白石麻衣、『やれたかも委員会』で男の妄想に触れる「すごく正直で、ピュアなんだな」

おっとりとした口調で質問に答え、ときおり陽だまりのような笑顔をふわりと見せる、乃木坂46の白石麻衣。そんな彼女がドラマ『やれたかも委員会』(MBS・TBSほか)で挑んだのは、男の甘い夢や妄想をバッサリ切っていくクールな女性、月 綾子。「私とはたぶん逆のタイプ」と語る彼女の言葉に、思わず大きくうなずいてしまうほどかけ離れたキャラクターを、白石はどのように演じたのか。インタビューを通して、ひたむきに役と向き合う彼女の姿が見えてくるような気がした。

撮影/平岩 享 取材・文/とみたまい 制作/iD inc.
スタイリング/yudai ichinosawa(WSC) ヘアメイク/PON
衣装協力/ドレス¥79,000(ダイアン・フォン・ファステンバーグ/ユニット&ゲストtel.03-5725-1160)、シューズ¥18,000(カミナンド/アメリカンラグ シー 新宿店 tel.03-5366-5425)、ハット¥19,000(CA4LA/CA4LAショールーム tel.03-5775-3433)、ブレスレット¥15,000(ザ ボーイスカウツ/ロードス tel.03-6416-1995)、バングル¥11,000(LUIK tel.03-5712-3520)

膨大なセリフ量…どう取り入れるか自分との戦いだった

異性との「やれなかった」エピソードにとらわれた相談者が、「やれたかも委員会」の前で独白して、果たして「やれた」のか「やれたとは言えない」のか判定を仰ぐドラマ『やれたかも委員会』。吉田貴司さんによる原作は、2017年Kindle Unlimitedランキング1位を獲得するほどの人気作品です。唯一の女性メンバー、月 綾子役のオファーが来たときはどう感じましたか?
すごく嬉しかったですし、「どんな役なんだろう?」ってワクワクしました。オファーをいただいてから実際に原作を読んで……いろんな人の話を聞いて、「やれた」か「やれたとは言えない」のかのジャッジをするというのは、すごく面白く感じて。そのなかで、女性目線でいろいろと意見を述べていく役ということで、言葉の掛け合いとかも見どころになってくるのかな?と思いました。
出演について、乃木坂46のみなさんはどんな反応でしたか?
今回共演させていただいた、佐藤二朗さん(能島 譲役)と山田孝之さん(オアシス役)が出演されているドラマ……たとえば『勇者ヨシヒコ』シリーズ(テレビ東京系)とかを好きな子が多いので、「えー、いいなー! 一緒なんだ!」みたいなことは言われました(笑)。
実際に月 綾子を演じられて、いかがでしたか?
セリフがけっこう多くて……「このセリフ量を、どうやってこなしていけばいいんだろう?」っていう、自分との戦いでしたね(笑)。とくに綾子は、考え込んだりせずに言葉をスラスラと発して、淡々としゃべるような役なので、セリフの言い回しについても悩みました。でも、(山口雅俊)監督とお話しながら、自分らしい綾子を演じられたかなとは思います。
そのセリフ量をどのようにして覚えたのですか?
綾子のテーブルに置いてあるノートにセリフを書いて覚えたりと……ひとりで戦っていましたね(笑)。
普段から、セリフは書いて覚えるほう?
書いて覚えたり、何回も読んで覚えたり……セリフの頭の言葉や、「だから」とか「でも」といった接続詞をトリガーにして覚えたりしていますね。
役者さんは滑らかにセリフをしゃべるので、「どんなふうに覚えているのかな?」と気になります(笑)。
そうですよね。私も知りたいくらいです(笑)。自分なりには覚えられたと思いますが、「覚えた!」と思ったら、また次の話で新しいセリフを覚えないといけなくて……けっこう難しい言葉もあったので、何回も口に出したりしていました。
表情やしぐさのみでお芝居をしないといけないシーンも多かったと思います。
あんまり表情を変えずに、メガネをおさえたり、カフェオレを飲んだりして、ちょっとした反応を見せることが多かったので……。
ホワイトボードに文字を書くところも、淡々としていてシュールで面白いですよね(笑)。
ふふふ。毎回お題を書かせていただきました(笑)。そういうちょっとしたしぐさにも、綾子の真面目さを出せるように意識して……。あと、服装やメガネが毎回違っていて、すごくオシャレだなあと思ったので、そんなところも見ていただけると嬉しいです。

