株式会社 無重力が、iOS向けのGPS連動ミュージックプレーヤー アプリ HummingWay をリリースしました。価格は無料。

ドライブコースや散歩道、降車駅など場所にあわせて好みの曲をセットしてゆくと、その場を訪れた時に自動でセットした曲を再生します。

あらかじめ置いた曲が場所をキーにして自動再生されるという、言葉にすればなんとも単純明快な発想です。

開発者の林賢太郎 氏(株式会社無重力)によると、開発のきっかけはカーステレオがカセットテープだったころの記憶から。ドライブ中に特定の場所でちょうど特定の曲がかかるようにテープを編集しても、交通状況などでタイミングがずれて失敗することがあり、今ならばGPSを利用してちょうど場所にあわせることができるのでは、との発想です。

(林氏いわく「(......) 江ノ島と辻堂の間にあるちょうど藤沢側から来ると海が見える地点があるんですが、そこで、ドライブデートの時に、サザンオールスターズが流れ始めるようにしたかったのですが、渋滞やらで全く上手くいかなかった経験があります。」)

地図の上に音楽を並べて通りかかった際に自動再生するだけでなく、昨今のアプリらしいソーシャルな要素もあります。たとえば地図を眺めて、ほかのユーザーがどの場所にどんな曲をセットしたのか眺めたり、実際に他のユーザーがセットした曲を試聴するなど。

またアーティストや曲、ユーザー(公開している場合、かつフレンドの場合のみ)で検索することもでき、どのアーティストはどの場所とよく関連付けられているのか、お気に入りの曲が合う場所はどこかを探すこともできます。

そのほかの仕様は、

・曲のセットにはFacebookログインが必須
・誰がセットした曲かはFacebook上のフレンドに限定で公開、非公開のプライベート設定も可能
・セットできるのは自分のiOS音楽ライブラリにある曲のみ。(ほかのアプリのライブラリについては今後のアップデートで対応予定)
・iOSの標準音楽プレーヤー「ミュージック」アプリを使っている場合は共存可能。ハミングウェイの自動再生が始まると「ミュージック」側の曲を一時停止、再生終了後に再開。(それ以外の音楽アプリでは同時再生されてしまう。)
・自動再生が有効になるのは、ヘッドホンを使っている場合、または外部スピーカーに接続しているときのみ。(AirPlay対応)
・対応環境は iOS 7.0以降

今後のアップデートでは、iPhone標準音楽ライブラリ以外への対応、他ユーザーのおすすめ曲の購入、場所ごとのプレイリスト取得などを検討しているとのこと。

「この近辺で聴かれている曲」を参照できるアプリはわりとありますが、地図を眺めながら曲を置いて二次元プレイリストを作る作業はいかにも楽しそうです。