ギター・大山聡一にとってBRADIOは“兄弟”。 どんな曲が良いのか…悩み行き着いた答え
2015年、テレビアニメ『デス・パレード』のオープニングテーマ曲に『Flyers』が起用され、海外からも注目されているファンキーなバンド・BRADIO。
“ディスコ世代”にとってはどこか懐かしく、若い世代にとっては新しく聴こえる。そんな彼らの音楽は、ファンから“ファンキーだ”と評されている。しかし、ギター・大山聡一は「実はちゃんとしたファンキーな曲をやっていなくて」と、苦笑いした。
メジャーデビューして約1年半。音楽性やライブは高く評価されているものの、決して“ヒットしている”とは言い難い。その現状について大山は「ネガティブにならずにやりたい」と、BRADIOが目指す方向性について話し始めた。
ヘアメイク/谷口祐人 デザイン/Creative Industry
BRADIOだからできる、ストリーミングサービスで楽曲を楽しむ方法
- 今回のインタビューがきっかけでBRADIOを知る人もいらっしゃると思います。そんなライブドアニュース読者におすすめしたい楽曲は何ですか?
- 難しいな〜! BRADIOにはいろいろな面があるんですけど、新曲『O・TE・A・GE・DA!』は、BRADIOのわかりやすい部分が凝縮されています。
- 今回の新曲には、昨年のツアー「YES Release tour 2018〜ORE to OMAE de BOOM BOOM BOOM〜」のライブ音源も収録されていますよね。
- そうなんです! YouTubeでも人気のある『Flyers』のライブ音源も収録されています。BRADIOっぽくて、入り口として良い曲だと思いますね。
- BRADIOといえば、いろいろな曲調の楽曲があるイメージです。
- メンバーそれぞれが良い意味でジャンルに固執していなくて、「やりたいモノは作る」というポリシーがあります。ただ、そうなると難しくなってしまう部分もありますけどね。
- いろいろな曲調の楽曲があって、BRADIOの新曲を聴くたびに良い意味で期待を裏切られています。
- そうですね。だから、ゆったり聴ける曲、ブチ上がれる曲をそれぞれ集めて「きょうは、ゆったり聴けるBRADIO」「きょうは、ブチ上がれるBRADIO」って、その日の気分で楽しんでもらえると思います!
アルバムなら作り手の思いがあるから曲順も重要になってくるじゃないですか。だから、ストリーミングサービスが出てきたときに「これってどうなんだろう」って疑問に思っていたんですよ。でも、聴く側がチョイスする文化も発達しつつあるから最近はそういうサービスも良いと思えるようになって。BRADIOの曲もそうやって楽しんでほしいですね。 - とくに思い入れのある楽曲はありますか?
- アルバム『YES』の1曲目『Funky Kitchen』ですね。ああいう力の抜き方ができるのはバンドとしても良いことだと思っていて、すごく気に入っています! 実は、ちゃんとしたファンキーな曲をやっていなくて(笑)。だから、ちゃんと「ファンキーだ!」と言える曲ができたのでうれしかったです。
“売れる”よりも“BRADIOでいる”ために続けたい
- SNSで「なぜ売れないんだ!」「有名になってほしい!」というコメントを見ました。そういった意見があるのはご存知でしたか?
- 見掛けるというか、たまに言われますね。
- 直接!?
- はい。そう言ってもらえるのはありがたいな、と思いますね! だって、その人からしたら「もっと評価されていいはずなのに!」ということですよね? ただ、うれしい反面、申し訳ない気持ちもあります(笑)。
- では、BRADIOが売れるためには何が必要だと考えますか?
- 極論、わかっていたらもっと前に売れていると思うんですよ(笑)。
きっと、いろいろなことが足りないからだと思うんですけど、ネガティブにならずにやりたいです。純粋に好きなモノを作って、それが多くの人に受け入れられる世界観を作れるようになればいいんですけどね。「何が売れるんだろう」と考えていくうちと「何がやりたいんだろう」に行き着いて悩むこともけっこうありました。 - 深みにはまってしまったんですね。
- 今でもたまにありますね。もちろん売れたいですけど、これからもBRADIOでいるために、誰かのために曲を作りたいし、自分たちのためにもなることにフォーカスを当てて作ったほうがより良いんじゃないかな、という気がしてきています。
- 何をもって「売れた」と判断しますか?