「男性の夢を壊すようなことをバンバン言う綾子が好き」

「真面目」という言葉が出てきましたが、同じ女性として、白石さんは月 綾子をどう捉えましたか?
真面目で、言うことは的確で……なんでも言葉で伝える、カッコいい女性かなあ?
ご自身と比べてみていかがですか?
私とはたぶん逆のタイプですね(笑)。なんでも物事に対してハキハキと言える人って、「すごくカッコいいな」と私は思うので、尊敬する部分もあり……今回も演じながら、「月 綾子ってカッコいいな」と感じる部分がたくさんありました。
ご自身とまったく違うタイプを演じられたとのことですが、誰かを想像されたりしたのでしょうか?
うーん……「身近なこの人」みたいなことは、あんまり考えていませんでしたね。それと、監督から「月 綾子はこういう感じの人です」みたいな話をうかがって、それに対して自分なりに演じてみるということをしました。
「ポジティブに捉えたい・肯定してほしい」など、男性の妄想がたっぷり入った本作ですが、そういった男性の妄想についてはどう感じますか?
ふふふ、そうですよねえ。毎回、いろんな夢を持った男性が出てくるので「男性ってすごく正直で、ピュアなんだな」って思いました。そんな彼らの夢を壊すような言葉をバンバン投げていく綾子は、女性から見たら「まあ、そうだよね」って……。気持ちがちょっとスッキリするようなことを言ってくれるのが(笑)、私はすごく好きですね。
3話(『お米編』〜焼きそら豆と内もものぬくもり〜)の最後も面白いですよね。やれなかったけれど「いい話」風におさまりそうになっていたところで、川上ヒロミ(武田玲奈)がコンビニ前で2キロのお米を買ったことを綾子が蒸し返して(笑)。
ははは! そうですよね。あれも本当はなかったセリフでしたが、監督が足してくださって。そうやってあちこちに散りばめられている、ふとした言葉も面白かったりするので、見どころのひとつだと思います。
「やれたとは言えない」という札を上げながらも、白石さん的に「これはもしかしたら、やれたんじゃないかな?」と思ったことなどはありますか?
あったとは思いますが、そこで「やれた」を上げちゃうと……負けた気がするなあって(笑)。お芝居をしているときは完全に綾子目線で、「いや、これは“やれた”じゃないな」とかって、冷静に判断するようにしていましたね。

山田孝之のお昼ごはんにストイックさを感じた

本作は5日間ですべて収録されたということですが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
ギュッと撮影をしたので、集中して取り組みました。でも、休み時間はみなさん面白くて……それぞれが丸いイスに座ったままクルクル回ったりして、すごく和みましたね(笑)。私はけっこう緊張していたんですが、みなさんのおかげでリラックスできました。
佐藤さんと山田さんは、白石さんが休憩中にしっかり睡眠をとられているところに「プロ意識を感じた」とのことでしたが。
ふふふ。いえいえ、全然です。でも睡眠も大事なので、撮影期間では寝る時間があれば寝ていました。
佐藤さんと山田さんと共演されてみて、いかがでしたか?
二朗さんは、お芝居のセリフ回しが独特で面白くて。今回も、現場で思わず笑いが起こってしまうくらい、二朗さんの面白いキャラクターが出ていらっしゃるシーンがたくさんあります。……鼻歌まじりにセリフを言うシーンとか(笑)。
山田さんとは以前、映画『闇金ウシジマくん Part3』で共演されていますが、直接の掛け合いはなかったということで。
そうなんです。劇中でのやり取りは一度もなくて、舞台挨拶でご挨拶したのが初めてでした(笑)。
実質、今回が初めての掛け合いということで、いかがでしたか?
山田さんもすごくセリフが多くて。とてもお忙しくされているなかでの撮影だったので、大変そうでしたが……本当にスラスラとセリフをしゃべっていらして、改めてスゴいなあと。あと、減量中だったのかな? お昼ごはんがゆで卵とチキンみたいな感じで、ストイックな一面を見せていただいて、尊敬するし、カッコいいなと思いましたね。
白石さんが今回のご出演で得たものは、なんだと思いますか?
そうですね……みなさんの熱量に負けないように、しっかり責任を果たせるように取り組むことができましたし、けっこうな量のセリフを覚えることができたので、自信につながりましたね。
改めて、現在放送中の『やれたかも委員会』について、あえて女性の方に向けて見どころを教えてください。
もう、見どころがたくさん詰まっている作品ですよね。女性の方には、月 綾子の意見に共感していただける部分があったらいいなあと思いますし。夢を持った男性たちをビシバシ打ち砕いていくところに爽快感を覚えていただけたらいいなあと(笑)。3人の掛け合いを見ながら、「どういう結果になるんだろう?」と一緒に想像して見ていただけると嬉しいです。

