平井堅がスナックで振り返る! 「令和」時代に歌い継ぎたい「平成」の名曲10選

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「平成」が終わりを迎え、新しい時代がやってくる。平成の約30年のあいだに、時代を彩る数多の曲が生まれ、私たちを勇気づけ、ときめかせ、切なくさせてくれた。

「昭和の名曲」が今もスナックで歌われているように、平成生まれの曲も、次の時代に歌い継がれていくことだろう。そこで、大の「カラオケ好き」であり「スナック好き」、そして何より、平成を代表するアーティストのひとりである平井堅に、「スナックで歌い継いでいきたい平成の名曲」を10曲、選んでもらった。

ウィットに富んだ平井節炸裂の解説とともに、「平成」の名曲を振り返ろう。

撮影/山谷佑介 取材・文/坂井あやの 制作/verb デザイン/桜庭侑紀
平井堅が選ぶ「平成の名曲」目次
  1. 平井堅が「スナック」を愛する理由
  2. 平井堅がスナックで歌い継ぎたい「平成の名曲BEST10」
  3. 歌に始まり歌に終わる。30年間、歌ばっかり歌ってきた

平井堅が歌っていても、みんな大して気にしない。それがスナックのいいところ。

きょうはテーマに合わせて、都内の某スナックにお越しいただきました。昨年、出演された音楽番組『バズリズム』(日本テレビ系)でも「スナック好き」を公言されていましたね。改めて、スナックの魅力とは?
近年なんですよね、カラオケボックスから移行して、スナックが僕の夜の遊戯の主流になってきたのは。それまではカラオケボックス派だったんですけど、カラオケって、行くと歌うことに集中するから周りとの会話があんまり成り立たないじゃないですか。
誰かが歌っているあいだも真剣に「デンモク(曲を選ぶための機械)」を見ていたり。
そうそう。その点、スナックは半分、居酒屋のようになれる。一緒にいる人とも、ママとも、別のテーブルのお客さんとも会話できるし、アミューズメント性が高いですよね。

歌があることで間が持つし、「あ、この歌好き!」って知らない人と会話が始まることもあるし、年齢も職業も立場も違う異文化交流が生まれる。ひと晩限りでも知らない人と友達になれるところが、スナックのいちばん好きなところですね。
スナックでは当然、平井さんも歌うわけですよね。仕事以外で、しかも知らない人の前で歌うことに抵抗はありませんか? 平井さんが歌い出したら、他のお客さんが聴き惚れてしまいそうですけど…(笑)。
そうでもないんです。僕が歌い出しても、店が静まり返ったりはしないですね。誰が歌おうとスナックでは差異がないんですよ。それがラクでもあり、ちょっとムカつくとこでもあるんですけど(笑)。

最近は自分の歌が聴かれなくてもいいし、むしろ人の歌を聴くのが好きになってきましたね。スナックにいるときは、歌手としてのアイデンティティーはあまりないかもしれないです。
ちなみに、スナックとカラオケボックスでは選曲が変わったりするんですか?
変わるかも。カラオケボックス派だった時代は、携帯に新曲とかきょう歌いたい曲を、事前にブワーッとメモしておいて、順番に歌ってました。店出てから「あー、あの曲歌うの忘れた」ってならないように。
ガチですね(笑)。
はい、ガチでしたね(笑)。スナックに行くようになってからは、もう少し肩の力を抜いています。中島みゆきさんの『化粧』とか、皆さんご存じの『糸』だとか。ちょっと渋い曲を好んで歌うようになってきた気がしますね。

「人生ってままならないけども、それも含め人生だよね」的な。
スナックの雰囲気がそうさせるんですかね?
それもありますね。深夜2時にママが歌う、中島みゆきさんの『ホームにて』を聴いて泣きそうになったりとか。河島英五さんの『酒と泪と男と女』のような、人生とか酒とかをテーマにした曲をスナックで歌うとより染み入るようになりましたね。

「老若男女感」があるのも良い。ちょっと騒がしい若いグループがいると思えば、カウンターでは60歳くらいの男性がひとりで宇多田ヒカルの曲を歌っていたりとか。普通ならなかなか同じ場にはいない人たちですよね。みんな、いろんな人生を背負ってる。

