もともと“無音ダンス”はライブの一環で始めた

昨年末には、『第68回 NHK紅白歌合戦』に出演。音楽番組だけでなく、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)などバラエティ番組での反響も大きかったのでは?
はい。テレビの影響力ってスゴいですね(笑)。
でもデビューからやっていることは何も変わってないので、「何で今?」という感じはありませんでしたか?
そういうタイミングだったんじゃないですかね? 僕たちがやっていることは変わってないけど、シーンが回ってきたというか。ありがたいことですよね。
三浦大知という存在が注目されるようになったきっかけのひとつが、『Cry & Fight』の“無音ダンス”だと思うのですが、どういう経緯で始めることになったのですか?
普通にライブ演出の一環として始めたんです。歌にアカペラがあるんだから、ダンスでもアリじゃないか。ダンスを見ることで音が見えてくるって演出ができたら面白いなと思って。
無音ダンスの後、音が入ってくるところの盛り上がりはスゴいですよね!
僕のダンススタイルにも通じるし、エンターテインメント全般に言えるけど、緊張と緩和のコントラストって大事じゃないですか。“無音ダンス”は、そのもっとも緊張する部分。だからこそ音が戻って来たときに「ワーーー!」ってなる。着地したときの心地よさみたいなものを楽しんでもらえたらいいなと思って作りました。
無音ダンスを筆頭に、テレビで三浦さんがパフォーマンスした後は、SNSの盛り上がりがハンパないですよね。
自分のインスタに書き込んでくれたコメントは読んでいるし、スタッフさんがいろいろ教えてくれるので、みなさんの反応や声は届いています。すごくうれしいです。
ダンスをやっていて三浦さんに憧れている若者も多いと思います。そういう方に向けて、何かアドバイスはありますか?
偉そうに言えることはないけど、続けてくれたらいいなと思っています。ダンスの入り口は広がってるけど、出口はまだ変わってないじゃないですか。まだ職業としての立場が高いものじゃない。続けるために親御さんを説得するのも大変だと思うんです。だから、僕が何かすることで出口を広げることができればという思いがあります。僕も頑張らなくちゃいけないけど(笑)。
紅白などテレビ番組に出るというのも、そのひとつですよね。
そうですね。三浦大知と一緒に紅白に出ることで、ご両親が認めてくれるということもあるかもしれないので。僕の現場がひとつの出口、ひとつの通過点になれるんだったらうれしい。僕も歌とダンスは好きでやってるけど、自分が関わることでシーンに少しでも影響が与えられるんだったら責任を持って頑張らなきゃって思います。30歳にもなりましたので。

今、プライベートでアツい“BEST”なものは?

大ブレイク後の三浦さんがどうなるのかと世間は注目していますが、きっと三浦さんは変わらないんでしょうね(笑)。
そうですね。たぶん変わらず、やってみたいことをやっているんだろうな(笑)。
今やりたいことはありますか?
きっと僕のことをずっと応援してくださってる方だったら、僕のあまのじゃくな性格を理解してくださっているので「ベスト盤が出たってことは、次はきっと突拍子もないことをするんだろうな」って、何となく想像してくれてるんじゃないかな? ベストって、ベタ中のベタじゃないですか。反対のことをやりたくなる性格なので(笑)。
個人的には、そろそろバラードが来る気がしてるんですけれど…。
そうですね、最近はダンスが多かったので。バラードもそうだし、プロジェクトとしても誰もやったことない、誰も見たことがないようなものを作れたら…。挑戦の年になるんじゃないかと思います。
常に“挑戦の年”なイメージです(笑)。
そうですね。でも、今年はとくに(笑)。
少しプライベートなお話もうかがわせてください。ドラマや映画をよく見られるそうですが、それは楽曲を作る際にインスピレーションになりますか?
なりますね。ドラマや映画もそうだし、ゲームが好きなので、ゲームからヒントを得ることもあるし。CMや舞台、人の話とか何でも刺激になります。そういう考え方があるんだ、そういう価値観があるんだ、こういう見せ方をしたらこう思うのかって分析するのはちょっと趣味みたいな感じです(笑)。
最近見たもので面白かったものはありますか?
Netflixの海外ドラマ『ダーク』です。登場人物たちがすごく丁寧に描かれているんだけど、最初は「この人いきなり出てきたけど、誰?」って理解ができない。でも話が進んでいくとバラバラに描かれていた人物たちの関係性が見えて、一気に納得できる。その持っていき方がとっても好きで。僕は全部を説明するのではなく、考える余地があるっていうのがエンターテインメントにおいてかなり重要だと思っているんです。その考えに通じる作品だと思います。
個人的にハマっている“BEST”を教えてください。
鍋ですかね。“ピェンロー鍋”っていう中華風白菜鍋にハマっています。しいたけと昆布のダシにごま油をたっぷり入れて、白菜とお肉、春雨を煮込んだ鍋なんです。味付けは取りわけた後に一味と塩で整えるだけで、作るのも簡単なんです。舞台美術家の妹尾河童さんが著書『河童のスケッチブック』(文藝春秋)で紹介して有名になったそうです。
お店ではなく、ご自宅で作っているのですか?
はい。おいしそうだと思って作ってみたんですけど、簡単だったし、予想以上においしくて。それをきっかけにいろんな鍋を作って食べるのにハマっています。ナンバー2は、しゃぶしゃぶかな。ゴマダレにラー油を入れたタレで食べるのが好きです。
三浦大知(みうら・だいち)
1987年8月24日生まれ、沖縄県出身。Folderのメインボーカルとして1997年にデビュー。2005年3月に『Keep It Goin' On』でソロデビュー。天性の歌声とリズム感、抜群の歌唱力と世界水準のダンスで人々を魅了するだけでなく、コレオグラフやソングライティング、楽器も操るスーパーエンターテイナーとして活躍。2017年は、1月にリリースしたシングル『EXCITE』で自身初のオリコン週間シングルチャート1位を獲得。年末には『第68回NHK紅白歌合戦』に初出場し、“無音ダンス”を披露した。

CD情報

ベストアルバム『BEST』
3月7日(水)リリース!

左から2CD+DVD、2CD+Blu-ray、2CD

【2CD+DVD+スマプラミュージック&ムービー】
¥4,860(税込)
【2CD+Blu-ray+スマプラミュージック&ムービー】
¥5,940(税込)
【2CD+スマプラミュージック】
¥3,456(税込)

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