漠然と考えていた将来から、人生が180度変わった瞬間

『花けだ』同様に同世代の俳優陣との共演が多い現場だったかと思います。『エグゼイド』の共演陣は甲斐さんにとってどのような存在でしょうか?
一緒にひとつの作品を作る中で、よりよいものにするために芝居についていっぱい話し合いました。それこそ「このセリフ、どういう気持ちでどんなふうに言えばいいんだろう?」というところから話していました。大事な仲間です。ただ…。
ただ?
仲間であると同時にライバルだなとも思っています。この先、それぞれに道が分かれていく中で、頭ひとつ抜け出せるか? いま『エグゼイド』に出ていたメンバーが他の作品に出ていると「くそ! 負けてられないぞ」って思います。お互いに刺激を与え続ける存在であり、これからも一生気になる存在ですね。
とくに意識している存在、仲のいい人は?
気になるのはやはり仮面ライダーエグゼイド役の飯島寛騎くん、仮面ライダーブレイブ役の瀬戸利樹くん、仮面ライダースナイプ役の松本享恭くんの3人ですかね? やはり物語の中心にいた人たちですから。負けてられない! という思いが強いです。仲がいいのは町井祥真くんです。
グラファイト役の、ですね。
僕、どうしても同世代よりも少し年上の人のほうが、一緒にいやすいんです。年上の人に物怖じしないというか、スッと入っていけるんです。町井くんは同じ“しょうま”という名前だったりすることもあって、いまも仲良くさせていただいています。
昔から年上の先輩にかわいがられるタイプなんですか?
ありがたいことに、そうですね。ずっとサッカーをやってたんですが、高1のときも高3の先輩にかわいがってもらっていました。
その高校時代に、スカウトされて芸能界に入りましたね。
そうです。高1の夏に原宿に遊びに行ったときに。それが転機で、人生が180度変わりました。
それ以前はどんな高校生で、将来のことなどはどんなふうに考えていたんでしょうか?
正直、何も考えてなかったです。サッカー選手になれるとも思ってないし、何か専門の職に就くことも考えていなかったですし。適当に大学に行って、就職して…と漠然と考えていました。
文字通り、原宿でのスカウトが人生を変えたわけですね。
天から差し出された“運”ですね。運やタイミングで自分は生きているんだなというのはすごく大きいです。あの日、あのタイミングであの場所にいなかったら、いまここにはいないし、『仮面ライダー』にも出ていなかったでしょうね。
“運”と言うとラッキーなだけのようですが、実力があってこそだと思います。そういうめぐり合わせ、運命を楽しんでいるようにも見えます。
そうかもしれません。運命ってスゴいなという気持ちはありますね。最初は夢見るような感覚でした。そこから、俳優としてこの道をずっと進んでいこうと。
とくに、俳優としてやっていく覚悟を決めた瞬間というのはありましたか?
最初の『写真甲子園』がクランクアップして、監督から褒めていただいた瞬間ですかね。「最初はどうかと思ったけど、変わったな」って。それが何よりうれしい言葉で「俺、俳優やっていいのかな」って思えたんです。
苦しんだ撮影の末の言葉が身に染みたんですね。
本当に1カ月、北海道での撮影に素人が放り込まれた感じでしたからね(笑)。脚本の読み方すらよくわからなくて、教わって、ダメ出しされての繰り返しの中でいろんなことを学んで…。その監督から「変わった」という言葉をいただけて、あぁ、俳優って楽しいんだなって思いました。

