「いまの状況を逆手にとる」――杉野遥亮、Twitterフォロワー急増で芽生えたプロ意識!
イケメンに言い寄られるのもいいけど、いつもそばにいてくれて何でも話せる、こんな男友達が欲しい! 映画『兄に愛されすぎて困ってます』を見て、そう思う女性も多いだろう。イケイケorオラオラな男子が火花を散らすなか、杉野遥亮が本作で演じた芹川国光は、癒やしのオーラを放つ、愛されキャラの“ヘタレ系塩顔男子”。杉野自身も、フォロワー急増中のTwitter上でのゆる〜いつぶやきそのまま、ふわりと優しいオーラの21歳……と思いきや、腹の中には意外な熱いマグマが…!?
撮影/平岩 享 取材・文/黒豆直樹 制作/iD inc.「僕がせとかなら、絶対に国光を選びます!(笑)」
- 映画『兄に愛されすぎて困ってます』は、告白12連敗中の非モテ女子・橘せとか(土屋太鳳)にある日突然、モテ期がやってくるというラブストーリーです。杉野さんが演じた国光は、ちょっと抜けたところのある、せとかの友人ですね。
- 最初のイメージは、うるさいし、なんかつかめない男だな、何だろう、この人? って感じでした(笑)。衣装合わせをして河合(勇人)監督と話をするなかで、素直でかわいい、愛されキャラなんだなってわかってきました。じゃあどうしよう? どう見せようか? って悩んで…。
- どのようにアプローチを?
- その素直さをそのまま表現しようと。表情もちょっと大げさなくらいわかりやすく、感情を隠さないようにしました。それが国光のかわいらしさにつながるんじゃないかと。少女漫画が原作で、みんなキャラが立ってるけど、そのなかで国光はリアル! いなさそうで、いるいる、こういうヤツ! というのを目指しました。
- せとかの兄・橘はるか(片寄涼太)、王子様キャラの美丘千秋(草川拓弥)、せとかの初恋の人で、国光の兄・芹川高嶺(千葉雄大)。たしかに、せとかを取り巻く男たちはみんな個性が強く、濃いですね!
- こんなヤツ、ホントにいんのかっ!(笑) 3人ともよく演じられたな、スゴいなって思います。僕がもし、せとかの立場だったら…って妄想したら、絶対に国光を選びますもん! 自分が演じたからじゃなく(笑)。3人とも、どんなふうに役を作っていったんだろうって思いました。
- 国光は、せとかと“友達”です。美丘千雪(大野いと)を含む仲良し3人組のシーンは、恋愛シーンとは違った空気感がありますね。
- せとかとは男性陣のなかで唯一、友達という関係性なので、その距離感は大切にしました。千雪を含め、“イツメン(=いつものメンバー、常に一緒に行動する友達)”ですよね。もちろん、せとかと千雪のあいだでしか話せないこともあるんだろうけど、そこにスッと入っていけるのが国光(笑)。そこはすごく楽しんで演じられました。
弟キャラに見えて…意外にも実生活ではお兄さん!
- 杉野さん自身、国光のキャラクターに近い部分はありますか?
- それこそ、女性との距離感ですかね? 人見知りなところはあるんですが、それでもわりと友達になりやすいというか、ひょいっと入っていけるところはありますね。
- 女の子たちがキャッキャと繰り広げる女子トークにも、違和感なく加われる?
- いやいや、そこまで壁がなく溶け込めるわけじゃないです(笑)。ちょっと怖いところもあるし…(苦笑)。ただ、緊張して話せないとか、何を話していいのかわかんないってことはないですね。学生時代も、女の子の恋愛相談に乗ることもありましたし。
- 国光は、高嶺の弟ですし、はるかのことも兄のように慕っていたりという“弟”キャラの部分もありますね。杉野さんご自身は…。
- 僕はお兄ちゃんです。弟がいるんです。でも、国光の弟キャラを演じるのに苦労したっていうのはあまりないですね。これまでも、たとえば中学、高校の部活でも、後輩といるよりも先輩と仲良くしてるほうが多かったし、先輩に囲まれてることに慣れてるんですかね?
- 年上の男性にかわいがられているイメージがありますね。むしろ、実生活で兄だったというのが意外です(笑)。
- それ、よく言われます(笑)。
- 普段、弟さんに対してはガツンと強気な物言いのお兄ちゃんなんですか?
- そうありたいと思ってます(笑)。
- 実際は違う…?
- なんか、兄として見られてないんですよね…。いまだによくケンカするし、なんか対等以下に見られてるんですよ(苦笑)。
Twitterフォロワー爆増に「最初は怖かった」
- これまで、どちらかというと少し年上の俳優さんと絡むことが多かったと思いますが、本作や11月に公開を控える映画『覆面系ノイズ』では、同世代の人たちと向き合って芝居をされていますね。
- 同世代が一緒の現場にいると、いい意味でライバル意識もあるし、みんなが考えてることがすごく気になりますね。これ、どう思ってるのかな? あ、こんな考え方もあるんだ! とか。先輩たちに教えられ、学ばせてもらうのとは違った新しい刺激があります。
- 自分たちの世代は、どんな世代だなと思いますか?
- 個性が強い人が多いですね。バラエティに富んでいると思います。
- 少し上の世代には、映画『キセキ ―あの日のソビト―』でも共演された、事務所の先輩でもある菅田将暉さんらがいて、いま爆発的な人気を集めていますね。上の世代のことはどんなふうに見ていますか?