- ライブ会場の規模や動員数がわかりやすい指標になると思うんですけど、それは自分たちよりも僕らの周囲の人たちが気にしていることで。もちろん達成したいという気持ちはありますよ!
より多くの人に認知されたいし、ライブの規模がどんどん大きくなっていく仲間を見ると悔しくないわけではないです。俺もいつかスタジアムやアリーナでライブができるような存在になりたいな、とは思います。
ただ、個人的に「こうしたら売れた」というのは感じないんじゃないかな。もし動員数が数万人になっても、そのときにはまた別の比較対象があって悩むでしょうから。そこは抜け出せない、一生意識していくことだと思います。その時々で何がしたいのか、何ができるのかを考えていくべきなんじゃないかな、と!
「(貴秋は)好奇心のなさで失っているモノもあるんじゃないのかな?」
▲左から、真行寺貴秋(しんぎょうじ・たかあき)、大山聡一(おおやま・そういち)、酒井亮輔(さかい・りょうすけ)
- BRADIOの中で、聡一さんはどんなポジションですか?
- ツッコミタイプですかね。貴秋はボケ、亮輔は天然ボケなのでツッコむ要素がある人たちなんですよ。
- では、貴秋さんはどんな人ですか?
- めちゃくちゃ真面目な人だと思います。ふざけてるように見られがち…いや、実際ふざけているんですけど(笑)。異常なほど根は真面目で、器用ではないけど、不器用ではない。温かみがある人です。
- 亮輔さんは?
- 熱い思いで周りを引っ張ってくれて、めちゃくちゃ頼りがいがあります。選択肢がいっぱいある中から決めないといけないときにちゃんと考えられるし、「これがいいんじゃないか」と強く言えるタイプですね。バンド活動を通してそうなったのか、それとも(本人が)目指していったのかはわからないですけど、昔は周りの人たちをグイグイ引っ張っていくというタイプではなかったと思います。
- そんなおふたりに対して、直してほしいところはありますか?
- お互いに挙げ始めたら地獄のようにあるかもしれないですけどね(笑)。貴秋は、あまり柔軟性がなくて難しいんですよね…。
- 真っすぐな印象があります。
- クリエイティブなことをやるには、周りの意見に合わせるより、こだわりがあったほうが魅力的だとは思いますけどね。でも、「そこでそんなにこだわる?」っていうくらい頑固なところがあって(笑)。直らないんだろうな…。あ、あと人の話を聞かないです!(笑)
- そこは直したほうが良さそうですね(笑)。
- ひとりの大人として!(笑) 興味がないことに対して、興味のなさが出ちゃうんですよ。そういう好奇心のなさで失っているモノもあるんじゃないのかな?(笑)
- もっといろいろなことに興味を持てば、音楽的にも良い影響があるかもしれないですよね。
- そうそう! でもそれが重荷なのかもしれない。いや、もうちょっと他のことにも興味を持ってもらえればな〜。
- 亮輔さんは?
- たとえば「Aが良い」って言っていたのに「Aは嫌だ。Bが良い。Aが良いとは言っていない!」って言うタイプなんですよ(笑)。もう付き合いが長いし、別にいいんですけどね! あとは、肝が据わっていて、俺の理解の範囲を超えることがあるのでヒヤヒヤすることがあります(笑)。
「結果が出ないと次の仕事がもらえない」痛感した世間の厳しさ
▲大山画伯デザイン「ME-HYOU」トート
- 聡一さんといえば、ファンから“大山画伯”と呼ばれていて、イラストが前回のツアーグッズにもなっていましたよね。5月から始まるツアーでもグッズはあるんですか?
- それが、クビになったんですよね! ハハハハハハハハ(笑)。
- え、クビ!? なぜですか?
- 絵を描くことは好きなんですけど、技術力不足で…。
- “好き”と“技術力不足”はまた別の話だと思いますよ!
