笑顔が輝く新ヒロイン! 葵わかな、朝ドラで10代最後の挑戦

陽だまりのような温かい笑顔で、朝のひとときを照らしてくれる女優、葵わかな。連続テレビ小説『わろてんか』(NHK)で演じるヒロインの藤岡てんは笑い上戸の女の子だが、インタビューに答える葵は、ややアルトの落ち着いた声で、慎重に言葉を探していく。その意外性に、女優としてのポテンシャルの高さが垣間見える。12月7日には、19歳の姿を収めた自身のオフィシャルカレンダーも発売になる。10代最後の年に国民的女優として羽ばたくチケットを手にした彼女は、今、何を思っているのだろうか。

撮影/川野結李歌 取材・文/新田理恵 制作/iD inc.
スタイリング/立花文乃 ヘアメイク/宮本 愛
衣装協力/ブラウス¥51,000、パンツ¥45,000(KAREN WALKER/KAREN WALKER GINZA SIX:tel.03-3572-6155)、靴、靴下、アクセサリー(スタイリスト私物)

どんどん深まる作品愛。視聴者と共有できる嬉しさ

今年5月に撮影が始まって約半年。『わろてんか』の放送がスタートし、「やっと」というお気持ちもあるのではないでしょうか?(※取材が行われたのは10月上旬)
撮影はもう半分まで進んでいて、そのあいだ、自分のてんちゃんに対する想い、物語に対する想いがどんどん深くなっていってます。それから、スタッフさんたちのこのドラマにかける気持ちにも毎日直に触れているので、チーム全体の愛みたいなものがどんどん大きくなっているように感じています。それだけ愛情を注いで作ったドラマを皆さんにお届けできて、共有していただけると思うと、緊張よりも嬉しさのほうが大きいです。
本日(取材当日)は葵さん初登場の回が放送されましたが、ご家族から「見たよ」みたいなご連絡はありましたか?
なかったですね…(笑)。でも、友達からはあったかな。じつは、今日が初登場シーンの放送だったから何か…っていう感覚はあんまりなくって。
意外とクールなんですね…(笑)。藤岡てんというヒロインは、日本で初めて“笑い”をビジネスにしていく女性で、彼女自身もよく笑う「ゲラ(=笑い上戸)」な女の子。とにかく笑っているシーンが多いですよね。常に自然な笑顔でお芝居するというのは、とても難しいのではないでしょうか?
笑いがテーマのお話だし、「素敵な笑顔のてんちゃん」というキャラクターを作りたいなと思っているので、「いつも同じ顔にならないようにバリエーションをつけないと」と気をつけています。台本にも「鈴の音のように笑う」「困ったように笑う」「包むように笑う」というト書きがあるので、このシーンはこういうふうに笑ってみよう、今度はもうちょっと声を出して笑ってみよう、次は出さずに笑ってみようとか、考えてやっていたんですけど…。
けど?
最初は、そういうふうに作っていくのがいいのかなって思っていたんです。だけど、そのシーンの、そのときのてんちゃんの心情を素直に感じて、それを笑顔に反映させるっていうことが、一番上手くバリエーションが出せる方法なのかなと気がついて。最近は作るというより、シーンの状況や共演者の方のセリフをちゃんと受けて笑うのが一番いいと思っています。

松坂桃李や濱田 岳は「さりげなく支えてくれる」先輩

本作にはてんの夫・北村藤吉役の松坂桃李さん、てんの幼なじみ・武井風太役の濱田 岳さん、てんをサポートする実業家・伊能 栞役の高橋一生さんなど素敵な男性たちが登場するので、日本中の女性たちが羨望の眼差しでテレビを見ているのではないかと(笑)。共演シーンの多い松坂さんや、事務所の先輩でもある濱田さんから現場でアドバイスをもらうことはありますか?
助けてもらっているのに生意気なことは言えないんですけど、今回ご一緒させていただいた先輩方が素敵だなと思うのは、すごくさりげなく助けてくださるところです。あとでふと振り返ったときに、「あのときかけてもらったあの言葉って、今のこの状況にかかってくるんだな」って思うことがけっこうあるんです。
「こうしたほうがいいよ」と言うわけではなく、さりげなく支えてくださってるんですね。
松坂さんもそうですし、濱田さんも、皆さんそうですね。「まだ若いし、ヒロインで大変だし、わからないことが多いでしょ? 助けてあげるよ!」っていう感じじゃなくて、私は私でちゃんと頑張っていると認めてくださったうえで、どうしても足りない部分を、さりげなく教えてくださるんです。
印象に残っている共演者の方々とのエピソードはありますか?
そうですね…。うーん…。ないわけじゃないんですよ! そこは誤解しないでいただきたいんですけど(笑)、あのときこうだったっていうよりは、私ひとりでやってるんじゃないっていうことを、いつも感じながらやらせていただいていますね。それは共演者の方だけじゃなくて、スタッフさんもそうなんです。皆さんが自分の役割に誇りを持ってお仕事されている姿を見て、私も頑張らなきゃなと思うんです。
現場ではよくスタッフさんのお仕事もご覧になっているんですか?
そうですね。そばで見ていて、スタッフの方々に対して「こんなに作品のことを思ってくださってるんだ!」って感じることもあるし、そうやって大事に作ってもらったものを上手く活かせるようにお芝居したいなと思うし。また、そういうことを、こういう取材の場所で皆さんに伝えたいな、とも思います。
主演女優さんの鏡のような言葉…! 人を笑わせることって、周りに対する優しさや気配りだとも思うんです。葵さんとてんちゃんは似ているところがあるのかも。
いやホントに、私ができることって限られすぎているので。共演者の方々もスタッフさんも、みんな親戚みたいなテンションで接してくださるんです。「てんちゃん、ご飯食べた?」とか、「てんちゃん、ここ座りなよ」とか(笑)。
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