直近のセリエA2試合(19〜20節)は連続無得点、1試合あたりの平均得点も前任者に及ばない。ロベルト・マンチーニがインテルの監督に就任して以来の成績は、いまのところ、待ち望んでいたものからは程遠い。
エリック・トヒル会長が昨年11月半ばにワルテル・マッザーリを解任、マンチーニを後任監督に指名したのは、巻き返しを期してのことだった。しかし――。
マッザーリが解任された時(セリエA11節終了後)、インテルは目標とする3位(=チャンピオンズ・リーグ出場圏内)とは勝点5差、5位(=ヨーロッパリーグ出場圏)とは同3差の位置につけていたが、マンチーニが監督になってから9試合でその差はほぼ倍に開いてしまった。
20節終了時点で、3位のナポリとは勝点10差、4位タイのラツィオとサンプドリアとは勝点5差だ。マンチーニの就任は、サン・シーロに熱気を取り戻すという点と、選手たちを納得させるという点においては狙い通りだった。
しかし、それだけではダメだ。やはりピッチでの結果が伴わなければ意味はない。
順位を上げていくには、なによりも持続力が必要だ。どの順位でシーズンを終えるか、それでクラブの実入りは変わる。その結果によって、トヒル会長は今後の計画を見直さなければならない。
冬の移籍市場はあと数日でクローズするが、インテルはこれまでに3人の選手を獲得している。ルーカス・ポドルスキ、ジェルダン・シャキリ、そしてマルセロ・ブロゾビッチ。サイドアタッカー2人とセントラルMFである。
サイドアタッカーのポドルスキとシャキリは、マンチーニが獲得を強く希望した新戦力だ。マッザーリの3-5-2から“自分の”4-2-3-1へ、マンチーニはシステムを変更したかった。そのために欠かせなかったのが、ポドルスキ(アーセナルからレンタル加入)とシャキリ(バイエルンからレンタル加入)だったのだ。
ポドルスキとシャキリをウイングに配し、マテオ・コバチッチをトレクァルティスタ(トップ下)に据える4-2-3-1が、マンチーニの理想形だ。両サイドから多彩な攻撃を仕掛け、1トップのマウロ・イカルディにチャンスボールを集めることもできる。
もっとも、いまのところマンチーニのこのニュースタイルは、その片鱗をのぞかせるにとどまっている。いや、それどころか直近のセリエA2試合、エンポリ戦とトリノ戦ではかなり困難な状態に陥った。
エンポリ戦でのインテルは明らかに精彩を欠き、ほとんどゴールチャンスを作れないまま、B降格の危険水域に沈む相手に押された。結果は0-0の引き分け。
それに比べれば、トリノ戦はまだましだった。とはいえ、それでも十分ではなかった。インテルはボールをキープし、勝利への意欲も感じさせたが、整然と守備を固めてカウンター狙いに徹するトリノを崩すことはできなかった。それどころか、最後の最後にエミリアーノ・モレッティにゴールを奪われ、0-1の敗北……。
このあとインテルを待ち受けているのは、シモーネ・ザザとドメニコ・ベラルディという2人のイタリア代表FWを擁するサッスオーロ戦(2月1日の21節)とコッパ・イタリア準々決勝のナポリ戦(2月4日)。とにかく、2月からはもう失敗は許されない。ヨーロッパリーグは負けたらそこで終わりのノックアウト・ステージに入り、セリエAでも3位という目標に到達するためには、もう勝ち続けるしかない。
しかし、チームは万全の状態とは言い難い。とくに守備陣に集中している怪我人の続出は懸案だ。
ダニーロ・ダンブロージオ、マルコ・アンドレオッリ、ウーゴ・カンパニョーロの3人は筋肉系のトラブルを抱え、ジョナタンはふくらはぎの故障でリハビリ中だ。加えて、ファン・ジェズスがユベントス戦での肘打ちで4試合の出場停止中。つまり現時点でマンチーニが使えるDFは、アンドレア・ラノッキア、ネマニャ・ヴィディッチ、ドド、イサアク・ドンコルのたった4人だ。