それで夜が深くなると、泣き出す人がいたりしてね(笑)。端っこのほうでしくしく泣いてて「大丈夫〜?」ってなぐさめられてるような図、よく見かけますよね。そういうのも面白い。
おそらく平成の名曲が、令和時代のスナックで歌い継がれていくんでしょうね。
まさに。僕が平成にスナックに通い始めて、昭和の歌をそこで歌っているようにね。一青窈さんの『ハナミズキ』とか、きっと令和の定番になるんでしょうね。

平井堅がスナックで歌い継ぎたい「平成の名曲BEST10」

平井さんにスナック愛をひとしきり語ってもらったところで、いよいよ本題へ。スナックで歌い継いでいきたい、「平成生まれの名曲10選」の発表だ。

じつは取材当日、その場で10曲を選んでもらおうと、スタッフが「平成ヒット曲」のリストを持参していたのだが、平井さんはすでに考え抜かれた10曲のメモを持参。それだけ、自身にとっても思い入れの深い楽曲が並ぶこととなった。

納得のメジャー曲から意外なマニアック曲まで、平井堅の“独断と偏見”で選んだバラエティーに富んだリストを、選曲理由とともにご覧あれ!

ドヤ声で歌い上げたい熱唱系の定番曲!

▲作詞・夏目純 作曲・都志見隆
中西保志(なかにし・やすし)
1992年4月『愛しかないよ』でデビュー。同年8月、シングル『最後の雨』をリリース。2007年から、J-POPSのカバーアルバム「スタンダーズ」「メロディーズ」「バラッズ」を発売。数々の名曲が中西保志の歌声で蘇り、いずれも好評を博す。バラードを中心に、ソウルフルな歌声と抜群の歌唱力で男女問わず、多くのファンを魅了している。現在も、コンサート・ライブ・ディナーショー、様々なアーティストとのジョイントコンサートにて、 活躍中。

「中西保志ライブツアー2019」は、6/5ビルボードライブ大阪、6/6名古屋ブルーノート、7/12モーションブルー横浜にて。
    年代順にいきましょうか。まず1曲目は、中西保志さんの『最後の雨』です。
    この曲はもはや、王道のスナックソングですね。
    ちょうど大学2年生くらいの頃、この曲が大ヒットして、カラオケボックスで歌いまくった思い出の曲です。熱唱系の定番曲なんですが、もうドヤ声で歌っていましたね。僕、いわゆる“大学デビュー”なんですよ。高校3年まで歌手になる夢をひた隠していたんですが、大学に入って友達に言い触れて回って、周りもみんな応援してくれていて。

    三重から出てきたばかりで、その頃は井の中の蛙で「自分が世界でいちばん歌がうまい」と思い上がっていましたから。「この歌唱力をひとりでも多くの人に知らしめたい」という一心で、それには恰好の曲だったんです。自意識の塊だった自分を思い出します(笑)。
    平井さんの声にも合いそうなメロディーですよね。
    大学生でオーディションを受けまくっていた頃、この曲をカセットに入れてレコード会社に送ったりもしていました。ちなみにサビの「愛したりしない〜♪」のメロディーは「瞳をとじて」でパクっているんですけどね。
    えっ…!?
    冗談です(笑)。

    スピッツを嫌いな人なんて、いないんじゃないか?

    ▲作詞・草野正宗 作曲・草野正宗
    スピッツ
    草野マサムネ(Vo/Gt)、三輪テツヤ(Gt)、田村明浩(B)、﨑山龍男(Dr)の4人組ロックバンド。1987年結成、1991年メジャーデビュー。1995年リリースの11thシングル『ロビンソン』、6thアルバム『ハチミツ』のヒットを機に多くのファンを獲得し、以後、楽曲制作、全国ツアー、イベント開催など、マイペースな活動を継続している。2019年6月19日には、最新シングル『優しいあの子』を発売する。
      スピッツの中でも、とくにメジャーな『ロビンソン』や『チェリー』ではなく、『愛のことば』なんですね。
      もちろん『ロビンソン』や『チェリー』も好きなんですけど、『愛のことば』1番のAメロの「くだらない話で安らげる僕らは その愚かさこそが何よりも宝もの」(作詞・草野正宗)って歌詞が大好きで

