真剣佑「5分に1度はキュンキュンできるはず!」――『ピーチガール』で演じた四角関係!?
インタビュー直前、「よろしくお願いします」と挨拶をすると、「どうぞ、お先に座ってください」と笑顔で手を差し出し、着席をうながしてくれたジェントルマンな真剣佑。映画『ピーチガール』で演じた役どころも、硬派で男前なキャラクターだ。「演じるにあたって何より心がけたのは、まっすぐさ」と言う彼もまた、ハッキリ自分の意見を伝えることができるまっすぐな性格。「役に入り込むのが生きがい」と熱いまなざしで語ってくれた。
撮影/祭貴義道 取材・文/福田恵子 制作/iD inc.企画/ライブドアニュース編集部
ヒロインを思い続ける一途な男をストレートに演じた
- 人気漫画が原作の映画『ピーチガール』では、見た目は派手だけど、中身は超ピュアな女子高生のヒロイン・安達もも(山本美月)が片思いをする、真面目で硬派な東寺ヶ森 一矢こと“とーじ”を演じている真剣佑さん。学校イチのモテ男・岡安 浬(カイリ・伊野尾 慧/Hey! Say! JUMP )と、ももを巡って三角関係に陥るなかで、小悪魔女子・柏木沙絵(永野芽郁)は、ももに敵意を向けていて…という4人の関係が見どころです。とーじを演じるにあたって意識したのはどんなことでしょうか?
- 監督と相談して、とーじをひとつひとつ作り上げていったんですが、大事にしていたのは、まっすぐさ。とーじは、もものことをずっと思い続けている一途な男なので、ストレートでわかりやすい芝居をするように心がけました。
- とーじは、ももを見た目だけで判断せず中身を理解し、思いやれるところが素敵ですが、とーじのどんなところが魅力だと思いますか?
- 山本さんが演じたももも、伊野尾ちゃんが演じたカイリも、いつも自分のことを後回しにして、人の幸せを願えるキャラクターなんです。でも、僕は、とーじが一番自分のことを後回しにして、ももの幸せを願っていると思いました。そこは誇りを持って言い切れますし、魅力だと思いますね。
- とーじのように、自分の恋を後回しにして、好きな人が幸せであればいいっていう考え方はなかなかできないですよね。
- そうですよね。僕は誰かに好きな人を幸せにしてもらいたいというよりは、自分が好きな人を幸せにしたい気持ちが強いです。
- ということは、ライバルより自分のほうが幸せにできる気持ちが強ければ、あきらめたくない?
- まあ、僕は去るものは追わないですけどね(笑)。自分のほうに気持ちがあるなら、そうですね。
- 初めてプロデューサーさんにお会いしたときの第一声が、「とーじが一番ももちゃんにふさわしくないですか?」だったそうですね。
- そのときは、「とーじはカイリよりふさわしい」って思ったんでしょうね(笑)。撮影を終えてみて、今の僕から見たら、カイリもとーじも、ももを幸せにできる男だと思います。ももにカイリは、ふさわしくないとは思わないですから。もちろん、とーじがももと付き合ったら、間違いなく尽くすでしょうし、優しいと思いますけどね。どっちがももにふさわしいかは、映画を観たみなさんが決めていただければ嬉しいです(笑)。
映画版ならではの魅力的な作品を届けたい
- 原作は少女漫画ですが、若い女性に支持されている作品に出演して、胸キュンする女の子の気持ちは理解できましたか?
- 少女漫画の登場人物は、現実にはこんな人いないんじゃないかと思うくらい、完璧で魅力的ですよね。少女漫画好きの人たちの意見を聞くと、僕にはちょっとわからない世界(笑)。
- (笑)。
- 普段、少女漫画を読まないですから。原作ファンの方は、ビジュアルはもちろん、キャラクターも原作そのものを期待されている方が多いと思うんですよ。でも、そこまで役に寄せられないこともあるので、そこは本当に申し訳ない気持ちです。でも、エンターテインメントとして漫画は漫画、映画は映画で別の作品だと思っているので、映画ならではの『ピーチガール』をお届けできたらと思っています。
- 撮影現場ではどのように役に入っていくタイプですか?
- 現場に入ってスタッフさんにメイクをしてもらって、用意された衣装を着ることで役に入れますね。自分にとって、髪型と衣装はすごく重要なんです。今回だったら、制服を着ると自然に「とーじになった、行こう!」とスイッチが入りました。
- 撮影中、役が抜けないということはありますか?
- とーじは普通の高校生で、あまりクセもないので、とーじを演じているときにはなかったですね。だけど、クセの強い役を演じているときは、日常生活でもずっとその役が抜けないです。撮影が終わっても役を引きずってしまうこともありますけど、それはそれで楽しいです。
- 役の憑依がなかなか抜けない…みたいな(笑)。
- 歩き方やしゃべり方、人の見方も役になったままなので、僕が役モードに入っているって知らない人から見たら、「なんだ? あいつ」って感じかもしれないです。二重人格の人みたい(笑)。役に入っているときには、あまり人に会わないほうがいいかもしれないですね、僕。
- でも、それくらい役に入り込めることは楽しい?