- 菅田さんも(同じく『キセキ』で共演した)成田 凌さんも、僕にとっては頼れる兄貴分ですが、すごくクリエイティブで、“自分”というものを強く持ってるなと感じます。いい意味で古風なところもあって、僕らの世代とは確実に違う。すごく面白いです。
- 『キセキ』の劇中で結成したボーカルユニット・グリーンボーイズとしてCDデビューも果たしました。音楽番組への出演などをきっかけに、1月時点で1万超だった杉野さんのTwitterフォロワー数が、現在では13万超! 一気に知名度がアップしましたね。
- うれしい気持ちはありますが、正直、最初はいきなりすぎて怖かったです。でも、いまはちょっと違う思いで…。いまのこの状況を逆手にとって頑張ろうって思います。
- 逆手にとる?
- こんなに急に、自分のことを知っていただいて…。でもここで怖気づいてたら、絶対に自分は落ちて枯れていっちゃう。ホントの実力をつけて、この状況に追いついてやる! という思いです。自分のなかにプロ意識が芽生えるきっかけにもなりましたね。
ふんわり雰囲気の裏に秘める、芸能界への熱い思い。
- いま、俳優として目標はありますか?
- いずれ、主演を張れるようになりたいし、そのためにもっともっと視野を広げて、自分だけでなく全体を見られるようになりたいです。それは『キセキ』で松坂(桃李)さんや菅田さんを見て思いました。周りを見つつ、状況によっては自分を抑えたり、そういう視野の広さを持てるようになりたいです。
- 周りからは、国光さながらのほんわかしたイメージや、弟的なかわいらしい印象を持たれがちだと思いますが、じつは心の奥底には、かなり熱い思いを…。
- 持ってます! どうしてもそういうイメージで見られるけど、いつそこから脱却できるのか…。それは、これから作品を通して見せていくしかないですね。
- 先ほど、ご自身の世代を「個性的」とおっしゃってましたね。そんな同世代の俳優のなかを勝ち抜き、生き残っていくための、ご自身の“武器”と言えるものは何だと思いますか?
- “武器”というのとはちょっと違うけど、自分のなかにブレずに持ち続けている、軸となっているものがあって。事務所の社長と初めてちゃんと話をしたときに「あなたがこれから、うちの事務所を支えていくのよ」と言われたんです。すごくうれしかったし、その言葉、思いが自分の原動力、糧になっていると思います。
- この世界に入るきっかけは、雑誌『FINEBOYS』(日之出出版)の専属モデルオーディションでのグランプリ獲得ですね。そもそも、応募してみようと思ったきっかけは?
- 高校時代までは、この世界に入るつもりはまったくなかったんですよ。普通に、大学に進学したんですけど、最初に希望していた学校とは別の大学で、しかも家から片道2時間半もかかるキャンパスで…(苦笑)。
- 家とキャンパスの往復で5時間!
- だから、サークルも入らず、ほとんど家と大学の往復で、たまにバイトをするくらいで…。その繰り返しがつまらなくて「何かやってみよう」って思ったんです。高校の頃から周りにオーディションを勧められたことがあったので、軽い気持ちで受けてみたんですけど…。
- そこでグランプリ!
- いや、もうなんか「ほぇ?」って感じでしたね(笑)。全然、そんな結果をイメージしてなかったので、フワフワした不思議な感じで「何が起こるんだろう…?」って。
- “仕事”という意識は…?
- 最初はこれまでと同じ感覚で、「芸能人ってホントにいるんだ!」って感じでした(笑)。
恋に落ちたら…アプローチはヤンキー系ツンデレ!?
- 先ほど「プロ意識が芽生えた」ともおっしゃってましたが、俳優としての仕事の楽しさをどこに感じていますか?
- 自分のキャラクターを作っていく過程も楽しいですが、ひとりで作品をつくっているわけじゃないってところに一番惹かれます。いいシーンができたときの、言葉にできない“何か”をみんなで感じる瞬間がすごく楽しいし、感動しますね。
- 最後に、恋愛観についても聞かせてください! 映画では、せとかに恋する男たちは、クールだけどじつは優しい「ヤンキー系ツンデレお兄」(はるか)、相手をいつでもお姫様扱いする「ホスト系スウィートBOY」(千秋)、甘いマスクなのにドSな「セレブ系ののしり王子」(高嶺)など、さまざまなタイプに分かれますが、杉野さんの恋愛アプローチは?
- まず、ホスト系スウィートではないですね(笑)。最初の近づき方は…ヤンキー系ツンデレかなぁ?(笑)
- ホントですか? 一番意外な答えが…。
- というか、好きな女の子にはなかなか素直にアプローチできないんですよ。どうやって距離を縮めたらいいのかわからず、ちょっとツンデレになっちゃう(苦笑)。
- 積極的に攻めていく?
- そういう場合もあるんですけど、そこからが難しいんですよね…。
- 普通に悩んでますね(笑)。
- 普通に恋に悩む若者です!(笑)
- 杉野遥亮(すぎの・ようすけ)
- 1995年9月18日生まれ。千葉県出身。O型。2015年に雑誌『FINEBOYS』(日之出出版)の専属モデルオーディションでグランプリを獲得した。映画『キセキ ―あの日のソビト―』で俳優デビュー。ほかにはドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)、『嘘の戦争』(関西テレビ・フジテレビ系)などに出演。映画『覆面系ノイズ』が11月25日に公開予定。長澤まさみと姉弟役で共演したAZUL by moussyのCM「AZ&UL」篇も話題に。
サイン入りポラプレゼント
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- 応募方法
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— ライブドアニュース (@livedoornews) 2017年6月22日- 受付期間
- 2017年6月22日(木)12:00〜6月28日(水)12:00
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