      この部分を歌うとき、毎回マサムネさんの歌詞の素敵さを噛みしめます。アルバムの曲だけど人気曲。いつものメンバーで集まると、サビはみんなで合唱になる。スピッツってみんな好きですよね。周りに嫌いって人がいない。
      この曲の収録アルバムがリリースされたのは、ちょうど平井さんのデビュー年ですよね。
      僕がデビューしたばかりで鳴かず飛ばずの頃、とある共通の知人の飲み会に、マサムネさんがいらしたんです。当時、彼は大スターにも関わらず、スゴい優しく接してくれて。そんな思い出も重なってこの曲が大好きで、よく歌っています。

      6畳一間に住んでいた、あの頃の渇望を思い出す

      ▲作詞・玉置浩二 作曲・玉置浩二
      玉置浩二(たまき・こうじ)
      1958年生まれ。北海道出身のシンガーソングライター。1982年バンド「安全地帯」としてデビュー。『ワインレッドの心』、『恋の予感』、『悲しみにさよなら』など80年代の音楽シーンを席巻。ソロ活動で作詞も手がけ始め、『田園』『メロディー』をはじめとする多くのヒットを生み出した。 2012年には、オリジナルレーベル「SALTMODERATE」を発足。安全地帯とソロの活動を並行して行いながら、2014年、アルバム『GOLD』と『群像の星』をリリース。2017年の安全地帯35周年記念ライブでは2日間で2万5000人の動員を記録した。
        次は、玉置浩二さんの『メロディー』。これも名曲ですね。
        この曲も大好きで、家でずっとCDを聴いていました。忘れもしない、まだ細長い8センチシングルだった時代。ライブでもカバーさせていただいたこともある、大好きな1曲です。スナックで「しんみりした曲をかまそうかな」ってときにも、よく歌わせていただいています(笑)
        この曲にはどんな思い出があるんですか?
        先ほども言ったように、僕の青春といえば大学時代なんですが、これを聴くとその頃をよく思い出すんですよね。で、泣けてきちゃう。「あの頃はなにもなくてそれだって楽しくやったよ」(作詞・玉置浩二)って、歌詞のまんまなんですけど。「歌手になりたいねん!」って言いながら、お酒飲んで友達の前で感極まってよく泣いていました

        当時住んでいた部屋の6畳一間の壁に、大学ノートから6枚ページをちぎって、1文字ずつ「歌手になる!」って書いて貼ったりもしていましたね。その頃の青臭い、渇望していた自分の夢を未だに見ることがあるんです。歌手になる夢が叶って、貯蓄も何倍にもなったけど(笑)、心はあの頃のほうが満ちていたなぁ…と。今は人に言えない願望とか恨みつらみを、ノートにひっそり書き連ねていますけど…(笑)。

        平成を代表する隠れ“おしゃれホイホイ”曲

        ▲作詞・売野雅勇 作曲・坂本龍一
        中谷美紀(なかたに・みき)
        1976年1月12日生まれ、東京都出身。1993年に女優デビュー。『壬生義士伝』(2003年、滝田洋二郎監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞、『嫌われ松子の一生』(2006年、中島哲也監督)で同賞最優秀主演女優賞を受賞するなど、数々の受賞歴を持つ。近年は舞台でも活躍し、2011年には初舞台『猟銃』で紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀女優賞、2013年の『ロスト・イン・ヨンカーズ』では読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞した。

        2020年初頭には、Netflixオリジナルドラマ「Followers」全世界190か国へ独占配信予定。
          続いて、中谷美紀さんの『MIND CIRCUS』。これまた“変化球”じゃないですか?
          これはですね、女友達がカラオケで歌っていてメロディーのおしゃれさにビックリした曲。知っていたけど忘れかけていた曲で、彼女が歌っているのを聴きながら「メロディーや構造がなんてカッコいい曲なんだ!」って衝撃を受けて。