エリック・トヒル会長が昨年11月半ばにワルテル・マッザーリを解任、マンチーニを後任監督に指名したのは、巻き返しを期してのことだった。しかし――。
マッザーリが解任された時(セリエA11節終了後)、インテルは目標とする3位(=チャンピオンズ・リーグ出場圏内)とは勝点5差、5位(=ヨーロッパリーグ出場圏)とは同3差の位置につけていたが、マンチーニが監督になってから9試合でその差はほぼ倍に開いてしまった。
20節終了時点で、3位のナポリとは勝点10差、4位タイのラツィオとサンプドリアとは勝点5差だ。マンチーニの就任は、サン・シーロに熱気を取り戻すという点と、選手たちを納得させるという点においては狙い通りだった。
しかし、それだけではダメだ。やはりピッチでの結果が伴わなければ意味はない。
順位を上げていくには、なによりも持続力が必要だ。どの順位でシーズンを終えるか、それでクラブの実入りは変わる。その結果によって、トヒル会長は今後の計画を見直さなければならない。
冬の移籍市場はあと数日でクローズするが、インテルはこれまでに3人の選手を獲得している。ルーカス・ポドルスキ、ジェルダン・シャキリ、そしてマルセロ・ブロゾビッチ。サイドアタッカー2人とセントラルMFである。
サイドアタッカーのポドルスキとシャキリは、マンチーニが獲得を強く希望した新戦力だ。マッザーリの3-5-2から“自分の”4-2-3-1へ、マンチーニはシステムを変更したかった。そのために欠かせなかったのが、ポドルスキ(アーセナルからレンタル加入)とシャキリ(バイエルンからレンタル加入)だったのだ。
ポドルスキとシャキリをウイングに配し、マテオ・コバチッチをトレクァルティスタ(トップ下)に据える4-2-3-1が、マンチーニの理想形だ。両サイドから多彩な攻撃を仕掛け、1トップのマウロ・イカルディにチャンスボールを集めることもできる。
もっとも、いまのところマンチーニのこのニュースタイルは、その片鱗をのぞかせるにとどまっている。いや、それどころか直近のセリエA2試合、エンポリ戦とトリノ戦ではかなり困難な状態に陥った。
エンポリ戦でのインテルは明らかに精彩を欠き、ほとんどゴールチャンスを作れないまま、B降格の危険水域に沈む相手に押された。結果は0-0の引き分け。
それに比べれば、トリノ戦はまだましだった。とはいえ、それでも十分ではなかった。インテルはボールをキープし、勝利への意欲も感じさせたが、整然と守備を固めてカウンター狙いに徹するトリノを崩すことはできなかった。それどころか、最後の最後にエミリアーノ・モレッティにゴールを奪われ、0-1の敗北……。
このあとインテルを待ち受けているのは、シモーネ・ザザとドメニコ・ベラルディという2人のイタリア代表FWを擁するサッスオーロ戦(2月1日の21節)とコッパ・イタリア準々決勝のナポリ戦(2月4日)。とにかく、2月からはもう失敗は許されない。ヨーロッパリーグは負けたらそこで終わりのノックアウト・ステージに入り、セリエAでも3位という目標に到達するためには、もう勝ち続けるしかない。
しかし、チームは万全の状態とは言い難い。とくに守備陣に集中している怪我人の続出は懸案だ。
ダニーロ・ダンブロージオ、マルコ・アンドレオッリ、ウーゴ・カンパニョーロの3人は筋肉系のトラブルを抱え、ジョナタンはふくらはぎの故障でリハビリ中だ。加えて、ファン・ジェズスがユベントス戦での肘打ちで4試合の出場停止中。つまり現時点でマンチーニが使えるDFは、アンドレア・ラノッキア、ネマニャ・ヴィディッチ、ドド、イサアク・ドンコルのたった4人だ。
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外部リンクサッカーダイジェストWeb