ドラマ出演作に『わたしたちの教科書』（フジテレビ系)、『めしばな刑事タチバナ』（テレビ東京系）など。2018年は4月13日から出演ドラマ『執事 西園寺の名推理』（テレビ東京系）が放送中。6月1日には、映画『50回目のファーストキス』、8月1日には『銀魂2（仮）』の公開も控える。
山田孝之（やまだ・たかゆき）
1983年10月20日生まれ。鹿児島県出身。A型。1999年に俳優デビュー。2005年に映画『電車男』で主演を務める。主な映画出演作に『クローズZERO』シリーズ、『闇金ウシジマくん』シリーズ、『凶悪』など。ドラマでは『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『山田孝之の東京都北区赤羽』（ともにテレビ東京系）など。2016年には赤西 仁とユニット「JINTAKA」（ジンタカ）を結成し、シングル『Choo Choo SHITAIN』でCDデビューを果たした。2018年は6月1日公開の映画『50回目のファーストキス』、同年公開の『ハード・コア』が控える。

出演作品

テレビドラマ『やれたかも委員会』
MBSにて毎週日曜深夜0:50〜、TBSにて毎週火曜深夜1:28〜　放送中
dTV・NETFLIXにて毎週水曜深夜0:00〜　配信中
http://yaretakamoiinkai.com/

©2018吉田貴司／ドラマ「やれたかも委員会」製作委員会・MBS
©吉田貴司

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応募方法
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2018年5月7日（月）12：00〜5月13日（日）12：00
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