          作曲が教授(坂本龍一)なんですけど、スゲーと思って、その日家に帰ってからコード拾っちゃいました。
          あんまりスナック向きではない曲ですよね?
          スナック向きではないけど、いいんです。「あ、みんなわかんねぇかもな」って思いながら歌う曲があっても。あとこれは、“おしゃれホイホイ”な曲。
          おしゃれホイホイ…?
          おしゃれなお客さんがいるときに、あのへんのテーブルが反応しそうだなって意識しながら「この曲な〜んだ?」って歌う曲(笑)。キリンジ、ハナレグミ、くるり…あたりもそうかもしれない。おしゃれホイホイな曲も押さえておかないと。最近スナックにも、サブカルな人たちがぐいぐい食い込んできていますからね(笑)

          自分を救ってくれた、内省的な1曲

          ▲作詞・堀込高樹 作曲・堀込高樹
          KIRINJI(キリンジ)
          ※『Drifter』リリース当時のアーティスト名表記は「キリンジ」

          1996年に堀込高樹、泰行の兄弟で結成。97年のインディーズデビューを経て98年メジャーデビュー。2013年4月12日、Vo/Gtの堀込泰行(弟)がキリンジを脱退、17年続いた「兄弟時代」に終止符を打つ。以後、堀込高樹(兄)がバンド名を継承。同年夏、新メンバーに田村玄一、楠均千ヶ崎学、コトリンゴ、弓木英梨乃を迎えバンド名称を「KIRINJI」とし再始動。2017年にコトリンゴ(Vo/Key)が脱退、現在の5人編成となる。2018年はメジャーデビュー20周年としてオリジナルアルバム『愛をあるだけ、すべて』発売に始まり、『KIRINJI 20th Anniv.LIVE19982018』開催など精力的な活動を展開した。
          この曲も“おしゃれホイホイ”枠からの選抜ですか?
          いや、これはおしゃれホイホイとは別で…(笑)。キリンジっていうと『エイリアン』が有名ですが、僕にとってキリンジといえばこれ。当時この曲にすごく救われたんです。この曲に出合って、まさに自分のことだ! と衝撃を受けました。
          具体的にどの部分が衝撃的だったんですか?
          サビの「たとえ鬱が夜更けに目覚めて獣のように襲いかかろうとも」(作詞・堀込高樹)っていう歌詞ですね。その頃、ずっと気が晴れない時期があって、夜更けや早朝に目が覚めて死にたいくらい憂鬱になることが多かったんですが、この歌詞が如実に自分の心情を表していたんです。この曲を聴いて、自分以外の人もこんな気持ちになるんだって思ったら救われた。

          言葉にすると薄っぺらいけど、痛みに寄り添うってこういうことなんだろうなと思わせてくれた曲ですね。イントロを聴くだけで、つらかったことも救われたことも思い出す内省的な1曲です。
          内省的な曲って、スナックに合いますよね。心のヘドロを吐き出すような曲だとか。
          ね、そう思います。なんかこう、ままならないことを歌いたくなりますよね。“場を盛り上げなきゃ!”っていう空気を読まなくていいのも、スナックのいいところ。

          すべてがサビ! 誰が歌っても盛り上がる名曲中の名曲

          ▲作詞・MINMI 作曲・MINMI
          MINMI(ミンミ)
          大阪府出身。シンガーソングライター。 幼少からピアノを弾き始め、96年頃から大阪のレゲエやHIPHOPのクラブで歌い始める。 2002年8月に1stシングル「The Perfect Vision」が売り上げ50万枚を達成するという快挙。 また、夏フェスの女王と称され2015年はフェス最多出演女性アーティストとなった。

