BRADIOを通して「音楽って素晴らしい」と伝えたい。ボーカル・真行寺貴秋が考える“音楽のあり方”

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一度見たら忘れられないボーカル・真行寺貴秋のアフロヘア、一度聴いたら忘れられない歌声と楽曲、一度行ったら病みつきになるライブ…。

2010年に結成され、2017年10月にメジャーデビューを果たしたファンキーなバンド・BRADIOの顔である真行寺の存在は、やはり大きい。一方で、自身のことを「周りからどう見られているのかをすごく気にするタイプ」と言い、繊細な一面をのぞかせた。そうかと思えば、「自分たちにあんまり興味がない」とも、ぶっちゃける。

さまざまな表情を見せるBRADIOの楽曲は、作詞を担当する彼そのものなのかもしれない。インタビューの最後は、言葉遊びが得意な彼らしいひと言で締めくくってくれた。

撮影/TMFM 取材・文/渡部真咲
ヘアメイク/谷口祐人 デザイン/Creative Industry

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人間の本能的なモノを音楽に…

初めてBRADIOを知った人に、まず聴いてほしい楽曲は何ですか?
『Back To The Funk』(アルバム『FREEDOM』に収録)かな。個人的にもすごく好きです。ライブの中でもすごく重要な曲になっていて、「これがBRADIO」「BRADIOにしかできない」というモノが凝縮されています。できあがった曲を聴いたときに、今までの自分たちにはなかった、到達したかったところにやっと来られたと思いました。
しっくりきた、ということですか?
それまで「BRADIOとは?」について模索していたかというとそんなにガツガツしていなくて…。でも、個人的にですが、曲を聴いて「(この曲を演奏できるのは)BRADIOしかいないな」と思いました。
個人的にも好きな楽曲とのことですが、その理由は?
音楽のあり方を考えたときに、パッと出てきた純粋なモノ、本能的・人間的なモノってすごくいいな、と思っていて。『Back To The Funk』は、「良い」「悪い」と判断する人間の本能的なモノが音楽になった感じです。

聡一から送られてきたオケネタを聴いた瞬間にメロディーが出てきたんです。いつも仮の歌詞を書いてから、録って、何回かメロディーが変わっていくことがあるんですよ。でもこの曲は、最初に作ったメロディーと歌詞がそのままCDになりました。

音楽制作のとき、悩んで苦しんで、ネタが出てこなくて苦しんで…苦しめば苦しむほど良いモノが出てくることもあるんですけど、それが一切なくて、苦労しなかった。どちらが良いか悪いかではないんですけどね!
普段は悩むことが多いですか?
周りからどう見られているのかをすごく気にするタイプ。「この歌詞が◯◯だったら、聴く人は△△って思っちゃうかな?」とか、メンバーに「こういうふうにしたほうがいいよ」って言われちゃうかなって考えることがあるんですよ。
どうやって作詞していますか?
ランニングをよくするんですけど、走っているときにパッと浮かぶことが多いです。

あとは、普段から考えたほうがいいっていろいろな本に書いてあったり、そう言っていた人がいたりしたから、常にパワーワードを入れるように意識しています(笑)。机に向かって歌詞を書くよりも、そうじゃないときのほうが良い歌詞が出てきますね。
歌詞の内容や意味、深さはもちろん重要ですけど、BRADIOの楽曲はスッと耳に入ってきやすい、耳触りの良い歌詞が多いイメージがあります。そういう部分も意識されていますか?
していますね! パワーワードしかり、言葉自体にも音とリズムがあるので意識しています。最近は慣れてきたのでそこまで意識しなくても書けるようになりました。自分のスタイルになったのかな!

BRADIO結成前に組んでいたバンドでは、すべて英語詞だったんですよ。僕はあまり英語が話せないんですけど…。
でも英語の歌詞だったんですね(笑)。
教えてくれる人がいたんですけど、いただいた歌詞をそのまま歌うしかなかったんですよ。リズムと合わなくて単語を替えてほしくてもそれが言えなくて…。でも、日本語詞になってから、言葉遊びができるようになりました。日本人なのである程度の言葉は知っているんで!(笑)

“売れる”よりも“長く続けたい”アーティスト人生

SNSで「なぜ売れないんだ!」「有名になってほしい!」というコメントを見ましたが、そういった意見があることはご存知でしたか?
ハッハッハッハッハッ! 何で売れないんですかね?(笑)
(笑)。BRADIOに足りないものは何だと思いますか?
何だろう…。
アーティストによって違うと思いますが、何をもって“売れた”と言うのでしょうか。
え〜! 考えたことないな〜。
たとえば「◯◯でライブをやりたい」など、目標はありますか?
ライブができるのであればどこででもやりたいです! それよりも長くバンドを続けたいという思いがありますね。
息の長いアーティストということですか?
はい。実は、売れる曲、売れない曲の判断がいまだにできていないんですよ。売れている曲の売れている理由がわかっていないから…マズいパターンですよね(笑)。
え! そうなんですか?(笑)
ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!
自分たちの楽曲のことがわからない、と(笑)。エゴサーチはしますか?
全然やらないです。レコード屋の発売情報や音楽評論家のコメントとか、個人的な趣味のものを閲覧するくらい。自分たちにあんまり興味がない…(笑)。
え?(笑)
って、言っちゃダメか! ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!