- そうですね。生きがいです。芝居が楽しいと思えるようになったのは、まだ最近ですけど。最初は、芝居がどういうものかわからないところからスタートして。2年目くらいから、だんだんと演じることの楽しさがわかってきたような気がします。
“四角関係”の共演者たちとは兄妹のように打ち解けられた
- 今回はわずか1カ月の撮影期間で、キャストたちと青春感を表現するため、エンドロールに使用する写真をスマートフォンで撮るというミッションがあったそうですね。
- 撮影の合間に撮っていたんですが、自分から「みんなで撮ろうよ!」って声をかけることもありました。僕はその日によって、アメリカンなノリのときもあれば、静かにしていたときもありましたね。
- アメリカンなノリというと「イエーイ!」みたいなハイテンションなノリ?
- え、アメリカンってそういうイメージ?(笑) まあ、フレンドリーというのかな。壁を作らずに、みんなと距離を縮められたと思います。
- 共演者とは壁を作らずに打ち解けられるほうですか?
- そうですね。日本人って、あまり自分から話しかけたりしないじゃないですか。だから、こっちから壁を壊していきます。ホントはハグとかしたいんですけどね。ハグは日本だとやりすぎですもんね。
- そんなことないと思いますよ。監督から、みんなが打ち解けるために、本読みの前にトランプをしようという提案があったそうですね。
- トランプ、やりました! 何度かやったおかげで距離は縮まりましたよ。山本さんはお姉ちゃんで、伊野尾ちゃんはお兄ちゃんって感じでした。伊野尾ちゃんはみんなをご飯に誘ってくれたりして。このあいだも、伊野尾ちゃんとカラオケに行ったんですよ。
- カラオケでは何を歌ったんですか? 英語が堪能だから、洋楽もお上手なのでは?
- いや、めっちゃ下手ですよ、英語の曲。でも、洋楽も邦楽もいろいろ歌いましたよ。僕がひとりでけっこう歌っていたら、伊野尾ちゃんが、「(モノマネをして)まっけん、眠いよぉー……」とか言いながらも、ラーメンをすすってカラオケに付き合ってくれましたね(笑)。伊野尾ちゃんはホント、お兄ちゃんみたいでした。
- 永野さんが妹みたいな?
- そうですね。現場では現役高校生の芽郁ちゃんが胸キュンシーンの“先生”だったんですよ。「芽郁ちゃん、これで大丈夫? キュンキュンする?」ってみんな確認していましたから。
ギャップがあるより、見た目とそのままの女性がいい!?
- 真剣佑さんが伊野尾さんに壁ドンするシーンもありましたが、そういうシーンでは話し合って作り上げていくこともありましたか?
- とーじとカイリは対立しているというシーンなんで、とくに相談してやることはなかったですね。監督の指示でやりましたけど、僕は男性に壁ドンするのはもちろん、壁ドン自体が初めてでした。
- 初めての壁ドン、いかがでしたか?
- ドン! …って感じでなく、バババーン! って感じで力強くやりすぎてしまったので、これでいいのかなと思ったんですけど。完成した映像を観て、「男子同士の壁ドンだー!」ってちょっと新鮮でした(笑)。
- とーじはももに、「俺のだから!」とか、甘いセリフもたくさん言ってましたよね。
- いやいや、恥ずかしいですね。役に入っていると平気で言えますけど。
- ちなみに、カイリととーじが好きな、ももの魅力はどんなところにあると感じましたか?
- やっぱり見た目とギャップがあって、ピュアなところですかね。僕はギャップがある女性よりも、見た目とそのままの人がいいですけどね。
- おしとやかに見えてアクティブとか、意外性のある女性はダメ…?
- うーん……そうですね。ちょっと、とまどっちゃいますよね(笑)。
- とーじはももの誕生日に、桃の香りの香水をプレゼントしていましたが、真剣佑さんは好きな人の誕生日に何を贈りますか?
- まず、何が欲しいかをリサーチします。お花を欲しがっていたら、お花をあげますし、アクセサリーが欲しいなら、アクセサリーにしますし。せっかくですから、彼女が好きそうなものをあげたいですね。
- 撮影はちょうど1年前くらいということですが、この1年でいろんな作品と巡り合えたことで、役者としてのビジョンもさらに膨らみましたか?
- どの作品も監督さんや台本との巡り合わせがあったからこそ。毎回、毎回楽しんで作品に挑めているので、これからもさまざまなジャンルの作品と巡り合って、いろんな役にチャレンジできたらいいなと思いますね。役者としては、本当にまだまだこれからだと思っています。
- 最後に『ピーチガール』を楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いします。
- ももとカイリ、とーじの三角関係をうたっている作品ですが、僕は沙絵も含めて四角関係だと思っています。4人の熱い恋の物語は、ハラハラしたり、キュンキュンしたり、ジーンとしたり、いろいろ心が動くものになっています。最後にはスカッとできるし、よかったなって満足できる映画なので、ぜひ劇場に足を運んでください。5分に1度はキュンキュンできるはず! しょっぱなからくるんですよ、ドキドキが(笑)。
- 真剣佑(まっけんゆう)
- 1996年11月16日生まれ。ロサンゼルス出身。B型。2014年から日本で俳優として活動を開始。主な出演作に映画『ちはやふる 上の句・下の句』、『少女』、『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』など。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』が8月4日に公開予定。
出演作品
- 映画『ピーチガール』
- 5月20日(土)全国ロードショー!
- http://peachgirl-movie.jp/
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— ライブドアニュース (@livedoornews) 2017年5月17日- 受付期間
- 2017年5月17日(水)12:00〜5月23日(火)12:00
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