          歌手活動だけでなく新時代を切りひらく女性として、幅広い世代から支持されており、 ファッションや発信するメッセージでも多くの女性に影響を与えている。 2018年5月23日約2年ぶりのオリジナルアルバム「Identity」をリリース。 2019年春からは、ロサンゼルスと日本に拠点を置き、今まで以上にワールドワイドな音楽活動を行う。
            そして次はMINMIさんの「The Perfect Vision」。これまでの流れがガラリと変わる選曲ですね。
            もうこれは、メロディーの宝箱! メロディーの跳躍とか譜割りがスリリングで、歌いながらどんどん高揚していくんです。どうぶつビスケッツ×PPPの『ようこそジャパリパークへ』(テレビアニメ『けものフレンズ』主題歌)とかもそうなんですけど、この曲もサビがどこなのかわかんない。“全部サビ”みたいな楽しい曲。誰が歌っても盛り上がる名曲中の名曲です。

            大サビの歌詞が秀逸。「和寿、やったな?」って

            ▲アルバム『I LOVE U』の収録曲。作詞・桜井和寿 作曲・桜井和寿
            Mr.Children(ミスターチルドレン)
            1992年ミニアルバム『EVERYTHING』でデビュー。『Tomorrow never knows』『名もなき詩』『終わりなき旅』『HANABI』『himawari』など、数々の大ヒット・シングルを世に送り出す。これまでに37枚のシングル、19枚のオリジナルアルバム、4枚のベストアルバムをリリース。2018年10月に最新アルバム『重力と呼吸』をリリース。2019年4月20日から全国ドームツアー「Mr.Children Dome Tour 2019 “Against All GRAVITY”」がスタートした。
            6月26日にはLIVE DVD&Blu-ray『Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸』をリリースする。
            ミスチルもアルバムからの選曲ですね。この曲を選んだ理由を教えてください。
            恋心を飴に例えているんですけど、非常に秀逸な曲なんです。歌っていると、人を好きになったときの“うにゅうにゅ”って引っ剥がされるような、ソファに倒れ込みたくなるような、そんなもどかしくて苦しい気持ちにさせられるんですよね。

            大サビに「飲み込むタブレット」って歌詞があるんですけど、ここを歌うとき、「和寿、やったな?」(ニヤリ)っていつも思う。
            それは桜井さんに「やられた!」ってことですか? 歌手としての嫉妬のような?
            そうです、ジェラシー3割・尊敬7割(笑)。それまで恋愛のことをストレートに歌っているのに、大サビで歌詞からガラッと景色が変わるんです。急に“タブレット”とか“偏頭痛”とか出てきて。歌詞を書く身として、こういう景色の変え方が素敵だな〜…と。

            「星空を見て」とか「君のシャンプーの香り」とか、そういう直接的なことから「会いたい」と思うのは当たり前なんだけど、いつもの偏頭痛が起きて錠剤飲んで、それで会いたい…っていう恋愛描写がすごくリアル。それで「和寿、やったな?」なんです(笑)。

            「サクラップ」以外の部分はうまく歌えます!

            作詞・SPIN Rap詩・櫻井 翔 作曲、編曲・Shinnosuke
            (あらし)
            相葉雅紀、松本潤、二宮和也、大野智、櫻井翔(公式サイト掲載順)からなるアイドルグループ。1999年に『A・ RA・SHI』でCDデビュー、数々の国民的なヒット曲を世に送り出している。
              続いて、嵐の『きっと大丈夫』。ノリのいいナンバーですね。
              これも当時よく歌っていた曲。嵐は今や国民的スターですけど、ちょうどこの曲が出た頃って、嵐がぐんぐん上がってきて勢いづいていた印象。某歌番組でも話しましたけど、サクラップのところだけ挫折して、それ以外の部分を歌っていました(笑)。
              カラオケの“ラップ問題”、ありますよね。globeの曲でもマーク・パンサーのパートをどうするか…とか。
              みなさん、どうされています? RIP SLYMEの『楽園ベイベー』とか歌いたいけど、ラップは僕には無理

              あっ、でも久保田利伸さんの『タイムシャワーに射たれて』だけは歌える! 安室(奈美恵)ちゃんの「山も谷もない道じゃつまらない」も歌えます! サクラップのところだけ、櫻井(翔)くん本人がスナックに歌いにきてくれたりしないかな…(笑)

