<片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権 初日◇12日◇葛城ゴルフ倶楽部山名コース(7,048ヤード・パー72)>
 ラスト3ホールで見せた逆襲も実らず…石川遼の帰国初戦は悔しい1回戦敗退となった。「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権」の初日。出場全32選手による16マッチが行われたこの日、貞方章男と対戦した石川遼は18ホール1ダウンで敗退。2回戦に駒を進めることができなかった。
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 「自分が先にミスを出してしまった」。石川、貞方のマッチは最初の4ホールで互いにパーをキープし合う静かな立ち上がり。「ずっとオールスクエアみたいな展開もあると思う」と石川が予想した通りの展開になるかと思われたが、貞方が5番パー5をバーディとして1アップを奪うと、続く6番では石川がボギーを叩いて貞方の連続アップ。こう着状態から一転、貞方が2アップで抜け出し試合の主導権を握った。
 そして試合は一進一退の攻防に移行。8番ホールで貞方のミスから石川が1アップを返すと、続く9番ホールでは貞方がバーディを奪って再び2アップ。さらに12番ホールで石川がこの日初バーディでアップを奪ってみせたが、ここでも続く13番ホールで貞方がアップを奪い返す。互いに連続アップを許さない我慢の展開が続き、石川にとっては残りのホール数が重くのしかかった。
 それでも、終盤に意地を見せた石川。貞方のアップドーミーで迎えた16番ホールでアップを奪って窮地を切り抜けると、17番ホールではバーディを奪って起死回生の連続アップ。最終ホールを前に試合をオールスクエアに戻し、2回戦進出に大きく前進した。
 しかし、石川の逆襲もここまで。ティショットを大きく右に曲げてラフに打ち込むと、セカンドはライを考慮して残り75ヤードの地点にレイアップ。そして、このサードショットをピン手前3メートルにつけてたものの、バーディパットを打ち切れずにこのホールパー。一方で、貞方は残り52ヤードのサードショットをピン右1.5メートルにつけてバーディ奪取に成功。最後の最後で勝利の2文字は石川の手をすり抜け、貞方が2回戦進出を決めた。
 「ショットも良くなかったし、パットも入ってくれなかった。バーディを獲るゴルフができなかった」。開幕前、グリップの下巻きをこれまでの1重から5重に変更し、一定の手応えを得ていた石川だったが、この日はショットでチャンスを演出することができなかった。そして、とりわけ苦しんだのがパッティング。エキストラホール進出をかけて最終18番のバーディパットも、きつい上り傾斜に対応しきれず、石川が打ち出したボールはカップから反れるように外れた。この日のプレーを振り返った石川は「負けた原因は自分にあります」と悔しさを噛みしめた。
 今後の石川は来週、北海道で開催される「ANAオープン」への出場を予定。今季の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」で2年ぶりとなる国内ツアー優勝を飾った思い出の地で再起を図る。
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