- もしかしたら感性がファンに届かなかったのかもしれないです。それか、単純に人の理解の範囲を超えてしまったのか…。商品価値がなかったのかな(笑)。仕事って結果が出ないと次の仕事がもらえないじゃないですか。世間の厳しさを感じています…。
- 今は温めておいて、次回に期待ですね! あるいはLINEスタンプはどうですか? 在庫を抱える心配もないですし!
- ああ、そうですね! いや、売れない前提じゃないですか!(笑) もう少し寝かせようと思います。時期尚早だったかな…。
- ちょっと早かったんですかね。(マネージャーに向かって)でも、前回オファーしたのは期待を込めてですよね?
- マネージャー オファーしたら、10秒くらいで描いてくれて、「絶対に売れるよ!」「かわいい!」ってみんなで話していたんです。本人は100万個くらい売れると思っていたんでしょうね(笑)。さすがにそれはなかったですけど、ちゃんと売れてはいましたよ!
そう、仕事は早いんですよ! でも、作者としては納得いく結果が出せなかったです。 - 残念がっているファンの方もいらっしゃるでしょうね。
- そうですね。だから、皆さんからの要望が多ければいろいろなスタッフが動くんじゃないかな、と! でも気にしいなので、これで要望がなかったら傷付いちゃいますけど(笑)。
- 個人的に、聡一さんはクールなイメージがあったのですが、初めてライブを拝見したとき、暴れぶりに驚きました!
- あ、本当ですか? ライブが好きだし、楽しくなっちゃうんですよね! 飛び跳ねているお客さんを見ると、飛び跳ねたくなっちゃう。盛り上がってくれると自分も高揚します。それでギターが弾けなくなっちゃうときがあるので気を付けないといけないんですけどね(笑)。
- え! それならあまり暴れすぎないようにしていただかないと! 今回のツアーは、かなり体力が必要になりそうですね。
- そうなんですよ。夏ですし、初めての本数、長い期間になるのでどんな感じになるのか想像できないです。でも、ライブが始まればアドレナリンが出るから大丈夫ですよ! 翌日にけっこう疲れが出そうな気がするので、そっちのケアが必要そうですが(笑)。
- では最後に、BRADIOをひと言で表すと?
- 兄弟。
そういう関係に近いかもしれないです。新潟の実家で姉と妹で集まったときに、BRADIOのメンバーといるときと感覚が近いと思ったんですよ。誰が上というのはないんですけどね。とくに大人になると、兄弟って気を遣わないけど、気を遣うじゃないですか。“家族”よりも“兄弟”のほうがニュアンス的にしっくりきますね。
- BRADIO(ブラディオ)
- 2010年、「日常に彩りを加えるエンターテインメント」をコンセプトに結成。メンバーは、ボーカル・真行寺貴秋、ギター・大山聡一、ベース・酒井亮輔。2017年10月、シングル『LA PA PARADISE』でワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビュー。2019年5月からは『47都道府県ツアー“IVVII Funky Tour”(ヨンナナファンキーツアー)』をスタートさせる。
CD情報
- シングル『O・TE・A・GE・DA!』
- 4月24日(水)リリース
¥1,800(tax in)
ライブ情報
- 『47都道府県ツアー“IVVII Funky Tour”』
- 5月1日からスタート
- 詳しい情報は公式サイトをチェック。
サイン入りポーチ
今回インタビューをさせていただいた、BRADIOのサイン入りポーチを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。
- 応募方法
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\新曲『O・TE・A・GE・DA!』4/24リリース!/#BRADIO サイン入りポーチを1名様にプレゼント!
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2019年4月22日
<応募条件>
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応募〆切は4/28(日)16:00
インタビューはこちら▼https://t.co/lnNTSkPnNk pic.twitter.com/PtGe07VYou- 受付期間
- 2019年4月22日(月)16:00〜4月28日(日)16:00
- 当選者確定フロー
- 当選者発表日/4月30日(火)
- 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
- 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから4月30日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき5月3日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
- キャンペーン規約
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