              彼女の人生とシンクロする、スナック定番曲の大本命

              ▲作詞・Nao’ymt 作曲・Nao’ymt
              安室奈美恵(あむろ・なみえ)
              1977年生まれ、沖縄県出身。『CAN YOU CELEBRATE?』など多くのヒット曲を世に送り出した平成を代表する歌姫。その人気は社会現象にもなった。40歳の誕生日である2017年9月20日に引退することを発表し、2018年9月16日をもって芸能界を引退。
                昨年引退した安室奈美恵さんの数あるヒット曲の中から、この曲を選んだ理由は?
                この曲が出た頃が、いちばん安室ちゃんの曲を歌っていた気がする。この曲で「とうとうキタな」って感じましたね。MVもすごく良かった。

                『SWEET 19 BLUES』とか『CAN YOU CELEBRATE?』とか、安室ちゃんは時代を象徴する名曲がたくさんありますけど「ベビドン」(Baby Don’t Cryの略称)は実質人気がスゴい。僕も初めて聴いたときビックリしました。Aメロ→Bメロ→サビって正しく高揚していく気持ちのいいメロディーに、そこに乗る歌詞が彼女の人生とちょうどシンクロしてしまう。

                安室ちゃんって自分について多くを語らず、歌で語る人ですけど、そういう彼女がこの曲を歌うととても響くんですよね。説得力があるなと。ちあきなおみさんの『喝采』のような、意図してないかもしれないけど、なぜかその人にぴったりとくる。ああいう生き方をしてきたから、歌が人に響くんでしょうね。
                ちあきなおみさんのように、次の時代に安室さんの曲がスナックの定番になりそうですか?
                その可能性をすごく秘めていると思います。

                「ひと聴き惚れ」した、完璧な1曲!

                ▲作詞・米津玄師 作曲・米津玄師
                米津玄師(よねづ・けんし)
                「ハチ」名義でボカロシーンを席巻し、2012年に名の米津玄師としての活動を開始。2018年1月にはTBS金曜ドラマ『アンナチュラル』の主題歌として『Lemon』を書き下ろし“トリプル・ミリオン”セールスを記録。MVは3.5億回再生を突破、配信260万 DLを突破と、年度を象徴する楽曲となった。『Lemon』を含め7作品のMVが再生回数1億回越えを達成しており、公式YouTubeチャンネル登録者数は355万人を突破している。昨年末には紅白歌合戦に初出場、初のテレビでの歌唱が話題を呼び現在も大きな支持を受けている。
                  ラスト1曲は、米津玄師さんの『アイネクライネ』。
                  僕が米津さんを知ったきっかけになった曲で、自分のライブでも歌わせていただいた曲です。友人から「めっちゃいい曲があるよ」って教えてもらって、ひと聴き惚れしました。歌詞もメロディーも完璧。無駄が一切ない
                  ベタ褒めですね。
                  この曲、一度だけスナックで歌ったことがあるんですけど、そのときみんな酔っ払っていて誰も聴いてくれてなくて(笑)。いつか雪辱戦をと思っているんですが…。ま、僕がうまく歌えてなかったんでしょうね。でもこの曲は僕が歌いたいだけだから、“自己満”でいいんです。
                  この曲のどんなところが魅力なのでしょうか?
                  人を好きになるのはうれしいことなのに、人を好きになった瞬間に絶望が同時に訪れるってことを、こんなにきれいに歌にできるってスゴい。中島みゆきさんは神の視点で人間を見ている感じだけど、米津さんって、「心の中心から心を見て書いている」感じ。聴いていて「痛い、でも良い」みたいな。タイトルも良いしすべてにやられましたね。