BRADIOのボーカルであり、王様である

▲左から、酒井亮輔(さかい・りょうすけ)、真行寺貴秋(しんぎょうじ・たかあき)、大山聡一(おおやま・そういち)
BRADIOの中で、貴秋さんはどんなポジションですか?
相当自由にやらせてもらっていると思います。逆を言えば、気を遣わせちゃっているのかもしれないですけど(笑)。ハッハッハッハッハッ!
自由というのは、楽曲作りに関して?
制作のときは、意見を言い合ってキャッチボールしますね。でも、良く言えば自由、悪く言えば甘えている部分もあると思います。何もしていないんです!(笑) いや、ダメなんですけど…王様です!(笑)面倒くさがりだし、自分が嫌だと思ったことはやりたくなくて…。
本当に王様ですね(笑)。
ハッハッハッハッハッ! わがままも言うし(笑)。
末っ子キャラ?
そうですね! 一番年上なんですけど、一番しっかりしていないです! 周りがかなりフォローしてくれています。自分のことを俯瞰(ふかん)したら「嫌だな!」って思う(笑)。ハッハッハッハッハッ!
そこまでご自分のことをわかっているんですね(笑)。でも、こうやって活動されているわけですから、3人のバランスが良いんでしょうね!
そうですね! たぶん周りに一番苦労をかけているんじゃないかな。
(マネージャーに向かって)苦労されていますか?
マネージャー いや、僕らはそんなに苦労していないです。文句は言わないんですよ。わがままは言うけど(笑)。
え?(笑)
ハッハッハッハッハッ! 曲作りは大丈夫なんですけど、仕事となると面倒くさくなっちゃうんですよ。
え…今インタビューしていますが、これは大丈夫ですか?
ハッハッハッハッハッ! 自分のことを話すのが苦手で(笑)。
伝えたいことは楽曲に込められているから、わざわざ話さなくてもいいんでしょうね! では、メンバーについて教えてください。亮輔さんはどんな人ですか?
リーダーですけど、リーダーじゃなかったとしても何か決めるときにすごく頼りになります。自分の中にビジョンがしっかりあって、良い悪い、好き嫌いがハッキリしているんです。こだわりが強いのかな。
▲「YES Release tour 2018〜ORE to OMAE de BOOM BOOM BOOM〜」左から、酒井亮輔、大山聡一。Photo by ヤマダマサヒロ
聡一さんは?
僕から見ると、亮輔と聡一は似ていますね。聡一の場合は、その場だけでなく、一歩二歩どころじゃない、何年か先まで考えて今を話している気がします。いろいろな道が見えていると思います。
すごくバランスが良いですね!
ふたりがすごくしっかりしているので、僕はいいかな…って(笑)。
そんなおふたりに対して、直してほしいところはありますか?
考えたことがないですね!
それは良いことですね!
あ、でも何かあったほうがいいか…記事的に。ハッハッハッハッハッ!
そこまで気を遣わなくて大丈夫ですよ!(笑)
自分がこういう性格だからというのもあるんですけど、メンバーに限らず、「嫌なところを直してほしい」って言うと、自分の価値観を押し付けるような気がしちゃって。だから、言わないし、気にしていないです。

今もこれからもずっと変わらない、真行寺的“音楽の魅力”

では最後に、BRADIOをひと言で表すと?
「音楽って素晴らしい」かな。BRADIOというフィルターを通して、人に伝えたいこと、やりたいことが3人それぞれあると思うんですけど、活動していく中で、「音楽ってスゲーな!」「楽しいな!」って感じられるようになったと思います。

やっぱりスゴいですよね、音楽って。音楽を聴くと、笑顔になったり、泣いたり、いろいろな気持ちになれる。ライブをやっていると音楽のパワーってスゴいな、と感じます。日々、「音楽って素晴らしいな」って思うし、これからも変わらないでしょうね。
「YES Release tour 2018 〜ORE to OMAE de BOOM BOOM BOOM〜」のライブを拝見したときに「音楽っていいな」と思いました。
ありがとうございます! 「音楽は世界を変えられないけど、人の気持ちを少し変えられる」ってよく言うじゃないですか。本当に、そうやって人に寄り添える存在になれればいいな、と思います。
4月24日にリリースされる『O・TE・A・GE・DA!』や、5月から始まるツアーで「音楽って素晴らしい」を感じてほしいですよね!
間違いないです!! 「音楽って素晴らしいな」って、もう参っちゃうくらい…『O・TE・A・GE・DA!』ってなっちゃうくらいに感じてもらえたらいいな、と思います!
BRADIO(ブラディオ)
2010年、「日常に彩りを加えるエンターテインメント」をコンセプトに結成。メンバーは、ボーカル・真行寺貴秋、ギター・大山聡一、ベース・酒井亮輔。2017年10月、シングル『LA PA PARADISE』でワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビュー。2019年5月からは『47都道府県ツアー“IVVII Funky Tour”(ヨンナナファンキーツアー)』をスタートさせる。

CD情報

シングル『O・TE・A・GE・DA!』
4月24日(水)リリース
¥1,800(tax in)

ライブ情報

『47都道府県ツアー“IVVII Funky Tour”』
5月1日からスタート
詳しい情報は公式サイトをチェック。

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サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、BRADIOのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2019年4月23日(火)16:00〜4月29日(月)16:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/4月30日(火)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから4月30日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき5月3日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
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