美の秘訣はいっぱい笑って、何事も楽しむこと

作品以外についてもうかがいたいのですが、4月25日に発売された乃木坂46の20thシングル『シンクロニシティ』で4年9ヶ月ぶりの単独センターを飾りました。センターというポジションにはどのような気持ちで臨まれていますか?(※取材が行われたのは4月上旬)
今回初めて3期生の子が選抜に入ったり、生駒(里奈)ちゃんの最後のシングルだったりするので……とにかく楽しくやりたいなと思います。悩んだり不安を感じているメンバーもいるので、そういう気持ちを全部振り払うくらい、とにかく楽しい雰囲気を作れるように心がけていますね。
モデルや女優業など、幅広くチャレンジされている白石さんですが、新たな挑戦には不安も伴うと思います。そこをどう飛び越えるようにしているのでしょう?
そうですね、やるからには全力で挑みたいし、新たな挑戦が終わった頃にはたぶん、大きな達成感や嬉しさも出てくると思うので……。その終わったときのイメージを持って、チャレンジしようと思っています。
白石さんというと「美しい顔」というキーワードが出てくるのですが。
いえいえ、全然です。
「白石さんみたいに美しくなりたい」と思っている女の子たちに向けて、美を保つために心がけていることがあったら教えていただけますか?
とくに「これをやっています」みたいなことはないんですが……いっぱい笑うようにはしています。たくさん笑うことによって、まとう空気からも楽しい感じが出ると思いますし、周りもそういう空気になってくれたら嬉しいし。ポジティブな気持ちになれる感じがするので、いっぱい笑って、何事も楽しむように……ですかね?(笑)
白石麻衣(しらいし・まい)
1992年8月20日生まれ。群馬県出身。A型。2011年、乃木坂46の1期生オーディションに合格。2012年2月には乃木坂46の1stシングル『ぐるぐるカーテン』でCDデビューを果たす。アイドル活動のほかにも、ファッションブランドのイメージモデルや多くの雑誌で表紙を飾るなどモデルとしても活躍する。2017年2月に発売した2ndソロ写真集『パスポート』(講談社)は、18度目の重版で累計発行部数29万部を突破した(2018年4月現在)。

    出演作品

    テレビドラマ『やれたかも委員会』
    MBSにて毎週日曜深夜0:50〜、TBSにて毎週火曜深夜1:28〜放送中
    dTV・NETFLIXにて毎週水曜深夜0:00〜配信中
    http://yaretakamoiinkai.com/
    出演:佐藤二朗 白石麻衣(乃木坂46) 山田孝之 ほか豪華ゲスト
    原作:吉田貴司「やれたかも委員会」(cakes・双葉社)
    脚本:山崎淳也 橋口俊貴 山口雅俊
    演出:山口雅俊
    製作:ドラマ「やれたかも委員会」製作委員会・MBS

    ©2018吉田貴司/ドラマ「やれたかも委員会」製作委員会・MBS
    ©吉田貴司

    サイン入りポラプレゼント

    今回インタビューをさせていただいた、白石麻衣さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

    応募方法
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    受付期間
    2018年5月10日(木)12:00〜5月16日(水)12:00
    当選者確定フロー
    • 当選者発表日/5月17日(木)
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    • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから5月17日(木)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき5月20日(日)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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