                  歌に始まり歌に終わる。30年間、歌ばっかり歌ってきた

                  さて、これで10曲挙げていただきましたが、ご自身の曲は入らないんですね?
                  入らないですよ!
                  でもあえて聞きます、スナックで誰かに「歌ってほしい」平井さんの曲は?
                  そんなそんな、おこがましい。いや〜、平井堅の曲って“映えない”んですよね、スナックに。『キミはともだち』っていう曲を好きって言ってくださる方が身近にちらほらいるんですけど、スナックで誰かが歌うとなんか微妙なんですよ。だから、平井堅の曲は映えないんだなって。
                  そんなことないと思いますよ!
                  自分の曲を人が歌うときって、恥ずかしくてちゃんと聴けないっていうのもあるんですけどね。う〜ん…じゃあ、しいて挙げるならお酒に似合う曲ってことで『even if』ですかね
                  さて、名曲とともに平成を振り返っていただきましたが、平井さんにとって「平成」はどんな時代でしたか?
                  大学に入ったのが平成2年でしたから、そこから軽音楽部に入って、サザンオールスターズやビリー・ジョエルのコピーバンドをやって、オーディションを受けて…。月並みですが、歌に始まり歌に終わる、30年間歌ばっかり歌ってきた印象です
                  そして令和元年1発目となるシングル『いてもたっても』がリリースされますが、初夏に似合う爽やかなかわいい曲ですね。
                  映画(6月7日公開『町田くんの世界』)の主題歌のお話をいただいて書き下ろしました。恋をしたことのない主人公の男の子が、恋をすることによってエゴイズムが生まれてしまい、エゴとピュアに揺れ動くというストーリー。自分の感情に自分の脳が追いつかない、そんな最中の瞬間を切り取ってみました。
                  歌い方がいつもより軽やかに感じました。
                  なるべく平井堅の感じをなくそうなくそうと、抑揚をつけず、声もかなり加工してメカニカルにしました。歌入れのときには「脳内Perfume」をテーマに、Perfumeになったつもりで歌いました(笑)。
                  アレンジを含め、全体的にとてもポップな印象ですがイメージした楽曲やテーマはあったのでしょうか?
                  サウンドは90年代の欧州ポップ的な要素を咀嚼しつつ、コーラスは松本伊代さんの『センチメンタルジャーニー』を意識しつつ(笑)。「人はなぜ恋をするのか?」という太古から抱えてきた哲学的なテーマを、瑞々しい視点で描いたサントラ曲的な作品に仕上がっています。
                  平井堅(ひらい・けん)
                  三重県名張市出身。1995年デビュー。2018年10月発表の最新シングル『half of me』を含め45枚、最新アルバム『THE STILL LIFE』含めオリジナルアルバム9枚をリリース。歌謡曲はもちろんのこと、R&B、POP、ROCK、HIPHOP、HOUSEなど多種多様なジャンルに傾倒し、数多くのヒット曲を輩出。累計3000万セールスを記録する。これまでに4枚のアルバムでミリオンセラーを記録し、男性ソロでは歴代No.1の記録となるなど、記録と記憶に残る活動を続ける。

                    CD情報

                    シングル『いてもたっても』
                    映画『町田くんの世界』主題歌
                    5月29日より各配信サイトにてPC&スマートフォンで配信

                    人気マンガ『町田くんの世界』の実写化映画の主題歌として、平井堅が完全書き下ろし。瑞々しいピュアな恋心を描いた歌詞と、優しくてあたたかなヴォーカルが作り出す心が弾むポップソング。

                    サイン入りポラプレゼント

                    今回インタビューをさせていただいた、平井堅さんのサイン入りポラロイドを3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

                    応募方法
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                    受付期間
                    2019年4月26日(金)12:00〜5月2日(木)12:00
                    当選者確定フロー
                    • 当選者発表日/5月8日(水)
                    • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
                    • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから5月8日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき2019年5月11日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
                    キャンペーン規約
                    • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
                    • 賞品発送先は日本国内のみです。
                    • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
                    • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
                    • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
                    • 賞品の指定はできません。
                    • 賞品の不具合・破損に関する責任は一切負いかねます。
                    • 本キャンペーン当選賞品を、インターネットオークションなどで第三者に転売・譲渡することは禁止しております。
                    • 個人情報の利用に関しましてはこちらをご覧ください。
                    ライブドアニュースのインタビュー特集では、役者・アーティスト・声優・YouTuberなど、さまざまなジャンルで活躍されている方々を取り上げています。
                    記事への感想・ご意見、お問い合わせなどは こちら までご連絡ください。