尊敬するのは、アスリートの強硬なメンタリティ

繰り返しになりますが、若手俳優の登竜門と言われる『仮面ライダー』を経て、現在は胸キュンラブストーリーに参戦中ということで、周囲は大きな期待の目で甲斐さんを見ています。ご自身ではこの先のキャリアについて、どんなビジョンをお持ちですか?
目指すところはいまをときめく俳優! でも、焦らずに、なるようになると思って、目の前のことを全力でやっていけば、そこにいつかつながっていくんじゃないかと思っています。
目標を持ちつつも冷静に…。
ハングリーに進むのは大事ですが、そればかりでは目の前が見えなくなって、自分の世界だけに入り込んでしまう。俳優って、自分の世界に入るだけじゃなく、きちんと自分の姿を見せることが大事。自分を客観視して見せられるようにならないといけないなと思います。技術だけでもダメだし、芝居に正解はないですし。
究極の大きな目標などはありますか?
うーん、とにかくひとつひとつ、自分が出ている作品をヒットさせられるようになりたいですね。それが自分の“芯”にある思いです。その作品をいかに面白くするために、自分がそこにいられるか? 俳優の仕事って、それが核だと思うんです。つまらないと思ったら、見てもらえないですから。
その年齢でそんな言葉が出てくるとは…。おそらく現場で培われたという以前に、ご自身の性格的な部分が大きいのかと。
一歩引いて、物事を見るのが好きなんです。高校時代の仲間内での立ち位置も、ワイワイっていうよりは、電車とかでも騒々しい仲間を後ろから注意するタイプでしたし。「うるさいよ、お前ら」、「何でここでチキン食べてるんだよ」って(笑)。
実年齢以上に精神年齢が高いんですね。
「何歳に見える?」って聞くと「24歳」って言われるんです…(苦笑)。そりゃ老けすぎだろっ! って思うんですけど(笑)。大人に見られるのはありがたいけど、せめて22歳くらいがいいなぁ…。気持ちは19歳で頑張ってます!
気持ちというか、正真正銘の実年齢です!(笑) いま、憧れの存在はいらっしゃいますか?
特定の誰かではなく、一流のアスリートの存在は憧れです。僕自身もサッカーをやっていたので、アスリート的なメンタルを少しは持っていると思うんですけど、一流の人となると、ものすごくストイックで。自分自身に負けない心や、記録に向き合う精神力、忍耐力を持っているじゃないですか。それは本当にスゴいことだと思います。
意外というか、俳優ではなくアスリート?
たとえばサッカーをやっている人たちの中で、日本代表で活躍し、TVに映るような選手はほんの限られたひと握りの存在なので、当然ですけど。そこまで勝ち上がれるメンタリティを尊敬しますね。
俳優として、お気に入りの映画やドラマ、こんな作品に出たいと思うのは?
最近、映画『亜人』を見たのですが、スゴかったです! ああいう作品に出てみたいです。非現実的な世界なのに、見ていてのめり込んでしまう、あの感覚!
事務所の先輩で、ライダー俳優としても先輩(『仮面ライダー電王』)である佐藤 健さんが主演で、共演の綾野 剛さんも元仮面ライダー(『仮面ライダー555』)です。『亜人』は、構成の巧みさに加えて、俳優さんの演技力もすごく高いですね。
そうなんです。あのメンバーじゃないと出せない色を感じました! 見終わった帰りの電車でシーンを思い返して興奮してしまいました。ああいう作品にいつか自分も出会いたいです。

恋愛に関しても冷静分析。理想の相手に求めることは?

ここで、せっかくの機会ですし、『花けだ』絶賛撮影中でもあるので、甲斐さんの恋愛観についてもうかがってまいりたいと思います。
(カメラマン、編集者、スタッフを見渡し)こんなに大勢に見られている中で?(笑)
こんな狭い部屋どころか、記事は世界中に配信されますよ。
僕の理想のタイプですか? 理想のタイプって、あくまで理想ですよね。みんな「理想のタイプは…」とか言いますけど、そりゃ非現実的ですよ。理想ですもん。
後ろの女性スタッフから「19年の人生でいったい何があったの?」と(笑)。
何もないですよ!(笑) ただ、僕は人間観察が好きで、他人の恋愛を見るのも好きですし。
ご自身はどういう瞬間に恋に落ちるんですか?
何て言っていいのか…まず、僕は最初に見るのは顔じゃなくて、“オーラ”なんですよ。
オーラ?
人それぞれが持つ、空気、色ってあるじゃないですか? 立ち方、歩き方、話し方、笑い方…そういうところから伝わってくるもの。それが自分の中ですごく大事なんです。そこで、恋愛の対象になるかどうかを無意識に判別しているんだと思います。
付き合い始めたら、“けだもの男子”なんでしょうか?(笑)
けだものじゃないです!(笑) 竜生のようなタイプでもなければ、豹タイプでもないですね。いい距離感を保とうとするかな? 互いに自立しているというか、何かに頑張っている者同士で付き合いたいですね。
恋愛以外に打ち込んでいる何かを持っている人とか?
そうです。結局、恋愛が支柱になってしまうと、そこが折れたら全部ダメになっちゃうと思うし、相手に依存してお荷物になってしまうと思うんです。なので、自立している人がいいですね!
甲斐翔真(かい・しょうま)
1997年11月14日生まれ。東京都出身。B型。『写真甲子園 0.5秒の夏』(11月18日公開)で俳優デビュー。2016年、『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)のパラド/仮面ライダーパラドクス役に抜擢され、注目を集める。

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、甲斐翔真さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2017年10月20日(金)18:00〜10月26日(木)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/10月27日(金)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから10月27日(金)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき10月30日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
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